報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、「ラゲブリオ®カプセル200mg」(一般名:モルヌピラビル、以下 ラゲブリオ®)の剤形追加として、錠剤の製造販売承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

ラゲブリオ®は、SARS-CoV-2による感染症に対し、通常、18歳以上の患者さんには、モルヌピラビルとして1回800 mgを1日2回、5日間経口投与する薬剤です。MSDは、COVID-19の患者さんへの更なる貢献を目指し、より服用しやすい剤形の開発を進めてまいりました。今回申請を行った錠剤は、従来のカプセル剤と比較して大きさが小さくなります。また、1錠に含まれる有効成分は200 mgから400 mgへと2倍量となるため、1回あたりの服用数を4カプセルから2錠へと減らすことができます。服用日数は現在と同じく、5日間です。

MSDは錠剤が新たに加わることで、患者さんがラゲブリオ®を服用する際の負荷の減少とアドヒアランス(服薬遵守)の向上に貢献できると考えています。

MSDは今後もCOVID-19の治療に貢献できるよう努めてまいります。

 

ラゲブリオ®について

ラゲブリオ®(モルヌピラビル)は経口投与のヌクレオシドアナログの薬剤で、新型コロナウイルス感染症を引き起こすSARS-CoV-2の増殖を阻害します。ラゲブリオ®は2021年12月24日に国内初の経口投与の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として特例承認*1を取得し、厚生労働省が本剤を所有したうえで、医療機関や薬局などに配分が行われてきました。2022年8月18日に薬価収載され、同年9月16日から一般流通を開始しました。 2023年4月には、特例承認時に提出が猶予された資料の評価が完了し、関連する承認条件は満たされたものと判断されました。

ラゲブリオ®は、主に高齢者など重症化リスクを有する患者さんに対するCOVID-19治療薬として使用されています。

*1 特例承認とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14 条の3第1項の規定に基づき、1.疾病のまん延防止等のために緊急の使用が必要、 2.当該医薬品の使用以外に適切な方法がない、3.海外で販売等が認められている、という要件を満たす医薬品について、承認申請資料のうち臨床試験以外のものを承認後の提出としても良い等として、特例的な承認をする制度です。厚生労働省ホームページより

 

以上

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA)が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、進行または再発の子宮体がんに対する化学療法との併用療法において、製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

子宮体がんは子宮体部にできるがんで、そのほとんどが子宮内膜から発生することから子宮内膜がんとも呼ばれています。日本では、2019年には約1.8万人が子宮体がんと診断され、2022年には約2,800人が亡くなっています*1。自覚症状は不正出血が最も多く、進行すると下腹部の痛みや性交時の痛み、腰痛や下肢のむくみなどの症状が現れることもあります*2。子宮体がんはがんが子宮に留まっている範囲で発見できれば比較的予後が良いと言われていますが、進行または再発した場合の治療法は限定的であり、新たな選択肢が求められています。

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、多施設共同無作為化二重盲検第3相試験であるKEYNOTE-868/NRG-GY018試験のデータに基づいています。同試験において、ミスマッチ修復機構(MMR)の状態にかかわらないIII/IV期または再発の子宮体がんに対する一次治療として、キイトルーダ®と化学療法(カルボプラチンおよびパクリタキセル)の併用療法およびその後のキイトルーダ単独療法は、主要評価項目であるMMRが正常な(pMMR)集団およびMMRが欠損している(dMMR)集団における無増悪生存期間(PFS)について、対照群のプラセボと化学療法との併用療法およびその後のプラセボ投与に対して統計学的に有意かつ臨床的に意味のある延長を示しました。なお、同試験における本併用療法の安全性プロファイルは、これまでの試験で報告されたものと一貫していました。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進めてまいります。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」「再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫」の効能又は効果について承認を取得しています。また、HER2陰性の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する化学療法との併用療法、進行または切除不能な胆道がんに対する化学療法との併用療法、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)に対する術前の化学療法との併用療法とそれに続く術後のキイトルーダ®単独療法、局所進行性または転移性尿路上皮がんに対するパドセブ®との併用療法、および、局所進行子宮頸がんに対する同時化学放射線療法との併用療法について申請中で、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注) 条件付き早期承認対象

*1 国立がん研究センターがん情報サービス「子宮体部 患者数 (がん統計)」
(全国がん登録/厚生労働省人口動態統計)全国がん罹患データ(2016年~2019年)/全国がん死亡データ(1958年~2022年)

*2 国立がん研究センターがん情報サービス 「子宮体がん(子宮内膜がん)について」

 

以上

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Provides Update on Phase 3 KEYLYNK-006 Trial Evaluating KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Maintenance LYNPARZA® (olaparib) for Certain Patients With Metastatic Nonsquamous Non-Small Cell Lung Cancer   (https://www.merck.com/news/merck-provides-update-on-phase-3-keylynk-006-trial-evaluating-keytruda-pembrolizumab-plus-maintenance-lynparza-olaparib-for-certain-patients-with-metastatic-nonsquamous-non-small-cell/ ) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。

注) 条件付き早期承認対象


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA
転移性非扁平上皮非小細胞肺がんの特定の患者さんを対象とした
KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)+LYNPARZA®(オラパリブ)維持療法を評価する
第3相KEYLYNK−006試験の最新情報を公開

2024年3月21日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、転移性非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の特定の患者さんの一次治療を対象として、抗PD-1抗体KEYTRUDA®とPARP阻害剤LYNPARZA®の併用療法による維持療法を評価する第3相KEYLYNK-006試験において、2つの主要評価項目である全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を達成しなかったことを発表しました。

KEYLYNK-006試験では、KEYTRUDA®と化学療法(ペメトレキセド+カルボプラチンまたはシスプラチン)の併用療法とそれに続くKEYTRUDA®とLYNPARZA®の併用療法による維持療法は、KEYTRUDA®と化学療法(ペメトレキセド+カルボプラチンまたはシスプラチン)の併用療法とそれに続くKEYTRUDA®と化学療法(ペメトレキセド)の併用療法による維持療法と比較して、事前に規定されたOSとPFSの統計学的基準に到達しませんでした。この試験におけるKEYTRUDA®とLYNPARZA®の安全性プロファイルは各薬剤でこれまで報告されている試験の結果と一貫していました。本試験のデータは現在も評価を継続しています。当社は治験担当医師と協力し、この結果を医学界に提供してまいります。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発担当バイスプレジデントのGregory Lubiniecki(グレゴリー・ルビニエツキ)博士は、「肺がんは世界で特に死亡率の高いがんであり、当社は患者さんのアウトカムを改善できるようなKEYTRUDA®による併用療法や新規候補薬の探索に取り組んでいます。今回の結果は、転移性非扁平上皮NSCLC患者さんの治療がいかに難しいかを改めて確認するものとなりました。この試験に多大なる貢献をしてくださった患者さんや治験担当医師の皆さんに、心から感謝いたします」と述べています。

KEYLYNK-006試験について

KEYLYNK-006試験は、上皮成長因子受容体(EGFR)、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)、がん原遺伝子チロシンプロテインキナーゼ(ROS1)の遺伝子変異を伴わないNSCLC患者さんの一次治療としてKEYTRUDA®と化学療法(ペメトレキセド+カルボプラチンまたはシスプラチン)による導入療法、およびそれに続くKEYTRUDA®とLYNPARZA®の併用療法による維持療法またはKEYTRUDA®と化学療法(ペメトレキセド)の併用療法による維持療法を評価する2期構成の無作為化非盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03976323)です。2つの主要評価項目は腫瘍縮小効果判定基準のRECIST v1.1に基づき盲検下独立判定機関(BICR)が評価するPFS、およびOSです。副次評価項目は安全性や健康関連QOLの評価などです。この試験の導入療法期には推定1,005名の患者さんが登録され、完全奏効/部分奏効、または病勢安定が得られた患者さん672名が維持療法期に無作為に割り付けられました。

導入療法期では、KEYTRUDA®(200 mgを静脈内投与)とペメトレキセド+治験担当医師の選択するプラチナ製剤化学療法(カルボプラチンAUC(5 mg/mL/minを静脈内投与)またはシスプラチン(75 mg/m2を静脈内投与)を3週間間隔で4サイクル投与しました。維持療法期では、導入療法4サイクルを完了後に完全奏効/部分奏効または病勢安定の得られた患者さんを、KEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔で静脈内投与、最大31サイクル)+LYNPARZA®(300 mgを1日2回経口投与)維持療法またはKEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔で静脈内投与、最大31サイクル)+ペメトレキセド(500 mg/m2を3週間間隔で静脈内投与)維持療法に無作為に割り付け、疾患進行または許容できない毒性が認められるまで、または医師の判断により治療が中止されるまで継続しました。

肺がんについて

肺がんは世界のがんの死因のトップとなっています。2022年だけでも世界で約240万人が新たに肺がんにかかり、180万人が死亡しました。非小細胞肺がんは肺がんの中で最も多く、すべての肺がんの約80%を占めています。米国では肺がんと診断された患者さんの2024年の5年全生存率は25%です。生存率の改善は早期発見や検診、喫煙率の低下、診断や手術の進歩、新たな治療法の誕生などによるものです。早期発見や検診は現在も重大なアンメットニーズとなっており、肺がんの44%が進行してから発見されています。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの肺がん研究について

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、死亡率の高い肺がんの転帰を改善することを目指し治療に変革をもたらす研究を進めています。肺がん研究の最前線に立ち、世界中の36,000人以上を対象とする200件近くの臨床試験を実施しています。米国では、KEYTRUDA®はNSCLCに対する6件の適応が承認されており(詳しくは当社英文リリースをご参照ください)、95カ国以上で進行NSCLCの治療薬として承認されています。早期肺がんに対するKEYTRUDA®の評価や、KEYTRUDA®の新たな併用療法や配合剤を特定するための研究などを進めています。

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

LYNPARZA®(olaparib)について

LYNPARZA®はファーストインクラスのPARP阻害剤であり、BRCA遺伝子変異などDNA損傷応答(DDR)経路の異常に作用することで、がん細胞を選択的に死滅させる初の標的治療薬です。LYNPARZA®によるPARP阻害は、DNA一本鎖切断に結合するPARPを捕捉し、複製フォーク停止と崩壊を惹起することで、DNA二本鎖切断を起こしがん細胞を死滅させます。LYNPARZA®はDDR経路に異常をきたした一連のPARP依存性の腫瘍タイプにおいて試験が進行中です。

アストラゼネカとMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが共同で開発と商業化を行っているLYNPARZA®は、広範な臨床試験開発プログラムを有しており、両社は、さまざまながん種にわたり、LYNPARZA®が単剤療法および他の薬剤との併用療法として様々なPARP依存性腫瘍に及ぼす影響を解明するために協業しています。

KEYTRUDA®およびLYNPARZA®(olaparib)適応症・用法・用量・安全性情報について

適応症・用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/merck-provides-update-on-phase-3-keylynk-006-trial-evaluating-keytruda-pembrolizumab-plus-maintenance-lynparza-olaparib-for-certain-patients-with-metastatic-nonsquamous-non-small-cell/

