2021年

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2021年4月19日

報道関係各位

MSD株式会社

 

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が、2021年4月15日(米国東部時間)に発表したニュースリリースMerck and Ridgeback Biotherapeutics Provide Update on Progress of Clinical Development Program for Molnupiravir, an Investigational Oral Therapeutic for the Treatment of Mild-to-Moderate COVID-19 の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。


参考資料

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgeback Biotherapeutics
軽度から中等度の新型コロナウイルス感染症の
経口治療薬として開発中のmolnupiravirの臨床開発プログラムの進捗状況を公表

外来患者を対象とするmolnupiravirの第3相試験MOVe-OUTを実施へ
入院患者を対象とする第2/3相試験MOVe-INは移行せず



2021年4月15日:ニュージャージー州ケニルワース、マイアミ―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)と、Ridgeback Biotherapeuticsは本日、新型コロナウイルス感染症の経口抗ウイルス治療薬として開発を進めているmolnupiravir(MK-4482/EIDD-2801)の臨床開発プログラムの最新状況を発表しました。新型コロナウイルス感染症の外来患者(MOVe-OUT)および入院患者(MOVe-IN)にmolnupiravirを5日間にわたり1日2回投与する、現在進行中の2件のプラセボ対照第2/3相試験のうち第2相用量設定試験(Part 1)における計画され実施した中間解析結果、及びすでに終了している外来患者を対象とする第2a相用量範囲試験の結果に基づき、新型コロナウイルス感染症の外来患者を対象とするMOVe-OUT試験を第3相試験(Part 2)に移行し、molnupiravir 800 mgの1日2回投与について評価することが決定しました。入院患者を対象とするMOVe-IN試験では、多くの患者が発症からより長い時間が経過してから登録されており、臨床上のメリットが達成される可能性が低いことが示され、第3相試験に移行しないこととなりました。

当社研究開発本部のシニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「当社は抗ウイルス薬molnupiravirの臨床開発を引き続き進めています。試験の一環として実施した用量設定試験の結果は作用機序と一致しており、800 mgの用量の抗ウイルス効果について、意味のあるエビデンスが示されています。この試験結果に基づき当社の持つ充実した治験施設のネットワークを戦略的に活用して世界中の適切な患者を登録し、外来患者を対象とする第3相試験をさらに進めます」と述べています。

Ridgeback Biotherapeuticsの最高経営責任者、Wendy Holmanは、「Molnupiravirが新型コロナウイルス感染症の外来患者さんの治療薬として引き続き有望な結果を示していることを嬉しく思います。Ridgeback BioのEIDD-2801-2003試験(MK-4482-006試験)とMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のMK-4482-002試験により、molnupiravirの抗ウイルス活性の強力なエビデンスが示されています。MOVe-OUT試験の第3相試験を開始し、完遂を目指してまいります」と述べています。


MOVe-OUT試験(MK-4482-002)およびMOVe-IN試験(MK-4482-001)の状況について
MOVe-OUT試験は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により新型コロナウイルス感染症が確認された外来患者にmolnupiravirを経口投与した場合の有効性、安全性、薬物動態を評価する、現在進行中の無作為化プラセボ対照二重盲検多施設共同第2/3相試験です。MOVe-OUT試験の主要評価項目は、無作為化から29日目までに入院または死亡に至った患者の割合に基づき、molnupiravirの有効性をプラセボと比較して評価することです。MOVe-OUT試験のPart 1には無作為化前7日以内に発症した302名の患者が登録され、molnupiravir 200 mg(75名)、400 mg(77名)、800 mg(76名)、またはプラセボ(74名)を投与する群に割り付けられました。

MOVe-OUT試験のPart 1で入院または死亡した患者の割合はmolnupiravir治療群全体でプラセボ群より低くなりました。報告イベント数は臨床的に意義がある効果が認められる水準に達していません。MOVe-OUT試験およびMOVe-IN試験の登録患者の鼻咽頭または口咽頭スワブにより採取したSARS-CoV-2を探索的評価項目として、PCRの定量・定性評価により解析したところ、molnupiravir群ではプラセボ群と比較して5日目および10日目におけるウイルスRNA量のベースライン時からの減少幅がより大きく、治療終了後10日目及び15日目におけるウイルスRNA未検出の患者の割合がより高くなり、molnupiravirがウイルス複製を阻害することが示されました。全般的な抗ウイルス効果は200 mgおよび400 mgの用量と比較して800 mgで最も高くなりました。このウイルス学的評価項目の差異は、発症から5日以内に登録した患者でより顕著でした。

