KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、完全切除後のIIB期またはIIC期悪性黒色腫の 成人および小児(12歳以上)患者に対する術後補助療法としてFDAの承認を取得 KEYTRUDA®、抗PD-1/L1抗体として初めて IIB期またはIIC期悪性黒色腫に対する術後補助療法において無再発生存期間の改善を示す 完全切除後のIIB期、IIC期、III期悪性黒色腫患者(12歳以上)に対する術後補助療法が承認に

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2021/12/15 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、FDA Approves Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) as Adjuvant Treatment for Adult and Pediatric (≥12 Years of Age) Patients With Stage IIB or IIC Melanoma Following Complete Resectionの日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。
     注)条件付き早期承認対象


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、完全切除後のIIB期またはIIC期悪性黒色腫の、
成人および小児(12歳以上)患者に対する術後補助療法としてFDAの承認を取得

KEYTRUDA®、抗PD-1/L1抗体として初めて
IIB期またはIIC期悪性黒色腫に対する術後補助療法において無再発生存期間の改善を示す
完全切除後のIIB期、IIC期、III期悪性黒色腫患者(12歳以上)に対する術後補助療法が承認に

2021年12月3日:ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、抗PD-1抗体KEYTRUDA®が、成人および小児(12歳以上)患者の完全切除後のIIB期またはIIC期の悪性黒色腫に対する術後補助療法として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表しました。また、FDAはKEYTRUDA®の完全切除後のIII期の悪性黒色腫に対する術後補助療法の適応を小児患者(12歳以上)に拡大しました。

IIB期およびIIC期の悪性黒色腫に対する承認は、第3相KEYNOTE-716試験の1回目の中間解析の結果に基づいています。この試験でKEYTRUDA®は無再発生存期間(RFS)を統計学的有意に改善し、疾患再発または死亡のリスクがプラセボと比較して35%低下しました(HR=0.65 [95% CI, 0.46-0.92]; p=0.0132)。RFSはいずれの群でも中央値に達していませんでした。フォローアップ期間中央値14.4カ月において、再発または死亡した患者はKEYTRUDA®群では11%(487例中54例)、プラセボ群では17%(489例中82例)でした。IIB期、IIC期およびIII期の悪性黒色腫の小児患者(12歳以上)に対する有効性については、生物学、薬効薬理、さらには有効性と安全性の曝露-反応(exposure-response)関係が成人と類似していることから、成人の有効性データを外挿しました。

重篤な、または死亡にいたる可能性のある免疫関連の有害反応がどの器官系や組織にも発生する可能性があり、複数の体組織に同時に影響する場合があります。KEYTRUDA®による治療中または治療後のあらゆる時点で、肺臓炎、大腸炎、肝炎、内分泌疾患、腎炎、皮膚反応、実質臓器移植の拒絶反応、同種造血幹細胞移植の合併症など、免疫関連の有害反応が発生する可能性があります。ここに列記する重大な免疫関連の有害反応は、発生しうる重篤で命にかかわる免疫関連の有害反応をすべて網羅しているわけではありません。KEYTRUDA®の安全な使用のためには、免疫関連の有害反応の早期発見と管理が重要です。有害反応の重症度に応じてKEYTRUDA®の投与を休薬または中止し、適宜コルチコステロイドを投与します。KEYTRUDA®は重篤な、または命にかかわるinfusion reactionを引き起こす場合があります。作用機序により、妊婦への投与は胎児に害をおよぼす場合があります。

UPMC Hillman Cancer CenterのCancer Immunotherapeutics Center ディレクター、Jason Luke博士は、「切除後のIIB期およびIIC期の悪性黒色腫は、術後補助療法が推奨されている、より後期の患者さんとほぼ同等の再発リスクがあるにもかかわらず、標準治療は経過観察となっています。本日、ペムブロリズマブが完全切除後のIIB期およびIIC期の悪性黒色腫の12歳以上の患者さんの術後補助療法として承認されたことで、がんの再発リスクを低減できる新たな選択肢を提供できるようになり、重要な進歩となります」と述べています。