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイトwww.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemoradiotherapy (CRT) Significantly Improved Overall Survival (OS) Versus CRT Alone in Patients With Newly Diagnosed High-Risk Locally Advanced Cervical Cancer 
(https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemoradiotherapy-crt-significantly-improved-overall-survival-os-versus-crt-alone-in-patients-with-newly-diagnosed-high-risk-locally-advanced-ce/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。

注) 条件付き早期承認対象


参考資料

新たに高リスク局所進行子宮頸がんと診断された患者さんを対象とする
KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)と化学放射線療法(CRT)の併用療法が
CRT単独と比較して全生存期間(OS)を有意に延長

KEYTRUDA®+CRTは免疫療法レジメンとして初めて、
対象患者さんにおいて統計学的に有意なOSの延長を示した

2024年3月15日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、新たに高リスク局所進行子宮頸がんと診断された患者さんを対象に、抗PD-1抗体KEYTRUDA®と化学放射線療法(CRT)の併用療法を評価する第3相KEYNOTE-A18試験(ENGOT-cx11/GOG-3047)において、主要評価項目である全生存期間(OS)の延長を達成したことを発表しました。

独立データモニタリング委員会による事前に規定された中間解析の結果、KEYTRUDA®とCRTの併用療法は、CRT単独と比較して統計学的に有意で臨床的に意味のあるOSの延長が認められました。この試験におけるKEYTRUDA®の安全性プロファイルはこれまでに報告されている試験で認められているものと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されませんでした。この結果は今後の医学学会で発表し、各国の規制当局に提出してまいります。

すでに発表しているとおり、KEYNOTE-A18試験は2023年に、もう一つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の延長を達成しており、このPFSのデータは、2023年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会で発表されました。このPFSのデータに基づき、2024年1月に米国食品医薬品局から、国際産婦人科連合(FIGO)2014進行期分類に基づくIII〜IVA期の子宮頸がんに対するKEYTRUDA®とCRTの併用療法の承認を取得しました。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発担当バイスプレジデントのGursel Aktan(ガーセル・アクタン)博士は、「今回、第3相試験として初めて、免疫療法を含むレジメンによりCRT単独の場合と比較して、統計学的に有意で臨床的に意味のあるOSの延長が示されました。この試験における良好なPFSとOSのデータは、よりよいアウトカムが期待できる、早期のさまざまながんに対してのKEYTRUDA®の役割を模索するという当社の取り組みを強調するものとなります」と述べています。

Humanitas University産婦人科学の教授で、ENGOTの主要治験責任医師であり、本試験全体を統括する首席治験責任医師のDomenica Lorusso(ドメニカ・ロルッソー)教授は、「このデータは患者さんにとっても医学界にとっても重要なものです。KEYNOTE-A18試験のこれまでのデータに加え、このレジメンが局所進行子宮頸がん患者さんのOSを延長できる可能性が示されました」と述べています。

米国では、KEYTRUDA®は子宮頸がんにおける適応として、この他に「FDAが承認する検査でPD-L1陽性(CPS≧1)と確認された治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんに対する化学療法±ベバシズマブとの併用療法」と「FDAが承認する検査でPD-L1陽性(CPS≧1)が確認され、化学療法による治療中または治療後に疾患が進行した再発または転移性子宮頸がんに対する単独療法」の2つが承認されています。

 

KEYNOTE-A18/ENGOT-cx11/GOG-3047試験について

KEYNOTE-A18(ENGOT-cx11/GOG-3047)試験は、新たに高リスク(FIGO2014に基づくリンパ節転移陽性のIB2〜IIB期、リンパ節転移の有無を問わないIII〜IVA期)の局所進行子宮頸がんと診断された患者さんの根治目的の治療における、KEYTRUDA®とCRT(シスプラチンと外部照射[EBRT]による放射線治療とそれに続く小線源治療[BT])の併用療法をプラセボとCRTの併用療法と比較する無作為化二重盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT04221945)です。Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが治験依頼者となり、European Network for Gynaecological Oncology Trial(ENGOT)グループおよびGOG Foundation, Inc.(GOG)と協力して実施しています。主要評価項目はPFSとOSで、副次評価項目は完全奏効率、客観的奏効率、安全性などです。この試験は過去に子宮頸がんに対する根治的手術、放射線治療、または全身療法を受けたことのない1,060名の子宮頸がん患者さんが登録されています。患者さんは次の群に1:1の割合で無作為に割り付けられました。

  1. KEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔)を5サイクル静脈内投与し、同時にシスプラチン(40 mg/m2)を週1回、5サイクル静脈内投与(実施医療機関の基準によっては6サイクル目の投与が可能)、および放射線療法(EBRTの後にBT)、その後KEYTRUDA®400 mgを6週間間隔で15サイクル静脈内投与
  2. プラセボを3週間間隔で5サイクル静脈内投与し、同時にシスプラチン(40 mg/m2)を週1回、5サイクル静脈内投与(実施医療機関の基準によっては6サイクル目の投与が可能)、および放射線療法(EBRTの後にBT)、その後プラセボを6週間間隔で15サイクル静脈内投与

 

子宮頸がんについて

子宮頸がんは子宮下部にある子宮頸部の粘膜の細胞に発生するがんです。すべての女性に子宮頸がんのリスクがあります。好発年齢は35〜44歳です。検診や予防により子宮頸がんの発生率は低下していますが、今も米国を含め世界中で多くの人が発症しています。子宮頸がんは女性において世界で4番目に多いがんです。米国では、2024年に約13,820人が新たに侵襲性子宮頸がんと診断され、約4,360人が死亡すると推定されています。

 

当社の乳がんおよび婦人科がん研究について

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは乳がんおよび婦人科がん(卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん)患者さんのアウトカム改善を目指し、研究を進めています。これらのがんを対象とする総合的な臨床開発プログラムを実施しており、KEYTRUDA®の単剤療法および他の薬剤との併用療法を評価する20件以上の第3相試験を当社が治験依頼者となって進めています。米国ではKEYTRUDA®は現在、トリプルネガティブ乳がんについては高リスク早期のものを含む2件の適応と、一定の子宮頸がんおよび子宮内膜がんについては5件の適応が承認されています(詳しくは当社英文リリースをご参照ください)。これらの早期がんに対するKEYTRUDA®の評価や、KEYTRUDA®の新たな併用療法や配合剤を特定するための研究などを進めています。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報について

用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemoradiotherapy-crt-significantly-improved-overall-survival-os-versus-crt-alone-in-patients-with-newly-diagnosed-high-risk-locally-advanced-ce/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、FDA Approves Merck’s WINREVAIR™ (sotatercept-csrk), a First-in-Class Treatment for Adults with Pulmonary Arterial Hypertension (PAH, WHO* Group 1) (https://www.merck.com/news/fda-approves-mercks-winrevair-sotatercept-csrk-a-first-in-class-treatment-for-adults-with-pulmonary-arterial-hypertension-pah-who-group-1/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

sotaterceptは、日本国内では開発中の段階です。


参考資料

WINREVAIR™(sotatercept)、肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO Group 1)の
成人患者に対するファーストインクラスの治療薬としてFDAの承認を取得

進行性の希少疾患に対する画期的な生物学的製剤 WINREVAIR™
基礎療法に追加することで、運動耐容能と複数の重要な副次評価項目が基礎療法のみの場合より有意に改善

2024年3月26日:ニュージャージー州ローウェイ―Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、sotatercept(米国における商品名:WINREVAIR™注射用45 mg、60 mg)が、肺動脈性肺高血圧症(PAH、世界保健機関[WHO] Group 1)の成人患者さんの運動耐容能を向上させ、WHO機能分類(FC)を改善し、臨床的悪化イベントのリスクを減少させる治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表しました。WINREVAIR™はすでにFDAからBreakthrough Therapyの指定を受けています。WINREVAIR™は初めてFDAの承認を取得したアクチビンシグナル伝達阻害剤で、増殖を促進するシグナル伝達経路と増殖を抑制するシグナル伝達経路のバランスを改善することでPAHの原因となる血管細胞増殖を調節する、新たなクラスのPAH治療薬です。

第3相STELLAR試験の治験責任医師で、Université Paris-Saclayの医学部教授兼Pulmonary Hypertension Reference Center責任者のMarc Humbert博士は、「PAHは、肺の血管が肥厚・収縮し、心臓に大きな負担がかかる、進行性の命に関わる希少疾患です。第3相STELLAR試験では、WINREVAIR™をPAHの基礎療法に追加することで、PAHの基礎療法のみと比較して優れた臨床的ベネフィットが示されました。この承認は重要なマイルストーンであり、これまでと異なるPAHの治療経路を標的とする新たな治療選択肢を医療従事者に提供するものです」と述べています。

今回の承認は、標準的な基礎療法を実施中のPAHの成人患者さん(WHO Group 1 FC IIまたはIII)において、WINREVAIR™(n=163)またはプラセボ(n=160)の投与を比較した第3相STELLAR試験に基づくものです。WINREVAIR™を基礎療法に追加することで、24週時における6分間歩行距離がベースラインから41メートル改善し(95% CI: 28, 54; p<0.001; プラセボで調整)、あらゆる原因の死亡またはPAHの臨床的悪化イベントのリスクが、基礎療法のみの場合より84%減少(イベント数:9 vs 42、ハザード比=0.16; 95% CI: 0.08, 0.35; p<0.001)するなど、複数の重要な副次評価項目も有意に改善しました。

WINREVAIR™の各投与前にはヘモグロビン濃度と血小板数について、最初の5回のそれぞれの投与前(検査値が安定しない場合についてはそれ以上の期間)、およびその後も定期的にモニタリングを行い、用量調節が必要かどうかを判断してください。WINREVAIR™によってヘモグロビン濃度が上昇し、赤血球増多症を引き起こす場合があり、重度の場合、血栓塞栓イベントや過粘稠度症候群のリスクが上昇する場合があります。またWINREVAIR™により血小板数が減少し、血小板減少症に至ることがあり、重度の場合、出血のリスクが高まることがあります。血小板減少症は、プロスタサイクリンの注射剤を受けている患者さんではより高い頻度で発生します。血小板数が50,000/mm3未満の場合には投与しないでください。

Pulmonary Hytertension Associationの会長兼最高執行役員のMatt Granato氏は、「Pulmonary Hytertension Associationは、PAH患者のための新しい治療法の開発を歓迎します。PAHと診断されることは、その病気が慢性的で進行性であることから、患者や家族の人生を変えてしまう経験になります。PAH患者は、息切れや倦怠感といった行動制限をきたす症状を経験します。私たちは、産業界の研究への取り組みがPAHのより良い理解や、患者コミュニティにとって選択肢を広げる新たな治療経路の医薬品開発につながっていることを嬉しく思います。」と述べています。

