抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫に対する化学療法との併用で承認を申請

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2024/07/01 15:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫に対する化学療法との併用において、製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

悪性中皮腫は胸部、腹部、心臓、精巣など体の特定の部位を覆う膜に発生するがんです。肺あるいは胸腔を覆う膜に発生する悪性胸膜中皮腫は、悪性中皮腫の中で最も多く、80~90%弱を占めるとされます*1,2。悪性中皮腫発生の主な原因としてはアスベスト(石綿)の曝露が知られています。日本では、1950年代から70年代にかけての高度経済成長期にアスベストが大量に使用されました。アスベスト曝露開始から発症までの潜伏期間が25~50年とされていることから、日本における悪性中皮腫の発生ピークは2030年頃で、罹患者数は年間3,000人に及ぶと予測されています*2。また、日本における悪性胸膜中皮腫を含む悪性中皮腫の年間死亡者数は増加傾向にあり、1995年には500人(男性356人、女性144人)でしたが、2022年には1,554人(男性1,295人、女性259人)となっています*1,3。ほとんどの悪性胸膜中皮腫患者さんの予後は不良で、切除可能な段階で診断されるのは10~15%程度です*4。悪性胸膜中皮腫の治療における医療ニーズは依然として高く、新たな治療選択肢が必要とされています。

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、海外の多施設共同非盲検無作為化第Ⅱ/Ⅲ相試験であるKEYNOTE-483試験および国内の単群多施設共同非盲検非無作為化第Ⅰb相試験であるKEYNOTE-A17試験のデータに基づいています。

MSDは、今後も重点分野と位置付けるがん領域で、これまで以上に患者さんと医療従事者のニーズにお応えできるよう努めてまいります。

*1 国立研究開発法人国立がん研究センター 希少がんセンター「さまざまな希少がんの解説(悪性胸膜中皮腫、悪性腹膜中皮腫、悪性心膜中皮腫、悪性精巣鞘膜中皮腫)」
*2 特定非営利活動法人日本肺癌学会「肺癌診療ガイドライン―悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 2023年版」
*3 厚生労働省「都道府県(特別区-指定都市再掲)別にみた中皮腫による死亡数の年次推移(平成7年~令和4年) 人口動態統計(確定数)より」
*4 Goudar RK. Review of pemetrexed in combination with cisplatin for the treatment of malignant pleural mesothelioma. Ther Clin Risk Manag. 2008 Feb;4(1): 205–211.

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」「再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫」「治癒切除不能な進行・再発の胃癌」「治癒切除不能な胆道癌」に対する効能又は効果で承認を取得しています。また、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)に対する術前の化学療法との併用療法とそれに続く術後のキイトルーダ®単独療法、局所進行性または転移性尿路上皮がんに対するパドセブ®との併用療法、局所進行子宮頸がんに対する同時化学放射線療法との併用療法、および、進行または再発の子宮体がんに対する化学療法との併用療法について申請中で、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

以上


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。