Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. 2020年度第4四半期および通期決算発表

Save Print

2021/02/22 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が2021年2月4日付(米国東部時間)で発表した2020年度第4四半期および通期決算のプレスリリース Merck Announces Third-Quarter 2020 Financial Results を日本語に翻訳したもので、内容および解釈については英語が優先されます。

以下の医療用医薬品は日本国内で発売しております。カナ表記は括弧内をご参考ください。

BRIDION®(ブリディオン®)、GARDASIL®(ガーダシル®)、ISENTRESS®(アイセントレス®)、JANUVIA®(ジャヌビア®)、KEYTRUDA®(キイトルーダ®)、LENVIMA®(レンビマ®)、LYNPARZA®(リムパーザ®)、PIFELTRO®(ピフェルトロ®)、PNEUMOVAX®(ニューモバックス®)、PREVYMIS®(プレバイミス®)、ROTATEQ®(ロタテック®)、ZERBAXA®(ザバクサ®)、ZETIA®(ゼチーア®


参考資料

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.
2020年度第4四半期および通期決算発表

  • 2020年度第4四半期の全世界売上高は、前年同期比5%増の125億ドル
  • 買収および無形資産の減損に関連する費用を反映し、2020年度第4四半期のGAAPベースの一株当たり損失は0.83ドル、non-GAAPベースでは1.32ドル
  • 2020年度通期の全世界売上高は、前年同期比2%増の480億ドル(為替の影響を除き4%増)
    • 2020年度のKEYTRUDAの全世界での売上高は、30%の成長で144億ドル
    • 2020年度のBRIDIONの全世界での売上高は、6%の成長で12億ドル(為替の影響を除き7%の成長)
    • 2020年度のアニマルヘルスの全世界での売上高は、7%の成長で47億ドル(為替の影響を除き10%の成長)
  • 買収、提携および無形資産の減損に関連する費用を反映し、2020年度通期のGAAPベースのEPSは2.78ドル、non-GAAPベースでは5.94ドル
  • 2021年業績見通し
    • 2021年度通期の全世界売上高を518億ドル~538億ドルと予想(為替のプラス影響約2%を含む)
    • 2021年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.52ドル~5.72ドル、2021年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを6.48ドル~6.68ドルと予想(為替のプラス影響約3%を含む)
      • 2021年に開始されるnon-GAAP報告を目的に特定の項目の取り扱いを変更
  • Organon & Co.の分社化は2021年第2四半期後半に完了予定

米国ニュージャージー州ケニルワース– Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は2021年2月4日、2020年度第4四半期および通期決算を発表しました。

本プレスリリースはマルチメディアに対応。全文は以下のアドレスを参照してください:

https://www.businesswire.com/news/home/20210204005437/en/

会長兼最高経営責任者(CEO)ケネス・C・フレージャーは、「2020年はCOVID-19パンデミックにより多大な困難に直面したにもかかわらず、当社は堅調な成長を遂げ、パイプラインにも有意義な進展がありました。私たちは引き続きサイエンスに立脚した戦略に注力することで、患者さんや株主の皆さんに持続可能な価値を提供できると確信しています。当社の研究者たちは、最近問題となっているCOVID-19に対する治療薬を含め、オンコロジー領域、HIV、肺炎球菌感染症などの有望な医薬品およびワクチンの社内パイプラインの開発を継続的に進めています。これらのパイプライン開発は、この10年、さらに将来にかけて大きな成長に向けての展望をもたらします」と述べています。

決算サマリー

決算サマリー

拡大表示

2020年度第4四半期と2020年度通期のGAAP(GAAP:一般に公正妥当と認められる会計基準)ベースの希薄化後EPS(損失)は(0.83)ドルおよび2.78ドルでした。2020年度第4四半期と2020年度通期のnon-GAAPベースのEPSは1.32ドルおよび5.94ドルでした。2020年度第4四半期と2020年度通期のGAAPベースのEPSは、VelosBio Inc.(VelosBio社)の買収に関連する費用27億ドルを反映しています。また2020年度第4四半期と2020年度通期は、ZERBAXA(タゾバクタムナトリウム/セフトロザン硫酸塩)に関連する税引前の無形資産の減損損失16億ドルを反映しています(2020年12月のリコールおよび販売の一時的な差し止めによる本製品の将来キャッシュフローが減少したため)。さらに2020年度通期は、特定のライセンスおよび提携契約に関連する税引前費用11億ドルを反映しています。non-GAAPベースのEPSは、上記の費用、その他の事業統合・売却関連費用、事業再構築費用および特定のその他の項目を除外しています。GAAPベースからnon-GAAPベースへの調整に関する詳細は、non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報を参照してください。

