Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA 2022年度第3四半期決算発表

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November 17, 2022 12:00 am ET

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが2022年10月27日付(米国東部時間)で発表した2022年度第3四半期決算のプレスリリースMerck Announces Third-Quarter 2022 Financial Resultsを日本語に翻訳したもので、内容および解釈については英語が優先されます。

以下の医療用医薬品は、日本国内で発売しております。カナ表記は括弧内をご参考ください。 BRIDION®(ブリディオン®)、GARDASIL®(ガーダシル®)、JANUVIA®(ジャヌビア®)、KEYTRUDA®(キイトルーダ®)、Lenvima®(レンビマ®)、Lynparza®(リムパーザ®)、ROTATEQ®(ロタテック®)、ZERBAXA®(ザバクサ®)、LAGEVRIO®(ラゲブリオ®


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.
2022年度第3四半期決算発表

  • 2022年度第3四半期は、主要な成長ドライバーにおける持続的な力強い事業進展とパイプラインに対する投資と進展を反映
  • 2022年度第3四半期の全世界売上高は、前年同期比14%増の150億ドル。LAGEVRIOの売上高は4億3,600万ドル。LAGEVRIOの売上を除き10%増の成長。LAGEVRIOの売上および為替の影響を除き14%増の成長。売上高成長はCOVID-19からの回復によりプラス影響を受ける
    • KEYTRUDAの売上高は、20%の成長で54億ドル(為替の影響を除き26%増)
    • GARDASILおよびGARDASIL 9の売上高は、15%の成長で23億ドル(為替の影響を除き20%増)
  • 2022年度第3四半期のGAAPベースのEPSは1.28ドル(継続的事業活動に基づく)、non-GAAPベースでは1.85ドル。GAAP およびnon-GAAPベースのEPSは、Moderna社、Orna社およびOrion社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用0.22ドルを含む
  • sotaterceptの安全性および有効性を評価するピボタル第3相STELLAR試験の良好なトップラインデータを発表
  • 2022年業績見通し(継続的事業活動に基づく)
    • 2022年度通期の全世界売上高を585億ドル~590億ドルに上方修正(通期の予測売上高成長20%~21%を反映。LAGEVRIOの売上を除き約12%増の成長。業績見通しには、為替のマイナス影響約4%を含む)
    • 2022年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.68ドル~5.73ドルに下方修正
    • 2022年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを7.32ドル~7.37ドルに上方修正(為替のマイナス影響約4%を含む)

米国ニュージャージー州ローウェイ– Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は2022年10月27日、2022年度第3四半期の決算を発表しました。

最高経営責任者(CEO)兼社長ロバート・M・デイビスは、「当社は、最先端の科学に対する投資とイノベーションを促進させる戦略を引き続き実行し、有意義な価値を患者さんにお届けすることで、株主の方々にも同様に大きな価値をもたらすものと考えています。本年度の第3四半期では、卓越した収益、売上高の成長基調、さらに主要な成長ドライバーにおける持続的な実績が示されました。世界中の人々の生命を救い生活を改善するというパーパスが活力となり、堅調な業績を継続的に達成することができる体制を維持していると確信しています」と述べています。

決算サマリー

2022年度第3四半期のGAAP(GAAP:一般に公正妥当と認められる会計基準)ベースの希薄化後EPSは1.28ドルでした。2022年度第3四半期のnon-GAAPベースのEPSは1.85ドルで、事業統合・売却関連費用、事業再構築費用、および株式の投資による収益と損失を除外しています。当社は、2022年度にnon-GAAPベース算出における特定の項目の処理方式を変更しました。2021年度の結果は、新たな処理方式を遡及させ再計算されています。詳細な情報は、2022年4月21日に提出したForm 8-Kを参照してください。