Brigham and Women’s HospitalのCenter for Pulmonary Heart Diseasesのエグゼクティブディレクターで第3相STELLAR試験の治験責任医師のAaron Waxman博士は、「PAHの患者さんには、運動耐容能の向上や機能分類の改善など、重要な臨床目標の達成を支援する新たな治療の選択肢が引き続き必要とされています。Sotaterceptを基礎療法に追加することで、PAHの患者さんの新たな標準治療の選択肢になると期待できます」と述べています。

当社研究開発本部シニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのEliav Barr(エリアブ・バール)博士は、「PAHは依然として死亡率が高い疾病状態にある衰弱性疾患です。WINREVAIR™の承認は重要なマイルストーンであり、当社の科学に基づく戦略と、PAHのような希少疾患の患者さんを救う革新的な医薬品の開発に対する注力を示すものです。この新たな医薬品を患者さんに提供できることを嬉しく思います」と述べています。

STELLAR試験の結果

STELLAR試験の有効性の主要評価項目は、24週時における6分間歩行距離(6MWD)のベースラインからの変化量です。WINREVAIR™治療群では、プラセボ調整した6MWDの延長の中央値は41メートルでした(95% CI: 28, 54; p<0.001, Hodges-Lehmann推定量)。また、WINREVAIR™を追加投与した患者さんでは、複数の副次評価項目でもプラセボ群と比較してより統計的に有意な改善が認められました。

  • 24週時においてFCがベースラインから改善した患者さんはWINREVAIR™群では29%、プラセボ群では14%でした(p<0.001)。
  • 死亡またはPAHの臨床的悪化イベントの発生は、WINREVAIR™群ではプラセボ群と比較して84%減少しました(投与期間の中央値は33.6週間;イベント数:9/163 vs 42/160;ハザード比=0.16;95% CI: 0.08, 0.35; p<0.001)。
  • WINREVAIR™群では肺血管抵抗(PVR)がベースラインから改善しました。WINREVAIR™群とプラセボ群のPVRの群間差の中央値は-235 dynes*sec/cm5(95% CI: -288, -181, p<0.001)でした。
  • WINREVAIR™治療群はN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)値がベースラインから改善しました。WINREVAIR™群とプラセボ群のNT-proBNPの群間差の中央値は、-442 pg/mL(95% CI: -574, -310, p<0.001)でした。

STELLAR試験について

二重盲検プラセボ対照多施設共同並行群間比較国際共同第3相試験のSTELLAR試験(NCT04576988)では、PAH(WHO Group 1 FC IIまたはIII)の患者さん323名を、安定した基礎療法に追加してWINREVAIR™(目標用量0.7 mg/kg、n=163)またはプラセボ(n=160)を3週間ごとに皮下投与する群に無作為に1:1の割合で割り付けました。

PAHの細分類で最も多かったのは特発性PAH(59%)、遺伝性PAH(18%)、結合組織病(CTD)に伴うPAH(15%)でした。ほとんどの被験者がPAHの基礎療法として3種類(61%)または2種類(35%)の薬剤を使用し、40%はプロスタサイクリン注射剤による治療を受けていました。PAHの診断からの平均期間は8.8年でした。ベースライン時におけるWHO機能分類は、FC IIが49%、FC IIIが51%でした。

WINREVAIR™(sotatercept)注射用45 mg、60 mgについて

WINREVAIR™は肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO Group 1)の成人患者さんの運動耐容能を向上させ、WHO機能分類(FC)を改善し、臨床的悪化イベントのリスクを減少させる治療薬としてFDAの承認を受けています。WINREVAIR™はアクチビンシグナル伝達阻害剤として初めて承認されたPAHの治療薬です。WINREVAIR™は、増殖を促進するシグナル伝達経路と増殖を抑制するシグナル伝達経路のバランスを改善し、血管細胞増殖を調節します。非臨床モデルでは、血管壁が薄くなる細胞の変化を誘発し、右室の部分的なリバースリモデリングをもたらし、血行動態を改善しました。

WINREVAIR™はBristol Myers Squibbとのライセンス契約の対象です。

WINREVAIR™用法・用量・安全性情報・患者支援プログラムについて

用法・用量・安全性情報・患者支援プログラムなど一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/fda-approves-mercks-winrevair-sotatercept-csrk-a-first-in-class-treatment-for-adults-with-pulmonary-arterial-hypertension-pah-who-group-1/

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

###


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck Announces Positive Data on V116, an Investigational, 21-Valent Pneumococcal Conjugate Vaccine Specifically Designed for Adults, Demonstrated Immune Responses in Adults (https://www.merck.com/news/merck-announces-positive-data-on-v116-an-investigational-21-valent-pneumococcal-conjugate-vaccine-specifically-designed-for-adults-demonstrated-immune-responses-in-adults/ ) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症や安全性情報、疫学情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

21価肺炎球菌結合型ワクチンは、日本国内では開発中の段階です。


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.
成人向けに特化して設計された、開発中の
21価肺炎球菌結合型ワクチンV116の良好なデータを発表
成人における免疫応答を示す

V116を評価する複数の第3相試験と
肺炎球菌血清型に関するリアルワールドエビデンス試験の結果を
第13回国際肺炎・肺炎球菌性疾患学会
(International Society of Pneumonia and Pneumococcal Diseases: ISPPD)で発表

承認されれば、V116は初めて成人向けに特化して設計された肺炎球菌結合型ワクチンに

2024年3月19日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、成人向けに特化して設計された、開発中の21価肺炎球菌結合型ワクチンV116を評価した複数の第3相試験で得られた良好なデータを、南アフリカのケープタウンで開催されている第13回国際肺炎・肺炎球菌性疾患学会(International Society of Pneumonia and Pneumococcal Diseases: ISPPD)で発表しました。

今回発表された臨床試験で、V116は、肺炎球菌ワクチン接種歴のない成人、肺炎球菌ワクチン接種歴のある成人、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者を含む肺炎球菌感染症のリスクの高い成人などの様々な成人集団において、ワクチンが対応する全21種類の血清型に対して免疫原性を示しました。またV116固有の血清型については、本学会で発表されたすべてのSTRIDE試験(一連のV116試験プログラム)で、比較対照とされたワクチンより高い免疫応答が誘導されました。

Emory Universityの医学部疫学・グローバルヘルス・小児科の名誉教授で、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.の科学諮問委員会委員を務めるWalter Orenstein(ウォルター・オレンスタイン)博士は、「侵襲性肺炎球菌感染症や肺炎球菌性肺炎は、特に高齢者や免疫が低下した人では重症化することがあります。今回の良好なデータにより、V116が成人の肺炎球菌感染症予防のアンメットニーズに対応できる可能性が示されました」と述べています。

各試験の主な結果

  • 肺炎球菌ワクチン接種歴のない50歳以上の成人(STRIDE-3試験サブグループ)において、V116は試験対象のすべての年齢層(50〜64歳、65〜74歳、75〜84歳)で、全21種類の血清型に対する免疫原性を示しました。免疫原性は接種後30日目の血清型特異的オプソニン化貪食活性(OPA)の幾何平均抗体価(GMT)で評価されました。
  • 肺炎球菌ワクチン接種歴のある50歳以上の成人(STRIDE-6試験)において、V116はPCV15(15価肺炎球菌結合型ワクチン)またはPPSV23(23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン)と比較して共通の血清型については同程度の免疫応答を誘導し、V116のみが対応する血清型についてはより高い免疫応答を誘導しました。これは以前に接種した肺炎球菌ワクチンの種類や前回接種からの経過時間に関わらず認められました。免疫応答は接種後30日目の血清型特異的OPA GMTで評価されました。
  • 18歳以上のHIV感染者(STRIDE-7試験)において、V116はPCV15+PPSV23と比較して共通の全13種類の血清型については同程度の免疫応答を誘導し、V116のみが対応する8種類の血清型についてはより高い免疫応答を誘導しました。免疫応答は接種後30日目の血清型特異的OPA GMTおよび免疫グロブリンG(IgG)幾何平均濃度(GMC)で評価されました。
  • 発表したすべての試験において、V116の安全性プロファイルは、比較対照としたPCV20(20価肺炎球菌結合型ワクチン)、PCV15、PPSV23と同様でした。

当社研究開発本部シニアバイスプレジデントでグローバル臨床開発責任者、チーフメディカルオフィサーのEliav Barr(エリアブ・バール)博士は、「当社はV116が幅広い成人層に臨床的価値をもたらす可能性があると考えており、こうした私たちの確信は、今週発表された広範なデータで改めて確認されました。V116が成人の侵襲性肺炎球菌感染症の大半の原因である血清型に対する免疫応答を誘導することがこれらの試験の結果で示され、心強く思います」と述べています。

V116の第3相臨床試験データに加え、当社は米国で実施しているリアルワールドエビデンス試験のPNEUMO(Pneumococcal Pneumonia Epidemiology, Urine Serotyping, and Mental Outcomes)試験の中間データも発表しました。この試験では、2018〜2022年に市中肺炎で入院した50歳以上の2,065名の成人患者から242株の肺炎球菌血清型が検出されました。V116はこれらの株の約84%に対応しています。検出された株の4分の1(約25%)は、V116のみが対応する血清型の株で、PCV15またはPCV20では対応していない血清型の株でした。

PNEUMO試験の結果では、V116が対応する血清型が、50歳以上の成人肺炎球菌感染症(侵襲性、非侵襲性)の大半を占めていることが示されています。このデータは米国疾病予防管理センター(CDC)の2018〜2021年の侵襲性肺炎球菌感染症の調査データとも一貫しており、CDCの調査によると、V116は米国における65歳以上の成人侵襲性肺炎球菌感染症の約83%を占める血清型に対応しており、そのうちV116のみが対応している8種類の血清型は約30%を占めています。

米国食品医薬品局(FDA)に提出した承認申請には、ISPPDで発表された複数の試験が含まれています。V116はFDAの優先審査品目に指定され、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)の審査完了予定日は2024年6月17日に設定されています。V116は、承認されれば、初めて成人向けに特化して設計された肺炎球菌結合型ワクチンとなります。V116の後期開発プログラムの概要はこちらをご覧ください。

ISPPDで発表された試験結果の概要

STRIDE-3試験サブグループのデータ(アブストラクト#379)

ピボタル試験であるSTRIDE-3試験(NCT05425732)のサブグループ解析では、肺炎球菌ワクチン接種歴のない50歳以上の成人(コホート1)における年齢層別(50〜64歳、65〜74歳、75〜84歳)(n=2,362)の免疫原性が評価されました。この試験で、V116はすべての年齢層において、全21種類の血清型に対する免疫原性を示しました。免疫原性は接種後30日目の血清型特異的OPA GMTで評価されました。65〜74歳および75歳以上では、50〜64歳よりやや免疫応答が低い傾向が認められました。V116の安全性プロファイルはPCV20と同様でした。STRIDE-3試験の結果は2023年11月にWorld Vaccine Congress West Coastで発表されました。

STRIDE-6試験およびSTRIDE−6試験サブグループのデータ(アブストラクト#353、#520)

