GARDASIL®のリアルワールドでの使用に伴い女性および男性の特定のHPV型に関連する子宮頸部およびその他の疾患の減少が138件の研究論文のシステマティックレビューにおいて認められる

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2022/12/01 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Reductions in Certain Types of HPV-Related Cervical and Non-Cervical Diseases in Women and Men Observed with Real-World Use of GARDASIL® in Systematic Literature Review of 138 Studies (https://www.merck.com/news/reductions-in-certain-types-of-hpv-related-cervical-and-non-cervical-diseases-in-women-and-men-observed-with-real-world-use-of-mercks-gardasil-in-systematic-literature-review-of-138-studies/ )の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

GARDASIL®は、日本ではガーダシル®として、9歳以上の者における、ヒトパピローマウイルス6、11、16及び18型の感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮癌及び腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺癌(AIS))、外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3、肛門癌(扁平上皮癌)及びその前駆病変(肛門上皮内腫瘍(AIN)1、2及び3)、尖圭コンジローマの予防の効能又は効果で承認を取得しております。また、GARDASIL® 9は、日本ではシルガード® 9として、9歳以上の女性における、HPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する子宮頸癌(扁平上皮癌及び腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺癌(AIS))、外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに膣上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3)、尖圭コンジローマの予防の効能・効果で承認を取得しております。


参考資料

GARDASIL®のリアルワールドでの使用に伴い
女性および男性の特定のHPV型に関連する子宮頸部およびその他の疾患の減少が
138件の研究論文のシステマティックレビューにおいて認められる

2022年11月7日:ニュージャージー州ローウェイ ― Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、GARDASIL®(4価(6、11、16、18型)ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン、遺伝子組み換え)を用いたHPVワクチン接種の世界的な影響と効果を検証したシステマティックレビューの最新データがExpert Review of Vaccines誌にオンライン掲載されたことを発表しました。このシステマティックレビューによると、GARDASIL®の使用により、子宮頸部での高度(前がん)病変および軽度病変の割合が低下し、女性および男性における子宮頸部以外の特定のHPV関連疾患やHPV感染も減少しました。このシステマティックレビューは、2016年3月1日から2020年3月31日までに公表された138本の査読付き論文を対象としています。アフリカ、アジア、欧州、オーストラリア、南米、北米の23カ国の予防接種制度におけるGARDASIL®の影響と有効性を精査したこのレビューは、2016年に公表された前回のリアルワールドデータ(実臨床でのデータ)のレビューに続くものとなります。前回のリアルワールドデータ解析は、オーストラリア/ニュージーランド、欧州、北米で2007年1月1日から2016年2月29日までに公表された58本の査読付き論文に基づき実施されました。GARDASIL® 9(9価ヒトパピローマウイルスワクチン、遺伝子組み換え)を評価する研究はこのレビューに含まれていません。

米国ではGARDASIL®1は9〜26歳の女性に対してHPV16および18型に起因する子宮頸がん、外陰がん、腟がんおよび肛門がん、HPV6および11型に起因する尖圭コンジローマ、HPV6、11、16、18型に起因する前がん病変または異形成を予防する適応が承認されています。またGARDASIL®は9〜26歳の男性に対してHPV16および18型に起因する肛門がん、HPV6、11、16、18型に起因する肛門の異形成および前がん病変、HPV6および11型に起因する尖圭コンジローマを予防する適応が承認されています。GARDASIL®は、酵母に対してまたは以前のGARDASIL®の接種後において重度のアレルギー反応などが見られた者など、過敏症のある者には禁忌です。

当社バイスプレジデントで研究開発本部の観察・リアルワールドエビデンスセンターの責任者、Ravinder Dhawanは、「GARDASIL®は2006年に承認されて以来、世界各国の予防接種制度で広く利用されており、研究者が幅広い集団や状況におけるHPVワクチン接種の影響を評価することが可能となっています。公開されている100本以上の研究論文から得られたリアルワールドデータにより、ワクチンに含まれるHPV型の感染や関連疾患の減少が示され、特定のHPV関連の疾患やがんの発生を抑制していく世界的な戦いにおいて男性および女性へのワクチン接種を拡大していくための取り組みを強化する必要性が再認識されます」と述べています。

今回のシステマティックレビューでは、2016年に公開された前回のレビューより多くの国からのリアルワールドデータが対象であったことに加え、特定の型の高度(前がん)子宮頸部病変の減少など、より長期的なHPVワクチン接種の効果も観察されました。このレビューの対象となった研究では、ワクチンが対象とする女性における軽度および高度(前がん)の子宮頸部病変の減少が報告されました。特に減少幅が大きかったのは若年層(14〜17歳)で、接種女性ではCIN3+(子宮頸部の前がん病変)が最大73%減少しました。前回のレビューと同様に、接種対象年齢の女性では尖圭コンジローマの発生率の減少が認められ、特に若年層で大きく減少(最大88%)しました。

子宮頸部以外の疾患を評価項目とする16件の試験もこのレビューで評価しました。子宮頸部以外のHPV関連の疾患やがんの検出のために推奨されている定期検診はありません。子宮頸部以外の疾患のデータは次のとおりです。

  • 国の予防接種制度の対象年齢の女性において、ワクチンが対象とするHPV型の感染率の一貫した低下が観察されており、最大96%の低下でした。
  • 男性の肛門のHPV感染の有病率が、HPV型により差異はあるが、全般的に一貫して低下したことが報告されました。1件の試験でMSM(男性間性交渉者)の接種者では非接種者と比較して高グレードの肛門の前がん病変(AIN)の大幅な減少が認められました。ワクチン接種後1年目および2年目の推定値で統計学的有意差が認められました(それぞれHR 0.42 [95% CI: 0.22-0.82, p=0.01]、HR 0.50 [95% CI: 0.26-0.98, p=0.05])。3年目の結果は有意ではありませんでしたが、長期的な試験で被験者が追跡不能となったことが原因である可能性があります。

 

今回のシステマティックレビューについて

2016年のリアルワールドデータのレビューでは、2007年〜2016年のGARDASIL®の有効性と影響に関するデータを収集しました。今回のシステマティックレビューでは、2016年3月から2020年3月に公表された論文の中から事前に設定した基準を満たすものを選択し、HPV関連の子宮頸部の前がん病変および異形成、尖圭コンジローマ、HPV感染に対するHPVワクチン接種のリアルワールドの影響を評価しました。文献検索では、口腔および肛門のHPV感染、中咽頭および肛門の病変、再発性呼吸器乳頭腫症(RRP)の評価項目について、2007年1月から2020年3月までの査読付き観察研究にも対象を拡大しました。このレビューは、HPVワクチンの接種率が様々な23カ国、異なる年齢層、および様々な研究方法と疾患評価項目を用いた138件の研究が対象となりました。大半の国がGARDASIL®を使用しており、いくつかの国ではGARDASIL®に加え2価HPVワクチンも使用していました。2価HPVワクチンのみを対象とする研究は対象外とされました。

1GARDASIL®は現在米国では提供されていません。GARDASIL® 9は2014年に米国で承認されました。

 

GARDASIL®およびGARDASIL® 9の適応症、安全性情報、用法・用量について

適応症、安全性情報、用法・用量など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/reductions-in-certain-types-of-hpv-related-cervical-and-non-cervical-diseases-in-women-and-men-observed-with-real-world-use-of-mercks-gardasil-in-systematic-literature-review-of-138-studies/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2021年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck &  Co., Inc., Rahway, N.J., USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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