第2相CADENCE試験の良好なデータにより、WINREVAIR™(ソタテルセプト)が、左室駆出率の保たれた心不全に伴う混合性毛細血管性肺高血圧症(CpcPH-HFpEF)を有する 成人患者において、明確なproof-of-concept(POC)を達成

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2026/04/22 15:00 JST

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Positive Data from Phase 2 CADENCE Trial Provides Definitive Proof-of-Concept for WINREVAIR™ (sotatercept-csrk) in Adults With the Syndrome of Combined Post- and Precapillary Pulmonary Hypertension and Heart Failure With Preserved Ejection Fraction (https://www.merck.com/news/positive-data-from-phase-2-cadence-trial-provides-definitive-proof-of-concept-for-winrevair-sotatercept-csrk-in-adults-with-the-syndrome-of-combined-post-and-precapillary-pulmonary-hyperte/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

WINREVAIR™は、日本ではエアウィン®として、肺動脈性肺高血圧症に対する効能又は効果で承認を取得しております。


参考資料

第2相CADENCE試験の良好なデータにより、WINREVAIR™(ソタテルセプト)が、
左室駆出率の保たれた心不全に伴う混合性毛細血管性肺高血圧症(CpcPH-HFpEF)を有する
成人患者において、明確なproof-of-concept(POC)を達成

当社のWINREVAIR™が
肺血管抵抗(PVR)の変化量の主要評価項目を達成し、肺から心臓への血行動態を有意に改善

血行動態、機能的評価、心エコー、臨床エンドポイントの総合的なエビデンスに基づき、
本疾患群を対象としてWINREVAIR™の開発を進め、
承認申請へ向けた第3相試験に移行することが支持された

2026年3月29日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、左室駆出率の保たれた心不全に伴う混合性毛細血管性肺高血圧症(CpcPH-HFpEF)を有する成人患者におけるWINREVAIR™(ソタテルセプト)の2つの用量(0.3 mg/kgおよび0.7 mg/kg)について、有効性、安全性、忍容性を評価する第2相CADENCE試験の詳細な結果を発表しました。この明確に定義された患者集団において、WINREVAIR™はプラセボ(n=55)に対し24週時の肺血管抵抗(PVR)がベースラインから統計学的に有意かつ臨床的に意味のある低下を示し、0.3 mg/kgの用量では1.02 Wood単位の低下(n=54、[95% CI, -1.81, -0.23]、p=0.004)、0.7 mg/kgの用量では0.75 Wood単位の低下(n=55、[95% CI, -1.52, 0.03]、p=0.024)が認められました。重要な副次評価項目(詳細は後述)は、6分間歩行距離(6MWD)、心エコー検査の値、N末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)値、および臨床的悪化までの時間(TTCW)でした。この最新のデータは本日、American College of CardiologyのAnnual Scientific Session and Expo(ACC.26、米国心臓学会学術集会)のレイトブレーキングセッションで発表され、同時にCirculationに掲載され、ACC.26の記者会見でも取り上げられました。

ジョージ・ワシントン大学医学・健康科学部の臨床研究Walter G. Ross寄付講座教授で肺高血圧症プログラム責任者のMardi Gomberg-Maitland(マルディ・ゴンバーグ=メイトランド)博士は、「CpcPH-HFpEFは、進行した心不全患者さんが発症する、明確に定義され、鑑別可能な、十分に特徴が明らかにされた疾患で、主に他の併存疾患がある高齢患者さんに多く見られます。まれな疾患で、診断において見過ごされがちでありながら、死亡率が高く、CpcPH-HFpEFに特化して承認されている治療選択肢はありません。第2相CADENCE試験の結果では、WINREVAIR™は本疾患群において肺血管および心臓に直接作用することが示され、臨床的に意味のある改善につながる可能性があります。このPOCのデータにより、第3相試験でさらなる評価を行う妥当性が明確に示されています」と述べています。

POCおよび異なる用量を評価するためにデザインされた第2相試験において、WINREVAIR™ 0.7 mg/kgを投与した患者では6MWDが5.8メートル延長しましたが、統計学的な有意水準には到達しませんでした(95% CI, -17.3, 28.9)。その後の副次評価項目は、事前に規定された階層的検定手順に従い、正式には検定されませんでしたが、WINREVAIR™ 0.3 mg/kgを投与した患者では6MWDがベースラインから20.3メートル延長しました(95% CI, 1.5, 39.1)。これらの副次評価項目をプラセボと比較して評価したその他の24週時解析データは以下のとおりです。