STRIDE-6試験(NCT05420961)は、1年以上前に肺炎球菌ワクチンを接種したことのある50歳以上の成人(n=712)を対象としてV116を評価する第3相試験です。PPSV23、PCV15、PCV13(13価肺炎球菌結合型ワクチン)、PPSV23+PCV13、PCV13+PPSV23またはPCV15+PPSV23による肺炎球菌ワクチン接種歴のある人を対象に、V116、PCV15またはPPSV23を接種しました。

この試験で、V116は全コホートで免疫原性(接種後30日目のOPA GMT)を示し、V116はPCV15およびPPSV23が対応する血清型については同程度の免疫応答を、V116のみが対応する血清型についてはより高い免疫応答を誘導しました。前回の肺炎球菌ワクチン接種からの経過時間別で全コホートの免疫原性を評価したSTRIDE-6サブグループ解析では、PPSV23の接種から10年以上(n=56)、PPSV23またはその他の肺炎球菌ワクチンの接種から5~9年(n=208)が経過している場合を含め、前回の肺炎球菌ワクチン接種からの経過時間に関わらずV116が同程度の免疫応答を誘導したことが確認されました。この試験において、V116の安全性プロファイルはPCV15およびPPSV23のいずれとも同様でした。

STRIDE-7試験のデータ(アブストラクト#1093)

STRIDE-7試験(NCT05393037)は、HIVに感染した成人(n=304)を対象としてV116を評価する第3相二重盲検試験です。この試験で、V116は、対応する全血清型に対する免疫原性(接種後30日目のOPA GMTおよびIgG GMC)を示しました。V116はPCV15+PPSV23と比較して、共通する全13種類の血清型については同程度の免疫応答、V116のみが対応する8種類の血清型についてはより高い免疫応答を誘導しました。V116の有害事象(AE)の発生率は71.6%で、PCV15+PPSV23の91%より低くなりました。これは主に接種部位のAEの発生率が低かったためです。

STRIDE-9試験のデータ(アブストラクト#1085)

STRIDE-9試験(NCT05633992)は、肺炎球菌ワクチン接種歴のない65歳以上の日本人(n=450)を対象としてV116を評価する第3相無作為化二重盲検実薬対照比較試験です。血清型特異的OPA応答をベースラインと接種後30日目に測定したところ、V116はPPSV23と共通の12種類の血清型と、15B(PPSV23に含まれておりV116には含まれていない)について免疫応答の非劣性を示しました。また、V116のみが対応し、PPSV23は対応していない血清型についてはより高い免疫応答を誘導しました。また、V116の安全性プロファイルはPPSV23と同様でした。

血清型分布に関するPNEUMO U.S.試験のデータ(アブストラクト#308)

PNEUMO U.S.試験は、2018〜2022年にテネシー州およびジョージア州の3医療機関に非侵襲性の肺炎球菌感染症の一つである市中肺炎で入院した50歳以上の成人(n=2,065)の肺炎球菌の血清型分布を調査した試験です。患者さんから採取した尿検体における30種類の肺炎球菌血清型の抗原(15Bを除くPCV15、PCV20、V116の全血清型が含まれる)を、新たな尿中血清型特異抗原検出検査(SSUAD)により調べました。検査で検出された242株のうちV116が対応している血清型の株は約84%、PCV20が対応している血清型の株は約64%でした。検出された株の4分の1(約25%)はV116のみが対応する血清型の株で、PCV15またはPCV20では対応していない血清型の株でした。

ISPPDで発表されたその他の臨床試験の結果(アブストラクト#382、#355)

第3相臨床試験のSTRIDE-4(NCT05464420)とSTRIDE-5(NCT05526716)のデータもISPPDで発表されました。

V116について

V116は、開発中の21価肺炎球菌結合型ワクチンであり、成人の侵襲性肺炎球菌感染症および肺炎球菌性肺炎予防を目的として第3相試験が進行中です。V116は、成人の肺炎球菌感染症を引き起こす主要な肺炎球菌の血清型に対応するために特化して設計されており、この血清型にはV116固有の15A、15C、16F、23A、23B、24F、31、35Bの8種類が含まれます。CDCの2018〜2021年のデータによると、V116は米国における65歳以上の成人侵襲性肺炎球菌感染症の約83%を占める血清型に対応しており、そのうちV116のみが対応している8種類の血清型は約30%を占めています。V116は1回の接種で成人の侵襲性肺炎球菌感染症や肺炎球菌性肺炎の予防に貢献できるようデザインされています。

V116を評価する第3相試験には、STRIDE-3(NCT05425732)、STRIDE-4(NCT05464420)、STRIDE-5(NCT05526716)、STRIDE-6(NCT05420961)、STRIDE-7(NCT05393037)、STRIDE-8(NCT05696080)、STRIDE-9(NCT05633992)、STRIDE-10(NCT05569954)などがあります。

肺炎球菌感染症について

肺炎球菌感染症は肺炎球菌と呼ばれる細菌による感染症です。肺炎球菌には100種類以上の型(血清型と呼ばれる)が存在し、成人と小児とで異なる影響を及ぼします。一部の血清型は菌血症(血流感染)、菌血症を伴う肺炎、髄膜炎(脳と脊髄を覆う組織層の感染)といった侵襲性肺炎球菌感染症や、非侵襲性肺炎(肺炎球菌感染症が肺に限局している状態)などを引き起こすリスクを、より多くの人にもたらす恐れがあります。

健康な成人でも肺炎球菌感染症に罹患することがありますが、特に高齢者や、心疾患、肺疾患、肝疾患などの特定の慢性疾患を有する人や免疫が低下した人は罹患しやすくなります。侵襲性肺炎球菌感染症による死亡率は50歳以上の成人が最も高くなっています。

肺炎球菌感染症の予防における当社の取り組み

当社は40年以上にわたりワクチンによる肺炎球菌感染症の予防の最前線に立ち、あらゆる年齢の人々を肺炎球菌感染症から守るべく取り組んでいます。当社が進めている肺炎球菌ワクチン開発プログラムは、乳児や小児、健康な成人、肺炎球菌感染症に罹患するリスクを有する者といった様々な集団の個々のニーズに対応するようにデザインされています。小児と成人で疾病負担を引き起こす菌株または血清型が異なっている場合が多いことに注目し、各集団において世界的に最もリスクが高い血清型を標的としたワクチンの選択肢を提供することで、アンメットニーズに対応することを目指しています。当社のパイプラインについて詳しくはhttps://www.merck.comをご覧ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体
「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、「化学療法同時併用下で実施する外部照射による放射線治療とそれに続く小線源療法」(同時化学放射線療法(CCRT))との併用療法において、局所進行子宮頸がんに対する製造販売承認事項一部変更承認申請を行いました。

子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部にできるがんで、日本では、毎年約1万人が子宮頸がんと診断され、年間約3千人が亡くなっています*1。子宮頸がんは、初期段階ではほとんど症状がなく、進行するに従って生理以外の出血(不正出血)、性行為の際の出血などが現れてきます。自覚症状が現れて受診したときには、すでにがんが進行していたというケースも少なくありません*2。早期に発見できれば比較的予後が良いと言われる子宮頸がんですが、進行すると治療が難しく、その選択肢も限られていることから新たな治療の選択肢が求められています。

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、新たに高リスク(FIGO2014に基づくリンパ節転移陽性のⅠB2-ⅡB期、リンパ節転移の有無を問わないⅢ-ⅣA期)の局所進行子宮頸がんと診断された患者さんを対象とした、多施設共同無作為化二重盲検第3相試験であるKEYNOTE-A18試験のデータに基づいています。同試験において、キイトルーダ®とCCRTの併用療法は、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)について、対照群のプラセボとCCRTとの併用に対して統計学的に有意かつ臨床的に意味のある延長を示しました。なお、同試験における本併用療法の安全性プロファイルは、これまでの試験で報告されたものと一貫していました。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進めてまいります。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「進行又は再発の子宮頸癌」「再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫」の効能又は効果について承認を取得しています。また、進行または切除不能な胆道がんに対する化学療法との併用療法、HER2陰性の胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する化学療法との併用療法、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)に対する術前の化学療法との併用療法とそれに続く術後のキイトルーダ®単独療法、および、局所進行性または転移性尿路上皮がんに対するパドセブ®との併用療法について申請中で、卵巣がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注) 条件付き早期承認対象

*1 国立がん研究センターがん情報サービス「子宮頸癌 患者数 (がん統計)」
(全国がん登録/厚生労働省人口動態統計)全国がん罹患データ(2016年~2019年)/全国がん死亡データ(1958年~2022年)

*2 国立がん研究センターがん情報サービス 「子宮頸癌について」

 

以上

 


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。

 

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが2024年2月1日付(米国東部時間)で発表した2023年度第4四半期および通期決算のプレスリリースMerck Announces Fourth-Quarter and Full Year 2023 Financial Resultsを日本語に翻訳したもので、内容および解釈については英語が優先されます。

以下の医療用医薬品は、日本国内で発売しております。カナ表記は括弧内をご参考ください。 BRIDION®(ブリディオン®)、GARDASIL®(ガーダシル®)、GARDASIL®9(日本ではシルガード®9)、JANUVIA®(ジャヌビア®)、KEYTRUDA®(キイトルーダ®)、LAGEVRIO®(ラゲブリオ®)、Lenvima®(レンビマ®)、Lynparza®(リムパーザ®)、 PNEUMOVAX ®23(ニューモバックス®NP)、PREVYMIS®(プレバイミス)、VAXNEUVANCE™(バクニュバンス®)


参考資料

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA
2023年度第4四半期および通期決算発表

  1. 2023年度第4四半期および通期は、オンコロジーおよびワクチン領域における持続的な成長を反映
  2. 2023年度第4四半期の全世界売上高は、前年同期比6%増の146億ドル。LAGEVRIOの売上を除き11%増の成長。LAGEVRIOの売上および為替変動の影響を除き13%増の成長
  3. 2023年度第4四半期のGAAPベースの一株当たり損失は0.48ドル、non-GAAPベースのEPSは0.03ドル。GAAPベースの一株当たり損失およびnon-GAAPベースのEPSは、第一三共株式会社との提携に関連する費用1.69ドル(一株当たり)を含む
  4. 2023年度通期の全世界売上高は、前年同期比1%増の601億ドル。LAGEVRIOの売上を除き9%増の成長。LAGEVRIOの売上および為替変動の影響を除き12%増の成長
    1. KEYTRUDAの売上高は、19%増で250億ドル(為替の影響を除き21%増)
    2. GARDASILおよびGARDASIL 9の売上高は、29%増で89億ドル(為替の影響を除き33%増)
    3. LAGEVRIOの売上高は、75%減で14億ドル(為替の影響を除き74%減)
  5. 2023年度通期のGAAPベースのEPSは0.14ドル、non-GAAPベースでは1.51ドル。GAAPおよびnon-GAAPベースのEPSは、特定の事業開発活動に関連する費用6.21ドル(一株当たり)を含む
  6. 2023年度第4四半期において、開発中の肺炎球菌結合型ワクチンV116、および当社と第一三共株式会社が開発するPatritumab Deruxtecanに関する生物製剤承認申請をFDAが優先審査に指定
  7. 2023年、オンコロジーポートフォリオにおける複数の承認をFDAより取得
  8. 2023年、新規アセット(候補薬)8剤の第3相試験への導入を含め、20件を超える第3相試験を開始
  9. 2023年、Prometheus社およびImago社の買収、第一三共株式会社およびKelun-Biotech社との提携契約によりパイプラインを強化
  10. 2024年度通期の業績見通し
    1. 2024年度通期の全世界売上高を627億ドル~642億ドルと予想
    2. 2024年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを8.44ドル~8.59ドルと予想

