Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象とするKEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法の3年生存率のデータとquavonlimab(MK-1308)とKEYTRUDA®の併用療法を評価する第1/2相試験の最新データを公表 KEYNOTE-021試験(コホートG)の新たな長期データにより進行非扁平上皮NSCLC患者に対するKEYTRUDA®投与の更なる根拠を得る 新規の抗CTLA-4抗体quavonlimab(MK-1308)とKEYTRUDA®の併用療法の最新データを発表、進行NSCLC患者の一次治療における併用療法の第3相試験を予定

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2020/10/27 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Presents Three-Year Survival Data for KEYTRUDA® (pembrolizumab) in Combination With Chemotherapy and Updated Phase 1/2 Data for Investigational Quavonlimab (MK-1308) in Combination With KEYTRUDA in Advanced Non‑Small Cell Lung Cancer の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。


参考資料

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.、
進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象とする
KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法の3年生存率のデータと
quavonlimab(MK-1308)とKEYTRUDA®の併用療法を評価する第1/2相試験の最新データを公表

KEYNOTE-021試験(コホートG)の新たな長期データにより
進行非扁平上皮NSCLC患者に対するKEYTRUDA®投与の更なる根拠を得る

新規の抗CTLA-4抗体quavonlimab(MK-1308)とKEYTRUDA®の併用療法の最新データを発表、
進行NSCLC患者の一次治療における併用療法の第3相試験を予定

2020年10月16日 ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、抗PD-1抗体KEYTRUDA®を評価する当社の主要な肺がん臨床開発プログラムにおける次の2つの試験の良好な結果を発表しました。KEYTRUDA®と化学療法の併用療法を評価するKEYNOTE-021試験(コホートG)およびKEYTRUDA®と当社の新規抗CTLA-4抗体quavonlimab(MK-1308)の併用療法を評価する試験です。

KEYNOTE-021試験(コホートG)では、進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者においてPD−L1の発現にかかわらず、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法による一次治療(n=60)について、化学療法単独の場合(n=63)と比較して、客観的奏効率の改善(それぞれ58%、33%)、無増悪生存期間の改善(HR=0.54 [95% CI, 0.35-0.83])、持続的かつ長期的な生存ベネフィット(HR=0.71 [95% CI, 0.45-1.12])が認められました(Featured Poster #OFP01.02)。コホートGは、EGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子を伴わない患者群でした。この結果は、NSCLC患者の一次治療における抗PD-1/PD-L1抗体と化学療法の併用療法を評価した最長のフォローアップデータとなります。また、quavonlimabとKEYTRUDA®の併用療法を評価する第1/2相試験の最新のフォローアップデータでも、進行NSCLC患者の一次治療において良好な抗腫瘍活性と許容可能な安全性プロファイルが認められました(Poster #TS01.02)。

当社研究開発本部 オンコロジークリニカルリサーチ バイスプレジデントであるVicki Goodman博士は、「この5年間、KEYTRUDA®は遠隔転移を有する肺がんの治療の基礎となってきました。KEYNOTE-021試験(コホートG)の長期データは、特定の進行肺がん患者さんに対するKEYTRUDA®と化学療法の併用療法を根拠づけるものであり、当社のオンコロジーパイプラインのデータは、より多くの肺がん患者さんに意味のある影響をもたらすことが期待できるKEYTRUDA®について、数々の新しい併用療法を模索する取り組みを示しています。また、抗CTLA-4抗体のquavonlimabとKEYTRUDA®の併用療法に関する最新データにより、この新たな併用療法の開発が継続され、進行非小細胞肺がん患者さんに対するquavonlimabとKEYTRUDA®の併用を評価する第3相試験も計画されています」と述べています。

この2試験の結果は世界肺癌学会議(International Association for the Study of Lung Cancer, IASLC)が開催したIASLC 2020 北米肺癌学会議(North America Conference on Lung Cancer, NACLC)において10月16日(金)に発表されました。当社のTwitterアカウントでは、ハッシュタグ#NACLC20でNACLCのニュースや最新情報を発信しています。

