難治性または原因不明の慢性咳嗽の治療薬として 選択的P2X3受容体拮抗薬ゲーファピキサントクエン酸塩を承認申請

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2021/03/02 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、2021年2月26日、難治性または原因不明の慢性咳嗽の治療薬として経口投与の選択的P2X3受容体拮抗薬であるゲーファピキサントクエン酸塩(以下「ゲーファピキサント」)の日本国内における製造販売承認申請を行いました。

慢性咳嗽は、8週間以上続く咳を呼び、その有病率は世界各国において2〜10%と推定されています。この中には、原因疾患(喘息、胃食道逆流症など)を治療しても改善の認められない難治性慢性咳嗽や、詳細な検査にも関わらず原因が特定できない原因不明の慢性咳嗽があります。現在、難治性または原因不明の慢性咳嗽を効能又は効果として承認されている治療薬はありません。

ゲーファピキサントは、難治性または原因不明の慢性咳嗽の治療薬として開発された経口投与の選択的P2X3受容体拮抗薬です。P2X3受容体は、気道の迷走神経のC線維上に発現しているアデノシン三リン酸(ATP)受容体です。ATPは、気道の炎症条件下で気道粘膜細胞から放出されます。細胞外ATPが気道のC線維上のP2X3受容体と結合することで、損傷の可能性を示すシグナルとして感知され、咳嗽が惹起されることがあります。細胞外ATPとP2X3受容体の結合を阻害することで、C線維の活性化を抑え、咳嗽が抑制されると考えられています。

MSDは、今後もアンメットメディカルニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進め、承認取得に向けて取り組んでまいります。

以上

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や  Facebook 、  Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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