米国ニュージャージー州ローウェイ– Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は2024年2月1日、2023年度第4四半期および通期決算を発表しました。

会長兼最高経営責任者(CEO)のロバート・M・デイビスは、「2023年度も当社にとって非常に好調な年となりました。世界中の人々の生命を救い、生活を改善する革新的な治療薬やワクチンを開発し、患者さんに届けることができたことを誇りに思います。昨年だけで5億人を超える人々に当社の医薬品を届けることができました。その半分以上は河川盲目症(オンコセルカ症)を治療するプログラムなどを通した寄付によるものです。また私たちは、影響力を持つ次世代イノベーションを推進するため、発見、開発および協力に向けて継続的に取り組む研究開発に約300億ドルを投資しました。今後も私たちは前進を続けながら、有能なグローバルチームの揺るぎない献身的な努力に支えられ、力強い進展は続くものと確信しています」と述べています。

決算サマリー

GAAP(GAAP:一般に公正妥当と認められる会計基準)ベースの希薄化後一株当たり当期純利益/損失(EPS)について、2023年度第4四半期の一株当たり損失は0.48ドル、2023年度第通期のEPSは0.14ドルでした。2023年度第4四半期のnon-GAAPベースのEPSは0.03ドル、2023年度通期のnon-GAAPベースのEPSは1.51ドルでした。2023年度第4四半期のGAAPベースの一株当たり損失およびnon-GAAPベースのEPSは、第一三共株式会社との提携に関連する費用1.69ドル(一株当たり)が含まれます。2023年度通期および2022年度通期のGAAP およびnon-GAAPベースのEPSは、特定の提携、ライセンス 契約および資産取得に関連する費用6.21ドルおよび0.22ドル(一株当たり)がそれぞれ含まれます。

non-GAAPベースのEPSは、事業統合・売却関連費用(2023年度第4四半期と2023年度通期の研究開発費の税引前の無形資産の減損損失は7億7,900万ドル、主にgefapixant関連。2022年度第4四半期と2022年度通期ではそれぞれ7億8,000万ドルおよび17億ドル、主にnemtabrutinib関連)を除外しています。さらにnon-GAAPベースのEPSは、事業再構築費用(最近承認された2024年事業再構築プログラムに関連する費用を含む)、および株式の投資による収益と損失を除外しています。

2023年度第4四半期の業績

以下の表は当社の売上高上位製品および主要な製品の売上高総額を表しています。

2023年度第4四半期の業績

*この製品の提携収益は、製品売上高から売上原価および販売費用を控除後の当社に帰属する分配利益を表しています。

**その他の収益は、主に第三者の受託製造による収益、ヘッジ取引の収益を含む雑収入で構成されています。

通期の業績

2023年度通期の医薬品売上高は、3%増の536億ドルとなりました。医薬品売上高の成長は、オンコロジー領域の売上高増加(特にKEYTRUDA)、ワクチン領域の売上高増加(GARDASILおよびGARDASIL 9とVAXNEUVANCEの合計売上高の力強い成長を反映)、さらに急性期治療・病院領域の成長(PREVYMISおよびBRIDIONを含む)が主にけん引しました。2023年度の医薬品売上高の成長は、COVID-19治療薬LAGEVRIOの売上高減少、JANUVIAとJANUMETの売上高減少(米国外の市場におけるジェネリック市場競争および米国での需要の低下を主に反映)、およびPNEUMOVAX 23の売上高減少(米国市場で新規の成人用肺炎球菌結合型ワクチンが使用される傾向が継続)により一部相殺されました。2023年度通期の医薬品売上高は、LAGEVRIOの売上および為替のマイナス影響を除き14%増の成長となりました。

アニマルヘルスの2023年度通期の全世界での売上高は、1%増の56億ドルとなりました(為替のマイナス影響を除き3%増。主に高い価格設定がけん引)。またアニマルヘルスの2023年度通期の売上高増加は、家畜類製品の高い需要を反映しています(養鶏および養豚関連製品がけん引、反芻動物関連製品の需要の低下により一部相殺)。2023年度におけるBRAVECTOの売上高は、4%増の11億ドルとなりました(為替の影響を除き5%増。主に高い価格設定を反映)。

2023年度第4四半期ならびに通期の費用、EPSおよび関連情報

GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

GAAPベースでは、2023年度第4四半期の売上高総利益率は73.3%で、2022年度第4四半期は71.9%でした。この増加は主に、売上高総利益率が低いLAGEVRIOの売上高減少、製造施設に関連するコストの低下、およびプロダクト・ミックスのプラス影響を反映していますが、為替のマイナス影響および事業再構築費用の増加により一部相殺されました。2023年度通期の売上高総利益率は73.2%で、2022年度通期では70.6%でした。この増加は主に、LAGEVRIOの売上高減少、プロダクト・ミックス、製造施設に関連するコストの低下、および第三者の受託製造による収益の減少のプラス影響を反映していますが、為替のマイナス影響により一部相殺されました。

2023年度第4四半期の販売費および一般管理費は、前年同期比で4%増の28億ドルでした。この増加は主に、報酬および福利厚生費用の増加を含む管理費の増加を反映していますが、販売促進費の減少により一部相殺されました。2023年度通期の販売費および一般管理費は、前年同期比で5%増の105億ドルでした。この増加は主に、報酬および福利厚生費用の増加を含む管理費の増加、および販売促進費の増加を反映していますが、為替のプラス影響および事業統合・売却関連費用の減少により一部相殺されました。

2023年度第4四半期の研究開発費は96億ドルで、2022年度第4四半期では38億ドルでした。2023年度通期の研究開発費は305億ドルで、2022年度通期では135億ドルでした。2023年度第4四半期および通期における研究開発費の増加は、第一三共株式会社との提携に関連する費用55億ドル、臨床プログラムの支出による開発費の増加(新規に獲得したプログラムを含む)、報酬および福利厚生費用の増加(人員の増加を一部反映)を反映しています。また2023年度通期の研究開発費の増加は、Prometheus Biosciences, Inc.(Prometheus社)およびImago BioSciences, Inc.(Imago社)の買収に関連する費用合計114億ドルを反映していますが、2023年の無形資産の減損損失の減少、ならびに2022年のModerna, Inc.(Moderna社)、Oran Therapeutics(Orna社)およびOrion Corporation(Orion社)との提携およびライセンス契約に関連する費用合計6億9,000万ドルにより一部相殺されました。

2023年度第4四半期のその他の費用(収益)純額は、2022年度第4四半期の7,500万ドルの収益に対し7,800万ドルの費用を計上しました。これは主に、為替差損の増加および正味支払利息の増加を反映していますが、2022年度第4四半期の株式の投資による損失に対して2023年度第4四半期の株式の投資による利益が計上されたこと、および年金会計における清算費用の減少により一部相殺されました。2023年度通期のその他の費用(収益)純額は、2022年度通期の15億ドルの費用に対し4億6,600万ドルの費用を計上しました。これは主に、2022年の株式の投資による損失に対して2023年の株式の投資による利益が計上されたこと、および年金会計における清算費用の減少を反映していますが、Zetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用5億7,250万ドル(2023年)により一部相殺されました。

2023年度第4四半期の実効税率は40.1%で、2022年度第4四半期の実効税率は14.1%でした。2023年度第4四半期の実効税率は、第一三共株式会社との提携に関連する費用による29.2%ポイントの影響が含まれます。2023年度通期の実効税率は80.0%で、2022年度通期の実効税率は11.7%でした。2023年度通期の実効税率は、資産取得に関連する費用(税務優遇は適用されなかった)、および第一三共株式会社との提携に関連する費用による合計65.6%ポイントのマイナス影響を反映しています。

2023年度第4四半期のGAAPベースの一株当たり損失は0.48ドルで、2022年度第4四半期のGAAPベースのEPSは1.18ドルでした。これは主に、第一三共株式会社との提携に関連する費用(2023年)、為替のマイナス影響および事業再構築費用の増加によるものですが、税率によるプラス影響および事業面の堅調性により一部相殺されました。2023年度通期のGAAPベースのEPSは0.14ドルで、2022年度通期のGAAPベースのEPSは5.71ドルでした。2023年度通期のGAAPベースのEPSの減少は、特定の事業開発活動に関連する費用の増加、為替および税率のマイナス影響、ならびにZetiaの反トラスト訴訟の特定の原告との和解に関連する費用を主に反映していますが、事業面の堅調性によるプラス影響、株式投資からの良好な収益、および無形資産の減損損失の減少により一部相殺されました。

non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

non-GAAPベースの売上高総利益率は、2022年度第4四半期の75.7%に対し2023年度第4四半期は77.2%でした。2023年度通期の売上高総利益率は76.9%で、2022年度通期では74.4%でした。2023年度第4四半期および通期におけるnon-GAAPベースの売上高総利益率の増加は、売上高総利益率が低いLAGEVRIOの売上高減少、プロダクト・ミックス、製造施設に関連するコストの低下のプラス影響を主に反映しています。また2023年度通期におけるnon-GAAPベースの売上高総利益率の増加は、第三者の受託製造による収益の減少も反映しています。2023年度第4四半期および通期におけるnon-GAAPベースの売上高総利益率の増加は、為替のマイナス影響により一部相殺されました。

2023年度第4四半期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は28億ドルで、2022年度第4四半期では26億ドルでした。この増加は主に、報酬および福利厚生費用の増加を含む管理費の増加を反映していますが、販売促進費の減少により一部相殺されました。2023年度通期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は、前年同期比で5%増の103億ドルでした。この増加は主に、報酬および福利厚生費用の増加を含む管理費の増加、および販売促進費の増加を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2023年度第4四半期のnon-GAAPベースの研究開発費は88億ドルで、2022年度第4四半期では30億ドルでした。2023年度通期のnon-GAAPベースの研究開発費は297億ドルで、2022年度通期では118億ドルでした。2023年度第4四半期および通期における研究開発費の増加は、第一三共株式会社との提携に関連する費用55億ドル、臨床プログラムの支出による開発費の増加(新規に獲得したプログラムを含む)、報酬および福利厚生費用の増加(人員の増加を一部反映)を反映しています。また2023年度通期のnon-GAAPベースの研究開発費の増加は、Prometheus社およびImago社の買収に関連する費用合計114億ドルを反映していますが、2022年のModerna社、Orna社およびOrion社との提携およびライセンス契約に関連する費用合計6億9,000万ドルにより一部相殺されました。

non-GAAPベースでの2023年度第4四半期のその他の費用(収益)純額は、2022年度第4四半期の8,600万ドルの収益に対し1億7,400万ドルの費用を計上しました。これは主に、為替差損の増加および正味支払利息の増加を反映していますが、年金会計における清算費用の減少により一部相殺されました。non-GAAPベースでの2023年度通期のその他の費用(収益)純額は、2022年度通期の3億6,000万ドルの費用に対し2億1,900万ドルの費用を計上しました。これは主に、年金会計における清算費用の減少を反映しています。