COVID-19 に関する研究ハイライト

当社は、抗ウイルス薬およびワクチンに関する経験に基づき、SARS-CoV-2に対処する取り組みとして科学プログラムを進めています。

  • Molnupiravir(MK-4482):Ridgeback Biotherapeutics LPと提携し、COVID-19治療の経口抗ウイルス薬候補としてmolnupiravirの臨床開発を継続中。入院患者および外来患者を対象として第2/3相試験を実施中。この第2/3相試験の主要評価項目の最終評価は2021年5月に実施。中間有効性データは2021年第1四半期に得られる予定。
  • MK-7110(旧称CD24Fc):当社は2020年12月、重症で重篤なCOVID-19患者に対する候補薬としてMK-7110の開発を加速させるため、臨床段階のバイオ医薬品の株式非公開企業であるOncoImmuneを買収。
    • MK-7110の開発、製造および初期出荷を進めるため、米国食品医薬品局(FDA)から承認または緊急使用許可を取得した場合の米国政府との供給に関する合意を2020年12月に締結。
    • MK-7110に関する第3相試験の事前に計画された中間有効性解析の主要な結果を2020年9月に発表。試験結果の詳細は、2021年第1四半期に発表される予定。

オンコロジーパイプラインハイライト

当社は、抗PD-1抗体KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)、アストラゼネカ社との共同開発・商業化を進めるPARP阻害剤Lynparza(オラパリブ)、およびエーザイ社と共同開発・商業化を進める経口チロシンキナーゼ阻害剤Lenvima(レンバチニブメシル酸塩)の開発プログラムを引き続き進展させました。

  • KEYTRUDAについて、以下の適応症における薬事上の進展を発表:
    • KEYNOTE-355試験の結果に基づき、腫瘍にPD-L1の発現が認められる(Combined Positive Score [CPS]≧10)切除不能の局所再発または転移性トリプルネガティブ乳がんに対するKEYTRUDAと化学療法との併用療法がFDAの承認を米国で取得。
    • 第3相KEYNOTE-204試験のデータに基づき、再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫(cHL)の成人患者に対する単剤療法の適応拡大、ならび小児患者に対する難治性または2回以上の治療後に再発したcHLへの適応拡大をFDAが承認。両適応は、以前にFDAの迅速承認プロセスにおいて承認済。
    • KEYNOTE-590試験の結果に基づき、局所進行性で切除不能または転移性の食道がんおよび食道胃接合部がんに対する一次治療としてKEYTRUDAと化学療法の併用療法に関する生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)がFDAによる優先審査項目として受理。処方薬ユーザーフィー法(Prescription Drug User Fee Act, PDUFA)による日付は、2021年4月18日に指定。
    • KEYNOTE-629試験の結果に基づき、手術または放射線療法による治癒不能な局所進行性の皮膚有棘細胞がん(cSCC)患者に対する治療薬としてKEYTRUDAに関するsBLAをFDAが2021年1月に受理。FDAは、PDUFAによる期日を2021年9月9日に指定。
    • KEYNOTE-177試験の結果に基づき、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を有する結腸・直腸がんの成人患者に対する一次治療としてKEYTRUDAに関する欧州連合による承認を2021年1月に取得。
  • 第3相KEYNOTE-522試験の結果に基づき、ハイリスクの早期トリプルネガティブ乳がんに対するKEYTRUDAの申請について、FDAの抗腫瘍薬諮問委員会は2021年2月9日の会議で検討する予定であることを発表。
  • 再発または転移性の上咽頭がん(NPC)に対するKEYTRUDAと標準治療(カペシタビン、ゲムシタビンまたはドセタキセル)を比較する第3相KEYNOTE-122試験では主要評価項目である全生存期間(OS)を達成せず。試験結果の詳細は、今後の医学ミーティングで発表される予定。
  • 当社とエーザイ社は、第3相KEYNOTE-581/CLEAR(307)試験において、KEYTRUDAとLenvimaの併用療法が、進行性腎細胞がん(RCC)患者に対する一次治療として、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)ならびに重要な副次評価項目であるOSおよび客観的奏効率(ORR)について、いずれも達成したことを発表。このKEYNOTE-581/CLEAR(307)試験の第2パートでは、Lenvimaとエベロリムスの併用療法も進行性RCC患者に対する一次治療として、主要評価項目であるOSならびに重要な副次評価項目であるORRについて、いずれも達成したことを発表。試験結果の詳細は、2021年2月13日の米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU)で発表される予定。
  • 当社とエーザイ社は、第3相KEYNOTE-775/309試験において、KEYTRUDAとLenvimaの併用療法が、少なくとも1レジメンのプラチナ製剤を含む前治療歴のある進行性子宮内膜がんに対して、OSとPFSの2つの主要評価項目および副次評価項目であるORRについて、いずれも達成したことを発表。
  • 当社とアストラゼネカ社は、Lynparzaに関して、欧州連合から以下の2つの承認を取得したことを発表:
    • 新規ホルモン薬を含めた前治療後に疾患進行が認められたBRCA1/2遺伝子変異陽性(生殖細胞系/体細胞系)の転移性去勢抵抗性前立腺がんの成人患者に対する単剤療法。
    • 白金製剤を含む化学療法とベバシズマブとの併用療法による初回治療により(完全または部分)奏効を示し、乳がん感受性遺伝子1/2(BRCA1/2)変異および/またはゲノム不安定性のいずれかにより定義されるHRD陽性の進行性(FIGO進行期分類III – IV期)高異型度上皮性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がんを有する成人患者さんの初回治療の維持療法としてのベバシズマブとの併用療法。
  • 当社とアストラゼネカ社は、Lynparzaに関して、日本で以下の3つの承認を取得したことを発表:
    • 相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法。
    • BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌。
    • BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法。

