報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Trastuzumab and Chemotherapy Met Primary Endpoint of Progression-Free Survival as First-Line Treatment in Patients With HER2-Positive Advanced Gastric or Gastroesophageal Junction (GEJ) Adenocarcinoma(https://www.merck.com/news/keytruda-pembrolizumab-plus-trastuzumab-and-chemotherapy-met-primary-endpoint-of-progression-free-survival-as-first-line-treatment-in-patients-with-her2-positive-advanced-gastric-or-gastroesop/)の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。  

注) 条件付き早期承認対象


参考資料

HER2陽性の進行胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する一次治療において、
KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)とトラスツズマブおよび化学療法との併用療法が
主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)延長を達成

KEYNOTE-811試験のPD-L1発現状況によるサブグループ解析に基づき、
KEYTRUDA®のHER2陽性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんの適応改訂を米国FDAと協議

2023年6月16日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、HER2陽性の進行胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんの一次治療において、抗PD-1抗体KEYTRUDA®とトラスツズマブおよび化学療法の併用療法を評価する第3相KEYNOTE-811試験で、2つの評価項目のうち無増悪生存期間(PFS)の延長を達成したことを発表しました。独立データモニタリング委員会による事前に規定された中間解析に基づき、KEYTRUDA®とトラスツズマブおよび化学療法の併用療法は、ITT解析対象集団において、プラセボとトラスツズマブおよび化学療法の併用療法と比較して統計学的に有意なPFSの改善が認められました。

事前に規定されたPD-L1発現状況によるサブグループ解析では、ITT解析対象集団におけるPFSの改善は、PD-L1陽性(Combined Positive Score[CPS]≧1)の患者さんのみで確認されました。試験に参加した患者さんの80%以上がPD-L1陽性でした。Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.は米国食品医薬品局(FDA)とこの結果を協議しており、HER2陽性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんにおける現在のKEYTRUDA®の適応をPD-L1陽性患者を対象として改訂するべく協力しています。またこの結果は今後、さまざまな腫瘍関連学会で発表するとともに、世界中の規制当局へ申請する予定です。

KEYTRUDA®は米国で2021年5月に、HER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する一次治療として、トラスツズマブ、フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む化学療法との併用療法の承認を取得しています。この適応はKEYNOTE-811試験の客観的奏効率(ORR)のデータに基づき、FDAの迅速承認を受けており、承認維持のために、検証的試験による臨床上の効果の確認および説明が必要となる場合があります。

もう一つの主要評価項目である全生存期間(OS)についてもITT解析対象集団において、KEYTRUDA®とトラスツズマブおよび化学療法を併用した群ではプラセボとトラスツズマブおよび化学療法を併用した群と比較して、改善傾向が認められましたが、統計解析計画で事前に規定した統計学的有意性の基準を満たしませんでした。全生存期間は今後の解析で検証します。KEYTRUDA®の安全性プロファイルは、これまでに報告されている試験の結果と一貫していました。

当社研究開発本部クリニカルリサーチバイスプレジデントのScot Ebbinghaus博士は、「KEYNOTE-811試験で無増悪生存期間の有意な改善のデータが新たに得られたことは有意義です。そして、米国において迅速承認されたHER2陽性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんの患者さんに対するKEYTRUDA®の本併用療法の試験結果に、新たなデータが加わりました。KEYTRUDA®によるレジメンを適切な患者さんに提供していくため、この結果を腫瘍関連学会や規制当局に提供していきます。また、現在のKEYTRUDA®の適応をPD-L1陽性の患者さんを対象として改訂するべく、FDAと協力しています」と述べています。

当社では消化器がんの治療薬としてKEYTRUDA®を評価する広範な臨床開発プログラムを実施しており、胃がん、肝胆道がん、食道がん、膵臓がん、大腸がんに対するKEYTRUDA®の臨床試験を実施しています。

 

KEYNOTE-811試験について

KEYNOTE-811試験はHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する一次治療として、KEYTRUDA®とトラスツズマブおよび化学療法の併用療法を評価する無作為化二重盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03615326)です。2つの主要評価項目は、RECIST v1.1を用いて盲検下独立中央画像判定機関が評価したPFS、およびOSです。副次評価項目はORR、奏効期間、安全性などです。本試験では、登録患者732名をKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔投与)とトラスツズマブ、フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤を含む化学療法(治験責任医師が選択する5-FU+シスプラチンまたはカペシタビン+オキサリプラチン)を投与する群と、プラセボとトラスツズマブ、化学療法を投与する群に無作為に割り付けました。

 

胃がんについて

胃がんは長年にわたりゆっくり進行することが多く、初期症状がほとんどないため、進行して発見されることも少なくありません。胃がん患者さんの70%以上が進行がんです。胃がんのほとんど(約90-95%)は腺がんで、胃の最も内側の層(粘膜)の細胞から発生します。世界的に見ると胃がんは5番目に多いがんで、がんの死因の第4位となっています。2020年には110万人近くが新たに胃がんと診断され、約768,000人が死亡しました。米国では、2023年に約26,500人が新たに胃がんと診断され、約11,000人が胃がんにより死亡すると推定されています。進行胃がんと診断された患者さんの5年生存率はわずか6%です。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/keytruda-pembrolizumab-plus-trastuzumab-and-chemotherapy-met-primary-endpoint-of-progression-free-survival-as-first-line-treatment-in-patients-with-her2-positive-advanced-gastric-or-gastroesop/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、人事について以下のとおりお知らせいたします。

2023年6月17日付

2023年7月1日付

2023年7月3日付

取締役 執行役員 法務・コンプライアンス部門統括 兼 法務・コンプライアンス部門長の梅澤 謙一は2023年3月3日に逝去いたしました。

以上

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitter 、YouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemotherapy Before Surgery and Continued as a Single Agent After Surgery Reduced the Risk of Event-Free Survival Events by 42% Versus Pre-Operative Chemotherapy in Resectable Stage II, IIIA or IIIB NSCLC (https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-before-surgery-and-continued-as-a-single-agent-after-surgery-reduced-the-risk-of-event-free-survival-events-by-42-versus-pre-operative/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。 

注)条件付き早期承認対象


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、切除可能なII期、IIIA期、IIIB期の非小細胞肺がん(NSCLC)
に対する術前の化学療法との併用療法とそれに続く術後のKEYTRUDA®単独療法において、
術前の化学療法と比較してイベント発生リスクが42%低下し、無イベント生存期間(EFS)が改善
サブグループ解析では、KEYTRUDA®による周術期療法により
PD-L1発現別、組織型別、病期別で一貫してEFSの改善が示された
探索的サブグループ解析で、病理学的完全奏効(pCR)が得られたかどうかにかかわらず、
KEYTRUDA®による周術期療法は、術前の化学療法と比較して、EFSイベントのリスクを減少
KEYNOTE−671試験は早期がんに対するKEYTRUDA®のレジメンを評価し、
良好な結果が得られた8件目のピボタル試験、肺がんとしては同7件目

2023年6月3日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、切除可能なII期、IIIA期、IIIB期の非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する周術期療法として、抗PD-1抗体KEYTRUDA®を評価する第3相KEYNOTE-671試験において、良好な結果が得られたことを発表しました。周術期療法には、術前補助療法(ネオアジュバント療法)および術後補助療法(アジュバント療法)が含まれます。フォローアップ期間25.2カ月(中央値)の後、切除可能なII期、IIIA期、IIIB期のNSCLC患者におけるKEYTRUDA®と化学療法との併用による術前補助療法とそれに続く切除およびKEYTRUDA®単独の術後補助療法(KEYTRUDA®群)は、プラセボと化学療法による術前補助療法とそれに続く切除およびプラセボによる術後補助療法(化学療法+プラセボ群)と比較して、無イベント生存期間(EFS)を有意に改善し、疾患の再発、進行または死亡のリスクを42%(HR=0.58 [95% CI, 0.46-0.72]; p<0.00001)低下させました。KEYTRUDA®群のEFSの中央値は未到達(95% CI, 34.1-NR)で、化学療法+プラセボ群では17カ月(95% CI, 14.3-22)でした。