心血管系パイプラインハイライト

  • 肺動脈性肺高血圧症の成人患者を対象に、安定した用量で治療中の基礎療法への追加療法として、開発中のアクチビン受容体IIA-Fc融合タンパク質sotaterceptを評価するピボタル第3相STELLAR試験の良好な結果を発表。ベースラインから24週時の6分間歩行距離(6MWD:6-minute walking distance、6分間に歩ける距離を測定)は、統計学的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示し、主要評価項目を達成。複合的な評価項目の改善(6MWDの改善、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド値の改善、かつWHO 機能分類(FC)の改善またはWHO FC IIの維持と定義)を示した患者の割合や、死亡または最初の臨床的悪化イベントまでの時間などの副次評価項目においては、9項目中8項目を達成。副次評価項目の最終項目(9番目)として評価したPAH-SYMPACT®の認知的/感情的影響ドメインスコアについては、統計学的な有意差が示されず。STELLAR試験の結果は今後の医学学会で発表される予定。
  • 末期腎疾患患者を対象に重大な血栓性心血管イベントのリスク低下を目的とした開発中の抗凝固治療薬のMK-2060を米国食品医薬品局(FDA)が優先審査対象に指定。

オンコロジープログラムハイライト

  • 当社は、抗PD-1抗体KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)およびアストラゼネカ社との共同開発・商業化を進める経口ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤Lynparza(オラパリブ)に関する以下の臨床試験結果を欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology Congress)2022で発表:
    • 転移性非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としたピボタル第3相KEYNOTE-189試験(KEYTRUDAにペメトレキセドとシスプラチンまたはカルボプラチンのいずれかを併用)、ならびに転移性扁平上皮NSCLC患者を対象とした第3相KEYNOTE-407試験(KEYTRUDAにカルボプラチンとパクリタキセルまたはnab-パクリタキセルを併用)による5年全生存率(OS)データ。
    • Seagenおよびアステラス製薬との提携のもと、シスプラチン治療が適合しない切除不能の局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象とした一次治療として、KEYTRUDAとPADCEV(enfortumab vedotin-ejfv)の併用療法を評価する第1b/2相EV-103/KEYNOTE-869試験のコホートKにおける初回データ。
    • プラチナ製剤ベースの化学療法による一次治療後のBRCA遺伝子変異を有する進行卵巣がん患者に対する維持療法としてLynparzaを評価する第3相Phase 3 SOLO-1試験による7年OSデータ、ならびに術後に無病状態またはプラチナ製剤ベースの化学療法で奏効を示した後の進行卵巣がん患者に対する維持療法として、Lynparzaとベバシズマブの併用療法を評価する第3相PAOLA-1試験による最終OS結果。上記の両試験では、特定の患者には臨床的に意味のある効果が認められたが、統計学的な有意性は示されず。
  • KEYTRUDAは日本で新たに4つの承認を取得したことを発表。現在、KEYTRUDAは、11種類のがんに加えて、高頻度マイクロサテライト不安定性(microsatellite instability-high: MSI-High)および腫瘍遺伝子変異量高値(tumor mutational burden-high: TMB-High)の固形がんを対象に、23種類の治療法の承認を日本で取得。
  • Lynparzaに関する以下の薬事上の進展を発表:
    • 第3相PROpel試験の結果に基づき、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)患者を対象に、Lynparzaとアビラテロンおよびプレドニゾンまたはプレドニゾロンの併用療法に関する適応追加申請をFDAは優先審査に指定。処方薬ユーザーフィー法(Prescription Drug User Fee Act, PDUFA)に基づく判断期日を2022年度第4四半期に指定。
    • 第3相OlympiA試験の結果に基づき、BRCA変異陽性でHER2陰性の高リスク早期乳がん患者に対する術後補助療法として欧州連合(EU)と日本で承認を取得。
    • 第3相PAOLA-1試験の結果に基づき、相同組換え修復機能欠損が陽性の進行卵巣がん患者を対象とした初回治療の維持療法として、ベバシズマブとの併用療法が中国で承認を取得。
  • 3件の第3相試験(KEYNOTE-412試験、KEYNOTE-921試験およびLEAP-002試験)に関する最新の進捗状況を報告。