その他のパイプラインハイライト

  • 2021年1月、第3相VICTORIA試験の結果に基づき、心駆出率が45%未満に低下した症候性慢性心不全の成人患者において、心不全による入院後または外来での利尿薬静注療法が必要な場合、心血管系死亡リスクおよび心不全入院の低下を目的とした、可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬であるVerquvo(vericiguat)について、米国でFDAにより承認を取得したことを発表。Verquvoはバイエル社と共同開発中。
  • 2021年1月、18歳以上の成人患者を対象に開発中の15価肺炎球菌結合型ワクチンV114について、生物学的製剤承認申請(BLA)がFDAによる優先審査項目として受理されたことを発表。PDUFAによる期日を2021年7月18日に指定。V114については、以前に欧州医薬品庁に申請したことを発表済。
  • 当社が開発中のV114の安全性、忍容性および免疫原性を評価した、成人を対象とした2件の第3相試験[PNEU-PATH(V114-016)試験およびPNEU-DAY(V114-017)試験]において、免疫原性の主要目的を達成したことを発表。
  • 抗HIV薬による治療経験がない成人HIV-1感染症患者を対象に経口投与可能な開発中のヌクレオシド系逆転写酵素トランスロケーション阻害剤(NRTTI)であるイスラトラビルをドラビリン(PIFELTRO)と併用投与した後期第2相試験(NCT03272347)において、ウイルス学的抑制が持続した96週時のデータを発表。
  • サハラ以南のアフリカにおいて、HIV-1感染リスクの高い成人および思春期の女性を対象に、当社が治療薬および予防薬として開発中のイスラトラビルの有効性と安全性を評価する第3相IMPOWER 22試験の資金をビル&メリンダ・ゲイツ財団との連携により拠出することを発表。
  • 当社は、HIV感染の広がりがみられる他の主な集団である男性間性交渉者(MSM:men who have sex with men)やトランスジェンダー女性を対象に世界の治験実施施設で開発中のイスラトラビルを月1回経口投与する曝露前予防(PrEP)として評価する第3相国際共同試験(IMPOWER 24)など、イスラトラビルによるHIV予防のさらなる試験を実施する予定。
  • 2021年1月、成人を対象とした開発中のイスラトラビル月1回経口投与によるPrEPの安全性、忍容性および薬物動態(PK)を評価した前期第2相試験(NCT04003103)における中間データを発表。中間データでは、60 mgおよび120 mgのイスラトラビルをPrEPとして月1回経口投与したところ、事前に規定した有効性PKレベルを達成。
  • 当社は、週1回経口投与の抗HIV薬として開発中の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)であるMK-8507の研究を継続中。MK-8507の第1相試験/後期第1相試験では、週1回経口投与の抗レトロウイルス併用療法として本剤の開発を進めることを支持する結果が得られたことを発表。1日1回投与のbictegravir/emtricitabine/tenofovir alafenamide(BIC/FTC/TAF)でウイルス学的抑制が6カ月以上持続した成人HIV-1感染症患者を対象に、イスラトラビルと週1回経口投与のMK-8507の切り替えを評価する第2相試験の患者組み入れを継続中。

事業開発ハイライト

  • 2020年12月、造血器腫瘍および固形がんの治療薬として開発中の抗体薬物複合体MK-2140(VLS-101)により当社のがん領域パイプラインを強化するため、臨床段階のバイオ医薬品の株式非公開企業であるVelosBio社を買収。