本試験では引き続きもう一つの主要評価項目である全生存期間(OS)のフォローアップを実施します。今回の中間解析時点において、KEYTRUDA®群では化学療法+プラセボ群と比較してOSの良好な傾向(HR 0.73 [95% CI, 0.54-0.99]; p=0.02124)が認められましたが、イベント数は177件と限られており、OSのデータは不完全で、統計学的な有意水準に達していませんでした。本試験におけるKEYTRUDA®群の安全性プロファイルはこれまでに報告されている早期および転移性のNSCLCにおける安全性プロファイルと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されませんでした。この結果は2023年6月3日に、2023年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会でクリニカルサイエンスシンポジウム「The Promise of Neoadjuvant Immunotherapy Across Solid Tumors(様々な固形がんに対する有望な術前の免疫療法)」で発表され(アブストラクト#LBA100)、同時にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌にも掲載されました。

サブグループ解析では、KEYTRUDA®群においてPD-L1発現別、組織型別、病期別で一貫してEFSの改善が示されました。KEYTRUDA®群では化学療法+プラセボ群と比較してPD-L1の発現状況にかかわらずEFSイベントのリスクが低下しました(tumor proportion score [TPS] ≧50% [n=266] HR=0.42 [95% CI, 0.28-0.65]; [TPS] 1-49% [n=242] HR=0.51 [95% CI, 0.34-0.75]; [TPS] <1% [n=289] HR=0.77 [95% CI, 0.55-1.07])。また、同様に組織型(非扁平上皮 [n=453] HR=0.58 [95% CI, 0.43-0.78]; 扁平上皮 [n=344] HR=0.57 [95% CI, 0.41-0.77]) )および病期(II期 [n=239] HR=0.65 [95% CI, 0.42-1.01]; IIIA期 [n=442] HR=0.54 [95% CI, 0.41-0.72]; IIIB期 [n=116] HR=0.52 [95% CI, 0.31-0.88])にかかわらずKEYTRUDA®群でEFSが改善しました。

病理学的完全奏効(pCR)の達成は良好な予後に対する予測因子ですが、探索的サブグループ解析において、pCRが得られたかどうかにかかわらず、KEYTRUDA®群においてEFSイベントのリスクの減少が認められました(pCRが得られた: HR=0.33 [95% CI, 0.09-1.22]; pCRが得られなかった: HR=0.69 [95% CI, 0.55-0.86])。

呼吸器腫瘍内科医で、スタンフォード大学医学部教授、International Association for the Study of Lung Cancerのプレジデント、KEYNOTE-671試験の首席治験責任医師のHeather Wakelee博士は、「従来、手術で切除した早期の非小細胞肺がんの半数以上が再発しています。この試験結果では、術前および術後のペムブロリズマブ群では術前の化学療法群と比較して、PD-L1の発現状況や病理学的完全奏効が得られたかどうかにかかわらず、再発、進行または死亡のリスクが42%と有意に低下しました。この非常に有望な無イベント生存期間データは、切除可能なII期、IIIA期、IIIB期の非小細胞肺がん患者さんに対するこの周術期療法の可能性を示すものです」と述べています。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発部門進行がん担当責任者シニアバイスプレジデントのMarjorie Green博士は、「非小細胞肺がんを含む早期がんを対象とするKEYTRUDA®のこれまでの試験に、新たに説得力のある結果が加わりました。KEYNOTE-671試験では、切除可能なII期、IIIA期、IIIB期の非小細胞肺がん患者さんに対するKEYTRUDA®による周術期療法において、術前の化学療法と手術のみの場合と比較して、無イベント生存期間で統計学的に有意で臨床的に意味のある改善が示されました。当社はFDAや世界各国の規制当局と連携し、この新たな治療の選択肢を一日も早く患者さんに届けられるよう取り組んでいます」と述べています。

McGill Universityの外科学准教授で、McGill University Health CentreのMontreal General Hospitalで呼吸器・上部消化管外科の指導医、KEYNOTE-671試験の治験責任医師のJonathan Spicer博士は、「切除可能なII期、IIIA期、IIIB期の非小細胞肺がん患者さんの無イベント生存期間を改善する新たな治療の選択肢が求められており、今回の結果は呼吸器外科医にとって重要なものです。特筆すべきは、KEYTRUDA®による周術期療法は、手術の実施機会に影響を与えなかったこと、さらに病理学的完全奏効が得られたかどうかにかかわらず治療効果を示したことです。」

すでに発表しているとおり、これらのデータに基づき、米国食品医薬品局(FDA)は切除可能なII期、IIIA期、IIIB期(T3-4N2)のNSCLC患者に対するKEYTRUDA®とプラチナ製剤による化学療法との併用による術前補助療法とその後のKEYTRUDA®単独療法による術後補助療法として、生物製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理しています。FDAにより、処方薬ユーザー・フィー法(PDUFA)の審査完了予定日が2023年10月16日に設定されています。

KEYTRUDA®を用いた薬物療法は、KEYNOTE-671試験のほか、早期がんを対象としたKEYTRUDA®のレジメンを評価する7件のピボタル試験で主要評価項目が達成されています。7件の試験は、Bacillus Calmette-Guerin(BCG)療法不応性の高リスク筋層非浸潤性膀胱がん(KEYNOTE-057試験)、皮膚扁平上皮がん(KEYNOTE-629試験)、IIB期およびIIC期悪性黒色腫(KEYNOTE-716試験)、III期悪性黒色腫(KEYNOTE-054試験)、IB期、II期、IIIA期NSCLC(KEYNOTE-091試験)、腎細胞がん(KEYNOTE-564試験)、トリプルネガティブ乳がん(KEYNOTE-522試験)です。

肺がんにおいて良好な結果が得られているピボタル試験は、KEYNOTE-189、KEYNOTE-407、KEYNOTE-042、KEYNOTE-024、KEYNOTE-010、KEYNOTE-091、KEYNOTE-671の7件です。

当社は肺がんの広範な臨床開発プログラムを実施しており、早期がんや新たな併用療法を対象とする研究など、承認申請に向けた複数の試験を実施しています。早期のNSCLCおよび小細胞肺がん(SCLC)を対象とする主な試験にはKEYNOTE-671、KEYNOTE-091、KEYNOTE-867、KEYLYNK-012、KEYVIBE-006、KEYLYNK-013があります。

すでにお知らせしているとおり、2023年ASCO年次総会では、当社の幅広いがんポートフォリオおよび開発パイプラインにおける25種類以上のがんを対象とするデータが発表されました。

 

KEYNOTE-671試験の治験デザインおよびその他のデータ

KEYNOTE-671試験は、切除可能なII期、IIIA期、IIIB期(T3-4N2)のNSCLC患者を対象として、KEYTRUDA®と化学療法との併用による術前補助療法とその後の切除とKEYTRUDA®単独療法による術後補助療法を、プラセボと化学療法との併用による術前補助療法とその後の切除とプラセボによる術後補助療法と比較する無作為化二重盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03425643)です。主要評価項目はEFSとOSの2つです。主な副次評価項目はpCR、病理学的奏効(mPR)です。この試験では、登録患者797名を以下のいずれかの群に1:1の割合で無作為に割り付けました。

  • KEYTRUDA®群:術前補助療法としてKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔で最大4サイクル静脈内投与)+化学療法(シスプラチン[75 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与]とともに、ゲムシタビン[1,000 mg/m2を各サイクル1日目および8日目に静脈内投与]、またはペメトレキセド[500 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与])、その後術後補助療法としてKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔で最大13サイクル静脈内投与)(n=397)
  • 化学療法+プラセボ群:術前補助療法としてプラセボ(生理食塩水を3週間間隔で最大4サイクル静脈内投与)+化学療法(シスプラチン[75 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与]とともに、ゲムシタビン[1,000 mg/m2を各サイクル1日目および8日目に静脈内投与]、またはペメトレキセド[500 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与])、その後術後補助療法としてプラセボ(生理食塩水を3週間間隔で最大13サイクル静脈内投与)(n=400)

すでに発表しているとおり、KEYNOTE-671試験は最初の中間解析において、2つの主要評価項目のうちEFSを達成しています。2年の時点においてEFSイベントの発生なく生存していた患者はKEYTRUDA®群では62.4%、化学療法+プラセボ群では40.6%でした。