ワクチンプログラムハイライト

  • 乳児、小児、思春期層(生後6週から18歳未満)に対する肺炎球菌(S. pneumoniae)に起因する侵襲性疾患、肺炎および急性中耳炎の予防のための能動免疫を含むVAXNEUVANCE(15価肺炎球菌結合型ワクチン)の適応拡大を欧州委員会が承認
  • GARDASIL 9(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)を9歳から45歳の女児および女性に使用する適応拡大について中国国家医薬品管理局(National Medical Products Administration)より承認を取得(GARDASIL 9の以前の適応は16歳から26歳の女性)。

感染症疾患パイプラインハイライト

  • HIV-1感染症の治療薬としてイスラトラビルを評価する新たな第3相試験を開始することを発表。複数の新たな第3相試験で、ドラビリン100 mgとイスラトラビル0.25 mgとの配合剤(DOR/ISL)の1日1回経口併用投与を評価する予定。
  • 当社とギリアド・サイエンシズ社は、ウイルス学的抑制が得られている成人HIV-1感染者を対象として、イスラトラビルとギリアド社のlenacapavirの週1回経口併用投与レジメンを評価する第2相臨床試験を再開する予定。
  • 当社とRidgeback Biotherapeutics(Ridgeback社)は、LAGEVRIO(モルヌピラビル)の非盲検、前向きリアルワールドエビデンス研究PANORAMIC試験(オックスフォード大学)の予備的分析に関する最新情報を報告。

事業開発ハイライト

  • 当社とModerna, Inc.(Moderna社)は、既存の提携およびライセンス契約に従い、個別化がんワクチンmRNA-4157/V940の共同開発および製品化に関する選択権を当社が行使したことを発表。mRNA-4157/V940は、Moderna社が実施中の第2相臨床試験において、高リスク悪性黒色腫患者に対する術後補助療法としてKEYTRUDAとの併用療法を現在評価中。
  • 当社とOrna Therapeutics(Orna社)は、感染症およびオンコロジー領域におけるワクチンや治療薬などの複数のプログラムを発見、開発および製品化する提携契約を発表。この提携により、核酸領域の生物学、臨床開発および製造などの当社の専門技術とOrna社の環状RNAテクノロジーが結集。
  • 当社とOrion Corporation(Orion社)は、ステロイド生産に重要な酵素であるチトクロムP450 11A1(CYP11A1)を標的とする開発中の候補薬ODM-208/MK-5684および他の薬剤に関する国際開発・製品化に関する契約を締結。ODM-208/MK-5684は、mCRPC患者を対象に現在第2相試験で評価中のCYP11A1に対する経口非ステロイド阻害薬。
  • 輪換放牧および家畜管理を目的としたバーチャルフェンスのイノベーターであるVence社を買収。この買収は、当社のアニマルヘルスの幅広いポートフォリオ(動物用医薬品、ワクチン、アニマルインテリジェンスソリューション)を補完。

ESG(Environment, Social, Governance:環境、社会、ガバナンス)ハイライト

  • 「保健医療へのアクセス(Access to Health)」、「雇用(Employee)」、「環境の持続可能性(Environmental Sustainability)」、「倫理と価値(Ethics & Value)」という4つのESG優先課題を通して、当社の業績およびESGに関する取り組み経過に注目した2021/2022 ESGの経過報告を公表。これらの取り組みは、当社の長期的なコミットメントの一環であり、責任ある経営を実践するとともに患者さんと株主の方々に大きな価値を提供。
  • 米国におけるがんケアの公平性を向上させる取り組みとして「Alliance for Equity in Cancer Care」を発足。十分なサービスを受けていないコミュニティで暮らす患者さんが高品質で文化的に対応可能なケアに適時アクセスできるように支援。
  • フォーチュン誌は、十分なサービスが行き届いていない国々に対してパートナーシップや製造設備の投資でHPVワクチンの普及に貢献している当社を「世界を変革する企業2022」(2022 Change the World list)に選出。