第4四半期および通期の業績におけるCOVID-19の影響

2020年度第4四半期において、当社の医薬品の収益に対するCOVID-19パンデミックによるマイナス影響は約4億ドルと予想しています。予測された通り、当社のヒューマンヘルス部門における収益はソーシャルディスタンス措置により医療機関へのアクセスが減少したことによるマイナス影響を受けました。特にワクチン領域の売上高がマイナス影響を受けました。

当第4四半期の営業費用は、約5,000万ドル減少しました。これは、販売促進費の減少を主に反映していますが、研究開発費の増加、およびCOVID-19関連の抗ウイルスおよびワクチンの研究プログラムにおける投資純額の増加により一部相殺されました。

2020年度通期において、当社の収益に対するCOVID-19パンデミックの全体的なマイナス影響は約25億ドル(主にヒューマンヘルス部門、ただし、アニマルヘルス部門の約5,000万ドルを含む)と予想しています。

2020年度通期の営業費用は、約6億ドル減少しました。これは、販売促進費および販売費の減少、研究開発費の減少、およびCOVID-19関連の抗ウイルスおよびワクチンの研究プログラムにおける投資純額の減少を主に反映しています。

2020年度第4四半期および通期の業績

以下の表は当社の医薬品の売上高上位製品およびアニマルヘルス製品の売上高総額を表しています。

医薬品の売上高上位製品およびアニマルヘルス製品の売上高総額

拡大表示

*これらの製品の提携収益は、製品売上高から売上原価および販売費用を控除後の当社に帰属する分配利益を表しています。

**その他の収益は、主に第三者の受託製造による収益、ヘッジ取引の収益を含む雑収入で構成されています。2020年度第4四半期におけるヘッジ取引の収益はマイナス収益となりました。

医薬品の業績

2020年度第4四半期の医薬品売上高は、8%増の114億ドルとなりました(為替のプラス影響を除き6%増)。この売上高増加は、主にオンコロジー領域およびワクチン領域の成長にけん引され、米疾病予防管理センター(CDC)の小児ワクチン備蓄より借り入れしたGARDASIL 9の補充(下記を参照)、および急性期治療・病院領域の成長を反映していますが、COVID-19パンデミックのマイナス影響および複数の製品における特許切れが及ぼす継続的な影響により一部相殺されました。

当第4四半期におけるオンコロジー領域の売上高増加は、主にKEYTRUDAの売上高40億ドルによるものです。KEYTRUDAの世界的な売上高増加は、非小細胞肺がん(NSCLC)の適応における力強い進展が続いていること、また悪性黒色腫の術後補助療法、RCC、膀胱がん、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)、MSI-Highを有するがんを含む継続的な適応症追加、さらに米国における新たな適応として6週間ごとの400 mg投与レジメンでの承認取得によるものですが、COVID-19パンデミックおよび日本における薬価改定のマイナス影響により一部相殺されました。さらにオンコロジー領域の売上高増加は、LynparzaおよびLenvimaに関連する提携収益の増加によるもので、米国、欧州および中国における継続的な適応症の承認を反映しています。

当第4四半期におけるワクチン領域の成長は、GARDASIL(組換え沈降4価 [6、11、16、18型] ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)およびGARDASIL 9(組換え沈降9価 [6、11、16、18、31、33、45、52、58型]ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)の売上高増加にけん引されました。2020年度第4四半期におけるGARDASIL 9の売上高は、2019年度第4四半期にCDCの小児ワクチン備蓄より借り入れしたGARDASIL 9の補充によって1億2,000万ドル増加しました。2019年度第4四半期におけるGARDASIL 9の売上高は、借り入れによって1億2,000万ドル減少しました。またGARDASIL/GARDASIL 9の売上高増加は、中国における需要の増加を反映していますが、世界的なCOVID-19パンデミックによるマイナス影響により一部相殺されました。両期の借り入れに関する活動を除けば、当四半期におけるGARDASIL/GARDASIL 9の売上高は8%の成長となりました(為替のプラス影響を除き6%増)。

急性期治療・病院領域の成長は、外科手術処置時の成人患者を対象とした筋弛緩薬ロクロニウム臭化物またはベクロニウム臭化物の回復剤であるBRIDION注射液100mg/mL(スガマデクスナトリウム)の世界的な需要の増加、およびサイトメガロウイルス(CMV)抗体陽性の成人同種造血幹細胞移植患者を対象にしたCMV感染または感染症の予防を目的とする抗ウイルス薬PREVYMIS(レテルモビル)の発売を反映しています。

当四半期の医薬品売上高は、NUVARING(エトノゲストレル/エチニルエストラジオール腟リング)、ZETIA(エゼチミブ)、および複数ブランドの特定の製品の特許切れが及ぼす継続的なマイナス影響を受けました。さらに、JANUVIA(シタグリプチン)とJANUMET(シタグリプチン/メトホルミン)の売上高減少は、米国における継続的な価格抑制の影響が特定の国際市場における需要の増加を上回ったことによるものです。