MOVe-OUT試験で試験薬を1回以上投与した299名の患者のうち、molnupiravirを投与した患者の6.2%(14/225)、プラセボを投与した患者の6.8%(5/74)で薬剤関連の有害事象が報告されました。MOVe-IN試験では、試験薬を1回以上投与した293名の患者のうち、molnupiravirを投与した患者の11.0%(24/218)、プラセボを投与した患者の21.3%(16/75)で薬剤関連の有害事象が報告されました。これまでのところいずれの試験用量においても、MOVe-IN試験およびMOVe-OUT試験の安全性や検査値から想定外の結果または傾向のエビデンスは認められていません。両試験において治験責任医師が薬剤関連と判断した死亡例はなく、molnupiravir投与群で薬剤関連有害事象により治療中止に至った例はありませんでした。MOVe-IN試験およびMOVe-OUT試験のウイルス学的結果や薬物動態解析結果などの中間解析結果は規制当局に提供されており、今後医学学会で発表してまいります。

外部データ監視委員会は、このサブグループ解析により治療効果が期待できることが示されているとし、MOVe-OUT試験の対象患者を疾患の初期段階にあり、COVID-19転帰不良のリスクが高いと考えられる患者(高齢、肥満、糖尿病患者など)に絞るようプロトコルの変更を推奨しました。この推奨に従い、当社はMOVe-OUT試験の対象基準を変更し、登録する患者を発症から5日以内に短縮し、重度の疾患に進行する危険因子を1つ以上有する患者とします。当社はMOVe-OUT試験の第3相試験(Part 2)の登録を4月下旬/5月上旬に開始する予定です。

MOVe-OUT試験の第3相試験(Part 2)部分の最終データは2021年9月/10月に得られる見込みです。当社は現段階で、MOVe-OUT試験の良好な結果が得られた場合、molnupiravirの緊急使用許可の申請は早くて2021年後半になると見込んでいます。当社とRidgeback Biotherapeuticsは、現在進めているmolnupiravirの開発プログラムのさらなる結果についても整い次第、規制当局に提出していく計画です。

また、当社はmolnupiravirを曝露後予防として評価する臨床プログラムを2021年後半に開始する計画です。


MOVe-OUT試験の試験デザインについて
MOVe-OUT試験(MK-4482-002試験)は、検査により新型コロナウイルス感染症が確認された18歳以上の外来患者にmolnupiravirを経口投与した場合の有効性、安全性、薬物動態を評価する無作為化プラセボ対照二重盲検多施設共同第2/3相試験です。対象患者は無作為化前7日以内に発症した患者です。この試験では軽度から中等度の新型コロナウイルス感染症患者1850名を登録する計画です。この試験の第2相試験では302名の被験者が、molnupiravir 200 mg、 400 mg、800 mg、またはプラセボを1日2回、5日間にわたり投与する群に1:1:1:1の割合で割り付けられました。主要評価項目はmolnupiravirの有効性で、無作為化から29日目までに入院または死亡に至った患者の割合をmolnupiravirとプラセボで比較して評価しました。第3相試験(Part 2)の用量選択の裏付けとなる探索的評価項目は、血漿中のSARS-CoV-2 RNA量のベースラインからの変化、複数時点におけるSARS-CoV-2 RNA未検出の患者の割合、ベースライン時とベースライン後のウイルス配列の比較によるウイルスRNA変異率、薬物動態データ(Ctrough、Cmax、tmax、t1/2、AUC0-12)などです。Part 1の終了後、MOVe-OUT試験は対象患者を発症から5日以内に短縮し、COVID-19の転帰不良のリスクが高いと考えられる患者(高齢、肥満、糖尿病患者など)の登録を拡大するよう対象基準が変更されました。試験の詳細はclinicaltrials.govをご覧ください。