KEYTRUDA®による周術期療法では2つの主な副次評価項目であるpCRとmPRについても統計学的に有意で臨床的に意味のある改善が確認されています。この試験でpCRを得られた患者は、KEYTRUDA®群では18.1%、術前の化学療法+プラセボ群では4%でした(群間差:14.2% (95% CI: 10.1-18.7); p<0.00001)。また、残存腫瘍細胞が10%以下となるmPRを得られた患者は、KEYTRUDA®群では30.2%、術前の化学療法+プラセボ群では11%でした(群間差:19.2% [95% CI: 13.9-24.7]; p<0.00001)。

根治手術を受けた患者は、KEYTRUDA®+化学療法群で80.6%、術前の化学療法+プラセボ群で75.5%でした。これらの患者のうち完全切除(R0切除)できた患者はそれぞれ92%、84%でした。

治療関連有害事象(TRAE)はKEYTRUDA®群の96.7%(n=396)、化学療法+プラセボ群の95%(n=399)に発生し、グレード3〜5のTRAEはそれぞれ44.9%、37.3%でした。TRAEによりすべての治験薬の投与中止に至ったのは、KEYTRUDA®群では12.6%、化学療法+プラセボ群では5.3%でした。死亡に至ったTRAEはKEYTRUDA®群では1.0%(n=4)、化学療法+プラセボ群では0.8%(n=3)でした。安全性に関する新たな懸念は特定されていません。

全グレードの免疫関連有害事象およびインフュージョン・リアクションはKEYTRUDA®群では25.3%、化学療法+プラセボ群では10.5%でした。グレード3〜5の免疫関連有害事象およびインフュージョン・リアクションはそれぞれ5.8%、1.5%でした。このうち最も高頻度(10%以上の患者)に認められたのはKEYTRUDA®群では甲状腺機能低下症(11.1%)でした。死亡に至った免疫関連有害事象およびインフュージョン・リアクションはKEYTRUDA®群では0.3%(n=1)で、化学療法+プラセボ群では0例でした。すべての治験薬の投与中止に至った免疫関連有害事象およびインフュージョン・リアクションはKEYTRUDA®群では5.1%で、化学療法+プラセボ群では0.8%でした。

 

肺がんについて

肺がんは世界のがんの死因のトップとなっています。2020年だけでも世界で220万人以上が新たに肺がんにかかり、180万人が死亡しました。非小細胞肺がんは肺がんの中で最も多く、すべての肺がんの約81%を占めています。米国では、肺がんと診断された患者の5年全生存率は25%で、過去5年で21%改善しています。生存率の改善は、喫煙率の低下、診断や手術の進歩、新たな治療法の誕生などによるものです。早期発見や検診、治療率の改善は現在も重大なアンメットニーズとなっており、肺がんの44%が進行してから発見されています。2021年、米国で肺がん検診対象者のうち実際に検診を受けたのはわずか5.8%でした。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.の肺がん研究について

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.は、死亡率の高い肺がんの転帰を改善することを目指し治療に変革をもたらす研究を進めています。肺がん研究の最前線に立ち、世界中の36,000人以上を対象とする200件近くの臨床試験を実施しています。米国では、KEYTRUDA®は進行NSCLCに対する5件の適応が承認されており(詳しくは当社英文リリースをご参照ください)、95カ国以上で進行NSCLCの治療薬として承認されています。早期肺がんに対するKEYTRUDA®の評価や、KEYTRUDA®の新たな併用療法や配合剤を特定するための研究などを進めています。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.の早期がんに対する臨床プログラムについて

がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であるほど治療しやすく、治癒の可能性も高いと考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、より早期のステージにおける研究を進めており、複数のがん種を対象とした約20件の承認申請に向けた試験が進行中です。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。
https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-before-surgery-and-continued-as-a-single-agent-after-surgery-reduced-the-risk-of-event-free-survival-events-by-42-versus-pre-operative/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

 

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemotherapy Significantly Improved Overall Survival Versus Chemotherapy Alone as First-Line Treatment for Advanced Malignant Pleural Mesothelioma (https://www.merck.com/news/keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-significantly-improved-overall-survival-versus-chemotherapy-alone-as-first-line-treatment-for-unresectable-advanced-pleural-mesothelioma/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。 

注) 条件付き早期承認対象


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、切除不能な進行悪性胸膜中皮腫の一次治療において
化学療法との併用療法群が化学療法単独群と比較して全生存期間を有意に改善

第3相CCTG IND.227/KEYNOTE-483試験の結果で、併用療法群はPFSとORRも統計学的に有意に改善

2023年6月3日:ニュージャージー州ローウェイおよびオンタリオ州キングストン―Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)とCanadian Cancer Trials Group(CCTG)は本日、切除不能な進行悪性胸膜中皮腫の一次治療において抗PD-1抗体KEYTRUDA®と化学療法の併用療法を評価する第3相CCTG IND.227/KEYNOTE-483試験の結果を発表しました。本試験の最終解析で、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では化学療法単独群と比較して全生存期間(OS)を有意に改善しました。死亡リスクが21%低下し(HR=0.79 [95% CI, 0.64-0.98]; 両側検定p値=0.0324)、OSの中央値はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では17.3カ月(95% CI, 14.4-21.3)、化学療法単独群では16.1カ月(95% CI, 13.1-18.2)でした。この最新の結果は2023年6月3日に2023年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会の口頭アブストラクトセッションで発表(アブストラクト#LBA8505)され、世界各国の規制当局へ承認申請する予定です。

CCTGのInvestigational New DrugプログラムのディレクターでIND.227試験の上席治験責任医師のLesley Seymour博士は、「悪性胸膜中皮腫は進行してから診断されることが多く、進行してからの5年生存率はわずか12%で、手術で根治させることはできません。この試験ではペムブロリズマブをプラチナ製剤+ペメトレキセドに追加することで、PD-L1の発現状況にかかわらず、全生存期間、無増悪生存期間、客観的奏効率がプラチナ製剤+ペメトレキセド単独と比較して有意に改善しました。このレジメンは進行悪性胸膜中皮腫の新たな治療の選択肢となる可能性があります」と述べています。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発担当バイスプレジデントのGregory Lubiniecki博士は、「今回の結果は、KEYTRUDA®+化学療法が、治療の選択肢が限られている進行悪性胸膜中皮腫の新たな一次治療の選択肢となる可能性を示すものです。私たちは、新たな難治性の腫瘍を対象にKEYTRUDA®を評価する広範な臨床開発プログラムや研究を行っています。今回のデータは、その中でも様々な呼吸器がん患者さんのアウトカムを改善する当社の取り組みの結果を示すものとなります」と述べています。

 

IND.227/KEYNOTE-483試験について

IND.227/KEYNOTE-483試験は、Canadian Cancer Trials Group(CCTG)が実施医療機関となり、National Cancer Institute of Naples(NCIN)およびIntergroupe Francophone de Cancérologie Thoracique(IFCT)と共同で実施する非盲検無作為化第2/3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT02784171)です。Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.がKEYTRUDA®を提供し、試験を支援しました。本試験では切除不能な進行悪性胸膜中皮腫の治療においてKEYTRUDA®と化学療法の併用療法を化学療法単独と比較して評価しました。本試験の主要評価項目はOSで、副次評価項目はRECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors) v 1.1(悪性胸膜中皮腫向けに判定基準を一部変更)を用いて盲検下独立判定機関(BICR)が評価した無増悪生存期間(PFS)および客観的奏効率(ORR)のほか、安全性、生活の質(QoL)です。本試験の第3相試験パートでは登録患者440名を以下のいずれかに無作為に割り付けました。

  • KEYTRUDA®(200 mgを3週間おきに最大35サイクル静脈内投与)をペメトレキセド(500 mg/m2を3週間おきに6サイクル)およびシスプラチン(75 mg/m2を3週間おきに6サイクル、カルボプラチン(AUC 5-6を3週間おきに6サイクル)への変更も可)と併用
  • ペメトレキセドおよびシスプラチン(カルボプラチンへの変更も可)のみ