2020年度通期の医薬品売上高は、3%増の430億ドルとなりました(為替のマイナス影響を除き4%増)。この売上高増加は、主にオンコロジー領域の成長にけん引され、KEYTRUDAの堅調な成長、肺炎球菌感染症を予防するワクチンであるPNEUMOVAX 23(23価肺炎球菌ワクチン)を含む特定のワクチンの売上高増加、PREVYMISおよびBRIDIONを含む特定の急性期治療・病院領域の売上高増加を反映しています。上記のとおり、2020年の売上高はCOVID-19パンデミックによるマイナス影響を受けました。また2020年の売上高は、複数の製品における特許切れが及ぼす継続的な影響、小児ワクチンの売上高減少、および糖尿病領域における価格抑制によるマイナス影響を受けました。

アニマルヘルスの業績

アニマルヘルスの2020年度第4四半期の全世界での売上高は、前年同期比で4%増の12億ドルでした(為替のマイナス影響を除き、アニマルヘルスの売上高は6%増)。2020年度第4四半期の成長は、2019年のAntelliq Corporation(Antelliq社)の買収に関連する当四半期の月追加売上を含む一時的な項目によるプラス影響を反映していますが、販売業者の購入パターンにより一部相殺されました。また当第4四半期の成長は、小規模な買収による効果およびコンパニオンアニマル関連製品の基本的な業績によるもので、コンパニオンアニマルワクチンおよび寄生虫駆除薬の高い需要を反映しています。

2020年度通期の全世界での売上高は、前年比で7%増の47億ドルでした(為替のマイナス影響を除き10%増)。2020年度通期における成長は、2019年のAntelliq社の買収に関連する通期の5カ月追加売上を含む家畜類製品の売上高増加に主にけん引されました。またコンパニオンアニマル関連製品の売上高増加は、主に寄生虫予防薬BRAVECTO(フルララネル)およびコンパニオンアニマルワクチンにけん引されました。

2020年度第4四半期ならびに通期の費用、EPSおよび関連情報

以下の表は、費用に関する抜粋情報を表しています。

費用に関する抜粋情報1

拡大表示

費用に関する抜粋情報2

拡大表示

GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

GAAPベースでは、2020年度第4四半期の売上高総利益率は55.8%で、2019年度第4四半期では69.1%でした。2020年度第4四半期における売上高総利益率の減少は、ZERBAXAに関連する減損損失を含む事業統合・売却関連費用の増加、COVID-19ワクチン開発プログラムの中止に関連する費用およびZERBAXAのリコールによる棚卸資産評価損の増加、価格抑制および外国為替の影響を反映していますが、プロダクト・ミックスおよび製造に関する不利差異のプラス影響により一部相殺されました。

2020年度通期の売上高総利益率は67.7%で、2019年度通期では69.9%でした。2020年度通期における売上高総利益率の減少は、ZERBAXAに関連する減損損失を含む事業統合・売却関連費用の増加、価格抑制、COVID-19ワクチン開発プログラムの中止に関連する費用、提携に関連する無形資産の償却費の増加および棚卸資産評価損の増加を反映していますが、プロダクト・ミックスのプラス影響および事業再構築費用の減少により一部相殺されました。

2020年度第4四半期の販売費および一般管理費は、前年同期比で7%増の31億ドルでした。この増加は主に、事業統合・売却関連費用の増加にけん引され、Organon & Co.(Organon社)の分社化計画に関連する費用、米国を含む世界各国における医療格差やコミュニティ向上に役立つ慈善活動プログラムおよびイニシアチブを支援するためのMerck Foundationへの1億ドルの寄付を主に反映していますが、COVID-19パンデミックに一部起因した販売および管理費の減少(移動およびミーティングの費用の減少を含む)により一部相殺されました。2020年度通期の販売費および一般管理費は、前年同期比で1%減の105億ドルでした。この減少は主に、COVID-19パンデミックに一部起因した販売、販売促進および一般管理費の減少を主に反映していますが、事業統合・売却関連費用の増加により大きく相殺されました(主にOrganon社の分社化計画に関連する費用)。

2020年度第4四半期の研究開発費は58億ドル、2019年度第4四半期では25億ドルでした。2020年度通期の研究開発費は136億ドルで、2019年度通期の37%増となりました。この2020年度第4四半期および通期の研究開発費の増加は主に、2020年のVelosBio社の買収に関連する費用27億ドルを含む買収および提携に関連した前払金の増加によるものです。また2020年度第4四半期および通期の研究開発費の増加は、臨床開発に関連する費用の増加、および開発候補品の発見と初期の医薬品開発への投資の増加を反映していますが、COVID-19パンデミックに起因する移動およびミーティング関連費用の減少および事業統合・売却関連費用の減少により一部相殺されました。

