Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、切除後高リスク悪性黒色腫に対する術後補助療法としてvibostolimabとペムブロリズマブの配合剤を評価する第3相KeyVibe-010試験の最新情報を公開

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2024/06/06 15:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Provides Update on Phase 3 KeyVibe-010 Trial Evaluating an Investigational Coformulation of Vibostolimab and Pembrolizumab as Adjuvant Treatment for Patients With Resected High-Risk Melanoma (https://www.merck.com/news/merck-provides-update-on-phase-3-keyvibe-010-trial-evaluating-an-investigational-coformulation-of-vibostolimab-and-pembrolizumab-as-adjuvant-treatment-for-patients-with-resected-high-risk-melanoma/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、治癒切除不能な進行・再発の胃癌、治癒切除不能な胆道癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA、切除後高リスク悪性黒色腫に対する術後補助療法として
vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤を評価する第3相KeyVibe-010試験の最新情報を公開

2024年5月13日 ニュージャージー州ローウェイ―Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、第3相KeyVibe-010試験のvibostolimabとペムブロリズマブの配合剤の投与群の治療中止を発表しました。この試験は、切除後高リスク悪性黒色腫(IIB〜IV期)に対する術後補助療法として、抗TIGIT抗体のvibostolimabと抗PD-1抗体のペムブロリズマブ(KEYTRUDA®)の配合剤を、KEYTRUDA®の単剤療法と比較する試験です。事前に計画された解析で、主要評価項目である無再発生存期間(RFS)が事前に規定された無益性の基準に達しました。一方、主に免疫関連の有害事象により、KEYTRUDA®単剤療法群と比較して配合剤投与群で術後補助療法の中止率が高く、本試験で統計学的に有意なRFS延長を達成できる可能性が非常に低いことが示されました。独立データモニタリング委員会(DMC)の勧告に基づき、当社は本試験を盲検解除し、vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤投与群にはKEYTRUDA®による単剤療法が提供されるよう推奨します。本試験のデータ解析は現在も継続中で、結果は医学界に提供し、規制当局に報告してまいります。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発部門がん担当シニアバイスプレジデントのMarjorie Green(マージョリー・グリーン)博士は、「当社は臨床開発プログラムを通して、今まで培ってきたKEYTRUDA®の知見に基づき、新たな配合剤や併用療法の可能性を十分に探り、現在の標準療法を向上させ、より多くのがん患者さんに貢献していくために挑戦を続けています。試験に参加してくださっている患者さんや治験担当医師の皆さんに感謝いたします。この試験から得られた知見を活かしつつ、この配合剤の肺がんにおける試験を含め、新たな機序の多様なパイプラインを速やかに進めてまいります」と述べています。

当社は、より早い病期の悪性黒色腫を含め、悪性黒色腫患者さんの新たな治療の選択肢を開発し、現在の標準治療を拡大できるよう取り組んでいます。このプログラムには、モデルナ社と協力して現在進行中の、切除後高リスク(IIB〜IV期)悪性黒色腫に対する術後補助療法として個別化ネオアンチゲン療法(INT: individualized neoantigen therapy)のV940(mRNA-4157)とKEYTRUDA®の併用療法を評価する第3相V940-001試験などが含まれます。

KEYTRUDA®は米国では、切除不能または転移性悪性黒色腫、および完全切除後のIIB期、IIC期またはIII期の悪性黒色腫の成人および小児(12歳以上)患者さんに対する術後補助療法の、2つの適応が承認されています。

vibostolimabは当社が開発を進めている抗TIGIT抗体で、TIGIT受容体がリガンド(CD112、CD155)に結合するのを阻害し、腫瘍細胞の破壊を助けるTリンパ球を活性化させることで抗腫瘍活性を回復するものです。当社はvibostolimabとペムブロリズマブの配合剤、または他の薬剤との併用療法の安全性と有効性を3,000人以上の患者さんを対象として評価する広範な臨床開発プログラムを有しています。

vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤の評価は、肺がんにおいて第3相試験を実施中で、KeyVibe-003KeyVibe-006KeyVibe-007KeyVibe-008試験があり、独立データモニタリング委員会による定期的なモニタリングが実施されています。独立データモニタリング委員会による安全性の中間レビューに基づく、安全性に関連した試験の変更はこれまでのところありません。KeyVibe-010試験に基づくこれらの試験の変更は予測されていません。

 

KeyVibe-010試験について

KeyVibe-010試験は、切除後高リスクIIB〜IV期悪性黒色腫に対する術後補助療法としてvibostolimabとペムブロリズマブの配合剤(MK-7684A)とKEYTRUDA®の単剤療法を比較する、無作為化二重盲検実薬対照第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT05665595)です。試験の主要評価項目はRFSです。主な副次評価項目は無遠隔転移生存期間(DMFS)や全生存期間(OS)です。この試験では、登録患者さん1,594名を以下のいずれかの群に1:1の割合で無作為に割り付けました。

  1. vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤(ペムブロリズマブ200 mg/20 mLおよびvibostolimab 200 mgを3週間間隔)を最大17サイクル静脈内投与
  2. ペムブロリズマブ(成人に対して200 mg、または体重40 kg以上の小児に対して2 mg/kg[最大200 mg]を3週間間隔)を最大17サイクル静脈内投与

 

悪性黒色腫について

悪性黒色腫は皮膚がんのうち最も深刻なもので、色素産生細胞の増殖が制御困難になるのが特徴です。この数十年間、悪性黒色腫の罹患数は増加の一途をたどっており、2022年には世界で330,000人以上が新たに悪性黒色腫と診断されました。米国では、皮膚がんは最も多く診断されるがんのひとつであり、悪性黒色腫は皮膚がんによる死亡の大部分を占めています。2024年には、米国において100,000人以上が新たに悪性黒色腫と診断され、8,000人以上が死亡する、と推定されています。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの早期がんに対する臨床プログラムについて

がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であるほど治療しやすく、治癒の可能性も高いと考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、より早期のステージにおける研究を進めており、複数のがん種を対象とした約25件の承認申請に向けた試験が進行中です。

 

vibostolimabについて

vibostolimab(MK-7684)は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが創薬、開発を進めているヒト化抗TIGIT抗体です。vibostolimabはTIGIT受容体がリガンド(CD112、CD155)に結合するのを阻害し、腫瘍細胞の破壊を助けるTリンパ球を活性化させることで抗腫瘍活性を回復します。vibostolimabとペムブロリズマブの配合剤は現在、肺がんや他の固形がん、血液がんを含むさまざまながんで評価を進めています。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA® 適応症・用法・用量・安全性情報について

適応症・用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/merck-provides-update-on-phase-3-keyvibe-010-trial-evaluating-an-investigational-coformulation-of-vibostolimab-and-pembrolizumab-as-adjuvant-treatment-for-patients-with-resected-high-risk-melanoma/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイトwww.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。