KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法が局所進行または転移性食道がんの一次治療において化学療法単独と比較して全生存期間および無増悪生存期間を有意に延長 組織型にかかわらず、食道がんに対する一次治療としての化学療法併用療法において優れた生存期間延長効果を示した初の抗PD-1抗体 第3相KEYNOTE-590試験の結果は今後、各国の規制当局に提出される

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2020/08/28 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) in Combination With Chemotherapy Significantly Improved Overall Survival and Progression-Free Survival Compared With Chemotherapy in Locally Advanced or First-Line Metastatic Esophageal Cancer の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学療法の併用療法が
局所進行または転移性食道がんの一次治療において
化学療法単独と比較して全生存期間および無増悪生存期間を有意に延長

組織型にかかわらず、食道がんに対する一次治療としての化学療法併用療法において
優れた生存期間延長効果を示した初の抗PD-1抗体

第3相KEYNOTE-590試験の結果は今後、各国の規制当局に提出される

2020年8月19日 ニュージャージー州ケニルワース―Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、抗PD-1抗体KEYTRUDA®について、局所進行または転移性食道がん患者に対する一次治療としての化学療法(シスプラチン+5-フルオロウラシル[5-FU])との併用療法を評価する第3相KEYNOTE-590試験において、全生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)の主要評価項目を達成したと発表しました。独立データモニタリング委員会にて実施された中間解析により、KEYTRUDA®と化学療法との併用療法は、intention-to-treat(ITT)集団において、現行の標準治療である化学療法(シスプラチン+5-FU)と比較して統計的に有意かつ臨床的に意味のあるOSおよびPFSの改善が認められました。この試験では奏効率(ORR)の副次評価項目も達成し、KEYTRUDA®と化学療法との併用療法は化学療法単独と比較してORRを有意に改善しました。KEYTRUDA®の安全性プロファイルは、これまでの試験で報告されたものと一貫していました。結果は各国の規制当局に提出され、2020年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)バーチャル会議で発表されます。

当社研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「食道がんは死亡率の高い深刻な悪性腫瘍で、一次治療では化学療法以外の治療選択肢がほとんどありません。今回の主要試験において、KEYTRUDA®と化学療法との併用療法は現行の標準治療と比較して、試験対象集団全体でも、すべての評価対象とした患者集団においても、全生存期間延長効果における優越性を示しました。当社のこれらの研究成果は、KEYTRUDA®の生存期間に対するベネフィットを裏付けるものです。できるだけ早く規制当局に報告できるよう努めてまいります」と述べています。

KEYTRUDA®は現在、PD-L1を発現する再発の局所進行または転移性食道扁平上皮がん(Combined Positive Score[CPS]≧10)患者の二次治療における単独療法として、米国および中国で承認されています。当社はKEYTRUDA®の幅広い開発プログラムを通じ、胃がん、肝胆道がん、食道がん、膵臓がん、大腸がん、肛門がんなどさまざまな治療セッティングや病期の消化管がんにおいて、KEYTRUDA®の評価を実施しています。

KEYNOTE-590試験について

KEYNOTE-590試験は、局所進行または転移性食道がん(食道腺がん、食道扁平上皮がんまたはSiewert type Iの食道胃接合部腺がん)患者に対する一次治療としてのKEYTRUDA®+化学療法とプラセボ+化学療法を比較する無作為化二重盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov:NCT03189719)です。主要評価項目はOSおよびPFS、副次評価項目はORR、奏効期間および安全性などです。本試験では749名を登録し、以下のいずれかに無作為に割り付けました(いずれも1サイクルは3週間)。

  • KEYTRUDA®(200 mgを各サイクルの1日目に最大35サイクル静脈内投与)+シスプラチン(80 mg/m2を各サイクルの1日目に最大6サイクル静脈内投与)+5-FU(800 mg/m2を各サイクルの1~5日目または各施設の5-FU投与基準にしたがって最大35サイクル静脈内投与)
  • プラセボ+シスプラチン(80 mg/m2を各サイクルの1日目に最大6サイクル静脈内投与)+5-FU(800 mg/m2を各サイクルの1~5日目または各施設の5-FU投与基準にしたがって最大35サイクル静脈内投与)

食道がんについて

食道がんは、特に治療が難しいがんの一つで、食道の内側の層(粘膜)に発生し、外側に向かって増殖します。主に扁平上皮がんと腺がんに大別されます。食道がんは世界で7番目に多いがんで、がんによる死亡原因の第6位となっています。2018年には世界で572,000人以上が新たに食道がんと診断され、509,000人近くが食道がんにより死亡したと推定されます。2020年には米国だけでも18,500人が新たに食道がんと診断され、16,000人以上が食道がんにより死亡すると推定されます。

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との相互作用を阻害して、がん細胞を攻撃する Tリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,200を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-in-combination-with-chemotherapy-significantly-improved-overall-survival-and-progression-free-survival-compared-with-chemotherapy-in-locally-advanced-or/

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。オンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じて、がん免疫療法のポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、  当社ウェブサイト をご覧ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、  当社ウェブサイト Twitter Facebook Instagram YouTube LinkedIn をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト( www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や Facebook 、 Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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