Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA 開発中の成人向け肺炎球菌結合型ワクチンV116の第1/2相試験の良好な結果を公表 V116は、米国で65歳以上の成人侵襲性肺炎球菌感染症の 85%(2019年時点)を占める血清型を標的としてデザイン¹ 未接種および接種済みの成人を対象とするV116の大規模な第3相臨床プログラムを 2022年7月に開始予定
June 29, 2022 12:00 am ET
報道関係各位
MSD株式会社
この参考資料は、Merck Presents Positive Results from Phase 1/2 Study Evaluating V116, the Company’s Investigational Pneumococcal Conjugate Vaccine for Adults の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症や安全性情報、疫学情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません
21価肺炎球菌結合型ワクチンは、日本国内では開発中の段階です。
参考資料
Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA
開発中の成人向け肺炎球菌結合型ワクチンV116の第1/2相試験の良好な結果を公表
V116は、米国で65歳以上の成人侵襲性肺炎球菌感染症の
85%(2019年時点)を占める血清型を標的としてデザイン1
未接種および接種済みの成人を対象とするV116の大規模な第3相臨床プログラムを
2022年7月に開始予定
2022年6月21日 ニュージャージー州ローウェイ―Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、開発中のV116、21価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)について、ワクチン未接種の18〜49歳の成人(第1相パート)および50歳以上の成人(第2相パート)を対象としたV116の安全性、忍容性および免疫原性を評価する第1/2相試験(V116-001)の良好な結果を発表しました。いずれの集団においても、V116は免疫原性の主要目的を達成し、忍容性は良好で、全般的な安全性プロファイルは全年齢層でPNEUMOVAX®23(多価肺炎球菌ワクチン)と概ね同様でした。この試験の第2相パートにおけるV116の免疫応答は、試験で定義した基準に基づき、PNEUMOVAX®23に対して共通血清型については非劣性を示し、V116に含まれPNEUMOVAX®23には含まれない血清型については優越性を示しました。免疫応答は、機能性抗体活性の指標である、ワクチン接種後30日目の血清型特異的オプソニン化貪食活性(OPA)の幾何平均抗体価(GMT)を測定しました。
V116-001試験のデータは、当社の肺炎球菌ワクチンポートフォリオの他のデータと合わせ、2022年6月19〜23日にトロントで開催されているInternational Symposium on Pneumococci and Pneumococcal Diseases(ISPPD-12)で発表されます。V116-001試験のすべての結果は今後、学術誌で発表される予定です。
V116は今年初旬に、18歳以上の成人における3、6A/C、7F、8、9N、10A、11A、12F、15A、15B/C、16F、17F、19A、20、22F、23A、23B、24F、31、33F、35Bの肺炎球菌血清型による侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)および肺炎球菌性肺炎予防に対するBreakthrough Therapy(画期的治療薬)の指定を米国食品医薬品局(FDA)から受けています。これには、現在承認されている肺炎球菌ワクチンに含まれていない8種類の血清型が含まれています。
当社研究開発本部シニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのEliav Barr博士は、「ISPPDで発表する力強いデータはV116の可能性を示すものであり、さまざまな集団における特有のニーズに合わせて肺炎球菌ワクチンを開発する当社の手法が反映されています。V116は当社のポートフォリオ戦略に従い、米国で65歳以上の成人の侵襲性肺炎球菌感染症の85%(2019年時点)を占めている血清型を標的としてデザインされています1。重要なのは、現在承認されている肺炎球菌ワクチンに含まれていない8種類の血清型だけで、この疾病負担の30%以上を占めていることです1」と述べています。
肺炎球菌感染症は肺炎レンサ球菌または肺炎球菌という細菌による感染症です。侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)は、菌血症(血流感染)や髄膜炎(脳と脊髄を覆う髄膜での感染)などの重篤で、時には命に関わる感染症を引き起こすことがあります。また菌血症を伴う/伴わない肺炎(肺での感染)も引き起こす場合があります。健康な成人でも肺炎球菌感染症にかかりますが、特に65歳以上の高齢者、特定の慢性疾患を有する人や免疫の低下した人は感染しやすくなります。
V116-001試験について
V116-001試験は、肺炎球菌ワクチンの接種歴のない健康成人にV116を1回接種し、安全性、忍容性および免疫原性を評価する2パート構成の無作為化実薬対照二重盲検第1/2相試験です。
本試験の第1相パートでは、18〜49歳の成人(n=90)を、V116-1[用量2µg/各肺炎球菌莢膜ポリサッカライド(PnPs)]、V116-2(用量4µg/各PnPs)、またはPNEUMOVAX®23を1回接種する群に1:1:1の比で無作為に割り付けました。肺炎球菌血清型特異的OPAを接種前および接種後30日目に測定しました。V116-1群およびV116-2群における接種後30日目の免疫応答は、両ワクチンに共通の血清型についてはPNEUMOVAX®23群と同程度で、V116のみに含まれる血清型についてはPNEUMOVAX®23より高くなりました。接種後30日目の血清型特異的OPA GMTは9Nを除く全ての血清型で、V116-2群がV116-1群より高くなりました。第1相パートの安全性および免疫原性データは、成人の肺炎球菌感染症予防ワクチンとしてのV116の開発継続を支持するものでした。
第2相パートでは50歳以上の成人(n=508)を年齢で層別化し(50〜64歳、65〜74歳、75歳以上)、V116(用量4 µg/各PnPs)またはPNEUMOVAX®23を1回接種する群に1:1の比で無作為に割り付けました。ワクチン接種前および接種後30日目の肺炎球菌血清型特異的OPAおよび免疫グロブリンG(IgG)を測定しました。試験で定義した基準に基づきOPA GMT比の下限を評価した結果、V116はPNEUMOVAX®23に対して、すべての共通血清型については非劣性基準を、V116のみの血清型については優越性基準を達成しました。
安全性は、接種後に有害事象の認められた被験者の割合に基づき評価しました。V116-001試験のいずれのパートでもV116の忍容性は良好で、全般的な安全性プロファイルはPNEUMOVAX®23と概ね同様でした。
PNEUMOVAX® 23(多価肺炎球菌ワクチン) 適応症および安全性情報について
適応症および安全性情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて
Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトやTwitter、Facebook、Instagram、YouTube、LinkedInをご参照ください。
Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述
このMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAのニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。開発中の候補薬について、必要な承認取得やその製品化による収益を保証するものではありません。基礎となる前提が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。
リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。
Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの2021年12月期年次報告書(Form 10-K)など、米国証券取引委員会(SEC)に提出された書類をSECのインターネットサイト(www.sec.gov)でご確認いただけます。
1 米国疾病予防管理センター(CDC)がActive Bacterial Core surveillance(ABCs)のデータを集計して作成したIPD血清型データ(2019年)
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MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebook、Twitter、YouTubeをご参照ください。