独立データ監視委員会、OlympiA試験において LYNPARZA®(オラパリブ)が事前に計画された中間解析でプラセボと比較して無浸潤疾患生存期間について優越性を示したと結論 第3相試験OlympiAで根治的局所治療および術前補助化学療法または術後補助化学療法を完了した生殖細胞系列BRCA変異陽性の高リスクHER2陰性早期乳がん患者に対するLYNPARZA®を評価

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2021/02/26 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Independent Data Monitoring Committee Concludes OlympiA Trial of LYNPARZA® (olaparib) Crossed Superiority Boundary for Invasive Disease-Free Survival vs. Placebo at Planned Interim Analysis の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

LYNPARZA®は、日本ではリムパーザ®として、白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法、相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法、がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性の遠隔移転を有する去勢抵抗性前立線癌、BRCA遺伝子変異陽性の治療切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法に対する効能又は効果で承認を取得しております。


参考資料

独立データ監視委員会、OlympiA試験において
LYNPARZA®(オラパリブ)が事前に計画された中間解析で
プラセボと比較して無浸潤疾患生存期間について優越性を示したと結論

第3相試験OlympiAで根治的局所治療および
術前補助化学療法または術後補助化学療法を完了した
生殖細胞系列BRCA変異陽性の
高リスクHER2陰性早期乳がん患者に対するLYNPARZA®を評価

2021年2月17日 ニュージャージー州ケニルワース―AstraZenecaとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、LYNPARZA®を評価する第3相試験OlympiAが、独立データ監視委員会(IDMC)の推奨を受け、早期の主要解析および報告の段階に移行することを発表しました。

事前に計画された中間解析に基づき、IDMCは、根治的局所治療および術前補助化学療法または術後補助化学療法を完了した生殖細胞系列BRCA変異(gBRCAm)陽性の高リスクHER2(ヒト上皮成長因子受容体2)陰性早期乳がんに対する術後補助療法において、LYNPARZA®が主要評価項目である無浸潤疾患生存期間(iDFS)についてプラセボと比較して優越性を示したと結論づけました。

第3相試験OlympiAはBreast International Group(BIG)、NRG Oncology、U.S. National Cancer Institute(NCI)、Frontier Science & Technology Research Foundation(FSTRF)、AstraZeneca、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のパートナーシップにより実施しています。治験依頼者は米国ではNRG Oncology、その他の国ではAstraZenecaです。

2020年には世界で推定230万人の女性が乳がんと診断され、乳がん患者の約5%にBRCA変異が認められています。BRCA1変異のある女性の55〜65%、BRCA2変異のある女性の約45%が70歳までに乳がんを発症すると推定されています。

第3相試験OlympiAの国際研究代表者でInstitute of Cancer ResearchおよびKings College LondonのAndrew Tutt教授は、「国際的な産学連携により遺伝性乳がん患者さんの個別化治療を実現しうる研究の推進に貢献できることを嬉しく思います。遺伝性乳がんはBRCA1またはBRCA2遺伝子の遺伝子変異が最も主な原因であり、通常よりかなり若い年齢で発症する原因とも考えられています。OlympiA試験により、遺伝子検査を活用してリスクの高い患者さんを特定し、LYNPARZA®による再発防止の可能性を探ることができました。この試験のすべての結果を解析し、今後の医学学会で発表できることを心待ちにしています」と述べています。

AstraZenecaのオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるJosé Baselga博士は、「乳がんは依然として世界で最も多いがんの一つであり、治療の進歩にもかかわらず、残念ながら高リスク患者さんの多くが再発します。私たちは、試験の結果のレビューを楽しみにしています」と述べています。

当社研究開発本部のシニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発部門の責任者、チーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「IDMCの推奨に基づき、OlympiA試験の解析を進めることで、生殖細胞系列BRCA変異のある早期高リスク原発性乳がん患者さんの治療の進展につながる可能性があります」と述べています。

事前に計画された中間解析について、IDMCから新たな安全性の懸念は示されませんでした。本試験では重要な副次評価項目である全生存期間および遠隔無病生存期間の評価を継続します。

LYNPARZA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/independent-data-monitoring-committee-concludes-olympia-trial-of-lynparza-olaparib-crossed-superiority-boundary-for-invasive-disease-free-survival-vs-placebo-at-planned-interim-analysis/

乳がんについて

乳がんは世界的に、女性のがんのなかで最も罹患率の高いがんです。生物学的にとくに多様ながん種であり、その発生や進行には様々な要因がかかわっています。乳がんの発生にかかわるバイオマーカーの発見は、このがん種の科学的理解に大きな影響を及ぼしています。