2023年度第4四半期のnon-GAAPベースの実効税率は114.2%で、2022年度第4四半期の実効税率は15.6%でした。2023年度第4四半期のnon-GAAPベースの実効税率は、第一三共株式会社との提携に関連する費用による101.1%ポイントのマイナス影響が含まれます。2023年度通期のnon-GAAPベースの実効税率は35.8%で、2022年度通期の実効税率は14.2%でした。2023年度通期のnon-GAAPベースの実効税率は、資産取得に関連する費用(税務優遇は適用されなかった)、および第一三共株式会社との提携に関連する費用による合計21.2%ポイントのマイナス影響を反映しています。

2023年度第4四半期のnon-GAAPベースのEPSは0.03ドル、2022年度第4四半期では1.62ドルでした。2023年度第4四半期のnon-GAAPベースのEPSの減少は主に、第一三共株式会社との提携に関連する費用(2023年)、為替のマイナス影響によるものですが、税率によるプラス影響および事業面の堅調性により一部相殺されました。2023年度通期のnon-GAAPベースのEPSは1.51ドル、2022年度通期では7.48ドルでした。2023年度通期のnon-GAAPベースのEPSの減少は、特定の事業開発活動に関連する費用の増加、為替および税率のマイナス影響を主に反映していますが、事業面の堅調性により一部相殺されました。

当期純利益(損失)および一株当たり利益(損失)のGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整は、以下の表のとおりです。

当期純利益(損失)および一株当たり利益(損失)のGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整は、以下の表のとおりです。

2024年事業再構築プログラム

当社は最近、新規の事業再構築プログラム(2024 Restructuring Program)を承認しました。これは、将来のパイプラインを新たなモダリティに移行させるなかで、当社のヒューマンヘルスのグローバル製造ネットワークの最適化を継続するとともに、アニマルヘルスのグローバル製造ネットワークも最適化し、供給の信頼性と効率性を向上させることを目的としています。当社は、2023年度第4四半期および通年に、この2024年事業再構築プログラムに関連する費用1億9,000万ドルをGAAPベースの決算に計上しました。

パイプラインおよびポートフォリオハイライト

2023年度第4四半期において当社は引き続き、主要な治療領域に対応可能な幅広いポートフォリオおよびパイプラインにおいて大きな前進を遂げ、患者ニーズに応える持続的な進展が示されました。

オンコロジー領域では、局所進行または転移を有する尿路上皮がん患者に対する一次治療としてのKEYTRUDAとPadcevの併用療法や、治療歴のある進行RCC患者の治療薬としてのWELIREGなど、複数の承認を米国食品医薬品局(FDA)より取得しました。また、治療歴のある局所進行または転移を有するEGFR変異非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療薬として、当社と第一三共株式会社が開発するpatritumab deruxtecanに関する生物製剤承認申請(BLA)をFDAが受理し優先審査に指定しました。FDAは、処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)の審査完了予定日を2024年6月26日に設定しました。さらに、当社は、bomedemstat(LSD1阻害薬)、nemtabrutinib(BTK阻害薬)、MK-2870(抗TROP2抗体薬物複合体)、およびMK-5684(CYP11A1阻害薬)などの開発中の4剤を検証する第3相試験を開始し、強力なオンコロジーパイプラインにおける有意義な進展を達成しました。

ワクチン領域では、複数の第3相試験の結果に基づき、成人向けに特化して設計された、開発中の21価肺炎球菌結合型ワクチンV116に関するBLAをFDAが優先審査に指定しました。FDAは、PDUFAの審査完了予定日を2024年6月17日に設定しました。V116が承認された場合、米国疾病予防管理センター(CDC)がまとめた2018〜2021年のデータによると、米国における65歳以上の高齢者の侵襲性肺炎球菌感染症の約83%の原因となる血清型に対応する初めての肺炎球菌結合型ワクチンとなります。

急性期治療・病院領域では、CMV感染に対して抗リスクである成人腎移植患者におけるサイトメガロウイル感染症の発症抑制,また移植後14週(約100日)以降もCMV感染及び感染症リスクを有する成人同種造血幹細胞移植患者における200日間延長投与について、欧州委員会(EC)はPREVYMISを承認しました。

当社は、引き続き事業開発を通してパイプラインの強化を図りました。2024年1月、Harpoon Therapeutics, Inc.(Harpoon社)を買収する最終契約を締結し(全株式概算6億8,000万ドル)、オンコロジー領域パイプラインの多様性を一層充実させました。

以下の表は、当社のパイプラインおよびポートフォリオに関する重要な最新ニュースリリースを表しています。

オンコロジー

第3相KEYNOTE-A39試験の結果に基づき、局所進行または転移を有する尿路上皮がんの成人患者に対する一次治療としてのKEYTRUDAとPadcevの併用療法に関する適応拡大をFDAが承認プレスリリース(英文)はこちら
LITESPARK-005試験の結果に基づき、PD-1またはPD-L1阻害剤とVEGF-TKI による治療後に進行したRCC患者を対象としたWELIREGの適応をFDAが承認プレスリリース(英文)はこちら
第3相KEYNOTE-A18試験の結果に基づき、FIGO 2014分類に基づくIII-IVA期の子宮頸がん患者を対象としてKEYTRUDAと化学放射線療法の併用療法をFDAが承認プレスリリース(英文)はこちら
第3相KEYNOTE-859試験の結果に基づき、局所進行切除不能または転移を有するでHER2陰性の胃腺がんまたは食道胃接合部(GEJ)腺がんに対する一次治療としてのKEYTRUDAと化学療法との併用療法をFDAが承認プレスリリース(英文)はこちら
第3相KEYNOTE-966試験の結果に基づき、局所進行切除不能または転移を有するの胆道がんに対するKEYTRUDAとゲムシタビンおよびシスプラチンの併用療法をFDAが承認プレスリリース(英文)はこちら
第3相KEYNOTE-859試験およびKEYNOTE-966試験の結果に基づき、PD-L1を発現(CPS≧1)した、HER2陰性の進行胃腺がんまたはGEJ腺がん、および進行性胆道がんに対する新規の一次治療の適応としてKEYTRUDAと化学療法との併用療法をECが承認プレスリリース(英文)はこちら
第2相HERTHENA-Lung01試験の結果に基づき、治療歴のある局所進行または転移を有するEGFR変異NSCLC患者の治療薬として、当社と第一三共株式会社が開発するPatritumab Deruxtecanに関するBLAをFDAが優先審査に指定。FDAは、PDUFAに基づき2024年6月26日を期日に指定プレスリリース(英文)はこちら
有望なヘマトロジーおよびオンコロジーパイプラインとして、Bomedemstat、Nemtabrutinib、MK-2870およびMK-5684などの開発中の候補薬4剤を検証する第3相試験を開始したことを発表プレスリリース(英文)はこちら
当社とModerna社は、切除された特定のNSCLC患者に対する術後補助療法として、KEYTRUDAとV940(mRNA-4157)の併用療法を評価する第3相試験INTerpath-002を開始プレスリリース(英文)はこちら
第3相KEYNOTE-564試験の結果に基づき、KEYTRUDAは、腎摘除術後の再発リスクの高いRCCに対する術後補助療法としてプラセボと比較し死亡リスクを38%低減プレスリリース(英文)はこちら
第3相AMBASSADOR/KEYNOTE-123試験の結果に基づき、術後の局所筋層浸潤性および局所進行尿路上皮がんのハイリスク患者を対象に、経過観察と比較した術後補助療法としてKEYTRUDAが無病生存期間を有意に改善プレスリリース(英文)はこちら
第2b相無作為化KEYNOTE-942/mRNA-4157-P201試験の結果に基づき、Moderna社と当社は、完全切除後の高リスクIII期/IV期の悪性黒色腫患者に対するKEYTRUDAとV940(mRNA-4157)の併用療法が、KEYTRUDA単独投与と比較し、3年時における無再発生存期間および無遠隔転移生存期間について継続的な改善を示したことを発表プレスリリース(英文)はこちら

ワクチン

複数の第3相試験の結果に基づき、成人向けに特化して設計された、開発中の21価肺炎球菌結合型ワクチンV116に関する新規のBLAをFDAが優先審査に指定。FDAは、PDUFAの審査完了予定日を2024年6月17日に設定プレスリリース(英文)はこちら
第3相試験STRIDE-3の結果に基づき、成人向けに特化して設計された、開発中の21価肺炎球菌結合型ワクチンV116が、50歳以上の成人において、V116固有の11種類の血清型のうち10種類の血清型に対し、PCV20と比較し免疫原性の優越性を示すプレスリリース(英文)はこちら
2024年通期の業績見通し

将来の見通しとしてのnon-GAAPベースの売上高総利益率、non-GAAPベースの営業費用、non-GAAPベースのその他の費用(収益)純額、non-GAAPベースの実効税率、およびnon-GAAPベースのEPSに関して、最も直接的な比較を可能とするGAAPベースの指標への調整は提示していません。このような調整には、無形資産の減損損失、法的なセトルメント、株式の投資による利益/損失(直接的な保有または投資ファンドによる所有権)などを含みますが、合理的な確実性をもとに調整金額を予測することができないからです(非合理的な取り組みは除く)。これらの項目は、本質的に予測が困難であり、当社における将来のGAAPベースの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当社は、2024年1月中旬の為替を基準として、為替のマイナス影響約2%を含み、2024年度通期の売上高を627億ドル~642億ドルになると予想しています。このマイナス影響は主にアルゼンチンの通貨ペソの切り下げによるものであり、この影響について当社は、市場慣行に従ってインフレに伴う価格の上昇により大きく相殺されると予想しています。

営業費用に関する業績見通しには、Prometheus社、Imago社およびHarpoon社の買収、ならびに第一三共株式会社およびKelun-Biotech社との提携に関連する有望なプログラムを進展させるための研究開発費の増加分を反映しています。

2024年度通期のnon-GAAPベースの実効税率は、14.5%~15.5%になると予想しています。

当社は、為替のマイナス影響約0.25ドル(一株当たり)を含み、2024年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを$8.44ドル~8.59ドルになると予想しています。2023年度におけるnon-GAAPベースのEPSの1.51ドルは、特定の買収および提携契約に関連する費用6.21ドル(一株当たり)によるマイナス影響を受けました。

