Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. VAXNEUVANCE™(15価肺炎球菌結合型ワクチン)が、乳児を対象とする 第3相PNEU-PED (V114-029)試験で免疫原性と安全性の主要評価項目を達成したことを発表 乳児を対象とする第3相PNEU-LINK (V114-031)試験でも安全性主要評価項目を達成

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2021/09/02 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Announces VAXNEUVANCETM (Pneumococcal 15-valent Conjugate Vaccine) Met Key Immunogenicity and Safety Endpoints in Phase 3 Pivotal Trial Evaluating Use in Infants, PNEU-PED (V114-029)の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症や安全性情報、疫学情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

15価肺炎球菌結合型ワクチンは、日本国内では開発中の段階です。


参考資料

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.
VAXNEUVANCETM(15価肺炎球菌結合型ワクチン)が、乳児を対象とする
第3相PNEU-PED (V114-029)試験で免疫原性と安全性の主要評価項目を達成したことを発表

乳児を対象とする第3相PNEU-LINK (V114-031)試験でも安全性主要評価項目を達成

2021年8月25日:ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、生後42〜90日の健康乳児(1720例)を対象とするVAXNEUVANCETM(15価肺炎球菌結合型ワクチン)の免疫原性、安全性、忍容性を評価するPNEU-PED(V114-029)試験のトップラインデータを発表しました。この試験では、VAXNEUVANCETMまたは既承認の13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)を生後2カ月、4カ月、6カ月および12〜15カ月目に4回接種しました。

PNEU-PED試験の主要評価項目の結果は以下のとおりです。

  • 各接種後においてVAXNEUVANCETMはPCV13と概ね同様の安全性プロファイルを示した。
  • 3回目接種後30日目において、VAXNEUVANCETMは血清型特異的抗体保有率[一般に受け入れられている免疫グロブリンG(IgG)閾値0.35 mcg/mLを達成した被験者の割合]では両ワクチンに含まれる13の血清型について、また血清型特異的IgG幾何平均濃度(GMC)では13の共通血清型のうち12の血清型について、PCV13に対して非劣性を示した。
    • 血清型特異的IgG GMC比の両側95%信頼区間(CI)の下限は12の共通血清型については0.5を上回ったが、血清型6Aの下限は0.48で非劣性基準にわずかに届かなかった。
  • 4回目接種後30日目において、VAXNEUVANCETMは両ワクチンに含まれる全13の血清型について血清型特異的IgG GMCに基づき評価した結果、PCV13に対して非劣性を示した。

副次評価項目について、VAXNEUVANCETMはPCV13と比較して、共通血清型3とVAXNEUVANCETMのみに含有される血清型22Fおよび33Fの免疫応答が、事前に設定された基準に基づき統計学的に優越性を示し、数種類の一般的な小児ワクチンをVAXNEUVANCETMまたはPCV13と同時接種した際、これらの小児ワクチンに含まれる抗原に対する免疫応答が非劣性となりました。

当社研究開発本部のシニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「肺炎球菌感染症は常に変化していく特徴があります。侵襲性に関与する株が小児の大きな疾病負荷となっており、リスクにさらされている世界中の子どもたちを守る革新的な手段が求められています。当社はこれらの血清型に対する強力な免疫応答を維持しつつ、感染症の多くを占める原因株を標的とする肺炎球菌ワクチンをデザインすることを目指しています。血清型22Fと33Fを含有するVAXNEUVANCETMは小児の侵襲性肺炎球菌感染症予防の重要な役割を担うことが期待されます」と述べています。

健康乳児に対するVAXNEUVANCETMの安全性と忍容性を評価する第3相試験PNEU-LINK(V114-031)において、生後42〜90日の健康乳児(2409例)におけるVAXNEUVANCETMの忍容性は概ね良好で、安全性プロファイルはPCV13と概ね同様でした。PNEU-PEDおよびPNEU-LINK試験の結果の詳細は今後の医学会合で発表してまいります。

肺炎球菌には100種類の血清型が存在し、小児と成人では異なる血清型が関与しています。特に2歳未満は肺炎球菌に感染しやすく、侵襲性肺炎球菌感染症の発生率は1歳までで最も高くなっています。血清型22F、33F、3を含めて、特定の血清型が継続して小児に対するリスクとなっており、これら22F、33F、3は5歳未満の小児の侵襲性肺炎球菌感染症の全症例の4分の1以上を占めています。