PFSについても、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では、化学療法単独群と比較してPFSも有意に改善しました(HR=0.80 [95%CI, 0.65-0.99], 両側検定p値 = 0.0372; PFSの中央値はそれぞれ7.13カ月、7.16カ月)。12カ月の時点における推定PFS率はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では26%、化学療法単独群では17%でした。ORRについては、併用療法群KEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では化学療法単独群と比較してORRが有意に高くなりました(それぞれ62%、38%、p<0.0001)。

この試験におけるKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群の安全性プロファイルはこれまでに報告されている試験の結果と一貫していました。グレード3または4の治験薬に関連した有害事象はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では27%、化学療法単独群では15%に発現しました。KEYTRUDA®併用療法群において最も頻度の高い一般的なグレード3以上の有害事象は、疲労(7%)、悪心(5%)、発熱性好中球減少症(5%)で、化学療法単独群ではそれぞれ6%、1%、1%でした。KEYTRUDA®の投与中止に至ったKEYTRUDA®関連の有害事象はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群の16%に発現しました。

 

悪性中皮腫について

悪性中皮腫は胸部、腹部、心臓、精巣など体の特定の部位を覆う膜に発生するがんです。2020年には世界中で30,000人以上が新たに悪性中皮腫と診断され、26,000人以上が死亡したと推定されています。肺あるいは胸腔を覆う膜に発生する悪性胸膜中皮腫は、悪性中皮腫の中で最も多く、約75%を占めています。悪性胸膜中皮腫は多くの場合進行が速く、5年生存率はわずか12%です。悪性中皮腫の発生率は米国では徐々に低下しつつありますが、世界各地で悪性胸膜中皮腫を引き起こすアスベストの使用やその曝露が続いており、世界ではこの進行の速い疾患の発生率が上昇しています。

 

Canadian Cancer Trials Groupについて

Canadian Cancer Trials Group(CCTG)はがん臨床試験の共同研究グループで、抗がん剤や支持療法の第1〜3相試験をカナダをはじめ世界各国の85以上の病院やがんセンターで実施しています。Queen’s Universityに本部を置き、2万人の治験責任医師や治験担当者の国際的なネットワークを通して、6大陸40カ国の10万人が登録する600件以上の治験を支援してきました。CCTGはCanadian Cancer Societyの全国プログラムであり、すべてのがん患者さんの生存率やQoLの改善を目指しています。CCTG IND.227試験はCanadian Cancer Society (CCS)の補助金を受けて実施されました(707213)。詳しくはCCTGのウェブサイト(www.cctg.ca)をご覧ください。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-significantly-improved-overall-survival-versus-chemotherapy-alone-as-first-line-treatment-for-unresectable-advanced-pleural-mesothelioma/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、15種類の肺炎球菌血清型に対応した沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)「バクニュバンス®水性懸濁注シリンジ」(以下、「バクニュバンス®」)について、肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる18 歳未満の者における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防、および小児における肺炎球菌(上記15種類の血清型)による侵襲性感染症(以下、IPD)の予防を適応追加する製造販売承認事項一部変更承認を取得しましたのでお知らせいたします。承認取得に伴って改訂された添付文書の「効能又は効果」と「用法及び用量」については、当リリース3ページ目の<参考資料>をご参照ください。

小児において肺炎球菌は、肺炎や中耳炎の原因になるとともに、肺炎球菌が血液に侵入すると敗血症を引き起こしたり、脳や髄膜に入り込むと髄膜炎を発症するなど重篤なIPDの原因になることがあります1) 。特に髄膜炎を発症した場合、2%の子どもが亡くなると言われ、命をとりとめても10%の子どもに難聴や精神発達遅滞、四肢麻痺、てんかんなどの後遺症が残ると言われています1) 。日本では、小児の定期接種として「沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)」(以下、13価肺炎球菌結合型ワクチン)が導入された後、同ワクチンに含まれる13種類の血清型(1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F及び23F)によるIPDが減少していますが2)、肺炎球菌は依然として小児の細菌性髄膜炎などの主な原因菌であり、注意すべき病原体です3) 

この度の小児に対する追加適応は、小児における安全性、忍容性および免疫原性(抗体の産生など免疫反応を誘導する性質)を確認する国内外の臨床試験の成績に基づいて承認されました。15価肺炎球菌結合型ワクチンである「バクニュバンス®」は、国内第3相033試験において、0歳の3回接種(初回免疫)で13価肺炎球菌結合型ワクチンが対応する13種類の血清型に対して免疫原性を維持していることが確認され、加えて、IPDを引き起こす他の2種類の血清型(22F及び33F)への免疫原性も確認されました。この結果は、1歳の4回目接種(追加免疫)でも一貫していました。なお、米国では米国疾病予防管理センター(CDC)が、13価および15価肺炎球菌結合型ワクチンについて、小児への接種を推奨しています4)

なお、「バクニュバンス®」は、2022年9月26日に、成人における15種類の肺炎球菌血清型による感染症の予防について製造販売承認を取得し、2023年4月10日に発売いたしました。

MSDは、1988年に23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン「ニューモバックス®」を発売して以来、約35年にわたって日本人の肺炎球菌感染予防に貢献してまいりました。また、小児を対象とするワクチンとしては、ロタウイルスワクチン「ロタテック®」、B型肝炎ワクチン「ヘプタバックス-II®」などを提供しています。MSDはこの度の「バクニュバンス®」の適応追加を通じて、小児における感染症の予防にさらに貢献できるよう努めてまいります。

以上

 

1) 厚生労働省. 肺炎球菌感染症(小児)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/pneumococcus/index.html

2) 国立感染症研究所. 病原微生物検出情報(IASR): 13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)導入後の小児侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の現状. 2018; 39: 112-3

3) 国立感染症研究所. 細菌性髄膜炎とは

https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/404-bac-megingitis.html

4) Centers for Disease Control and Prevention. Vaccines and Preventable Diseases.Pneumococcal Vaccine Recommendations

https://www.cdc.gov/vaccines/vpd/pneumo/hcp/recommendations.html#routine-vaccination

*13価肺炎球菌結合型ワクチンに対し、共通する13の血清型における「バクニュバンス®」の3回目接種後30日目の免疫原性

 (血清型特異的IgG抗体保有率・血清型特異的IgG GMC)の非劣性が確認されました。

 

<参考資料>

沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体) 「バクニュバンス®水性懸濁注シリンジ」

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp) やFacebook 、Twitter 、YouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の適応を追加する国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得しました。また、添付文書の「17.臨床成績」の項に、古典的ホジキンリンパ腫に関する国際共同第3相試験(KEYNOTE-204試験)の新たな臨床成績を追加しましたのでお知らせいたします。

 

再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する適応拡大について

悪性リンパ腫は、白血球の一種であるリンパ球ががん化する血液のがんです。原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)は悪性リンパ腫の一種で、リンパ球のなかでも胸腺B細胞ががん化したもので、希少で進行が速い疾患です。悪性リンパ腫は、組織学的にホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別されますが、約90%以上が非ホジキンリンパ腫で、海外ではPMBCLが非ホジキンリンパ腫の2~4%を占めていることが知られています*1,2。多くの場合、若年成人に発症し、診断時の年齢の中央値は35歳です*1。海外のデータでは、化学療法による一次治療で治癒しないPMBCL患者さんの割合は10~20%で*3-6、一次治療後の再発または難治性の患者さんには自家造血幹細胞移植が有効である場合がありますが、総じて予後は不良であり*7、新たな治療の選択肢が望まれていました。

今回の承認は、海外第2相試験であるKEYNOTE-170試験および国内第1相試験であるKEYNOTE-A33試験の良好な結果に基づいています。

KEYNOTE-170試験では、再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫患者注)153例を対象に、本剤200 mg 3週間間隔投与の有効性および安全性が検討されました。主要評価項目である奏効率[改訂IWG criteria(2007)に基づく中央判定による完全奏効(CR)または部分奏効(PR)]は、45.3%でした。安全性解析対象例53例中30例(56.6%)に副作用が認められ、主な副作用(10%以上)は、好中球減少症10例(18.9%)でした。

KEYNOTE-A33試験では、再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫患者注)27例を対象に、本剤200 mg 3週間間隔投与の有効性および安全性が検討されました。主要評価項目である奏効率[改訂IWG criteria(2007)に基づく中央判定による完全奏効(CR)または部分奏効(PR)]は、42.9%でした。安全性解析対象例7例中5例(71.4%)に副作用が認められ、副作用(10%以上、本試験においては全副作用)は、ALT増加、AST増加、好中球減少症および発熱が各2例(28.6%)、咳嗽、紅斑、発熱性好中球減少症および頭痛が各1例(14.3%)でした。

