HIV-1感染症治療薬として、 新規の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI) 「ピフェルトロ®錠100mg」新発売

Save Print

2020/02/17 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下MSD)は、本日、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)の逆転写酵素に対する新規の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)「ピフェルトロ®錠100mg」(一般名:ドラビリン)を発売しましたのでお知らせいたします。本剤は、HIV-1感染症の効能・効果で製造販売承認を取得しています。ピフェルトロ®は、既知のNNRTI耐性変異から設計された新規のNNRTIであり、主要なNNRTI耐性ウイルス*にも阻害活性を示し、HIV-1感染症治療の新たな選択肢として期待されます。

ピフェルトロ®は、未治療のHIV-1感染患者を対象とした海外の臨床試験**において、対照薬の有効性に対して非劣性であり、同剤の忍容性は良好であることが示されました。また、既治療のHIV-1感染患者を対象とした海外の臨床試験***において、ベースライン治療からドラビリンを含む配合剤への切り替えは、ベースライン治療の継続と比較して、有効性の非劣性および良好な安全性プロファイルを示しました。ピフェルトロ®は、HIV-1感染症に対する治療薬として、現在、米国およびEUを含む30カ国以上で承認されています。

HIV感染症は、HIVがCD4陽性リンパ球などの免疫担当細胞に感染することで、免疫系が徐々に破壊されエイズ(後天性免疫不全症候群)を発症する進行性の疾患です。わが国では、HIV感染者およびエイズ患者の累計報告件数(凝固因子製剤による感染例を除く)は、計30,149件(2018年末)であり、毎年1,400件前後の新規症例が報告されています****。HIV感染症の治療は、原則として血中のウイルス量を検出限界以下に抑え続けることを目標に行われ、適切な抗HIV薬を継続して服用することが必要となります。

MSDは、HIV感染症領域において、これまで数々の革新的な治療薬を届けてまいりました。これからも、患者さんや医療従事者のニーズに応えてまいります。

*K103N、Y181C、K103N/Y181C変異株など

**他の抗HIV薬と併用下、ドラビリンをダルナビル+リトナビルを対照薬として比較したDRIVE-FORWARD試験、およびドラビリン/ラミブジン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(本邦未承認)をエファビレンツ/エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(本邦未承認)を対照薬として比較したDRIVE-AHEAD試験

***ベースラインレジメン(リトナビルまたはコビシスタットを併用したプロテアーゼ阻害剤、コビシスタットを併用したエルビデグラビルまたはNNRTI にNRTI 2剤を併用)からドラビリン/ラミブジン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(本邦未承認)に切り替えたDRIVE-SHIFT試験

****厚生労働省エイズ動向委員会 平成30(2018)年エイズ発生動向年報より

以上

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や  Facebook 、  Twitter 、  YouTube をご参照ください。

<参考資料>

製品概要

製剤写真

製剤写真
Next