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多様な背景をもつ人財がサイエンス・イノベーションの源泉。
すべては、患者さんのために。

白沢 博満(代表取締役上級副社長 グローバル研究開発本部長)

01
サイエンス・イノベーションは
世界を変える

医薬品開発におけるサイエンス・イノベーションは、これまで幾度となく世界を大きく変えてきました。HIV感染症は、80年代には死に至る病でしたが、治療薬の登場、進歩により慢性疾患となりました。肝硬変や肝癌に進行する可能性があるC型肝炎も、治療薬でほぼ完治できるようになりました。さらに、不治の病といわれていた進行癌ですら、画期的な治療の選択肢がもたらされています。

MSDには、研究開発を主軸に世の中を変えていこうとする文化が深く根づいています。MSDの130年の歴史には苦しい時代もありました。研究開発の多くはうまくいかないものです。それでも目先の利益を追わず、サイエンスに基づいた医療貢献を使命として医薬品開発に挑み続けることで、革新的な新薬を生み出してきました。この一貫した姿勢で成長し続けてきたという自信が、MSDで研究開発に携わる私たちにとって、どんなときでもぶれずに前へと進む原動力となっています。

02
同じ志のチームメンバーと
医薬品開発の醍醐味を分かち合う

医薬品開発ではまず、将来薬剤となる可能性を秘めた有望な化合物を見つけ出し、それをどう使えば薬として患者さんのニーズに応えられるか仮説を立てます。その仮説を確かめるための臨床試験をデザインし、そこから得られたデータを通して医薬品としての有用性や臨床での使い方を示すのが私たちの仕事です。

しかし、どれほど有望な化合物であっても、試験のデザインやその実行、解析手法が適切でなければ、本来の価値を示せず、薬として世に出すことはできません。これは化合物の問題ではなく開発部門の責任であり、うまくいかなかったときは落ち込みますし、くやしい思いをします。一方、これなら患者さんを救うことができるというデータが得られたときは、チーム全体が一段と活気づきます。そして、私たちが提示したデータによって薬が承認され、そのデータに基づいて医療現場で先生方に使っていただき、実際に患者さんの役に立っているという声を聞くと、次の開発への大きなモチベーションになります。

開発力を発揮するには、多様性に富んだ人財が集まることが重要です。MSDの研究開発チームは、大学教育、企業、基礎研究、医療現場、規制当局などで経験を積み、それぞれの分野で高い専門性を備えた多種多様な人財で構成されています。一人ひとりの強みを活かしながらチームを取りまとめていくことは、苦労もありますがやりがいも感じます。サイエンス・イノベーションを追求するという同じ志をもつ仲間が増えれば増えるほど、”最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する”というパーパスを実現できると考えています。

03
医薬品開発を成功へと導く直感力

MSDでは、幅広い領域で創薬活動を行いながら、新たなサイエンスの発見にもアンテナを張っています。注力すべき重要なイノベーションを見い出したら、それを発展させ、必要とされる薬を創っていく方針です。そのため、はじめから研究開発の重点領域を絞ることはしません。現在進行中の当社の開発プログラムは、癌や感染症・ワクチン、慢性疾患などの領域が主ですが、10年後にどういった疾患が主要領域になっているかは誰も予想がつかないでしょう。

そこで重要となるのが“直感力”です。革新的なイノベーションを見逃さず、何が医療現場にとって最もインパクトがあるのかを見極め、ここはリスクを取ってでも投資をしていくべきだと決断するには、科学的な根拠だけではなく、最後には研究開発者の“直感力”が必要です。MSDには研究開発者の考えを尊重し、敬意を表する文化が強く根付いています。そうした企業風土が、最近の癌治療薬開発の発展を、また数々のワクチンや薬剤の開発を支えているのだと思います。このサイエンティストの直感力を信じることができるかどうかが、医薬品開発を成功に導く鍵の一つともいえます。

04
すべては患者さんのために

製薬会社が世の中から期待されていることは、人々の生命を救い、生活を改善する薬を開発して世に出すことです。私たちは、MSDの理念である“すべては患者さんのために”を胸に、志をひとつにするメンバーと共に、これからもサイエンス・イノベーションを人々のために届け続けてまいります。

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