2024年1月初旬、当社はHarpoon社の買収を発表しました。Harpoon社の買収は2024年度前半に完了し、non-GAAPベースの業績に含まれる研究開発費として約6億5,000万ドルの税控除対象外(non-tax deductible)の費用が発生する予定です。この事業活動による2024年度通期のnon-GAAPベースのEPSへの影響は約0.26ドル(一株当たり)と予想しており、2024年の業績見通しに含まれる予定です。

過去の慣例との一貫性を保つため、業績見通しとして、追加の重要性の高い未確定の事業開発活動は想定していません。

コンファレンス・コール

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの投資家、メディア関係者および一般の方々へのコンファレンス・コールのライブ・ウェブキャストが米国東部時間の2024年2月1日木曜日の午前9時に行われました。売上高と利益のニュースリリース、財務状況の開示追補、事前準備所見、決算ハイライトスライドを含むウェブキャストは、www.merck.comにてご覧いただくことができます。

すべての参加者は、(800) 779-6561(フリーダイヤル、米国およびカナダ)または(773) 756-4619からアクセスコード番号5958465にてご参加いただけます。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、米国および世界における医薬品業界の規制やヘルスケア関連の法制度が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、革新的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

補足資料

製品名と有効成分を以下に提示します。

医薬品

BRIDION (スガマデクス)

GARDASIL (組換え沈降4価 [6、11、16、18型] ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)

GARDASIL 9 (組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)

JANUMET (シタグリプチン/メトホルミン)

JANUVIA (シタグリプチン)

KEYTRUDA (ペムブロリズマブ)

LAGEVRIO (モルヌピラビル)

Lenvima (レンバチニブ)

Lynparza (オラパリブ)

M-M-R II (麻しん-おたふくかぜ-風しん混合ワクチン)

PNEUMOVAX 23(多価肺炎球菌ワクチン)

PREVYMIS (レテルモビル)

PROQUAD(麻しん-おたふくかぜ-風しん-水痘混合ワクチン)

ROTATEQ(5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン)

VARIVAX (水痘ワクチン)

VAXNEUVANCE (15価肺炎球菌結合型ワクチン)

WELIREG (ベルズチファン)

アニマルヘルス

BRAVECTO (フルララネル)

1   Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAに帰属する当期純利益(損失)。

2   Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAは、特定項目の性質およびそれらが事業業績や傾向に関する分析に与える影響を考慮し、2023年度および2022年度の特定の項目の影響を除いたnon-GAAPベースの情報を提供しています。経営陣は、non-GAAPベースの決算報告を用いて業績を評価しているため、この情報が会社の業績に対する投資家の理解を深めるものと考えています。経営陣は、non-GAAPベースの指標を目標の設定や達成予測のため、またその他の基準も併用しながら当社の業績を評価するために社内的に活用します。加えて、上級管理職の年間報酬は部分的にnon-GAAPベースの税引前利益をベースとして支払われています。これはGAAPに基づき算出された情報に関する追加情報であって、その代わりとなるものではなく、また優先されるものでもありません。non-GAAPベースの調整についての詳細は、本リリースに添付された表2a(脚注を含む)を参照してください。

3   事業統合・売却に関する統合費用、取引費用およびその他の費用、ならびに提携やライセンス契約に関連する無形資産の償却費と共に、買収の結果認識された無形資産の償却費および棚卸資産に対するパーチェス法適用に伴う調整額、無形資産の減損損失、および、条件付対価による負債の公正価値測定の見積り変更に関連する費用または収益が含まれます。2023年度第4四半期および通期の研究開発費の無形資産の減損損失は7億7,900万ドルで、主にgefapixantに関連したものであり、2022年度第4四半期および通期ではそれぞれ7億8,000万ドルおよび17億ドルで、主にnemtabrutinibに関連したものです。

# # #

 

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Reduced the Risk of Death by 38% Versus Placebo as Adjuvant Therapy for Patients With Renal Cell Carcinoma (RCC) at an Increased Risk of Recurrence Following Nephrectomy (https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-reduced-the-risk-of-death-by-38-versus-placebo-as-adjuvant-therapy-for-patients-with-renal-cell-carcinoma-rcc-at-an-increased-risk-of-recurrence-follow/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。

注) 条件付き早期承認対象

 


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)が、腎摘除術後の再発リスクの高い腎細胞がん(RCC)に対する
術後補助療法において、プラセボと比較して死亡リスクを38%低減

KEYNOTE-564試験において、RCCに対する術後補助療法の第3相試験として初めて、
プラセボと比較して全生存期間(OS)を有意に改善

OSの最新データは、米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU)2024の
公式プレスプログラムの演題に選ばれる

2024年1月27日:ニュージャージー州ローウェイ―Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、腎摘除術後の再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、または腎摘除術および転移巣切除術後の腎細胞がん(RCC)患者さんに対する術後補助療法として、抗PD-1抗体KEYTRUDA®を評価する第3相KEYNOTE-564試験の結果を公表しました。この最新の結果は本日、米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU)2024で初めて口演発表(アブストラクト#LBA359)されたとともに、ASCO GUのプレスプログラムでも発表されました。

事前に規定された3回目の中間解析において、フォローアップ期間の中央値57.2カ月(範囲:47.9〜74.5カ月)の時点で、KEYTRUDA®は術後補助療法として、本試験の重要な副次評価項目である全生存期間(OS)を、プラセボと比較して38%改善し(HR=0.62 [95% CI, 0.44-0.87]; p=0.002)、有意な延長が認められました。48カ月の時点におけるKEYTRUDA®群とプラセボ群の推定OS率はそれぞれ91.2%、86.0%でした。OSの改善はKEYTRUDA®群の主要なサブグループで認められました。

ダナ・ファーバーがん研究所のLank Center for Genitourinary Oncologyのディレクターでハーバード大学医学部Jerome and Nancy Kohlbergの教授Toni K. Choueiri(トニー・K・ショエリ)博士は、「RCC患者さんの術後の再発率は4割近くにのぼると考えられており、再発後は生存の可能性が非常に低くなります。KEYNOTE-564試験は術後補助療法としてペムブロリズマブを投与することで、OSがプラセボと比較して38%改善かつ有意に延長し、術後の再発リスクの高いRCC患者さんにおいて生存期間の改善が示された、初の術後補助療法に関する第3相試験となりました」と述べています。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発部門がん担当責任者シニアバイスプレジデントのMarjorie Green(マージョリー・グリーン)博士は、「KEYNOTE-564試験のOSの良好な結果は、この適応症におけるKEYTRUDA®の世界中での承認の裏付けとなっている無病生存期間(DFS)のデータに基づいております。これは早期がんでOSの有意な改善が示された2件目のKEYTRUDA®試験となり、新たなデータの追加により、早期がんにおける当社の取り組みがさらに前進しました」と述べています。

すでに報告されているとおり、事前に規定された追跡期間の中央値24.1カ月の時点における中間解析で、KEYNOTE-564試験の主要評価項目であるDFSを達成し、疾患の再発または死亡のリスクがプラセボと比較して32%(HR=0.68 [95% CI, 0.53-0.87、片側検定p=0.001)低下しました。3回目となる今回の中間解析では、DFSの改善はこれまでに報告されているデータと一貫しており、KEYTRUDA®による術後補助療法により、疾患の再発または死亡のリスクがプラセボと比較して28%(HR=0.72 [95% CI, 0.59-0.87])低下しました。

ASCO 2021で初めて発表されたKEYNOTE-564試験のDFSのデータに基づき、KEYTRUDA®はRCCに対する術後補助療法として米国、EU、日本その他世界各国で承認されています。当社は現在、KEYTRUDA®の添付文書のFull Prescribing InformationにこのOSデータを追加するため、規制当局と協議を進めています。

当社はRCC領域における幅広い臨床開発プログラムを実施しており、KEYTRUDA®の単剤療法、経口低酸素誘導因子2アルファ(HIF-2α)阻害剤WELIREG®(belzutifan)、エーザイと共同開発および共同販売を行っているマルチキナーゼ阻害剤LENVIMA®(lenvatinib)やAkeso社との契約に基づき開発中の抗CTLA-4抗体quavonlimabといったいくつかの他の治験薬や既承認薬との併用療法について、術後補助療法および進行がんを含む多彩なステージを対象に開発を進めています。

 

KEYNOTE-564の試験デザインと新たに得られたデータ

KEYNOTE-564試験は、腎摘除術を受け、再発リスクが中~高度(intermediate-high)もしくは高度(high)、またはM1 NED(no evidence of disease)のRCC患者さんに対する術後補助療法としてKEYTRUDA®を評価する無作為化二重盲検第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT03142334)です。主要評価項目は、治験担当医師が評価したDFSで、副次評価項目はOSや安全性です。この試験では、994名の登録患者さんを、KEYTRUDA®群(3週間サイクルの初日に200 mgを静脈内投与し最大17サイクル継続)またはプラセボ群(3週間サイクルの初日に生理食塩水を静脈内投与し最大17サイクル継続)に1:1の割合で無作為に割り付けました。

KEYTRUDA®群におけるOSの改善は、M0群(HR=0.63 [95% CI, 0.44-0.90])、M1 NED群(HR=0.51 [95% CI, 0.15-1.75])、PD-L1発現がCPS<1群(HR=0.65 [95% CI, 0.31-1.38])、PD-L1発現がCPS≧1群(HR=0.62 [95% CI, 0.42-0.91])、肉腫様の特徴を伴う群(HR=0.69 [95% CI, 0.28-1.70])、肉腫様の特徴を伴わない群(HR=0.57 [95% CI 0.39-0.84])など主要なサブグループで認められました。

KEYTRUDA®の安全性プロファイルは、これまでに報告されている試験における安全性プロファイルと一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されませんでした。治療関連の有害事象(TRAE)はKEYTRUDA®群の79.1%(n=386)、プラセボ群の53.0%(n=263)に発生しました。グレード3〜4のTRAEはKEYTRUDA®群の18.6%、プラセボ群の1.2%に発生しました。治療関連の有害事象で投与中止に至ったのはKEYTRUDA®群では18.2%、プラセボ群では0.8%でした。治療関連の死亡はありませんでした。

 

腎細胞がんについて

腎細胞がんは、腎臓における最も発生頻度の高いがんで、腎がんの約9割を占めるとされています。男性は女性の約2倍の頻度で発症するとされています。腎細胞がんは、多くの場合、他の腹部疾患の画像診断時に偶発的に発見されます。腎細胞がんは再発リスクが高く、新たに診断された患者さんの4割近くが手術後5年以内に再発します。2024年には、米国で約81,600人が新たに腎がんと診断され、約14,400人が死亡すると推定されます。世界では2020年に約431,000人が新たに腎がんと診断され、179,000人以上が死亡したと推定されます。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.の早期がんに対する臨床プログラムについて

