新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬の抗ウイルス剤「ラゲブリオ®カプセル」 供給量を加速化し3月までに80万人分を政府に納入

Save

February 14, 2022 12:00 am ET

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下「MSD」)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬として厚生労働省より特例承認を取得した経口投与の抗ウイルス剤「ラゲブリオ®カプセル200mg」(一般名モルヌピラビル)について、今年3月までに累計80万人分を政府に納入する予定です。

昨年、日本政府がラゲブリオ®の薬事承認後に160万人分を確保することを発表しておりますが、MSDは、薬事承認後の2021年12月25日に20万人分を速やかに日本政府に納入いたしました。その後、2022年2月に20万人分、3月に20万人分をそれぞれ納入する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症のオミクロン株感染者数の急増に対応すべく、MSDは、生産量を前倒し今年1月に5万人分を既に納入し、2月に22万人分、そして3月に33万人分を納入いたします。

MSDの代表取締役社長のカイル・タトルは、次のように述べています。「オミクロン株が日本全国でまん延する中、治療薬に対する需要が急速に高まっています。当社は、政府の要請に応え、ラゲブリオ®を一日も早く患者さんにお届けするために、工場をフル稼働し全社一丸となってラゲブリオ®の増産に努めました。今後もさらに前倒しでラゲブリオ®を出荷していく計画です。ラゲブリオ®は、重症化を防ぐうえで大きな役割を果たし、医療提供体制を維持することに一翼を担えることと信じています。今後もラゲブリオ®を安定的に提供できるよう日本政府、厚生労働省、医療関係者と緊密に連携をとり、日本の患者さんのために貢献してまいります。」

 

ラゲブリオ®について

ラゲブリオ®(一般名:モルヌピラビル)は経口投与が可能な強力なリボヌクレオシドアナログの薬剤で、新型コロナウイルス感染症を引き起こすSARS-CoV-2の増殖を阻害します。ラゲブリオ®はSARS-CoV-2の治療、予防投与、感染防止などのいくつかの前臨床モデルにおいて活性が認められています。非臨床試験では、ラゲブリオ®は耐性化しにくいことがデータで示されています。また、ラゲブリオ®は、6件の非臨床試験のデータにより、SARS-CoV-2の変異株であるオミクロン株(B1.1.529)に対する活性がin vitro試験で示されています。

ラゲブリオ®の臨床試験は他の薬剤との併用や食事に関する制限、腎機能や肝機能障害における用法および用量の変更の必要のない単剤療法として実施されています。これまでに明らかになっているデータでは、ラゲブリオ®
の薬物相互作用は特定されていません。

ラゲブリオ®はエモリー大学が100%出資する非営利バイオテクノロジー企業のDrug Innovations at Emory (DRIVE), LLCで発明されました。エモリー/DRIVEは米国国防総省および国立衛生研究所の研究助成金を受けています。ラゲブリオ®は現在、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.がRidgeback Biotherapeuticsと協力して開発を進めています。RidgebackはMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.から一時金の支払いを受けており、さらに一定の開発および承認取得のマイルストンの達成に基づく支払いを受ける権利があります。この連携から生じる利益は全額、両社で均等に分割されます。Ridgebackによるライセンス供与以降、ラゲブリオ®の開発資金はMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.とRidgebackが全額提供しています。

ラゲブリオ®は、曝露後の発症予防として、家庭内における新型コロナウイルスの拡大を防止する効果と安全性を評価する二重盲検無作為化プラセボ対照国際多施設共同第3相試験のMOVe-AHEADも実施されています。詳しくは、https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031210281または、http://merckcovidresearch.comをご覧ください。

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。