2020年度第4四半期のその他の費用(収益)純額は、2019度第4四半期の2億2,300万ドルの収益に対し2億5,800万ドルの収益を計上しました。2020年度第4四半期のその他の費用(収益)純額は、株式の投資による収益の増加を主に反映しています(2020年度は3億7,500万ドル、2019年度は1億1,900万ドル)。これは主に、有価証券の未実現利益の認識によるものです。2020年度通期のその他の費用(収益)純額は、2019度通期の1億3,900万ドルの費用に対し8億8,600万ドルの収益を計上しました。2020年度通期のその他の費用(収益)純額は、株式の投資による収益の増加を主に反映しています(2020年度は13億ドル、2019年度は1億7,000万ドル)。これは主に、有価証券の未実現利益の認識によるものです。

2020年度第4四半期の実効税率は(5.0)%、2020年度通期の実効税率は19.4%となりました。2020年度第4四半期および通期の実効税率は、VelosBio社の買収に関連する費用によるマイナス影響(税務便益を伴わない)を反映しています。

2020年度第4四半期のGAAPベースのEPSは(0.83)ドル、2019年度第4四半期では0.92ドルでした。2020年度通期のGAAPベースのEPSは2.78ドル、2019年度通期では3.81ドルでした。

non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

non-GAAPベースでは、2020年度第4四半期の売上高総利益率は73.0%で、2019年度第4四半期では72.6%でした。2020年度第4四半期のnon-GAAPベースの売上高総利益率の増加は、プロダクト・ミックスおよび製造に関するプラス影響を反映していますが、ZERBAXAのリコールによる棚卸資産評価損の増加、価格抑制および外国為替の影響により一部相殺されました。

2020年度通期の売上高総利益率は74.3%で、2019年度通期では74.9%でした。2020年度通期における売上高総利益率の減少は、価格抑制、提携に関連する無形資産の償却費の増加および棚卸資産評価損の増加を反映していますが、プロダクト・ミックスのプラス影響により一部相殺されました。

2020年度第4四半期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は、前年同期比で2%減の28億ドルでした。2020年度通期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は、前年同期比で9%増の95億ドルでした。この2020年度第4四半期および通期の販売費および一般管理費の減少は主に、COVID-19パンデミックに一部起因した販売費および一般管理費の減少(移動およびミーティングの費用の減少を含む)を反映していますが、Merck Foundationへの寄付により一部相殺されました。

2020年度第4四半期のnon-GAAPベースの研究開発費は、前年同期比で12%増の26億ドルでした。2020年度通期のnon-GAAPベースの研究開発費は、前年同期比で6%増の92億ドルでした。この2020年度第4四半期および通期の研究開発費の増加は主に、臨床開発に関連する費用の増加、および開発候補品の発見と初期の医薬品開発への投資の増加を反映していますが、COVID-19パンデミックに起因する移動およびミーティング関連費用の減少により一部相殺されました。

non-GAAPベースでの2020年度第4四半期のその他の費用(収益)純額は、2019年度第4四半期の1億9,300万ドルの収益に対し2億5,300万ドルの収益を計上しました。non-GAAPベースでの2020年度第4四半期のその他の費用(収益)純額は、株式の投資による収益の増加を主に反映しています(2020年度は3億7,500万ドル、2019年度は1億1,900万ドル)。これは主に、有価証券の未実現利益の認識によるものです。non-GAAPベースでの2020年度通期のその他の費用(収益)純額は、2019年度通期の2億ドルの収益に対し9億1,600万ドルの収益を計上しました。non-GAAPベースでの2020年度通期のその他の費用(収益)純額は、株式の投資による収益の増加を主に反映しています(2020年度は13億ドル、2019年度は1億7,000万ドル)。これは主に、有価証券の未実現利益の認識によるものです。

2020年度第4四半期のnon-GAAPベースの実効税率は15.3%でした。2020年度通期のnon-GAAPベースの実効税率は15.5%でした。

2020年度第4四半期のnon-GAAPベースのEPSは1.32ドル、2019年度第4四半期では1.16ドルでした。2020年度通期のnon-GAAPベースのEPSは5.94ドル、2019年度通期では5.19ドルでした。

当期純利益およびEPSのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整は、以下の表のとおりです。

当期純利益およびEPSのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整

拡大表示

業績見通し

2021年全体としてOrganon社の業績を当社の業績に組み入れる前提でガイダンスを提示しています。ただし、Organon社の分社化は2021年第2四半期後半に予定しており、この分社化が完了次第、業績見通しを更新します。