KEYTRUDA®と化学療法の併用療法:

KEYNOTE-021試験(コホートG)の進行NSCLCに対する長期データ(Featured Poster #OFP01.02)

KEYNOTE-021試験(NCT02039674)のコホートGのデータで、KEYTRUDA®とペメトレキセド(ALIMTA®)およびプラチナ製剤による化学療法の併用療法では、ペメトレキセドおよびプラチナ製剤による化学療法のみの場合と比較して、フォローアップ期間の中央値4年(49.4カ月、範囲:43.5〜55.4カ月)において、客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、持続的かつ長期的な生存ベネフィットの有意な改善が認められました。マルチコホート多施設共同非盲検第1/2相試験のコホートGでは、進行非扁平上皮NSCLC患者の初回治療におけるKEYTRUDA®と化学療法の併用療法(n=60)と化学療法のみ(n=63)を比較しました。コホートGはEGFR遺伝子変異またはALK融合遺伝子を伴わない患者群でした

KEYNOTE-021試験(コホートG)の結果では、3年時における生存率は化学療法のみの患者では37%だったのに対し、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法を受けた患者では50%でした。またKEYTRUDA®と化学療法の併用療法では化学療法のみの場合と比較して死亡リスクが29%低減し(HR=0.71 [95% CI, 0.45-1.12])、全生存期間(OS)の中央値はそれぞれ34.5カ月、21.1カ月でした。このOSの改善は、70%(n=43/61)の患者が後に化学療法から抗PD-1/PD-L1抗体による治療にクロスオーバーしたにもかかわらず認められました。この中には、試験内クロスオーバーによりKEYTRUDA®の投与を受けた患者28例が含まれます。

ORRはKEYTRUDA®と化学療法の併用療法では58%で、化学療法のみでは33%でした。また、KEYTRUDA®では化学療法と比較して疾患進行または死亡のリスクが46%低減し(HR=0.54 [95% CI, 0.35-0.83])、PFSの中央値はそれぞれ24.5カ月(範囲:9.7〜36.3カ月)、9.9カ月(範囲:6.2〜15.2カ月)でした。推定3年PFS率はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法を受けた患者では37%、化学療法のみの患者では16%でした。奏効期間(DOR)の中央値はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群(36.3カ月、範囲:1.4カ月以上〜49.3カ月以上)では化学療法群(22.8カ月、範囲:2.8カ月以上〜47.2カ月以上)より1年以上長くなりました。さらに、3年間の治療効果の持続が見られた患者はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法群では51%、化学療法のみの群では47%でした。

KEYTRUDA®による2年間の治療を完了した患者のうち実に92%が3年時において生存していました(n=11/12)。全12例の患者に客観的奏効が認められ、推定3年DOR率は100%(DORの中央値は未到達、範囲:11.7カ月以上〜49.3カ月以上)でした。

KEYTRUDA®と化学療法の併用療法に関し、長期的なフォローアップにおいて新たな安全性シグナルは認められませんでした。治療を受けた全患者のうち、KEYTRUDA®と化学療法の併用療法を受けた患者の39%、化学療法のみを受けた患者の31%にグレード3〜5の治療関連有害事象が認められました。グレード3〜5の治療関連有害事象によりKEYTRUDA®と化学療法の併用療法を受けた患者の17%、化学療法のみを受けた患者の16%が治療を中止しました。グレード3〜5の治療関連有害事象による死亡例はKEYTRUDA®と化学療法の併用療法では2%(n=1)、化学療法のみでは3%(n=2)でした。

KEYNOTE-021試験(コホートG)は、ペメトレキセド(ALIMTA®)を製造するEli Lilly and Companyと共同で実施されました。

quavonlimab(抗CLTA-4抗体)とKEYTRUDA®の併用療法:

進行NSCLCにおける第1/2相試験の結果(Poster #TS01.02)

