抗サイトメガロウイルス化学療法剤「プレバイミス®錠240mg/同点滴静注240mg」「臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」の適応の追加承認を取得

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2024/05/17 15:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗サイトメガロウイルス化学療法剤「プレバイミス®錠240mg」および「プレバイミス®点滴静注240mg」(一般名:レテルモビル、以下「プレバイミス®」)について、「臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」の効能又は効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認を取得しましたのでお知らせいたします。

サイトメガロウイルス(CMV)は、幼少期に感染し、不顕性感染の形で、宿主に生涯潜伏し続けることが一般的です。しかし、免疫抑制状態下では潜伏していたCMVの再活性化や新たな感染により、腸炎、肺炎、網膜炎などの重篤なCMV感染症を引き起こして、死に至るケースもあります。臓器移植を受けた患者さんは、免疫力が著しく低下していることからCMV感染のリスクが高く、そのことが移植片拒絶をはじめ、移植後の予後に関わっていると報告されています。日本において、臓器移植は年間約2,300件*1が実施されています。

「プレバイミス®」は、ヒトには存在しないCMVのDNAターミナーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制する、CMVターミナーゼ阻害剤です。今回の承認は、非日本人腎移植患者さん601例を対象とした海外第3相試験(002試験)において、CMV 感染症に対する本剤の発症抑制効果がバルガンシクロビルに対して非劣性でかつ骨髄抑制を示す有害事象(好中球減少症、白血球減少症)がバルガンシクロビルよりも少なかったこと、ならびに、日本人腎移植患者さん22例を対象とした国内第3相試験(042試験)において日本人腎移植患者さんでも本剤の有効性が示唆され、安全性に日本人特有の懸念がないと考えられたことに基づいています。また、本剤の作用機序および想定される薬物動態により、腎臓以外の臓器移植患者さんについても腎移植患者さんと同様の有効性が期待されることから、臓器移植全般として効能又は効果が設定されました。

MSDは今後も感染症予防および治療における医療ニーズに応えていけるよう努めてまいります。

*1一般社団法人日本移植学会「日本における2021年の各臓器の脳死下移植、心停止後移植ならびに生体移植数」
https://www.asas.or.jp/jst/general/number/

 

以上

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。

参考資料