抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」 腎細胞がんの術後補助療法としての承認を申請

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September 14, 2021 12:00 am ET

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、腎細胞がんの術後補助療法としての製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

腎細胞がんは腎がんのうち最も多くみられる種類のがんで、腎がんの約9割を占めています1。国内の腎がん患者数は年々増加しており、2020年には25,000人以上が新たに診断され、8,000人以上が亡くなられたと推定されています2

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、国際共同第3相試験であるKEYNOTE-564試験の結果に基づいています。同試験においては、腎摘除術または腎部分切除術後の再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、またはM1 NED (M1 no evidence of disease: 原発腎腫瘍および遠隔転移巣ともに完全切除)の、淡明細胞型を有する腎細胞がん(RCC)患者に対するキイトルーダ®の術後補助療法を評価しました。1回目の中間解析において、キイトルーダ®はプラセボと比較して、再発リスクを有意に改善したことが示されました。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するそのリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗体です。キイトルーダ®はPD-1に結合し、この受容体とリガンドとの結合を阻害することによって、T細胞に生じたPD-1経路を介する抗腫瘍活性の抑制を解除します。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」の効能又は効果について承認を取得しています。また、前立腺がん、胃がん、肝細胞がん、子宮頸がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注) 条件付き早期承認対象

キイトルーダ®は、米国を含む93カ国で承認を取得しており、世界では現在、1,500を超える臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進め、承認取得に向けて取り組んでいきます。

1 NCCN clinical practice guidelines in oncology: kidney cancer, version 1.2022; National Comprehensive Cancer Network (NCCN); 2021.

2 International Agency for Research on Cancer, World Health Organization. “Japan Fact Sheet.” Cancer Today, 2020.

2 International Agency for Research on Cancer, World Health Organization. “Japan Fact Sheet.” Cancer Today, 2020.

https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/populations/392-japan-fact-sheets.pdf

以上

 

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp) や  Facebook 、  Twitter 、  YouTube をご参照ください。