本試験は、ヒトに対する初めての非盲検多群第1/2相試験(NCT03179436)であり、進行NSCLC患者の初回治療として、当社の新規抗CTLA-4抗体のquavonlimabとKEYTRUDA®の併用療法を評価しました。用量確認フェーズでは、quavonlimab(25 mgまたは75 mg)を3週間ごと(Q3W)または6週間ごと(Q6W)とKEYTRUDA®(200 mgを3週間ごと、最大35サイクル)を併用投与しました。この試験の主要評価項目は安全性と忍容性で、副次・探索的評価項目はRECIST v 1.1に基づいて盲検下独立判定機関(BICR)が判定したORRのほか、PFS、OS、DORなどでした。PD-L1発現に基づく効果は、TPS(tumor proportion score)を連続変数として後ろ向きに評価しました。

quavonlimabとKEYTRUDA®の併用療法では想定外の有害事象はなく許容可能な安全性プロファイルが示され、良好な抗腫瘍活性が認められました。グレードに関わらず有害事象が98%の患者に認められました。治療関連の有害事象は85%の患者に発現しました。グレード3以上の治療関連有害事象は全治療群の患者の36%に認められました。最も高い頻度で認められた治療関連有害事象(いずれかの群で10%超)は、アラニンアミノトランスフェラーゼの上昇(8%)、肺臓炎(8%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの上昇(6%)でした。

この試験の結果では、フォローアップ期間の中央値16.9カ月(範囲:7.0〜21.3カ月)において、ORR、PFS、OS、DORなど副次・探索的評価項目全体でquavonlimabとKEYTRUDA®の併用療法の効果が認められました。PD-L1発現については、TPSの高さと高い奏効率が密接に関連していますが、quavonlimabとKEYTRUDA®の併用療法に対する反応はPD-L1発現にかかわらず認められました(片側 p=0.015)。これらの安全性と有効性のデータに基づき、第2相試験におけるquavonlimabの用量は、KEYTRUDA®と併用する場合、25 mgを6週間ごとに投与するのが望ましいと考えられます。

進行NSCLCにおける第1/2相試験の結果(Poster #TS01.02)

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肺がんについて

肺がんは、肺の組織、通常は気道の内側を覆う細胞に発生するがんで、世界でがんによる死因の第1位となっています。大腸がんと乳がんを合わせた死亡者数よりも多くの方が毎年肺がんにより死亡しています。肺がんは非小細胞肺がんと小細胞肺がんの2つに大別されます。非小細胞肺がん(NSCLC)は肺がんのなかで最も多く、すべての肺がんの約85%を占めています。小細胞肺がん(SCLC)はすべての肺がんの10~15%を占めています。2014年以前に米国においてNSCLCおよびSCLCと診断された患者の5年生存率はそれぞれ推定5%、6%です。

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,200を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

quavonlimab(MK-1308)について

quavonlimabはCTLA-4に結合し、そのリガンドCD80およびCD86との相互作用を阻害する新たなヒト化IgG1モノクローナル抗体です。quavonlimabは現在、第1/2相試験で複数の固形がんを対象としてKEYTRUDA®との併用療法が検討されています。進行非小細胞肺がんを対象としてquavonlimabとKEYTRUDA®の併用を評価する第3相試験が計画されています。

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/merck-presents-three-year-survival-data-for-keytruda-pembrolizumab-in-combination-with-chemotherapy-and-updated-phase-1-2-data-for-investigational-quavonlimab-mk-1308-in-combination-with-key/

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。オンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じて、がん免疫療法のポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については当社ウェブサイトやMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の  Twitter 、  Facebook 、  Instagram 、  YouTube および、 Linkedln をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(以下、当社)発行のこのニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、当社の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、当社による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対する当社の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

当社は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、当社に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書およびSECのインターネットサイト( www.sec.gov)で入手できる米国証券取引委員会(SEC)に対するこの他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や Facebook 、 Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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