2021年1月中旬の為替を基準として、為替のプラス影響約2%を含み、2021年度通期の収益を518億ドル~538億ドルになると予想しています。

2021年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.52ドル~5.72ドルになると予想しています。

当社は、2021年度からnon-GAAP報告を目的に特定の項目の取り扱いを変更します。これまで当社は、non-GAAPの業績から事業統合に関連する無形資産の償却費を除外していましたが、2021年度から提携、資産取得、ライセンス契約に由来する無形資産の償却費は除外しません。当社は、2021年度からnon-GAAPの業績における償却対象の無形資産の種類を区別することなく、すべての無形資産の償却費を除外します。また2021年度からnon-GAAPの業績では、株式の投資による収益および損失を除外します。

このような新たな方針に基づき、為替のプラス影響約3%を含み、2021年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを$6.48ドル~6.68ドルになると予想しています。またnon-GAAPレンジでは、事業統合・売却関連費用および事業再構築プログラムに関連する費用を除外しています。この変更により、2021年のnon-GAAPベースのEPSの予測として、約0.08ドルのプラス影響が発生します。この新たな方針で比較すると2020年のnon-GAAPベースのEPSは5.79ドルとなります。

この通期ガイダンスには、現在想定しているCOVID-19パンデミックによる影響が含まれますが、2021年も堅調な事業を予想しています。当社の事業成長は、このパンデミックの影響が2021年も継続することにより一部相殺されると予想しています。当社は、患者を含めグローバルな医療システム全体でCOVID-19疾患の影響に適応していくであろうと考えていますが、今後もマイナス影響が残ると予想しています。特に2021年前半、米国ではより深刻な影響が予想されますが、ワクチンの売上が顕著に影響を受けると考えています。
2021年度通期は、当社の収益に対して約2%のCOVID-19パンデミックのマイナス影響が、関連するすべての医薬品セグメントの業績に及ぶと予想しています。2021年度通期において、営業費用は最終的にCOVID-19パンデミックのマイナス影響を受けると予想しています。これは、COVID-19に関する抗ウイルス薬の開発プログラムの費用が、COVID-19パンデミックで費用が減少する他の領域におけるプラス影響を上回ると予想しているためです。業績予測またはEPSガイダンスのレンジ予測は、当社のCOVID-19に関する抗ウイルス候補薬が上市する可能性を加味していません。

以下の表は、当社の2021年の業績ガイダンスの要約を表しています。

2020年の業績ガイダンスの要約

拡大表示

* non-GAAPベースの収益の調整はありません

** EPSガイダンス(2021)では株式数(希薄化を前提)を約25.3億株と想定

2021年度のGAAPベースの予想EPSからnon-GAAPベースのEPSへの調整、およびnon-GAAPベースのEPSからの控除項目は以下の表のとおりです。

2020年度のGAAPベースの予想EPSからnon-GAAPベースのEPSへの調整、およびnon-GAAPベースのEPSからの控除項目

拡大表示

Organon社に関する最新情報

当社は、Organon社の分社化を2021年第2四半期後半に完了すると予想しています。この分社化により、当社とOrganon社において、戦略的およびオペレーション上の集中の強化、俊敏性の向上、簡素化されたオペレーティング・モデル、最適化された資本構造、および改善された財務プロフィールなどが期待されます。当社は、この分社化が当社とOrganon社の双方に多大な利益をもたらし、当社の株主に価値をもたらすと考えています。

2020年において、Organon社の製品は65億ドルの収益をもたらしました。2021年では独立した会社として通年、企業活動を行う予定です。Organon社は、60億ドルから65億ドルの収益を達成する見込みです。主要なブランドの特許切れが終了する時期が近いため、Organon社では婦人科(ウィメンズヘルス)領域およびバイオシミラーのポートフォリオが成長をけん引する体制を確立していきます。2021年を基準年として1桁台前半から半ばの年間収益の成長を達成すると見込んでいます。

分社化後は独立した会社となるため、Organon社は、non-GAAPベースで30%半ばの営業利益率を予想しています。当社ではnon-GAAPベースで約45%の営業利益率であり、この営業利益率の差は独立した会社としてOrganon社が追加の費用を負担するためです。利払い前・税引き前・減価償却前利益(EBITDA)は、分社化後、30%台後半を予想しています。Organon社の営業利益およびEBITDAは経時的に増加すると見込まれています。

