開発中の15価肺炎球菌結合型ワクチンV114について、ピボタル試験を含む2つの成人を対象とした第3相試験の良好な結果を発表 PNEU-AGE(V114-019)試験において、V114は既承認の13価肺炎球菌結合型ワクチンに対し、共通する血清型については非劣性を示し、V114特有の2種類の血清型(22F、33F)および共通する血清型3については試験で規定した優越性基準を達成 成人に対するV114の承認申請は今年末までに提出予定

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2020/09/17 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Announces Positive Topline Results from Two Phase 3 Adult Studies Evaluating V114, Merck’s Investigational 15-valent Pneumococcal Conjugate Vaccine, Including Pivotal Trial の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

15価肺炎球菌結合型ワクチンは、日本国内では開発中の段階です。


参考資料

開発中の15価肺炎球菌結合型ワクチンV114について、
ピボタル試験を含む2つの成人を対象とした第3相試験の良好な結果を発表

PNEU-AGE(V114-019)試験において、V114は既承認の13価肺炎球菌結合型ワクチンに対し、
共通する血清型については非劣性を示し、V114特有の2種類の血清型(22F、33F)および
共通する血清型3については試験で規定した優越性基準を達成

成人に対するV114の承認申請は今年末までに提出予定

2020年9月9日:ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、開発中の15価肺炎球菌結合型ワクチンV114の安全性、忍容性および免疫原性を評価する2つの第3相試験において免疫原性の主要目的を達成したことを発表しました。ピボタル試験である50歳以上の健康な成人を対象としたPNEU-AGE(V114-019)試験において、V114は既承認の13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)に対し、両ワクチンで共通する13種類の血清型については非劣性を示し、V114に含まれPCV13には含まれない22Fと33Fの2種類の血清型については優越性を示しました。これらの結果はワクチンによって誘導される機能性抗体の指標であるオプソニン活性(OPA)の測定結果に基づいています。PNEU-AGE試験では、世界的に侵襲性肺炎球菌感染症の主な原因となっている血清型3についても、V114はPCV13に対して優越性を示し、免疫原性の重要な副次目的を達成しました。50歳以上の健康な成人を対象としたもう1つの第3相試験PNEU-TRUE(V114-020)では、V114の異なる3ロットで全15種類の血清型に対する免疫応答が同等であることが示され、免疫原性の主要目的を達成しました。いずれの試験においても、V114の忍容性は概ね良好で、安全性プロファイルはPCV13と同様であり、これまでの試験におけるV114の結果と一貫していました。これらの結果、および当社臨床プログラムの他の第3相試験のデータは今後学会で発表すると同時に、これを元に今年末までに米国食品医薬品局(FDA)を皮切りとして世界各国での承認申請を進めます。

当社研究開発本部のシニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「現在の肺炎球菌結合型ワクチンでカバーされていない血清型に起因する疾患が世界的に増加しており、状況は国や地域によって異なります。また、既存の肺炎球菌ワクチンに含まれる血清型に起因する肺炎球菌感染症も引き続き発生しています。肺炎球菌感染症予防のための継続的な科学的革新により、新たな血清型を追加しても免疫応答を維持しながら、特定の集団に対して最もリスクの高い血清型を標的としていく必要があります。今回の第3相試験のデータでは、V114に含まれる15種類の血清型すべてに対する強力な免疫応答が示され、この開発中のワクチンが成人の肺炎球菌感染症の予防に有望であることが確認されました」と述べています。

肺炎球菌には90種類以上の血清型が存在し、その成人への影響は小児と異なります。22Fや33Fといった既承認の肺炎球菌結合型ワクチンに含まれていない血清型が、世界中で共通して侵襲性肺炎球菌感染症の原因となっています。現在、血清型22Fと33Fは、米国の65歳以上の成人の侵襲性肺炎球菌感染症の13パーセントを引き起こし、欧州では成人における症例の7〜12パーセントを占めています。また、血清型3は既承認の肺炎球菌ワクチンに含まれているにもかかわらず、依然として成人および小児の侵襲性肺炎球菌感染症の主要な原因の一つとして残っています。米国では65歳以上の成人の侵襲性肺炎球菌感染症の15パーセントが血清型3によるものであり、欧州各国では成人症例の12〜18パーセントを占めています。

V114の第3相臨床開発プログラムは16の試験で構成されており、健康な高齢者および健康な小児、さらには免疫の低下した人または特定の慢性疾患を有する人を含め、肺炎球菌感染症のリスクが高いさまざまな集団を対象としてV114の安全性、忍容性および免疫原性を検討しています。後期開発プログラムの概要はこちらをご覧ください。

PNEU-AGEについて

PNEU-AGEは、50歳以上の健康な成人(1,205例)を対象としてV114の安全性、忍容性および免疫原性を評価する多施設共同無作為化二重盲検実薬対照第3相試験です。この試験では免疫原性および安全性の目的を達成しました。免疫応答はベースライン時およびワクチン接種後30日目に測定し、免疫原性の比較は試験で規定された基準に基づいて評価しました。免疫原性の主要評価項目の解析結果は以下のとおりです。

  • V114は既承認の13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)に対し、血清型特異的オプソニン活性(OPA)の幾何平均抗体価(GMT)による評価において、共通する13種類の血清型について非劣性を示し、V114に特有の2種類の血清型である22Fおよび33Fについては優越性を示しました。
  • V114に特有の2種類の血清型について、V114は血清型特異的OPAが(接種前から接種後30日目に)4倍以上上昇した被験者の割合の評価においてPCV13に対する優越性を示しました。

免疫原性の主要な副次評価項目の解析結果は以下のとおりです。

  • 血清型3について、V114はOPA GMTおよびOPAが4倍以上上昇した被験者の割合においてPCV13に対する優越性を示しました。

安全性解析ではV114の忍容性は概ね良好で、安全性プロファイルはPCV13と同様であり、これまでの試験結果と一貫していました。

V114について

V114は当社が成人および小児の肺炎球菌感染症予防ワクチンとして第3相開発中の15価肺炎球菌結合型ワクチンです。V114は、キャリア蛋白CRM197と結合させた15種類の血清型の肺炎球菌ポリサッカライドからなり、世界中で共通して侵襲性肺炎球菌感染症の原因となっているものの成人に対して既承認の肺炎球菌結合型ワクチンには含まれていない22Fおよび33Fを含有しています。

肺炎球菌感染症について

肺炎球菌感染症は肺炎球菌と呼ばれる細菌による感染症で、世界中で有病率が高まっています。病原性が高い菌株(血清型)により、より多くの人が肺炎(肺に限局している場合)、副鼻腔炎、中耳炎などの非侵襲性肺炎球菌感染症や、菌血症(血流感染)、菌血症を伴う肺炎および髄膜炎などの侵襲性肺炎球菌感染症のリスクにさらされています。健康な成人や小児でも肺炎球菌感染症に罹りますが、特に2歳未満の小児や65歳以上の高齢者、免疫の低下した人や特定の慢性疾患を有する人は感染しやすくなります。

感染症領域における当社の取り組み

当社は100年以上にわたり、感染症と闘う革新的な医薬品やワクチンの創薬および開発に取り組んできました。ワクチンや抗生剤、抗ウイルス薬、抗真菌薬などの製品群に加え、創薬から後期開発まで幅広いプログラムを実施しています。当社の感染症パイプラインについては 当社ウェブサイト をご覧ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、  当社ウェブサイト Twitter Facebook Instagram YouTube LinkedIn をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や Facebook 、 Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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