MOVe-IN試験の試験デザインについて
MOVe-IN試験(MK-4482-001試験)は、検査により新型コロナウイルス感染症が確認された18歳以上の入院患者にmolnupiravirを経口投与した場合の有効性、安全性、薬物動態を評価する無作為化プラセボ対照二重盲検多施設共同第2/3相試験でした。対象患者は無作為化前10日以内に発症した患者でした。この試験の第2相試験では304名の被験者が、molnupiravir 200 mg、 400 mg、800 mg、またはプラセボを1日2回、5日間にわたり投与する群に1:1:1:1の割合で割り付けられました。主要評価項目はmolnupiravirの有効性で、無作為化から29日目までの持続的回復率をプラセボと比較して評価しました。第3相試験(Part 2)の用量選択の裏付けとなる探索的評価項目は、SARS-CoV-2 RNA量のベースラインからの変化、複数時点におけるSARS-CoV-2 RNA未検出の患者の割合、ベースライン時とベースライン後のウイルス配列の比較によるウイルスRNA変異率、薬物動態データ(Ctrough、Cmax、tmax、t1/2、AUC0-12)などでした。データの中間解析により、この試験で入院患者に対する臨床上のメリットが示される可能性が低いと結論付けられ、本試験は中止となりました。


MolnupiravirのMK-4482-006試験(EIDD-2801-2003)について
プロトコル6(MK-4482-006)は、molnupiravirの安全性、忍容性、抗ウイルス活性をプラセボと比較する無作為化二重盲検プラセボ対照第2a相試験です。発症から7日以内にウイルスRNA検出によりSARS-CoV-2感染が確認された、(ベースライン時に)症状のある18歳以上の成人外来患者のウイルスRNA検出によって評価されました。202名の治療患者において、molnupiravirの忍容性は概ね良好で、報告された4件の重篤な有害事象はいずれも試験薬に関連するものではないと判断されました。この試験の予備データはCROI 2021で発表されました。


Molnupiravirの非臨床試験について
当社はmolnupiravirの安全性プロファイルの特性を明らかにするための包括的な非臨床プログラムを実施しました。このプログラムでは、薬剤や化学物質の変異誘発能を測定する強力なin-vivoアッセイのBig BlueやPIG-aを活用しました。動物に対し、ヒト試験より長期的かつ高用量(mg/Kg)のmolnupiravirを投与しました。これらの試験データの総体からは、哺乳類個体におけるmolnupiravirの変異原性や遺伝毒性は認められませんでした。


Molnupiravirについて
Molnupiravir(EIDD-2801/MK-4482)は経口投与が可能な強力なリボヌクレオシドアナログで、新型コロナウイルス感染症を引き起こすSARS-CoV-2など様々なRNAウイルスの複製を阻害します。MolnupiravirはSARS-CoV-2の予防投与、治療、感染防止などのいくつかの前臨床モデル、またSARS-CoV-1、MERSに対する活性が認められています。Molnupiravirはエモリー大学が100%出資する非営利バイオテクノロジー企業のDrug Innovations at Emory (DRIVE), LLCで発明されました。Molnupiravirの臨床試験について詳しくは、https://merckcovidresearch.com/ をご覧ください。


Ridgeback Biotherapeuticsについて
フロリダ州マイアミに本社を置くRidgeback Biotherapeutics, LPは、新興感染症を専門とするバイオテクノロジー企業です。エボラ治療薬EbangaTMを提供し、開発パイプラインでは新型コロナウイルス感染症治療薬のmolnupiravirなどが後期開発段階にあります。Molnupiravirの開発資金はRidgeback Biotherapeutics とMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., USAが全額提供しています。Ridgeback Biotherapeuticsは、命を救う医療テクノロジーに投資し、これを支援するWayne HolmanとWendy Holmanが個人的に資金を提供して創業しました。Ridgebackの社員は、擁護が必要な患者さんや疾患に対し、命を救い生活を改善するソリューションを模索しています。


Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、 当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。


Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。


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MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。