KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者に対する術後補助療法として無再発生存期間(RFS)においてプラセボに優越性を示す 高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者に対する術後補助療法において プラセボと比較して再発または死亡のリスクを35%低下、 抗PD-1抗体として初めて無再発生存期間(RFS)を改善 第3相KEYNOTE-716試験結果、2021年ESMOプレジデンシャルシンポジウムおよび プレスプログラムで公表される

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2021/09/30 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Demonstrated Superior Recurrence-Free Survival (RFS) in Patients With Resected High-Risk Stage II Melanoma Compared to Placebo in the Adjuvant Setting の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。  注)条件付き早期承認対象


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者に対する術後補助療法として無再発生存期間(RFS)においてプラセボに優越性を示す

高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者に対する術後補助療法において
プラセボと比較して再発または死亡のリスクを35%低下、
抗PD-1抗体として初めて無再発生存期間(RFS)を改善

第3相KEYNOTE-716試験結果、2021年ESMOプレジデンシャルシンポジウムおよび
プレスプログラムで公表される

2021年9月18日 ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、術後補助療法としての抗PD-1抗体KEYTRUDA®を評価する第3相KEYNOTE-716試験の最初の結果を発表しました。この試験では、高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者において、KEYTRUDA®によりプラセボと比較して主要評価項目である無再発生存期間(RFS)において、統計的に有意かつ臨床的に意義のある改善を認めました。KEYTRUDA®はこのような効果が実証された初の抗PD-1抗体となります。

第1回中間解析では、KEYTRUDA®はプラセボと比較して再発または死亡のリスクを35%低下させました(HR=0.65[95%信頼区間:0.46~0.92]、p=0.00658)。RFSについては、この解析の時点ではいずれの群でも中央値に達していませんでした。14.4カ月間の追跡調査後、再発または死亡した患者の割合はKEYTRUDA®群で11.1%(54/487例)、プラセボ群で16.8%(82/489例)であり、遠隔再発が認められた患者の割合もKEYTRUDA®群(4.7%、23/487例)の方がプラセボ群(7.8%、38/489例)よりも低い結果でした。

当社研究開発本部のシニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「KEYTRUDA®は切除後のすべてのStageIII悪性黒色腫に対する術後補助療法として既に承認されていますが、今回、術後補助療法としてのKEYTRUDA®が高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者さんの無再発生存期間(RFS)を延長させるか検討するためにKEYNOTE-716試験を実施しました。この試験においてプラセボと比較して再発または死亡のリスクが35%有意に低下したことから、KEYTRUDA®による早期介入が有用であることが裏付けられました。これらの結果を受けてKEYTRUDA®がFDAの優先審査対象品目(Priority Review)に指定されたことをうれしく思います。この重要な試験にご協力いただいた研究者の皆様と患者さんに感謝いたします」と述べています。

KEYTRUDA®の安全性プロファイルは、固形腫瘍を有する患者を対象とした試験でこれまでに報告されたものと一貫していました。治療関連有害事象(TRAE)の発現率はKEYTRUDA®群で79.9%、プラセボ群で60.9%であり、グレード3または4のTRAEの発現率はKEYTRUDA®群で16.1%、プラセボ群で4.3%でした。

UPMC Hillman Cancer CenterのCancer Immunotherapeutics Centerディレクター、Jason Luke博士は、「IIB期またはIIC期の悪性黒色腫と診断された患者さんでは、完全切除後の再発リスクが高く、5年生存率はIIIA期またはIIIB期の患者さんとほぼ同じですが、全身療法の選択肢がないため経過観察が標準治療となっています。KEYNOTE-716試験では、高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者さんにおいて、術後補助療法としてのKEYTRUDA®によりプラセボと比較して再発または死亡が有意に減少するという有望な結果が得られました。KEYTRUDA®が承認されれば、このような患者さんにとって新たな治療選択肢になるものと期待されます」と述べています。

これらのKEYNOTE-716試験の最新データは、9月18日の2021年ESMO(欧州臨床腫瘍学会)で発表され、ESMO公式プレスプログラムで取り上げられています。(アブストラクト#LBA3)。

がんの早期発見は生存期間延長の可能性を高めます。がんの多くは、最も早期の段階であれば治療が最も容易で治癒が期待できるとされています。当社は、KEYTRUDA®が進行がんに果たす役割を十分に認識したうえで、早期がんに対するKEYTRUDA®の研究を進めており、現在様々ながん種における承認申請に向けた約20件の試験が進行しています。

 

KEYNOTE-716試験について

KEYNOTE-716試験は、高リスクStageII悪性黒色腫の術後患者に対する術後補助療法としてKEYTRUDA®を評価する2パートで構成される無作為化第3相試験(ClinicalTrials.gov:NCT03553836)です。主要評価項目はRFSで、副次的評価項目は無遠隔転移生存期間、全生存期間、安全性、探索的評価項目はQOLでした。

この試験のパート1は二重盲検で実施され、12歳以上の患者をKEYTRUDA®群(487例)またはプラセボ群(489例)のいずれかに無作為に割り付け(1:1)、KEYTRUDA®群の成人患者にはKEYTRUDA® 200 mg、小児患者には2 mg/kg(最大200 mg)を3週間ごとに最長で17サイクル(約1年)静脈内投与しました。この試験のパート2は非盲検下で実施され、適格な成人患者および小児患者にKEYTRUDA®を最長で35サイクル(約2年)追加投与しました。パート2の適格性基準は、プラセボ投与後に再発がみられた患者または17サイクルのKEYTRUDA®の投与を完了した患者とし、KEYTRUDA®の投与を受けていた患者では投与完了後6カ月以内に再発がみられていないこととしました。

各投与群の患者の病期は、IIB期が約64%(KEYTRUDA®群309/487例、プラセボ群316/489例)、IIC期が約35%(KEYTRUDA®群171/487例、プラセボ群169/489例)でした。

 

悪性黒色腫について

悪性黒色腫は皮膚がんのうち最も深刻なもので、色素産生細胞の増殖が制御困難になるのが特徴です。この数十年間、悪性黒色腫の罹患数は増加の一途をたどっており、2020年には世界で325,000人近くが新たに悪性黒色腫と診断されました。切除後の悪性黒色腫の再発率はIIB期およびIIC期で32~46%、III期で44~74%と推定されています。5年生存率(AJCC第8版による)はIIB期で87%、IIC期で82%、IIIA期で93%、IIIB期で83%と推定されています。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して、がん細胞を攻撃するT リンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-demonstrated-superior-recurrence-free-survival-rfs-in-patients-with-resected-high-risk-stage-ii-melanoma-compared-to-placebo-in-the-adjuvant-setting/

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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