KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、手術後の特定の腎細胞がん(RCC)に対する 術後補助療法としてFDAの承認を取得 腎摘除術後の再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、 または腎摘除術および転移巣切除術後のRCCに対する術後補助療法として承認 KEYTRUDA®が、同RCC患者層に対する術後補助療法として初めて承認された免疫療法に

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2021/11/30 00:01 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、FDA Approves Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) as Adjuvant Therapy for Certain Patients With Renal Cell Carcinoma (RCC) Following Surgery の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。  注)条件付き早期承認対象


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、手術後の特定の腎細胞がん(RCC)に対する
術後補助療法としてFDAの承認を取得

腎摘除術後の再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、
または腎摘除術および転移巣切除術後のRCCに対する術後補助療法として承認

KEYTRUDA®が、同RCC患者層に対する術後補助療法として初めて承認された免疫療法に

2021年11月18日:ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、抗PD-1抗体KEYTRUDA®が、腎摘除術後の再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、または腎摘除術および転移巣切除術後の腎細胞がん(RCC)患者に対する術後補助療法として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表しました。この承認は第3相KEYNOTE-564試験の結果に基づいています。この試験でKEYTRUDA®は無病生存期間(DFS)を統計学的に有意に改善し、プラセボと比較して再発または死亡のリスクが32%低下しました(HR=0.68 [95% CI, 0.53-0.87]; p=0.0010)。DFSの中央値は両群とも未到達でした。

ダナ・ファーバーがん研究所のLank Center for Genitourinary Oncologyのディレクターでハーバード大学医学部教授のToni K. Choueiri博士は、「腎細胞がんの術後補助療法は数十年にわたり研究されてきましたが、再発リスクの高い早期腎細胞がん患者さんに対する術後補助療法の選択肢は限られていました。KEYNOTE-564試験では、ペムブロリズマブにより再発または死亡のリスクが32%低下し、再発リスクが中~高度または高度の特定の患者さんに対する新たな治療の選択肢となりうることが示されました。FDAの承認を取得したことでペムブロリズマブは重大なアンメットニーズに対応し、適切に選択された患者さんに対する術後補助療法の新たな標準治療となる可能性があります」と述べています。

重篤な、または死亡にいたる可能性のある免疫関連の有害反応がどの器官系や組織にも発生する可能性があり、複数の体組織に同時に影響する場合があります。KEYTRUDA®による治療中または治療後のあらゆる時点で、肺臓炎、大腸炎、肝炎、内分泌疾患、腎炎、皮膚反応、実質臓器移植の拒絶反応、同種造血幹細胞移植の合併症など、免疫関連の有害反応が発生する可能性があります。ここに列記する重大な免疫関連の有害反応は、発生しうる重篤で命にかかわる免疫関連の有害反応をすべて網羅しているわけではありません。KEYTRUDA®の安全な使用のためには、免疫関連の有害反応の早期発見と管理が重要です。有害反応の重症度に応じてKEYTRUDA®の投与を休薬または中止し、適宜コルチコステロイドを投与します。KEYTRUDA®は重篤な、または命にかかわるinfusion reaction(点適時の過敏症反応)を引き起こす場合があります。作用メカニズムに基づき、KEYTRUDA®は、妊婦に投与されると胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社研究開発本部クリニカルリサーチバイスプレジデントのScot Ebbinghaus博士は、「KEYTRUDA®は特定の進行がん患者さんの治療の礎となっており、今回の承認は早期がんに対するKEYTRUDA®の4件目の適応症となります。KEYTRUDA®は、特定の腎細胞がん患者さんの術後補助療法として初めて承認された免疫療法です。このマイルストーンを達成できたのは、一人でも多くのがん患者さんに貢献していく当社の取り組みの成果です」と述べています。

当社はRCCの領域で術後補助療法や進行、転移がんなど様々な治療セッティングや病期でKEYTRUDA®の単独療法および併用療法や他の治験薬を評価する幅広い臨床開発プログラムを実施しています。

 

承認の元となったデータ

KEYTRUDA®は腎摘除術後の再発リスクが中~高度もしくは高度、または腎摘除術および転移巣切除術後のRCC患者のDFSをプラセボと比較して統計学的に有意に改善しました(HR=0.68 [95% CI, 0.53-0.87]; p=0.0010)。この試験では引き続き副次評価項目の全生存期間(OS)の評価を継続します。

KEYNOTE-564試験におけるKEYTRUDA®の投与期間の中央値は11.1カ月(範囲:1日〜14.3カ月)でした。重篤な有害反応はKEYTRUDA®群の20%の患者に認められました。重篤な有害反応(1%以上)は急性腎不全、副腎不全、肺炎、大腸炎、糖尿病性ケトアシドーシス(各1%)でした。死亡に至った有害反応はKEYTRUDA®群の0.2%で発生し、肺炎が1例でした。有害反応によるKEYTRUDA®の投与中止は21%の患者にみられ、最も高い頻度(1%以上)で認められたのはアラニンアミノトランスフェラーゼ上昇(1.6%)、大腸炎、副腎不全(各1%)でした。KEYTRUDA®群で最も高い頻度で認められた有害反応(全グレード、20%以上)は筋骨格系の痛み(41%)、疲労(40%)、発疹(30%)、下痢(27%)、掻痒(23%)、甲状腺機能低下症(21%)でした。

 

KEYNOTE-564試験について

KEYNOTE-564試験(ClinicalTrials.gov, NCT03142334)は、再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、またはM1 NED(M1 no evidence of disease)のRCC患者994名を対象とし、術後補助療法としてKEYTRUDA®を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第3相試験です。患者はスクリーニングの4週間以上前に、腎部分切除術または根治的腎摘除術(およびM1 NED患者の場合は固形で孤立性の軟部組織の転移巣切除術を含む)を受け、切除断端陰性が確認できた患者でした。進行性RCCに対する、全身性の治療を受けたことのある患者は対象外でした。活動性の自己免疫疾患に罹患した患者、免疫抑制を必要とする状態の患者も対象外でした。有効性の主要評価項目は、治験担当医師が評価したDFS(再発、転移または死亡までの期間)でした。副次評価項目はOSでした。患者は再発または容認できない毒性が認められるまで最大1年間、KEYTRUDA® 200 mgを3週間間隔で静脈内投与する群とプラセボを投与する群に1:1の割合で無作為に割り付けられました。

 

腎細胞がん(RCC)について

腎細胞がんは、腎臓における最も発生頻度の高いがんで、腎がんの約9割を占めるとされています。男性は女性の約2倍の頻度で発症するとされています。腎細胞がんは、多くの場合、他の腹部疾患の画像診断時に偶発的に発見されます。2020年には世界で約431,000人近くが新たに腎がんと診断されたと推定され、約179,000人が死亡したと推定されています。2021年には、米国だけでも、76,000人以上が新たに腎がんと診断され、約14,000人近くが死亡すると推定されます。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の早期がんに対する臨床プログラムについて

がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であれば最も治療しやすく、治癒の可能性もあると考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.はより早期のステージにおいてKEYTRUDA®を研究しており、複数のがん種を対象とした約20の登録試験が進行中です。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して、がん細胞を攻撃するT リンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムについて

用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムなど一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/fda-approves-mercks-keytruda-pembrolizumab-as-adjuvant-therapy-for-certain-patients-with-renal-cell-carcinoma-rcc-following-surgery/

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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