2022年度第3四半期の業績

以下の表は当社の医薬品の売上高上位製品およびアニマルヘルス製品の売上高総額を表しています。

医薬品の業績

2022年度第3四半期の医薬品売上高は、13%増の130億ドルとなりました。LAGEVRIOの売上を除けば、当四半期の医薬品売上高は9%増であり、またLAGEVRIOの売上および為替の影響を除けば、15%増の成長です。この売上高増加は、主にオンコロジー領域、ワクチン領域および急性期治療・病院領域の成長を反映しています。COVID-19パンデミックで2021年度第3四半期の売上高は約3億5,000万ドルのマイナス影響を受けましたが、COVID-19からの回復により2022年度第3四半期の医薬品売上高の成長率はプラス方向に動きました。

オンコロジー領域の成長は、主にKEYTRUDAの売上高増加によるもので、KEYTRUDAの当四半期の売上高は前年同期比20%増の54億ドルとなりました。KEYTRUDAの世界的な売上高増加は、NSCLC、腎細胞がん、頭頸部扁平上皮がん、トリプルネガティブ乳がん(TNBC) およびMSI-High固形がんの転移性の適応における力強い進展が続いていること、また米国におけるTNBCの術前/術後補助療法を含む早期がんの上市の浸透を反映しています。

2022年度第3四半期のワクチン領域の成長は、HPVによるがん、およびその他のHPV関連疾患を予防するGARDASIL(組換え沈降4価 [6、11、16、18型] ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)およびGARDASIL 9の合計売上高の増加が主にけん引しました。2022年度第3四半期のGARDASILおよびGARDASIL 9の売上高は、15%増の23億ドルとなりました。これは、米国以外の堅調な需要に主にけん引され、特に中国では供給量の増加による貢献もありました。さらに、米国における売上高増加は、米国での公的機関による購入パターンによるものです。ワクチン領域の成長は、肺炎球菌感染症を予防するワクチンであるPNEUMOVAX 23(多価肺炎球菌ワクチン)の売上高低下により一部相殺されました。PNEUMOVAX 23の売上高は、53%減の1億3,100万ドルとなりました。これは、新規の成人用肺炎球菌結合型ワクチンが使用される傾向が続き、米国での需要が減少したことを主に反映しています。

急性期治療・病院領域の成長は、成人および2歳以上の小児患者を対象とした外科手術処置時の筋弛緩薬ロクロニウム臭化物またはベクロニウム臭化物の回復剤であるBRIDION注射液100 mg/mL(スガマデクスナトリウム)の世界的な需要の増加を反映しています。BRIDIONの売上高は、主に筋弛緩回復剤のシェア拡大および外科手術処置の増加から15%増の4億2,300万ドルとなりました。また、急性期治療・病院領域の成長は、特定の細菌に感染した成人患者に対する治療薬であるセフェム系抗生物質とβ-ラクタマーゼ阻害薬の配合剤であるZERBAXA(タゾバクタムナトリウム/セフトロザン硫酸塩)の売上高増加が寄与しました。ZERBAXAは、2021年度第4四半期に段階的に供給を再開し(2022年度には段階的な供給再開は完了)、その売上高は4,300万ドルとなりました。

当四半期の医薬品売上高の増加は、HIV-1感染症治療薬として他の抗レトロウイルス薬と併用されるHIVインテグラーゼ阻害薬ISENTRESS/ISENTRESS HD(ラルテグラビル)の合計売上高の減少により一部相殺されました。このISENTRESS/ISENTRESS HDの合計売上高は、世界的な需要の低下を反映し、24%減の1億4,700万ドルでした。当四半期の医薬品売上高の増加はまた、JANUVIA(シタグリプチン)とJANUMET(シタグリプチン/メトホルミン)の合計売上高の減少により一部相殺されました。このJANUVIA とJANUMETの合計売上高は、主に為替のマイナス影響および特定の国際市場における価格低下を反映し、米国における前年のリベート引当金の不利な調整により一部相殺されました。当社は、本年7月に中国で、また9月に欧州連合でJANUVIA とJANUMETの独占販売権を失います。

