MSD、肺高血圧症治療薬「アデムパス®」の情報提供活動を開始

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2024/01/05 15:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:イン・チェン、以下「バイエル薬品」)が製造販売する肺高血圧症治療薬「アデムパス®錠0.5mg/1.0mg/2.5mg」(一般名:リオシグアト、以下「アデムパス®」)について、医療関係者に対する情報提供活動が2024年1月よりバイエル薬品からMSDに移管されたことをお知らせします。これに伴い、MSDは2024年1月から新たに肺高血圧症領域での情報提供活動を開始します。

今回の情報提供活動移管は、2014年5月にMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.とドイツ・バイエル社が締結した可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)モジュレーターの商業化および開発を行う世界的な共同臨床開発契約の一環として実施されるものです。なお、製造販売元がバイエル薬品であること、販売提携会社がMSDであることに変更はありません。

「アデムパス®」は、2014年1月にバイエル薬品が製造販売承認を取得し、現在は「外科的治療不適応又は外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症」および「肺動脈性肺高血圧症」の効能又は効果を有しています。

MSDは、今後も患者さんと医療従事者の方々の医療ニーズに応えられるよう努めてまいります。

 

肺高血圧症について*1

肺高血圧症は、心臓から肺に血液を送る血管である肺動脈の血液の流れが悪くなることで、肺動脈の血圧が高くなる病気です。肺動脈の血圧が高くなると、心臓の右心室にも負担がかかり、やがて右心不全が進みます。

肺高血圧症の症状としては、息切れやだるさ、足のむくみ、失神、喀血などがあり、それらがいくつも重なって現れます。右心不全の悪化がさらに進むと、血液循環はよりいっそう悪くなり、少し動くだけでも息苦しさを感じます。肺高血圧症を治療せずに放置すると、数年以内に命を落としてしまうこともあります。

肺高血圧症は原因の違いによって大きく5種類に分類されますが、そのうちの「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)」は厚生労働省の指定難病に認定されています。

「肺動脈性肺高血圧症」(PAH)は、肺小動脈の狭窄と肺循環系の血圧上昇を特徴とする進行性の命に関わる希少疾患で、速く進行してしまうケースも多くあります。PAHに罹患すると心臓に非常に大きな負担がかかり、身体活動の制約、心不全、平均余命の短縮につながります。日本国内の患者数は4,319名と報告されており*2、近年増加傾向にあります。

「慢性血栓塞栓性肺高血圧症」(CTEPH)は、血栓が長期間にわたって肺動脈を詰まらせ、肺動脈の血液の流れを悪くすることで肺動脈圧が高まる病気です。原因は不明点も多く、血液の固まりやすさなどが関係すると考えられています。日本国内の患者数は4,843名と報告されており、近年増加傾向にあります*2

*1: https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/pph/ を参考に作成

*2: 公益財団法人 難病医学研究財団 難病情報センター 令和3年度末現在 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数(https://www.nanbyou.or.jp/entry/5354

 

以上

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。