進行または再発子宮内膜がんに対する一次治療において、KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と標準化学療法との併用療法が主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)延長を達成  ミスマッチ修復機構の状態にかかわらずIII/IV期または再発子宮内膜がんの一次治療として、KEYTRUDA®と標準化学療法との併用療法では標準化学療法と比較してPFSが有意に延長

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2023/02/21 00:01 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemotherapy Met Primary Endpoint of Progression-Free Survival (PFS) as First-Line Therapy for Advanced or Recurrent Endometrial Carcinoma(https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-met-primary-endpoint-of-progression-free-survival-pfs-as-first-line-therapy-for-advanced-or-recurrent-endometrial-carcinoma/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、 PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。 

注) 条件付き早期承認対象


参考資料

進行または再発子宮内膜がんに対する一次治療において、KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と標準化学療法との併用療法が主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)延長を達成

ミスマッチ修復機構の状態にかかわらずIII/IV期または再発子宮内膜がんの一次治療として、KEYTRUDA®と標準化学療法との併用療法では標準化学療法と比較してPFSが有意に延長

 2023年2月3日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、第3相NRG-GY018試験において、ミスマッチ修復機構の状態にかかわらずIII/IV期または再発子宮内膜がんの一次治療として、抗PD-1抗体KEYTRUDA®と標準化学療法(カルボプラチンおよびパクリタキセル)との併用療法が、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)延長を達成したことを発表しました。独立データモニタリング委員会による事前に規定された中間解析にもとづき、ミスマッチ修復機構が正常な(pMMR)子宮内膜がんとミスマッチ修復機構が欠損している(dMMR)子宮内膜がんに対し、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法を実施後、KEYTRUDA®単剤を6週間おきに最大14サイクル投与することで、化学療法単独の場合と比較してPFSに統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長が認められました。

この試験におけるKEYTRUDA®の安全性プロファイルは、これまでの試験で認められているものと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されませんでした。この結果について、今後さまざまな腫瘍関連学会で発表するとともに、各国の規制当局へ承認申請する予定です。

この試験の治験責任医師でカリフォルニア大学サンディエゴ校の婦人科がん専門医であるRamez Eskander博士は、「進行または再発子宮内膜がんは米国で最も多い婦人科がんですが、予後は不良で治療の選択肢も限られています。特にプラチナ製剤による術後補助化学療法後に進行し、手術や放射線治療が不適応な患者さんにおいてこの状況は顕著です。この試験で、ペムブロリズマブとカルボプラチンおよびパクリタキセルとの併用において、dMMRとpMMRの双方の集団でPFSについて統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長が認められました。この有望なデータを今後の腫瘍関連学会で発表する予定です」と述べています。

当社研究開発本部シニア・バイス・プレジデント、グローバル臨床開発責任者、最高メディカル責任者のEliav Barr博士は、「進行子宮内膜がんで全身療法を受けた後に進行し、手術や放射線治療の対象とならない患者さんにとって、KEYTRUDA®は単剤療法および併用療法で重要な治療の選択肢となっています。新たに得られた一次治療のデータは非常に有望で、ミスマッチ修復機構の状態に関わらずIII/IV期または再発子宮内膜がんのKEYTRUDA®と化学療法との併用療法としての可能性が示されました。この試験に協力していただいた共同研究者、ご参加いただいた患者さんや治験責任医師の皆さんに感謝しています」と述べています。

この試験はNational Institutes of Health(NIH、米国国立衛生研究所)傘下のNational Cancer Institute(NCI、国立がん研究所)が資金提供して行いました。NRG Oncologyが主導し、NCIの助成とNational Clinical Trials Network(NCTN、NCI臨床試験ネットワーク)の全グループの参加を得て実施されました。Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、NCIとの間で締結した共同研究開発契約(CRADA)を通して資金の提供と支援を行いました。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは子宮内膜がんについて、包括的な臨床開発プログラムを行っています。KEYTRUDA®は米国で、子宮内膜がんに対する2件の承認を取得しています。エーザイとの提携に基づくLENVIMA(レンバチニブ)との併用療法は、治療ラインにかかわらず全身療法後に増悪し、根治的手術または放射線治療が不適応でpMMR (FDAが承認する検査で判定)を有するか、または高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)を有さない進行子宮内膜がんに対するものです。また、単剤療法は、同じく治療ラインにかかわらず全身療法後に増悪し、根治的手術または放射線治療が不適応なMSI-HまたはdMMR(FDAが承認する検査で判定)を有する進行子宮内膜がんに対するものです。

さらに当社は、進行子宮内膜がんの一次治療におけるKEYTRUDA®の単剤療法(KEYNOTE-C93/ENGOT-en15/GOG-3064)およびLENVIMAとの併用療法(LEAP-001/ENGOT-en9)、術後補助化学療法(KEYNOTE-B21/ENGOT-en11/GOG-3053)についてKEYTRUDA®の評価を進めています。

 

NRG-GY018試験について

NRG-GY018試験は、pMMRおよびdMMRコホートにおいて測定可能なIII、IVA、IVB期または再発子宮内膜がんに対し、KEYTRUDA®と標準化学療法(パクリタキセルおよびカルボプラチン)との併用療法と、プラセボと標準化学単独療法を評価した無作為化盲検プラセボ対照第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03914612)です。主要評価項目はPFSで、副次評価項目は全生存期間、客観的奏効率、奏効期間、安全性です。この試験では、登録患者819名を、KEYTRUDA®と標準化学療法との併用療法を3週間おきに約6サイクル実施後、KEYTRUDA®の単剤療法を6週間おきに最大14サイクル実施する群と、プラセボと標準化学療法群に無作為に割り付けました。登録患者は無作為化の前にMMRの検査を受け、約70%がpMMR、約30%がdMMRでした。

 

子宮内膜がんについて

子宮内膜がんは、子宮内膜と呼ばれる子宮の内側の粘膜に発生するがんで、子宮がんの中で最も多いがんです。婦人科の悪性腫瘍の中で唯一、罹患数、死亡数が増え続けています。2023年、米国では約66,000人が新たに診断され、約13,000人が死亡すると推定されています。全世界で子宮内膜がんは女性では6番目、全体では15番目に多いがんとなっています。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

LENVIMA®(レンバチニブ)カプセルについて

LENVIMA®は、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)であるVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3 や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR) のFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4 に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RET などの腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する、経口投与可能なエーザイ創製のマルチキナーゼ阻害剤です。非臨床研究モデルにおいて、LENVIMA®は、がん微小環境における免疫抑制因子として知られている腫瘍関連マクロファージの割合を減少させ、インターフェロンガンマ(IFN-γ)シグナル伝達刺激により活性化細胞傷害性T細胞の割合を増加させることで、抗PD-1モノクローナル抗体併用時には、それぞれの単剤療法を上回る抗腫瘍活性を示しました。

 

KEYTRUDA®およびLENVIMA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemotherapy-met-primary-endpoint-of-progression-free-survival-pfs-as-first-line-therapy-for-advanced-or-recurrent-endometrial-carcinoma/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2021年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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