アニマルヘルスの業績

アニマルヘルスの2022年度第3四半期の全世界での売上高は、前年同期比で3%減の14億ドルでした(為替のマイナス影響を除きアニマルヘルスの売上高は4%増)。アニマルヘルスの売上高は、高い価格設定が主にけん引しました。また家畜類製品の売上高は、養鶏関連製品の高い需要を反映しています。コンパニオンアニマル関連製品の売上高は、BRAVECTO(フルララネル)などの寄生虫予防薬の高い需要を反映していますが、特定のワクチンの供給制限により一部相殺されました。

2022年度第3四半期の費用に関する情報

以下の表は、費用に関する抜粋情報を表しています。

GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

売上高総利益率は、2021年度第3四半期の73.8%に対し、2022年度第3四半期は73.7%でした。この減少は主に、第三者の受託製造による収益の増加およびLAGEVRIOの売上高の影響(双方とも売上高総利益率減少)、ならびに事業統合・売却関連費用の増加を反映しています。この売上高総利益率の減少は、プロダクト・ミックスおよび為替のプラス影響により大きく相殺されました。

2022年度第3四半期の販売費および一般管理費は、前年同期比で8%増の25億ドルでした。この増加は主に、管理費の増加(報酬および福利厚生費用を含む)、および販売促進費の増加を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2022年度第3四半期の研究開発費は、2021年度第3四半期の24億ドルに対し44億ドルでした。この増加は主に、ArQule, Incの買収に関連する無形資産の減損損失8億8,700万ドル、Moderna社、Orna社およびOrion社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用、ならびに臨床開発費の増加を反映しています。

2022年度第3四半期のその他の費用(収益)純額は、2021度第3四半期の4億5,000万ドルの収益に対し4億2,900万ドルの費用を計上しました。これは、2021年度第3四半期において株式の投資による未実現収益が計上されたのに対し、2022年度第3四半期においては株式の投資による未実現損失が計上されたことを主に反映しています。また2022年度第3四半期のその他の費用(収益)純額は、2021年度第3四半期と比較して年金費用の減少を反映しています。

2022年度第3四半期の実効税率は、2021年度第3四半期の13.2%に対し9.2%でした。

2022年度第3四半期のGAAPベースのEPSは1.28ドル、2021年度第3四半期では1.80ドルでした。

non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

non-GAAPベースの売上高総利益率は、2021年度第3四半期の76.8%に対し2022年度第3四半期は77.0%でした。この増加は主に、プロダクト・ミックスおよび為替のプラス影響を反映していますが、第三者の受託製造による収益の増加およびLAGEVRIOの売上高の影響(双方とも売上高総利益率減少)により大きく相殺されました。

2022年度第3四半期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は、前年同期比で9%増の25億ドルでした。この増加は主に、管理費の増加(報酬および福利厚生費用を含む)、および販売促進費の増加を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2022年度第3四半期のnon-GAAPベースの研究開発費は、2021年度第3四半期の24億ドルに対し35億ドルでした。この増加は主に、Moderna社、Orna社およびOrion社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用、ならびに臨床開発費の増加を反映しています。

non-GAAPベースでの2022年度第3四半期のその他の費用(収益)純額は、2021年度第3四半期の2億4,400万ドルの費用に対し1億500万ドルの費用を計上しました。これには、年金費用の減少を反映しています。

2022年度第3四半期のnon-GAAPベースの実効税率は、2021年度第3四半期の12.8%に対し13.6%でした。

2022年度第3四半期のnon-GAAPベースのEPSは1.85ドル、2021年度第3四半期では1.78ドルでした。

当期純利益およびEPSのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整は、以下の表のとおりです。

業績見通し

2022年度から当社は、提携およびライセンス契約に関連するアップフロントおよびマイルストン支払いの費用、または資産取得取引によって得た承認前資産に関連する費用をnon-GAAP決算報告から除外しません。これまで当社は、特定期間の業績で重要とみなした上記の費用を一定の範囲で除外していました。この変更は、米国証券取引委員会(SEC)が示した見解に基づくものです。過去の決算は、この変更を反映し再表示しています。2021年度のnon-GAAPの決算報告は、研究開発費の17億ドルの増加を含め、2021年度通期のEPSは5.37ドルと修正し再表示しています。