なお、キイトルーダは本適応で、希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。

注)1,2自家造血幹細胞移植後に再発が認められた、または自家造血幹細胞移植後60日以内にCRまたはPRが得られなかった患者、あるいは自家造血幹細胞移植に不適格である場合、2種類以上の前治療を受け、無効または直近の治療後に再発した患者が組み入れられた。

 

「17.臨床成績」の項への国際共同第3相試験(KEYNOTE-204試験)の追加について

悪性リンパ腫の一種であるホジキンリンパ腫は、日本では、悪性リンパ腫全体の約5%を占めています*8。また、ホジキンリンパ腫は、古典的ホジキンリンパ腫(cHL)と結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫の2つに分けられ、日本でもcHLがほとんどを占めています。キイトルーダは、2017年に、再発又は難治性のcHLの適応を取得しています。

今回、添付文書に追加された第3相KEYNOTE-204試験は、キイトルーダのcHLにおける現在の適応に関する検証的試験であり、1レジメン以上の化学療法歴を有する再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫患者304例(日本人16例を含む)を対象に、本剤200 mg 3週間間隔投与の有効性および安全性を、ブレンツキシマブ ベドチン1.8 mg/kg 3週間間隔投与を対照として検討しました。主要評価項目は、自家造血幹細胞移植後又は同種造血幹細胞移植後の臨床データおよび画像データを含む無増悪生存期間(PFS)ならびに全生存期間(OS)とされ、中間解析(2020年1月16日データカットオフ)において、本剤はブレンツキシマブ ベドチンと比較して、PFS を有意に延長しました(HR=0.65 [95% CI, 0.48-0.88]; p=0.0027)。安全性解析対象例148例中110例(74.3%)(日本人9例中8例を含む)に副作用が認められました。主な副作用(10%以上)は、甲状腺機能低下症23例(15.5%)、発熱19例(12.8%)、そう痒症16例(10.8%)でした。

MSDは、今後も重点分野と位置付けるがん領域で、これまで以上に患者さんと医療従事者のニーズに応えていきたいと考えています。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注3)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」の効能又は効果について承認を取得しています。また、HER2陰性の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する化学療法との併用療法についておよび、進行または切除不能な胆道がんに対する化学療法との併用療法について申請中で、前立腺がん、肝細胞がん、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注3) 条件付き早期承認対象

*1 National Cancer Institute Surveillance, Epidemiology, and End Results Program: Primary mediastinal (thymic) large B-cell lymphoma

*2 一般社団法人 日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版補訂版

*3   Zinzani PL , Stefoni V , Finolezzi E , et al : Rituximab combined with MACOP-B or VACOP-B and radiation therapy in primary mediastinal large B-cell lymphoma: A retrospective study . Clin Lymphoma Myeloma 9 : 381 – 385 , 2009

*Rieger M , Osterborg A , Pettengell R , et al : Primary mediastinal B-cell lymphoma treated with CHOP-like chemotherapy with or without rituximab: Results of the Mabthera International Trial Group study . Ann Oncol 22 : 664 – 670 , 2011

*5  Giulino-Roth L , O’Donohue T , Chen Z , et al : Outcomes of adults and children with primary mediastinal B-cell lymphoma treated with dose-adjusted EPOCH-R . Br J Haematol 179 : 739 – 747 , 2017

*6  Dunleavy K , Pittaluga S , Maeda LS , et al : Dose-adjusted EPOCH-rituximab therapy in primary mediastinal B-cell lymphoma . N Engl J Med 368 : 1408 – 1416 , 2013

*7  Kuruvilla J , Pintilie M , Tsang R , et al : Salvage chemotherapy and autologous stem cell transplantation are inferior for relapsed or refractory primary mediastinal large B-cell lymphoma compared with diffuse large B-cell lymphoma . Leuk Lymphoma 49 : 1329 – 1336 , 2008

*8  国立がん研究センターがん情報サービス ホジキンリンパ腫

 

以上

 

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

 

参考資料

抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、進行または切除不能な胆道がんに対する化学療法との併用療法としての製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

胆道がんは日本では決して珍しいがんではなく、2019年には約2.2万人が新たに胆道がんと診断されています*1。胆道がんは50〜70歳で診断されるケースが最も多く、初期では自覚症状は少なく、ある程度進行した段階で、皮膚や白目が黄色くなる(閉塞性黄疸)、腹痛、皮膚のかゆみなどの症状がみられます。胆道がんと診断された患者さんの予後は不良で、患者さんの5年相対生存率は男性で26.8%、女性で22.1%と報告されています*2

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、国際共同第3相試験であるKEYNOTE-966試験の結果に基づいています。同試験において、進行または切除不能な胆道がんの一次治療としてキイトルーダと化学療法(ゲムシタビンおよびシスプラチン)の併用療法では、化学療法のみと比較して、全生存期間(OS)の統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善が認められました。なお、本試験におけるキイトルーダと化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されている臨床試験と同様でした。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進めてまいります。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」の効能又は効果について承認を取得しています。また、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の単剤療法についておよび、HER2陰性の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する化学療法との併用療法について申請中で、前立腺がん、肝細胞がん、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注) 条件付き早期承認対象

*1 国立がん研究センターがん情報サービス がん種別統計情報 胆のう・胆管 全国がん登録罹患データ

*2 国立がん研究センターがん情報サービス がん種別統計情報 胆のう・胆管 地域がん登録生存率データ(生存率)

 

以上

 

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが2023年4月27日付(米国東部時間)で発表した2023年度第1四半期決算のプレスリリースMerck Announces First-Quarter 2023 Financial Resultsを日本語に翻訳したもので、内容および解釈については英語が優先されます。 

以下の医療用医薬品は、日本国内で発売しております。カナ表記は括弧内をご参考ください。 
BRIDION®(ブリディオン®)、GARDASIL®(ガーダシル®)、GARDASIL®9(日本ではシルガード®9)、JANUVIA®(ジャヌビア®)、KEYTRUDA®(キイトルーダ®)、Lenvima®(レンビマ®)、Lynparza®(リムパーザ®)、ROTATEQ®(ロタテック®)、ZERBAXA®(ザバクサ®)、LAGEVRIO®(ラゲブリオ®)、VAXNEUVANCE™(バクニュバンス®)、PNEUMOVAX ®23(ニューモバックス®NP) 


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA
2023年度第1四半期決算発表

  • 2023年度第1四半期は、オンコロジーやワクチン領域をはじめとする主要な成長ドライバーにおいて持続的で堅調な業績基盤を反映 
  • 2023年度第1四半期の全世界売上高は、前年同期比9%減の145億ドル。LAGEVRIOの売上を除き11%増の成長。LAGEVRIOの売上および為替の影響を除き15%増の成長。
    • KEYTRUDAの売上高は、20%の成長で58億ドル(為替の影響を除き24%増)
    • GARDASILおよびGARDASIL 9の売上高は、35%の成長で20億ドル(為替の影響を除き43%増)
    • LAGEVRIOの売上高は、88%の減少で3億9,200万ドル(為替の影響を除き87%減)
  • 2023年度第1四半期のGAAPベースのEPSは1.11ドル、non-GAAPベースでは1.40ドル。GAAP およびnon-GAAPベースのEPSは、Imago社の買収、Kelun-Biotech社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用0.52ドルを含む
  • 免疫系パイプラインを強化するため、Prometheus Biosciences の買収提案を発表
  • 革新的な心血管系パイプラインによる以下の有望なデータを発表:
    • sotaterceptによる第3相試験の良好な結果
    • MK-0616による第2b相試験の良好な結果(2023年に第3相試験を開始予定)
  • 先進的なオンコロジー研究への取り組みとして特定の腫瘍タイプにおける早期がんに関する以下の進展を発表:
    • 第3相KEYNOTE-671試験の良好な結果を発表
    • Moderna社との提携のもと、第2b相KEYNOTE-942/mRNA-4157-P201試験の良好な結果の詳細を発表
  • 2023年度業績見通し
    • 2023年度通期の全世界売上高を577億ドル~589億ドルに上方修正(為替のマイナス影響約2%ポイントを含む。業績見通しには、LAGEVRIOの売上約10億ドルを含む)
    • 2023年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.85ドル~5.97ドルに下方修正(Zetiaの反トラスト訴訟の和解に関連する費用を反映)
    • 2023年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを6.88ドル~7.00ドルに上方修正(為替のマイナス影響約4%ポイントを含む)
    • 業績見通しには、Prometheus Biosciences の買収提案による影響を反映していません。2023年度第3四半期には完了見込みで、最終的に、GAAPおよびnon-GAAPベースの業績に約103億ドルまたは一株当たりの約4.00ドルを一括で計上予定