現時点でOrganon社は、90億~95億ドルの初期負債があり、当社は特別無税配当として約85億~90億ドルを受け取る見込みです。営業活動による残存キャッシュおよび現在のキャッシュフローは、潜在的な事業開発、債務返済、相応の配当に対して財政的に十分なゆとりがあると考えています。これは当社が現在、株主に分配している配当に対しても追加が見込まれます。実際の負債バランスは、マーケットの状況および債券格付に基づき決定されるものです。

Organon社の分社化により当社は、主要成長分野に集中することが可能となり、高い収益およびEPS成長率をもたらし、3年間で約15億ドルの業務効率化を追加で達成できる予定です。当社の2021年の業績見通しでは約5億ドルを反映しています。これまでOrganon社の製品で配分されていた間接費は引き続き当社が負担します。これは、通期ベースで約4億ドルと予想しています。これらの費用は、経時的に減少すると見込まれており、全体的な効率化目標に寄与します。さらに、Organon社からの特別無税配当は事業開発または自己株式取得に配分される見込みです。

独立した会社としてOrganon社による堅調な成長と、分社化による当社の営業効率化の恩恵を合わせると、当社とOrganon社は分社化後12~24カ月以内に、合算後のnon-GAAPベースのEPSについて分社化を行っていない場合よりも高い水準を実現できると見込んでいます。

Organon社の分社化が完了する前に投資家向けイベントを主催する予定です。Organon社の経営陣は、戦略、成長性、業績見通しについて発表します。今後さらに詳しい情報を提供していく予定です。

コンファレンス・コール

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の投資家、メディア関係者および一般の方々へのコンファレンス・コールのライブ・ウェブキャストが同社ウェブサイトで米国東部標準時間の本日(2021年2月4日)午前8時から始まります(https://www.merck.com/investor-relations/events-and-presentations/)。機関投資家およびアナリストは、IDコード番号2268598にて(833)353-0277または(469)886-1947からご参加いただけます。メディア関係者は、IDコード番号2268598にて(833)353-0277または(469)886-1947からお聞きいただけます。メディア関係者で質問のある方は、本コンファレンス・コール終了時に当社のメディア広報担当者が対応いたします。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (米国とカナダ以外ではMSD)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については当社ウェブサイトやMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の  Twitter 、  Facebook 、  Instagram 、  YouTube および、 Linkedln をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(以下、当社)発行のこのニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、当社の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、当社による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対する当社の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

当社は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、当社に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書およびSECのインターネットサイト
www.sec.gov)で入手できる米国証券取引委員会(SEC)に対するこの他の書類で確認できます。

1 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に帰属する当期純利益(損失)。

2 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、事業業績や傾向に関する分析への特定項目の性質による影響を考慮し、2020年度および2019年度の特定の項目の影響を除いたnon-GAAPベースの情報を提供しています。経営陣は、この情報が会社の決算結果および経営陣による業績評価方法に関する投資家の理解を深めるものと考えています。経営陣は、これらの指標を目標の設定や達成予測のため、またその他の基準で当社の業績を評価するために社内的に活用します。上級管理職の年間報酬の一部はnon-GAAPベースの収益およびnon-GAAPベースのEPSから支払われています。これはGAAPに基づき算出された情報に関する追加情報であって、その代わりとなるものではなく、また優先されるものでもありません。これらの項目についての詳細は、本報告書に添付された表2aおよび2b(脚注を含む)を参照してください。

3 事業統合・売却に関する統合費用、取引費用およびその他の費用と共に、買収の結果認識された無形資産の償却費および棚卸資産に対するパーチェス法適用に伴う調整額、および、条件付対価による負債の公正価値測定の見積り変更に関連する費用または収益が含まれます。

4 2020年度第4四半期および通期は、ZERBAXAに関連する減損損失16億ドルが含まれます。2019年度通期は、SIVEXTRO(テジゾリドリン酸エステル)に関連する減損損失6億1,200万ドルが含まれます。

5 2020年度通期の金額には、Seagen, Inc.との提携に関連する費用8億2,600万ドルが含まれます。

6 調整項目に対する見積法人税の影響が含まれます。2020年度通期の金額には、税額6,700万ドル(2015年のCubist Pharmaceuticals, Inc.の買収と関連して計上した法人税額減少の調整)が含まれます。2019年度通期の金額には、特定の連邦所得税問題の解決に関連した3億6,400万ドルの法人税額の減少、時効期間が経過したことによる2014年度のコンシューマー・ケア事業の売却に伴う税金引当金の取り崩しに関連する8,600万ドルの法人税額の減少、2017年における米国の税制改正に関連し計上された米国財務省規則の最終決定に伴う課税額1億1,700万ドルが含まれます。

# # #

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や Facebook 、  Twitter 、  YouTube をご参照ください。

Next