II期、IIIA期、IIIB期の切除可能な非小細胞肺がんを対象とする第3相KEYNOTE-671試験で 主要評価項目の無イベント生存期間(EFS)を達成 術前のKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法と、 それに続く術後のKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)単独療法において 術前の化学療法と比較してEFSが統計学的有意に改善

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2023/03/24 15:01 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Announces Phase 3 KEYNOTE-671 Trial Met Primary Endpoint of Event-Free Survival (EFS) in Patients With Resectable Stage II, IIIA or IIIB Non-Small Cell Lung Cancer の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。

注) 条件付き早期承認対象


参考資料

II期、IIIA期、IIIB期の切除可能な非小細胞肺がんを対象とする第3相KEYNOTE-671試験で
主要評価項目の無イベント生存期間(EFS)を達成

術前のKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法と、
それに続く術後のKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)単独療法において
術前の化学療法と比較してEFSが統計学的有意に改善

KEYTRUDA®によるレジメンは、主な副次評価項目である病理学的完全奏効および病理学的奏効についても
統計学的に有意に改善
このデータに基づく承認申請をFDAが受理、
処方薬ユーザー・フィー法(PDUFA)の審査完了予定日は2023年10月16日

2023年3月1日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、II期、IIIA期、IIIB期(T3-4N2)の切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する周術期療法としての抗PD-1抗体KEYTRUDA®を評価する第3相KEYNOTE-671試験において、2つの主要評価項目のうち無イベント生存期間(EFS)を達成したことを発表しました。周術期療法レジメンには術前補助療法(ネオアジュバント療法)とそれに続く術後補助療法(アジュバント療法)が含まれます。この試験では、もう1つの主要評価項目である全生存期間(OS)の評価を継続します。

独立データモニタリング委員会が実施した、事前に規定された中間解析にもとづき、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法による術前補助療法とそれに続く切除、KEYTRUDA®単独の術後補助療法では、プラセボと化学療法による術前補助療法とそれに続く切除、プラセボによる術後補助療法と比較して統計学的に有意で臨床的に意味のあるEFSの改善が認められました。この解析では主な副次評価項目である病理学的完全奏効(pCR)および病理学的奏効(mPR)についても統計学的に有意な改善が認められました。新たな安全性の懸念は特定されませんでした。

この結果は今後の医学学会で発表します。このたびのKEYTRUDA®のデータに基づき、II期、IIIA期、IIIB期(T3-4N2)期の切除可能なNSCLC患者さんのプラチナ製剤による化学療法との併用による術前補助療法と、その後の単独療法による術後補助療法として、KEYTRUDA®の生物製剤承認一部変更申請(sBLA)が米国食品医薬品局(FDA)に受理されました。FDAにより、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)の審査完了予定日が2023年10月16日に設定されました。

当社研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのEliav Barr博士は、「KEYNOTE-671試験の結果により、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法が、II期、IIIA期、IIIB期の切除可能な非小細胞肺がん患者さんの周術期療法レジメンにおいて、無イベント生存期間、病理学的完全奏効、および病理学的奏効が、化学療法のみの場合と比較して、有意に改善することが示されました。このKEYTRUDA®によるレジメンをより早期の非小細胞肺がんで使用できるようにすることで、患者さんの再発リスクを抑制できる可能性があります。この試験は重要なマイルストーンであり、当社は詳しい結果を可能な限り速やかに医学界に共有したいと考えています。この試験に参加してくださっている患者さんと治験責任医師の皆さんの重要な貢献に感謝します」と述べています。当社は肺がんについて広範な臨床開発プログラムを実施しており、早期がんや新たな併用療法を対象とする研究など、承認申請に向けた複数の試験を実施しています。早期NSCLCにおける主な試験にはKEYNOTE-671、KEYNOTE-091、KEYNOTE-867、KEYLYNK-012、KEYVIBE-006などがあります。

 

KEYNOTE-671試験について

KEYNOTE-671試験は、II期、IIIA期、IIIB期T3-4N2)の切除可能NSCLC患者を対象として、KEYTRUDA®と化学療法との併用による術前補助療法とその後のKEYTRUDA®単独療法による術後補助療法を、プラセボと化学療法との併用による術前補助療法とその後のプラセボによる術後補助療法と比較する無作為化二重盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03425643)です。2つの主要評価項目はEFSとOSです。主な副次評価項目はpCRやmPRです。この試験では、786名の登録患者を以下のいずれかの群に1:1の割合で無作為に割り付けました。

  • 術前補助療法としてKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔で最大4サイクル静脈内投与)+化学療法(シスプラチン[75 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与]、ゲムシタビン[1,000 mg/m2を各サイクル1日目および8日目に静脈内投与]、またはペメトレキセド[500 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与])、その後術後補助療法としてKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔で最大13サイクル静脈内投与)
  • 術前補助療法としてプラセボ(生理食塩水を3週間間隔で最大4サイクル静脈内投与)+化学療法(シスプラチン[75 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与]、ゲムシタビン[1,000 mg/m2を各サイクル1日目および8日目に静脈内投与]、またはペメトレキセド[500 mg/m2を各サイクル1日目に静脈内投与])、その後術後補助療法としてプラセボ(生理食塩水を3週間間隔で最大13サイクル静脈内投与)

 

肺がんについて

肺がんは世界のがんの死因のトップとなっています。2020年だけでも世界で220万人以上が新たに肺がんにかかり、180万人が死亡しました。非小細胞肺がんは肺がんの中で最も多く、すべての肺がんの約81%を占めています。米国では、肺がんと診断された患者さんの5年全生存率は25%で、過去5年で21%改善しています。生存率の改善は早期発見や検診、喫煙率の低下、診断や手術の進歩、新たな治療法の誕生などによるものです。早期発見や検診は現在も重大なアンメットニーズとなっており、肺がんの44%が進行してから発見されています。2021年、米国で肺がん検診対象者のうち実際に検診を受けたのはわずか5.8%でした。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の肺がん研究について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、死亡率の高い肺がんの転帰を改善することを目指し治療に変革をもたらす研究を進めています。肺がん研究の最前線に立ち、世界中の36,000人以上を対象とする200件近くの臨床試験を実施しています。米国では、KEYTRUDA®は進行NSCLCに対する5件の適応が承認されており(詳しくは当社英文リリースをご参照ください)、95カ国以上で進行NSCLCの治療薬として承認されています。早期肺がんに対するKEYTRUDA®の評価や、KEYTRUDA®の新たな併用療法や配合剤を特定するための研究などを進めています。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.の早期がんに対する臨床プログラムについて

がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であるほど治療しやすく、治癒の可能性も高いと考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、より早期のステージにおける研究を進めており、複数のがん種を対象とした約20件の承認申請に向けた試験が進行中です。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/merck-announces-phase-3-keynote-671-trial-met-primary-endpoint-of-event-free-survival-efs-in-patients-with-resectable-stage-ii-iiia-or-iiib-non-small-cell-lung-cancer/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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