米国ニュージャージー州ローウェイ– Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は2023年4月27日、2023年度第1四半期決算を発表しました。

会長兼最高経営責任者(CEO)ロバート・M・デイビスは、「重要なアンメットニーズに応えるため、私たちは果敢に科学技術を発展させる取り組みを進めており、当社の革新的なパイプラインにおける大きな進展とともに2023年度を迎えることができました。今年度の第1四半期は、当社のサイエンスに立脚した戦略、主要な成長ドライバーによる堅調な業績、商業面および事業面の持続的な進展、そして最も重要なこととして世界各国の当社の社員による献身的な努力と協力を反映しています。このような成果を成し遂げたことに大変誇りに思います。私たちは引き続き、スピード感をもって迅速に取り組み、未来を見据えて患者さんや株主の皆さんに大きな価値を届けます」と述べています。

決算サマリー

2023年度第1四半期のGAAP(GAAP:一般に公正妥当と認められる会計基準)ベースの希薄化後EPSは1.11ドルでした。2023年度第1四半期のnon-GAAPベースのEPSは1.40ドルでした。2023年度第1四半期のGAAP およびnon-GAAPベースのEPSの前年からの減少は、主にImago BioSciences, Inc.(Imago社)の買収、Kelun-Biotech社(Sichuan Kelun Pharmaceutical Co., Ltdの持株子会社)との提携およびライセンス契約に関連する負担費用0.52ドルを反映しています。また当四半期のGAAP およびnon-GAAPベースのEPSの減少は、新型コロナウイルス感染症の治療薬LAGEVRIO(モルヌピラビル)の売上高減少および為替のマイナス影響を反映しています。さらに2023年度第1四半期のGAAPベースのEPSの減少は、Zetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用を反映しています。当四半期のGAAPベースのEPSの減少は、前年の株式の投資による損失に対して株式の投資による利益が計上されたことによるプラス影響により一部相殺されました。

non-GAAPベースのEPSは、事業統合・売却関連費用、事業再構築プログラムに関連する費用、株式の投資による収益と損失、およびZetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用を除外しています。

免疫系パイプラインを強化するPrometheus Biosciences の買収を提案 

  • 2023年4月16日、Prometheus Biosciences (Prometheus社)を買収する最終契約を発表しました。子会社を通して、1株当たり200ドル、全株式概算108億ドルを現金で取得する予定です。この契約によって、免疫領域における当社のプレゼンスが高まり、潰瘍性大腸炎、クローン病などの自己免疫疾患の治療薬として新規の後期開発候補PRA023とともに、炎症性および免疫性疾患にアプローチするプレシジョン医療および標的探索を可能にするPrometheus社の網羅的データセットが加わることで当社のポートフォリオ全体に多様性をもたらします。この買収は、Prometheus社の株主の承認と一定の条件を受けて2023年度第3四半期に完了する予定です。 

心血管系パイプラインハイライト

  • World Heart Federation’s World Congress of Cardiologyと共同開催されたAmerican College of Cardiologyの第72回Annual Scientific Sessionで以下のデータを発表:
    • 開発中の新規アクチビンシグナル伝達阻害剤のsotaterceptについて、肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO Group 1)の成人患者を対象とし、安定した用量で実施中の基礎療法との併用療法を評価した第3相STELLAR試験の結果を発表。Sotaterceptは、この試験の主要評価項目であるベースラインから24週時の6分間歩行距離(6MWD)を40.8メートル延長し、運動耐容能をプラセボと比較して有意に改善。さらに副次評価項目においても、臨床的な悪化または死亡のリスクの低下を含む9項目中8項目で統計学的に有意に改善。これらのデータは、The New England Journal of Medicine(NEJM)誌にも掲載。
    • 高コレステロール血症の成人患者を対象に1日1回経口投与のプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害剤として開発中のMK-0616を評価した第2b相試験の結果を発表。MK-0616の忍容性は概ね良好で、プラセボと比較してすべての用量で低比重リポタンパク質コレステロ―ル(LDL-C)が低下。これらのデータは、Journal of The American College of Cardiologyにも掲載。

オンコロジープログラムハイライト

  • 当社は、KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)に関する以下の薬事および臨床開発の進展を発表: 
    • II期、IIIA期、IIIB期の切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する周術期療法として開発中のKEYTRUDAを評価する第3相KEYNOTE-671試験による良好な結果を発表。米国食品医薬品局(FDA)は、KEYTRUDAの生物製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理。FDAは、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)の審査完了予定日を2023年10月16日に設定。 
    • 当社とModerna, Inc.(Moderna社)の提携のもと、第2b相KEYNOTE-942/mRNA-4157-P201試験の詳細な結果をAmerican Association for Cancer Researchの年次総会で初めて発表。KEYTRUDAと開発中の個別化ネオアンチゲン治療ワクチンmRNA-4157/V940の併用療法が、完全切除後のIII期/IV期の悪性黒色腫患者に対する術後補助療法として、KEYTRUDA単独投与と比較し、主要評価項目である無再発生存期間(RFS)について統計学的に有意でかつ臨床的に意義のある改善を示す。
      • KEYTRUDAとmRNA-4157/V940の併用療法は、FDA からBreakthrough Therapy(画期的治療薬)の指定、また欧州医薬品庁(EMA)からはPriority Medicines(優先審査対象)の指定を取得。
    • KEYNOTE-869試験のデータに基づき、シスプラチン含有治療が適合しない局所進行性または転移性尿路上皮がんの成人患者を対象とした、KEYTRUDAとPADCEV ®3(enfortumab vedotin-ejfv)の併用療法をFDAが迅速承認。
    • III/IV期または再発子宮内膜がんの一次治療として、KEYTRUDAと化学療法との併用療法、さらに、その後の単独療法に関する第3相NRG-GY018試験の結果が米国婦人科腫瘍学会(SGO)2023 Annual Meetingで発表され、同時にNEJM誌に掲載。KEYTRUDAと化学療法の併用療法は、腫瘍のDNAミスマッチ修復機構の状態に関わらず、このような患者を対象として無増悪生存期間の有意な延長を達成。
    • ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性の局所進行性切除不能または転移性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がん患者に対する一次治療としてKEYTRUDAと化学療法の併用療法を評価したピボタル第3相KEYNOTE-859試験の結果をオンライン開催される「欧州臨床腫瘍学会(ESMO)のプレナリーセッション」で発表。KEYTRUDAと化学療法の併用療法は、PD-L1発現状況に関わらず、このような患者を対象として化学療法単独と比較して全生存期間(OS)が有意に改善。
      • さらにFDAは、これらのデータに基づき、当社のsBLAを受理。FDAは、PDUFAよる期日を2023年12月16日に指定。
    • 切除不能な進行または転移性の悪性胸膜中皮腫の一次治療においてKEYTRUDAと化学療法の併用療法を評価する第2/3相Canadian Cancer Trials Group(CCTG)IND.227/KEYNOTE-483試験の良好な結果を発表。
  • FDAは抗がん剤諮問委員会(Oncologic Drugs Advisory Committee)を2023年4月28日に開き、転移性去勢抵抗性前立腺がんの成人患者を対象に、アビラテロンおよびプレドニゾンまたはプレドニゾロン(abi/pred)との併用療法として、Lynparza(オラパリブ)の医薬品承認事項変更申請(sNDA)を検討することを発表(主要評価項目である画像診断に基づく無増悪生存期間を含む第3相PROpel試験の結果に基づく)。またPROpel試験における主な副次評価項目としてOSの最終解析の結果も発表。
  • オンコロジー領域に関する投資家向けイベントを米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で2023年6月5日月曜日、中部標準時(CT)午後6時に主催する予定。このイベントでは、上級幹部が当社のオンコロジー戦略およびプログラムに関する最新情報を提示する予定。このイベントは、米国イリノイ州シカゴで開催され、ウェブキャストでアクセス可能。ウェブキャストリンクを含めて詳細については後日、発表予定。