VAXNEUVANCETMの第3相臨床開発プログラムは、小児や乳児を対象としてVAXNEUVANCETMを評価する10の試験を含む16の試験で構成されており、肺炎球菌感染症に罹患するリスクが高いさまざまな集団を対象としてVAXNEUVANCETMの安全性、忍容性および免疫原性を検討しています。

VAXNEUVANCETMは18歳以上の成人を対象とし、ワクチンに含有される15の肺炎球菌血清型に起因する侵襲性感染症の予防を適応として2021年7月16日に米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得しています。小児を対象とする承認追加申請については、今年中にFDAに提出する予定です。

 

PNEU-PED試験について

PNEU-PED試験は、生後42〜90日の健康乳児(1720例)を対象としてVAXNEUVANCETMの4回接種レジメンの安全性、忍容性、免疫原性を評価する多施設共同無作為化二重盲検実薬対照第3相試験です。

主要評価項目の解析において、被験者をVAXNEUVANCETMまたはPCV13群に無作為に割り付けました。VAXNEUVANCETMとPCV13の両方に含まれる13の共通血清型に対する免疫応答を3回目接種後および4回目接種後の30日目に測定しました。免疫応答は3回目接種後30日目に抗肺炎球菌ポリサッカライド(PnPs)血清型特異的免疫グロブリンG(IgG)保有率に基づき、また3回目接種後および4回目接種後の30日目に幾何平均濃度(GMC)に基づいて評価しました。

副次評価項目の解析において、承認されている数種類の小児ワクチンをVAXNEUVANCETMまたはPCV13と同時接種した際の抗体応答を評価しました。さらに、VAXNEUVANCETMのみに含有される血清型22Fおよび33Fの免疫応答を、3回目接種後および4回目接種後の30日目に抗PnPs血清型特異的IgG抗体保有率に基づき、また血清型3の免疫応答を3回目接種後の30日目に抗PnPs血清型特異的IgG抗体保有率に基づき、また3回目接種後および4回目接種後の30日目にIgG GMCに基づき評価しました。

APaT集団(All-Participants-As-Treated、無作為化され、治験ワクチンを1回以上接種した全被験者)を対象に安全性解析を実施しました。

 

PNEU-LINK試験について

PNEU-LINK試験は、生後42〜90日の健康乳児(2409例)を対象としてVAXNEUVANCETMの安全性および忍容性を評価する多施設共同無作為化二重盲検実薬対照第3相試験です。

主要評価項目の解析において、健康乳児をVAXNEUVANCETMまたはPCV13群に無作為に割り付けました。APaT集団(All-Participants-As-Treated、無作為化され、治験ワクチンを1回以上接種した全被験者)を対象に安全性解析を実施しました。

 

VAXNEUVANCETM(15価肺炎球菌結合型ワクチン)について

VAXNEUVANCETMは当社が承認を取得した15価肺炎球菌結合型ワクチンで、精製された肺炎球菌莢膜多糖体(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F、22F、23F、33F)を個々にCRM197キャリア蛋白と結合させたものを有効成分としています。VAXNEUVANCETMは、18歳以上の成人における、本剤に含有する肺炎球菌血清型に起因する侵襲性感染症の予防を適応としています。現在、小児を対象とする試験が進行しています。VAXNEUVANCETMはこれまでに、6週〜18歳の小児の侵襲性肺炎球菌感染症の予防について画期的医薬品(Breakthrough Therapy)の指定をFDAから取得しています。

 

VAXNEUVANCETMの重要な安全性情報

安全性情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/merck-announces-vaxneuvance-pneumococcal-15-valent-conjugate-vaccine-met-key-immunogenicity-and-safety-endpoints-in-phase-3-pivotal-trial-evaluating-use-in-infants-pneu-ped-v114-029/

 

感染症領域における当社の取り組み

当社は100年以上にわたり、感染症と闘う革新的な医薬品やワクチンの創薬および開発に取り組んできました。ワクチンや抗生剤、抗ウイルス薬、抗真菌薬などの製品群に加え、創薬から後期開発まで幅広いプログラムを実施しています。当社の感染症パイプラインについては当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2020年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitterYouTubeをご参照ください。

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