2022年度通期のGAAPおよびnon-GAAPの決算報告は、研究開発費の6億9,000万ドルの増加が含まれ(2022年度第3四半期に計上)、Moderna社、Orna社およびOrion社との提携およびライセンス契約に関連する負担費用で通期のEPSに0.22ドルのマイナス影響を与えるものと予測しています。

継続的な業務として業績見通しには、未確定の見込事業開発活動を含みません。

当社は、オンコロジーやワクチン領域をはじめとする主要な成長領域において力強い世界規模の進展を継続させています。そのため当社は、為替のマイナス影響があるにもかかわらず、通期の業績見通しおよびnon-GAAPベースのEPSを上方修正しました。

2022年10月中旬の為替を基準として、為替のマイナス影響約4%を含み(過去の業績見通しより為替のマイナス影響で1%未満の増大)、2022年度の売上高成長を20%~21%、2022年度通期の売上高を585億ドル~590億ドルになると予想しています。LAGEVRIOの売上を除き、2022年度通期の売上高は約12%増の成長となりました。

2022年度通期のnon-GAAPベースの実効税率は約14%になると予想しています。

当社は、2022年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.68ドル~5.73ドルに下方修正しました。

2022年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを7.32ドル~7.37ドルに上方修正しました(2022年10月中旬の為替を基準として為替のマイナス影響約4%を含む)。約0.20ドルという事業的な成長(operational strength)は、以下のマイナス影響により一部相殺されました(過去の業績見通しには反映していません):

  • Moderna社に対する2億5,000万ドルのオプション支払
  • 為替の影響で1%未満の増大

non-GAAPのEPSレンジでは、事業統合・売却関連費用、事業再構築プログラムに関連する費用、および株式の投資による収益と損失を除外しています。

2022年度通期では、LAGEVRIOの予測売上高を52億ドルから54億ドルに修正しています。当社は、提携企業であるRidgeback社と均等に利益を配分しますが、この配分は売上原価に反映されています。

以下の表は、当社の2022年通期の業績見通しの要約を表しています。

2022年度通期のGAAPベースの予想EPSからnon-GAAPベースのEPSへの調整、およびnon-GAAPベースのEPSからの控除項目は以下の表のとおりです。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、米国および世界における医薬品業界の規制やヘルスケア関連の法制度が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、革新的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAに関するForm 10-Kの2021年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

1Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAに帰属する当期純利益(継続的事業活動に基づく)

2Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、事業業績や傾向に関する分析への特定項目の性質による影響を考慮し、2022年度および2021年度の特定の項目の影響を除いたnon-GAAPベースの情報を提供しています。経営陣は、non-GAAPベースの決算報告を用いて業績を評価しているため、この情報が会社の決算結果の理解を深めるものと考えています。経営陣は、non-GAAPベースの指標を目標の設定や達成予測のため、またその他の基準で当社の業績を評価するために社内的に活用します。加えて、上級管理職の年間報酬の一部はnon-GAAPベースの税引前利益から支払われています。これはGAAPに基づき算出された情報に関する追加情報であって、その代わりとなるものではなく、また優先されるものでもありません。non-GAAPベースの調整についての詳細は、本報告書に添付された表2a(脚注を含む)を参照してください。2021年度のnon-GAAPの決算報告は、現行決算で確認できるように再計算されました(2022年度に特定の項目の取り扱いを変更)。

3事業統合・売却に関する統合費用、取引費用およびその他の費用と共に、買収の結果認識された無形資産の償却費および棚卸資産に対するパーチェス法適用に伴う調整額、無形資産の減損損失、および、条件付対価による負債の公正価値測定の見積り変更に関連する費用または収益が含まれます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)や FacebookTwitterYouTube をご参照ください。

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