感染症疾患パイプラインハイライト

  • HIV-1感染症の治療薬として開発中のドラビリン100 mgとイスラトラビル0.25 mgとの配合剤(DOR/ISL)の1日1回併用投与を評価する新たな第3相試験の登録を開始(HIVに関する当社の継続的な取り組みの一環)。
  • 当社とギリアド社は、抗レトロウイルス療法でウイルス学的抑制が得られているHIV感染症患者を対象として、当社が開発するイスラトラビルとギリアド社が開発するlenacapavirの週1回経口併用投与レジメンを評価する第2相臨床試験を再開(改訂した治験実施計画書に基づく)。

ESG(Environment, Social, Governance:環境、社会、ガバナンス)ハイライト 

  • 当社は、バロンズ誌の「米国の最も持続可能な100社(Barron’s 100 Most Sustainable Companies in U.S.)」に3年連続で選出されました(製薬業界で第1位、総合では第29位)。

2023年度第1四半期の業績

以下の表は当社の医薬品の売上高上位製品およびアニマルヘルス製品の売上高総額を表しています。

医薬品の業績

2023年度第1四半期の医薬品売上高は、10%減の127億ドルとなりました。これは主にウイルス関連製品(主にLAGEVRIO)および糖尿病領域製品の売上高減少によるものですが、オンコロジー領域、ワクチン領域および急性期治療・病院領域の成長により一部相殺されました。LAGEVRIOの売上を除けば、医薬品売上高は14%増です。またLAGEVRIOの売上およびマイナス為替の影響を除けば、医薬品売上高は18%増です。 

ウイルス関連製品の売上高減少は、主にLAGEVRIOの売上高減少によるもので(88%減の3億9,200万ドル)、これは主に2022年度第1四半期の米国と英国市場の売上高が、2023年度第1四半期に再現しなかったことによるものです。またLAGEVRIOの売上高減少は、日本とオーストラリアでの売上高減少にも起因しています。 

糖尿病領域における売上高の減少は、主にJANUVIA(シタグリプチン)とJANUMET(シタグリプチン/メトホルミン)の合計売上高の減少を主に反映しています。JANUVIAとJANUMETの合計売上高は、29%減の8億8,000万ドルとなりました。これは主に、複数の国際市場(特に欧州)におけるジェネリック市場競争、および米国での需要の低下および価格設定を反映しています。 

オンコロジー領域の成長は、主にKEYTRUDAの売上高増加によるもので、KEYTRUDAの当四半期の売上高は前年同期比20%増の58億ドルとなりました。KEYTRUDAの世界的な売上高増加は、NSCLC、腎細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC) および高頻度マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability-high: MSI-High)固形がんの転移性の適応における力強い進展が続いていること、また米国におけるTNBCの術前/術後補助療法を含む早期がんの市場浸透を反映しています。 

ワクチン領域の成長は、主にGARDASIL(組換え沈降4価 [6、11、16、18型] ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)およびGARDASIL 9(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)の合計売上高の増加(35%増の20億ドル)によるものです。これは、米国以外の特に中国においての需要増加を反映していますが、出荷タイミングおよび供給増加による影響もあります。 またワクチン領域の成長は、VAXNEUVANCE(15価肺炎球菌結合型ワクチン)の売上高増加を反映しています(1億600万ドルに増加)。これは、主に米国での上市に続き、小児の適応症での継続的な市場浸透によるものです。さらにワクチン領域の売上高は、ROTATEQ(5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン)の売上高増加を反映しています(38%増の2億9,700万ドル)。これは、主に中国における在庫確保の影響によるものです。ワクチン領域の成長は、PNEUMOVAX 23(多価肺炎球菌ワクチン)の売上高減少により一部相殺されました(44%減の9,600万ドル)。これは主に、新規の成人用肺炎球菌結合型ワクチンが使用される傾向が続き、米国での需要が減少したことを反映しています。 

急性期治療・病院領域の成長は、BRIDION注射液100 mg/mL(スガマデクスナトリウム)の売上高増加を反映しています(23%増の4億8,700万ドル)。これは、主に筋弛緩回復剤のシェア拡大による需要(特に米国における)の増加によるものです。 

アニマルヘルスの業績

アニマルヘルスの2023年度第1四半期の全世界での売上高は、前年同期比で1%増の15億ドルでした(為替の影響を除きアニマルヘルスの売上高は5%増)。家畜類製品の売上高成長は、特に反芻動物関連製品および養鶏関連製品のポートフォリオにおける高い需要を反映しています(テクノロジーソリューション製品、および高い価格設定を含む)。為替のマイナス影響を除けば、コンパニオンアニマル関連製品の成長は、高い価格設定による影響を反映しています。BRAVECTO(フルララネル)などの寄生虫予防薬の2023年度第1四半期の売上高は3億1,400万ドルとなりました。 

2023年度第1四半期の費用に関する情報

以下の表は、費用に関する抜粋情報を表しています。

GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

GAAPベースでは、2023年度第1四半期の売上高総利益率は72.9%で、2022年度第1四半期では66.2%でした。この増加は主に、売上高総利益率が低いLAGEVRIOの売上高減少、プロダクト・ミックスのプラス影響および無形資産の償却費の減少を反映しています。 

2023年度第1四半期の販売費および一般管理費は、前年同期比で7%増の25億ドルでした。この増加は主に、管理費の増加および販売促進費の増加を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。 

2023年度第1四半期の研究開発費は、前年同期比で66%増の43億ドルでした。この増加は主に、Imago社の買収に関連する費用12億ドル、Kelun-Biotech社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用1億7,500万ドルを反映しています。さらに、この増加は、報酬および福利厚生費用の増加(臨床開発活動の拡大を支える人員の部分的な増加を反映)、開発候補品の発見と初期の医薬品開発への投資の増加、ならびに臨床開発費の増加も反映しています。 

2023年度第1四半期のその他の費用(収益)純額は、2022年度第1四半期の7億800万ドルの費用に対し8,900万ドルの費用を計上しました。2023年度第1四半期におけるその他の費用(収益)純額の変動は主に、2022年第1四半期の株式の投資による損失に対して2023年第1四半期は株式の投資による利益が計上されこと、ならびに2023年第1四半期の金利収入の増加を反映しています。このプラス影響は、Zetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用5億7,300万ドル(2023年第1四半期)により一部相殺されました。 

2023年度第1四半期の実効税率は22.6%となり、Imago社の買収に関連する費用に税務優遇が適用されなかったことによる個別のマイナス影響、外国税額の増加、Tax Cuts and Jobs Act(2017米国税制改革)による研究開発費に対する資本化引当および株式の投資による未実現純利益(米国税率によって課税されました)によるマイナス影響を反映しています。 

2023年度第1四半期のGAAPベースのEPSは1.11ドル、2022年度第1四半期では1.70ドルでした。 

non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

non-GAAPベースの売上高総利益率は、2022年度第1四半期の70.7%に対し2023年度第1四半期は76.9%でした。この増加は主に、売上高総利益率が低いLAGEVRIOの売上高減少、プロダクト・ミックスのプラス影響を反映しています。

2023年度第1四半期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は、前年同期比で9%増の25億ドルでした。この増加は主に、管理費の増加および販売促進費の増加を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2023年度第1四半期のnon-GAAPベースの研究開発費は、前年同期比で67%増の43億ドルでした。この増加は主に、Imago社の買収に関連する費用12億ドル、Kelun-Biotech社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用1億7,500万ドルを反映しています。さらに、この増加は、報酬および福利厚生費用の増加(臨床開発活動の拡大を支える人員の部分的な増加を反映)、開発候補品の発見と初期の医薬品開発への投資の増加、ならびに臨床開発費の増加も反映しています。

non-GAAPベースでの2023年度第1四半期のその他の費用(収益)純額は、2022年度第1四半期の1億3,900万ドルの費用に対し7,000万ドルの収益を計上しました。この変動は主に、2023年第1四半期の金利収入の増加を反映しています。