がんをより早い病期で発見することで、患者さんの長期生存の可能性が高まります。多くのがんは、初期の段階であるほど治療しやすく、治癒の可能性も高いと考えられています。後期がんにおけるKEYTRUDA®の役割を十分に理解した上で、より早期のステージにおける研究を進めており、複数のがん種を対象として25件を超える承認申請に向けた試験が進行中です。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA® WELIREG® LENVIMA®適応症・用法・用量・安全性情報について

適応症・用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/mercks-keytruda-pembrolizumab-reduced-the-risk-of-death-by-38-versus-placebo-as-adjuvant-therapy-for-patients-with-renal-cell-carcinoma-rcc-at-an-increased-risk-of-recurrence-follow/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、FDA Approves Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Plus Chemoradiotherapy as
Treatment for Patients With FIGO 2014 Stage III-IVA Cervical Cancer (https://www.merck.com/news/fda-approves-mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemoradiotherapy-as-treatment-for-patients-with-figo-2014-stage-iii-iva-cervical-cancer/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫に対する効能又は効果で承認を取得しております。

注) 条件付き早期承認対象

 


参考資料

KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)、FIGO 2014進行期分類でIII〜IVA期の子宮頸がんに対する
化学放射線療法との併用療法がFDAの承認を取得

対象患者さんに対する化学放射線療法との併用療法として承認された初めての抗PD−1抗体

米国では、KEYTRUDA®の子宮頸がんの適応としては3件目、KEYTRUDA®全体では39件目のFDA承認

2024年1月12日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、抗PD-1抗体KEYTRUDA®が、国際産婦人科連合(FIGO)2014進行期分類でIII〜IVA期の子宮頸がんに対する化学放射線療法(CRT)との併用療法として、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表しました。この承認は第3相KEYNOTE-A18試験の結果に基づくものです。この試験では、FIGO 2014進行期分類のIII〜IVA期の患者さんに対し、KEYTRUDA®とCRTの併用療法群が、プラセボとCRT群と比較して無増悪生存期間(PFS)を改善し、疾患進行または死亡のリスクを41%低下させました(HR=0.59 [95% CI, 0.43-0.82])。PFSの中央値は、疾患進行または死亡のイベントが少なく未到達でした。今回の承認は米国では、KEYTRUDA®の子宮頸がんの適応として3件目、KEYTRUDA®全体では39件目となります。

University of Arizona College of Medicineおよび、Creighton University School of Medicineの産婦人科教授でがん専門医のBradley Monk(ブラッドレイ・モンク)博士は、「KEYTRUDA®とCRTの併用療法が本日、承認されたことは素晴らしいニュースです。FIGO 2014進行期分類のIII〜IVA期子宮頸がんと新たに診断された患者さんに、抗PD-1抗体によるレジメンの選択肢が初めて提供可能となります。このKEYTRUDA®によるレジメンは、対象患者さんにとって新たな治療の選択肢となり、本日の承認は子宮頸がんの治療を前進させる重要な意味を持つものです」と述べています。

重篤な、または死亡にいたる可能性のある免疫関連の副作用が様々な臓器や組織に発生する可能性があり、複数の体組織に同時に影響する場合もあります。KEYTRUDA®による免疫関連の副作用は、治療中または治療後のあらゆる時点で起こる可能性があり、肺臓炎、大腸炎、肝炎、内分泌疾患、腎炎、皮膚反応、臓器移植の拒絶反応、同種造血幹細胞移植の合併症などがあります。このほかにも、重篤で命にかかわる免疫関連の副作用があります。KEYTRUDA®の安全な使用のためには、免疫関連の副作用の早期発見と管理が重要です。副作用の重症度に応じてKEYTRUDA®の投与を休薬または中止し、適宜コルチコステロイドを投与します。KEYTRUDA®は重篤な、または命にかかわるinfusion reactionを引き起こす場合があります。作用機序により、妊婦への投与は胎児に害をおよぼす場合があります。詳しくは下の「重要な安全性情報」をご覧ください。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発担当バイスプレジデントのGursel Aktan(ガーセル・アクタン)博士は、「KEYTRUDA®は進行子宮頸がんにおける従来の適応症に加え、CRTとの併用療法が、PD-L1の発現状況にかかわらずFIGO 2014進行期分類のIII〜IVA期子宮頸がん患者さんに対する初めての抗PD-1抗体によるレジメンとして米国で承認されました。この承認により、新たに診断された患者さんに対してCRT単独療法と比較して疾患進行または死亡のリスクを低減させる可能性のある抗PD-1による治療の選択肢を提供することが可能となります」と述べています。

米国ではKEYTRUDA®は子宮頸がんにおいてこのほかに「FDAが承認する検査でPD-L1陽性(CPS≧1)と確認された治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんに対する化学療法±ベバシズマブとの併用療法」と「FDAが承認する検査でPD-L1陽性(CPS≧1)が確認され、化学療法による治療中または治療後に疾患が進行した再発または転移性子宮頸がんに対する単独療法」の2つの適応が承認されています。

 

試験のデザインおよび承認の裏付けとなったその他のデータ

KEYNOTE-A18(ENGOT-cx11/GOG-3047)試験は、KEYTRUDA®とCRT(シスプラチンと外部照射[EBRT]による放射線治療とそれに続く小線源治療[BT])の併用療法を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第3相試験(ClinicalTrials.gov, NCT04221945)で、Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., U.S.A.が治験依頼者となり、European Network for Gynaecological Oncology Trial(ENGOT)グループおよびGOG Foundation, Inc.(GOG)と協力して実施しています。この試験は過去に子宮頸がんに対する根治的手術、放射線治療、または全身療法を受けたことのない1,060名の子宮頸がん患者さんを対象として実施されました。FIGO 2014進行期分類のIII〜IVA期(膣の下部まで腫瘍が進展しているが骨盤側壁への進展が認められないもの、骨盤側壁への進展が認められるもの、水腎症/無機能腎が認められるもの、または隣接する骨盤内臓器への進展が認められるもの)の、リンパ節転移陽性またはリンパ節転移陰性の子宮頸がん患者さんが596名、FIGO 2014進行期分類のIB2〜IIB期(腫瘍が4 cmを超える、または臨床的に肉眼で確認可能な病変が子宮頸部を超えて広がっているが、骨盤壁または膣の下部1/3には達していない)の、リンパ節転移陽性の子宮頸がん患者さんが462名でした。FIGO 2014進行期分類のIVB期の患者さんは2名でした。患者さんは次の群に1:1の割合で無作為に割り付けました。

  1. KEYTRUDA®(200 mgを3週間間隔)を5サイクル静脈内投与し、同時にシスプラチン(40 mg/m2)を週1回、5サイクル静脈内投与(実施医療機関の基準によっては6サイクル目の投与が可能)、および放射線療法(EBRTの後にBT)、その後KEYTRUDA®400 mgを6週間間隔で15サイクル静脈内投与

  2. プラセボを3週間間隔で5サイクル静脈内投与し、同時にシスプラチン(40 mg/m2)を週1回、5サイクル静脈内投与(実施医療機関の基準によっては6サイクル目の投与が可能)、および放射線療法(EBRTの後にBT)、その後プラセボを6週間間隔で15サイクル静脈内投与

投与は、治験責任医師の判断により、RECIST v1.1の定義における疾患進行または許与できない毒性が認められるまで継続しました。腫瘍の状態はCRTの終了後2年間は12週ごと、3年目は24週ごと、その後は1年ごとに評価しました。主要評価項目はRECIST v 1.1(標的病変は合計で最大10病変かつ1臓器につき最大5病変までに変更)または病理診断に基づいて治験責任医師が判定したPFS、および全生存期間(OS)でした。

この試験では、全集団でPFSが統計学的に有意に改善しました。FIGO 2014進行期分類のIB2〜IIB期の462名(44%)の患者さんを対象に実施した探索的サブグループ解析では、PFSの推定HRは0.91(95% CI, 0.63-1.31)であり、全集団におけるPFSの延長は主にFIGO 2014進行期分類のIII〜IVA期の患者さんのサブグループの結果であることが示されました。全生存期間のデータはPFS解析の時点では未成熟で、全集団における死亡率は10%でした。

FIGO 2014進行期分類のIII〜IVA期の596名の患者さんを対象に実施した探索的サブグループ解析では、KEYTRUDA®+CRT併用療法群(n=293)では61名(21%)、プラセボ+CRT群(n=303)では94名(31%)の患者さんにPFSイベントが発生しました。PFSの中央値は、疾患進行または死亡のイベントが少なくいずれの群も検出基準に未到達でした。12カ月PFS率はKEYTRUDA®+CRT併用療法群では81%(95% CI, 75-85)、プラセボ+CRT群では70%(95% CI, 64-76)でした。

KEYTRUDA®の投与期間の中央値は12.1カ月(範囲:1日〜27カ月)でした。死亡に至った副作用はKEYTRUDA®とCRTの併用療法群292名の患者さんの1.4%に発生し、大腸穿孔、尿路性敗血症、敗血症、膣出血が各1例(0.3%)でした。重篤な副作用は、KEYTRUDA®とCRTの併用療法群の30%の患者さんに認められました。1%以上の患者さんに認められた重篤な副作用は、尿路感染症(2.7%)、尿路性敗血症(1.4%)、敗血症(1%)でした。7%の患者さんが副作用によりKEYTRUDA®の投与を中止しました。完全な中止に至った副作用で頻度が高かった(1%以上)のは下痢(1%)でした。43%の患者さんが副作用によりKEYTRUDA®の投与を中断しました。KEYTRUDA®の投与の中断に至った副作用で頻度が高かった(2%以上)のは、貧血(8%)、新型コロナウイルス感染症(6%)、SARS-CoV-2検査陽性(3.1%)、好中球数減少(2.7%)、下痢(2.7%)、尿路感染症(2.7%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ値の上昇(2.4%)でした。KETYRUDA®投与群で最も高頻度に認められた副作用(10%以上)は、悪心(56%)、下痢(50%)、嘔吐(33%)、尿路感染症(32%)、疲労(26%)、甲状腺機能低下症(20%)、便秘(18%)、食欲減退、体重低下(各17%)、腹痛、発熱(各12%)、甲状腺機能亢進症、排尿困難、皮疹(各11%)、骨盤痛(10%)でした。

 

子宮頸がんについて

子宮頸がんは子宮下部にある子宮頸部の粘膜の細胞に発生するがんです。検診や予防により子宮頸がんの発生率は低下していますが、今も米国を含め世界中で多くの人が発症しています。子宮頸がんは女性においては世界で4番目に多いがんです。米国では、2023年に約13,960人が新たに侵襲性子宮頸がんと診断され、約4,310人が死亡したと推定されています。

 

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

 

KEYTRUDA®用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムについて

用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムなど一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/fda-approves-mercks-keytruda-pembrolizumab-plus-chemoradiotherapy-as-treatment-for-patients-with-figo-2014-stage-iii-iva-cervical-cancer/

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAでは、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。当社のオンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じてポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2022年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, N.J., USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookYouTubeをご参照ください。