肺高血圧症患者さん・ご家族のためのウェブサイト「肺高血圧症コンパス」を開設~前向きに病気と向き合うための情報を提供~
2025/08/28 15:00 JST
報道関係各位
MSD株式会社
MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:プラシャント・ニカム、以下「MSD」)は、本日、肺高血圧症の患者さんとご家族のための新しいウェブサイト「肺高血圧症コンパス」(https://www.ph-compass.jp)を開設したことをお知らせします。

「肺高血圧症コンパス」トップぺージ
肺高血圧症(PH)は、心臓から肺に血液を送る血管である肺動脈の血液の流れが悪くなることで、肺動脈の血圧が高くなる病気です。肺動脈の血圧が高くなると、心臓の右心室に負担がかかり、やがて右心不全に至ります。肺高血圧症を治療せずに放置すると、数年以内に命を落としてしまうこともあります。PHは原因となる疾患に応じて大きく5つに分類されますが、そのうちの肺動脈性肺高血圧症(PAH)と慢性血栓閉塞性肺高血圧症(CTEPH)は予後不良と言われており、いずれも厚生労働省の指定難病(難治性呼吸器疾患)に認定されています。認定患者数は年々増加し、2023年度の調査ではPAHは4,682名、CTEPHは5,543名と報告されています*1。
しかし近年では、特異的治療薬や外科治療、カテーテル治療などが開発され、治療成績が格段に改善してきます。一方で、肺高血圧症は、一般の方によく知られておらず、また、肺高血圧症に伴う症状に違う診断名がつくケースも多いため、症状発症から確定診断まで平均18カ月を要する疾患です*2。MSDは、患者さんとご家族が、希望を持って前向きに病気や治療に取り組んでいただけるよう、また、潜在患者さんがこの疾患のことを知り、一刻も早く診断を受けられるよう、その一助となる情報をお届けするために、本サイトを開設しました。
本サイトでは、PAHとCTEPHを中心に、以下のような情報を提供しています*3。
- イラストを交えてわかりやすく解説/知りたい情報に素早くたどり着けるQ&Aコーナー
疾患の症状と分類、診断・治療、医療費助成制度と申請方法などを、イラストを交えてわかりやすく解説しています。知りたい情報に素早くたどりつける、Q&Aコーナーも設けています。
(監修:久留米大学医学部 内科学講座 心臓・血管内科部門 主任教授 福本 義弘先生)。 - 肺高血圧症患者さんの声/患者さんと医師による座談会
肺高血圧症と診断され、大好きだった保育の仕事を続けることが困難になった患者さんが、医療チームや周囲の支えを受けて病気と正面から向き合い、治療を続けながら職場復帰された体験談を紹介しています(取材協力:肺高血圧症患者会 よつ葉の会)。
また、肺高血圧症患者さんと医師による座談会では、患者さんやご家族が抱えるさまざまな課題について、患者さんの体験談や専門医の先生方からのアドバイスなどをお話しいただいています*3。 - 患者さんのニーズに沿ったデザインと導線設計
「治療に希望を持ちたい」「肺高血圧症ってなんだろう?」など、サイトを訪れる方の状況やニーズに沿って情報を整理し、欲しい情報にすぐにアクセスできるように導線を設計しました。
*1: 難病情報センターホームページ(2025年6月現在)から引用
*2: Noriko Murakami et al. Diagnostic Delays and Quality of Life in Japanese Patients with Pulmonary Hypertension: A Nationwide Survey. Pulmonary Therapy, Volume 11, pages 249–268, (2025)
*3: CTEPHおよび座談会の内容は、当社が運営するCTEPHに関する情報サイト「CTEPH.jp」に掲載されていた内容を再構成したものです。
MSDは、肺高血圧症患者さんとご家族のニーズにお応えできるよう情報提供活動に努めるとともに、今後も肺高血圧症患者さんとご家族に寄り添い、よりよい未来に貢献できるよう全力で取り組んでまいります。
以上
MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebook、Instagram、YouTubeをご参照ください。