2023年度第1四半期のnon-GAAPベースの実効税率は22.6%となり、Imago社の買収に関連する費用に税務優遇が適用されなかったことによるマイナス影響、外国税額の増加およびTax Cuts and Jobs Act(2017米国税制改革)による研究開発費に対する資本化引当によるマイナス影響を反映しています。

2023年度第1四半期のnon-GAAPベースのEPSは1.11ドル、2022年度第1四半期では1.70ドルでした。

当期純利益およびEPSのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整は、以下の表のとおりです。

業績見通し

以下の表は、当社の2023年通期の業績見通しの要約を表しています。 

当社は、主要な成長領域において世界的に堅調な潜在需要を取り込み続けています。そのため当社は、通期の業績見通しおよびnon-GAAPベースのEPSを上方修正しました。GAAPベースのEPSについては、通期の業績見通しを下方修正しました。これは、Zetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用(GAAPベースのみ)が起因しています。 

当社は、2023年4月中旬の為替を基準として、為替のマイナス影響約2%ポイントを含み、2023年度通期の売上高を577億ドル~589億ドルになると予想しています。2023年通期の業績見通しには、LAGEVRIOの予測売上高約10億ドルが含まれます。 

2023年度通期の実効税率は17%~18%になると予想しています。

当社は、2023年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.85ドル~5.97ドルに下方修正しています。 

2023年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを6.88ドル~7.00ドルに上方修正しています(2023年4月中旬の為替を基準として為替のマイナス影響約4%ポイントを含む)。またnon-GAAPレンジでは、事業統合・売却関連費用、事業再構築プログラムに関連する費用、株式の投資による収益と損失、Zetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用を除外しています。

2023年度のGAAPベースの予想EPSからnon-GAAPベースのEPSへの調整、およびnon-GAAPベースのEPSからの控除項目は以下の表のとおりです。

2023年4月、当社はPrometheus社の買収に合意したことを発表しました。この買収は、2023年度第3四半期に完了する予定です。今回の業績見通しには、この買収による影響を反映しておりませんが、資産の買収として、2023年年度のGAAPおよびnon-GAAPベースの研究開発費に、約103億ドルの費用を一括計上する予定です(一株当たり約4.00ドル)。さらにパイプライン資産を推進するための運用投資、および資金調達コストを考慮すると、この買収が完了してからの12カ月間において、EPSは約0.25ドルのマイナス影響を受けると予想しています。この取引が完了次第、当社のGAAPおよびnon-GAAPベースの業績見通しに、この買収による影響予測を反映する予定です。 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。 

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述 

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。 

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、米国および世界における医薬品業界の規制やヘルスケア関連の法制度が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、革新的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

1Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAに帰属する当期純利益 

2Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、事業業績や傾向に関する分析への特定項目の性質による影響を考慮し、2023年度および2022年度の特定の項目の影響を除いたnon-GAAPベースの情報を提供しています。経営陣は、non-GAAPベースの決算報告を用いて業績を評価しているため、この情報が会社の決算結果の理解を深めるものと考えています。経営陣は、non-GAAPベースの指標を目標の設定や達成予測のため、またその他の基準で当社の業績を評価するために社内的に活用します。加えて、上級管理職の年間報酬の一部はnon-GAAPベースの税引前利益から支払われています。これはGAAPに基づき算出された情報に関する追加情報であって、その代わりとなるものではなく、また優先されるものでもありません。non-GAAPベースの調整についての詳細は、本報告書に添付された表2a(脚注を含む)を参照してください。 

3Seagen社およびAgensys社の登録商標です。

4事業統合・売却に関する統合費用、取引費用およびその他の費用と共に、買収の結果、認識された無形資産の償却費および棚卸資産に対するパーチェス法適用に伴う調整額、無形資産の減損損失、および、条件付対価による負債の公正価値測定の見積り変更に関連する費用または収益が含まれます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeLinkedInをご参照ください。 

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、HER2陰性の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する化学療法との併用療法としての製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

胃がんは日本で3番目に多いがんで、がんの死因でも第3位となっています。2019年には約12.4万人が新たに胃がんと診断され、2020年には約4.2万人が亡くなっています*1。胃がんは初期症状がほとんどなく、長年にわたりゆっくり進行することが多いため、進行してから発見されることも少なくありません。胃がんのほとんどは腺がん*2で、胃粘膜の中にある胃液を分泌する腺細胞から発生します。また、食道胃接合部腺がんは、食道と胃の境目に発生する腺がんで、近年増加しています。Ⅳ期の胃がんと診断された患者さんの5年相対生存率は6.2%*3であり、新たな治療法の開発が喫緊に求められていました。

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、国際共同第3相試験であるKEYNOTE-859試験の結果に基づいています。同試験において、HER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんの患者に対する一次治療として、キイトルーダ®と化学療法(フッ化ピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤)の併用療法をプラセボと化学療法の併用療法と比較したところ、キイトルーダ®と化学療法の併用療法では主要評価項目である全生存期間(OS)の有意な改善が示されました。また、副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)および奏効率(ORR)についても、統計学的に有意で臨床的に意味のある改善が認められました。なお、本試験におけるキイトルーダ®と化学療法の併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されている臨床試験と同様でした。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進めてまいります。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」の効能又は効果について承認を取得しています。また、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の単剤療法について申請中で、前立腺がん、肝細胞がん、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注) 条件付き早期承認対象

*1 国立がん研究センターがん情報サービス 「最新がん統計」

*2 国立がん研究センターがん情報サービス 「胃がんについて」

*国立がん研究センターがん情報サービス 「院内がん登録生存集計結果閲覧システム」

 

以上

 

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、15種類の肺炎球菌血清型に対応した沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)(以下、15価肺炎球菌結合型ワクチン)「バクニュバンス®水性懸濁注シリンジ」(以下「バクニュバンス®」)を発売いたしましたのでお知らせいたします。

「バクニュバンス®」は、15種類の血清型に対応した肺炎球菌結合型ワクチンです。高齢者又は肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による感染症の予防を効能又は効果として、2022年9月26日に製造販売承認を取得いたしました。

肺炎は日本人の死因の第5位で、肺炎で亡くなる方の95%以上は65歳以上の高齢者が占めています1。そして、市中肺炎の原因菌で最も多いのが肺炎球菌です2。また、肺炎球菌への感染は体の抵抗力(免疫力)が弱まったときなどでも起こりやすく、65歳未満でも肺炎球菌に感染するリスクが高い疾患を有する方は注意が必要です。肺炎球菌結合型ワクチンは肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンと免疫原性の面で異なる特性を持ち、肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンとともに高齢者および肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人の肺炎球菌感染症予防に貢献することが期待されます。

1 厚生労働省 人口動態統計(確定数)2020年     2 日本呼吸器学会 成人肺炎診療ガイドライン 2017: 10

15価肺炎球菌結合型ワクチン「バクニュバンス®」は海外では「VAXNEUVANCE™」として、2021年7月に米国[肺炎球菌(※)による侵襲性感染症の予防]で、2021年12月にEU[肺炎球菌(※)による感染症の予防]で18歳以上の成人に対する適応を取得しています。また、2022年6月に米国[肺炎球菌(※)による侵襲性感染症の予防]で、2022年10月にEU[肺炎球菌(※)による感染症の予防]で生後6週から17歳までの小児に対する適応を取得しています。日本では、2022年7月に小児に対する適応について承認を申請しています。

※ 血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F及び33F

MSDは、1988年11月に23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン「ニューモバックス®」を、そして2006年11月には23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン「ニューモバックス®NP」を発売し、日本人の肺炎球菌感染予防に貢献してまいりました。MSDは、この度の「バクニュバンス®」の発売を通じて、高齢者および肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる成人における肺炎球菌感染症の新たな予防手段を提供し、日本人の健康にさらに貢献できるよう努めてまいります。

以上

<参考資料>

沈降15価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体) 「バクニュバンス®水性懸濁注シリンジ」

<製剤写真>

製剤写真

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp) や  Facebook 、 Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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