BRCA遺伝子変異について

BRCA1およびBRCA2(乳がん感受性遺伝子1/2)は、損傷したDNAの修復を担うタンパクを生成する遺伝子であり、細胞の遺伝的安定性維持に重要な役割を果たします。これら遺伝子のいずれかに変異があるとBRCAタンパクが生成されない、または正常に機能せず、DNA損傷が適切に修復されず細胞が不安定になる可能性があります。その結果、細胞はがん化につながるさらなる遺伝子異常を起こす可能性が高くなります。

OlympiA試験について

OlympiA試験は、gBRCAm陽性の高リスクHER2陰性早期乳がんで、根治的局所治療および術前補助化学療法または術後補助化学療法を完了した患者さんを対象に、術後補助療法としてのLYNPARZA®錠の有効性および安全性をプラセボと比較検討する二重盲検並行群間比較プラセボ対照多施設共同第3相試験です。本試験の主要評価項目はiDFSで、無作為割り付けから最初の治療無効(局所領域再発、遠隔転移再発、新たながんの発生、または原因を問わない死亡)までの時間と定義されています。

NRG Oncologyについて

NRG Oncologyは、National Institutes of Health(NIH、米国国立衛生研究所)傘下のNCI(国立がん研究所)の資金で活動するネットワークグループです。NCIが資金を提供するすべてのネットワークグループがこの試験に参加しました。NCIとAstraZenecaは共同研究開発契約を締結して協業しています。
NRG Oncologyは、National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project、Radiation Therapy Oncology Group、Gynaecologic Oncology Groupが一体となり、多施設共同臨床研究や橋渡し研究によって治療を変革し、がん患者さんの生活を向上させることを使命としています。

BIGについて

Breast International Group(BIG)は、ベルギーのブリュッセルに拠点を置く、乳がん学術研究グループのための国際非営利団体です。

1999年に、欧州の主要なオピニオンリーダーたちによって、乳がん研究がばらばらに進められている欧州の状況を改善するために設立され、現在では6大陸約70カ国の専門病院、研究センター、主要な専門家など55以上の研究グループが一つの志のもとに結集するネットワークとなっています。

BIGの研究は、「BIG against breast cancer」として知られている、慈善事業の支援を一部受けています。この慈善事業は、一般や寄贈者との交流、BIGの純粋に学術的な乳がんの試験や研究プログラムの資金を調達するために活用されています。

FSTRFについて

Frontier Science & Technology Research Foundation(FSTRF)は、研究ネットワークや製薬会社、治験責任医師が科学的に意義のある質の高い臨床試験を実施できるように支援する非営利研究機関です。OlympiA試験には、米国の研究スタッフとスコットランドにある関連拠点の研究スタッフが参加しました。

FSTRFは世界中の800を超える研究所、大学、医療センターの科学者や技術者と協力して、デザインや解析、報告など、臨床試験のプロセス全体にわたって包括的な研究サービスを提供しています。

この取り組みを通じて、FSTRFは、科学、医療および教育の分野における統計科学とその実践、データマネジメント技術の応用を前進させることを目指しています。

LYNPARZA®(olaparib)について

LYNPARZA®はファーストインクラスのPARP阻害剤であり、BRCA遺伝子変異などDNA損傷応答(DDR)経路の異常に作用することで、がん細胞を選択的に死滅させる初の標的治療薬です。LYNPARZA®によるPARP阻害は、DNA一本鎖切断に結合するPARPを捕捉し、複製フォーク停止と崩壊を惹起することで、DNA二本鎖切断を起こしがん細胞を死滅させます。LYNPARZA®はDDR経路に異常をきたした一連のPARP依存性の腫瘍タイプにおいて試験が進行中です。

アストラゼネカとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A(北米およびカナダ以外ではMSD)が共同で開発と商業化を行っているLYNPARZA®は、広範かつ最先端の臨床試験開発プログラムを有しており、両社は、さまざまながん種にわたり、LYNPARZA®が単剤療法および他の薬剤との併用療法として様々なPARP依存性腫瘍に及ぼす影響を解明するために協業しています。

アストラゼネカとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における戦略的提携について

2017年7月、英国アストラゼネカ社とMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A(北米およびカナダ以外ではMSD)は、世界初のPARP阻害剤であるLYNPARZA®を含む特定のがん治療薬について、複数のがん種において共同開発・商業化するがん領域における世界的な戦略的提携を発表しました。両社は、これらの薬剤を他の可能性のある新薬との併用療法および単剤療法として共同開発します。なお、これらのがん治療薬と、各々の会社が保有するPD-L1またはPD-1阻害薬との併用療法は各々の会社で開発します。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については、  当社ウェブサイト や  Twitter、  Facebook、  Instagram、  YouTube、  LinkedIn をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、130年にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や Facebook 、  Twitter 、  YouTube をご参照ください。

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