当社研究開発本部クリニカルリサーチバイスプレジデントのScot Ebbinghaus博士は、「KEYTRUDA®は、抗PD-1抗体として初めて転移性悪性黒色腫に対する承認を7年前に米国で取得しました。それ以来、悪性黒色腫の領域においてKEYTRUDA®をより早い病期に拡大してきました。本日の承認により、医療従事者や12歳以上の患者さんに、切除後のIIB期、IIC期、III期の悪性黒色腫の再発をKEYTRUDA®で防ぐ機会を提供することが可能となります」と述べています。

 

KEYNOTE-716試験の治験デザインおよびその他のデータについて

KEYNOTE-716試験(ClinicalTrials.gov, NCT03553836)は、完全切除後のIIB期またはIIC期の悪性黒色腫患者976名を対象とする多施設共同無作為化(1:1)二重盲検プラセボ対照第3相試験です。患者は、再発または容認できない毒性が認められるまで最大1年間、KEYTRUDA® 200 mgまたは小児患者(12歳以上)には2 mg/kg(最大200 mg)を3週間ごとに静脈内投与する群とプラセボ群のいずれかに無作為に割り付けました。無作為化においてはAJCC第8版のT分類(2.0 mmを超え4.0 mm以下、潰瘍あり/4.0 mmを超え潰瘍なし/4.0 mmを超え潰瘍あり)に基づき層別化しました。この試験は、登録前に悪性黒色腫の外科的完全切除以外には悪性黒色腫の治療歴のない患者が対象でした。主要評価項目は治験担当医師が評価するRFS(無作為割付けから最初の再発[局所、in-transit、領域リンパ節、遠隔転移]または死亡のいずれか早い方までの時間と定義)でした。新たな原発悪性黒色腫はRFSの定義からは除外されました。患者は無作為化から1年間は6カ月おきに、2年目から4年目は6カ月おきに、5年目は1回、または再発のいずれか早い方まで画像診断を行いました。

IIB期またはIIC期の悪性黒色腫患者における有害反応は、KEYNOTE−054試験におけるIII期悪性黒色腫患者1,011名またはKEYTRUDA®の単剤療法を受けた悪性黒色腫またはNSCLCの患者2,799名で認められたものと一貫していました。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の悪性黒色腫における取り組み

悪性黒色腫は皮膚がんのうち最も深刻なもので、色素産生細胞の増殖が制御困難になるのが特徴です。この数十年間、悪性黒色腫の罹患数は増加の一途をたどっており、2020年には世界で325,000人近くが新たに悪性黒色腫と診断されました。米国では、皮膚がんは最も多く診断されるがんの一つであり、悪性黒色腫は皮膚がんによる死亡の大部分を占めています。2021年には、米国において10万6,000人以上が新たに悪性黒色腫と診断され、7,000人以上が死亡する、と推定されています。

切除後の悪性黒色腫の再発率はIIB期およびIIC期では32〜46%、III期では39〜74%と推定されています。5年生存率(AJCC第8版による)はIIB期では87%、IIC期では82%、IIIA期では93%、IIIB期では83%、IIIC期では69%、IIID期では32%と推定されています。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、KEYTRUDA®により、悪性黒色腫患者さんにとって意味のある治療の進歩を目指し、広範な臨床開発プログラムを通して皮膚がん研究を推進しています。KEYTRUDA®は切除後III期悪性黒色腫の成人患者に対する術後補助療法の重要な選択肢として確立されており、EORTC1325/KEYNOTE-054試験の結果に基づき、90カ国以上で承認されています。またKEYTURDA®は切除不能または転移性悪性黒色腫の治療薬としても90カ国以上で承認されています。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の早期がんに対する臨床プログラムについて

がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であれば最も治療しやすく、治癒の可能性もあると考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.はより早期のステージにおいてKEYTRUDA®を研究しており、複数のがん種を対象とした約20の登録試験が進行中です。

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して、がん細胞を攻撃するT リンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムについて

用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムなど一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/fda-approves-mercks-keytruda-pembrolizumab-as-adjuvant-treatment-for-adult-and-pediatric-%E2%89%A512-years-of-age-patients-with-stage-iib-or-iic-melanoma-following-complete-resectio/

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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