  1. 平均肺動脈圧(mPAP)がベースラインから低下。WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群では-9.19(95% CI, -13.00, -5.38)、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群では-9.22(95% CI, -12.97, -5.46)
  2. 肺動脈楔入圧(PAWP)がベースラインから低下。WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群では-3.04(95% CI, -5.77, -0.32)、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群では-2.53(95% CI, -5.33, 0.28)
  3. NT-proBNP値がベースラインから低下。WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群では-344 pg/mL(95% CI, -656, -31)、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群では-402 pg/mL(95% CI, -846, 42)
  4. 初発の臨床的悪化イベントまでの時間が延長。WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群(HR: 0.18 [95% CI, 0.05, 0.62])、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群(HR: 0.59 [95% CI, 0.25, 1.36])

CpcPH-HFpEFで認められた安全性プロファイルは、肺動脈性肺高血圧症(PAH)でこれまでに認められているWINREVAIR™の安全性プロファイルと概ね一貫していました。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発担当バイスプレジデントのMahesh Patel(マヘシュ・パテル)博士は、「CADENCE試験の複数の評価項目における総合的なエビデンスと一貫した傾向から、CpcPH-HFpEFを対象とし、WINREVAIR™を承認申請に向けた第3相プログラムに移行することが妥当であることが示されました。いずれの用量でも有効性が示されていますが、CADENCE試験の結果によると、CpcPH-HFpEF患者群において、0.3 mg/kgの用量がWINREVAIR™のベネフィットリスクバランスを最適化する可能性があります。当社は、この患者集団のニーズに最も沿った臨床アウトカムに焦点を当てた評価項目による、承認取得に向けた第3相試験のデザインについて規制当局と協議を進めており、最終的にはCpcPH-HFpEFに対して初の治療選択肢を提供することを目指します」と述べています。

CADENCE試験の内容とその他の結果

CADENCE試験は、CpcPH-HFpEFの成人患者を対象としWINREVAIR™の有効性、安全性、忍容性をプラセボと比較する二重盲検無作為化プラセボ対照第2相POC試験(NCT04945460)です。New York Heart Association(NYHA)の機能クラスIIまたはIIIのCpcPH-HFpEFと診断された成人患者が対象でした。この試験には164名の患者を組み入れました。ベースライン時の人口統計学的背景および臨床的特性は概ね均衡していました。年齢の中央値は75歳(69〜79歳)で、69.5%の患者が女性(n=114)でした。NYHA FC IIIの診断を受けた患者が65.9%、NYHA FC IIの診断を受けた患者が34.1%でした。ベースライン時において34.8%が心房細動を、46.3%が糖尿病を有していました。

プラセボ対照投与期間中、合計164名の参加者を、プラセボを3週間に1回(n=55)、WINREVAIR™ 0.3 mg/kgを3週間に1回(n=54)、WINREVAIR™ 0.7 mg/kgを3週間に1回(n=55)投与する群に1:1:1の割合で無作為に割り付けました。WINREVAIR™ 0.7 mg/kgの用量に割り付けられた参加者は投与のための最初の3回の来院時にはWINREVAIR™ 0.3 mg/kgの用量から開始し、その後、0.7 mg/kgに用量を漸増し、3週間に1回投与しました。

CADENCE試験はバイオマーカー、侵襲的血行動態評価、非侵襲的画像評価、および運動耐容能を用いたPOC試験としてデザインされました。主要評価項目はPVRのベースラインからの変化量です。この試験では、運動耐容能、心エコー、バイオマーカー、臨床評価も実施されました。臨床的悪化までの時間は、死亡、心肺系の理由による1回以上の入院、1回以上の利尿薬の静脈内投与またはフロセミドの皮下投与の実施、6分間歩行距離(6MWD)のベースラインからの15%以上の低下(2回の検査で確認)を複合評価項目として定義しました。ベースライン時において、PVRの中央値は5.2 Wood単位(4.0, 6.9)、mPAPは43 mmHg(38.0, 50.0)、PAWPは21.0 mmHg(18.0, 25.0)、6MWDの中央値は273.8メートル(199.5, 343.8)、NT-proBNP値の中央値は1119 pg/mL(554, 2383)でした。

重篤な有害事象(SAE)は、WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群で20%、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群で33%、プラセボ群で22%の参加者に報告されました。投与中止に至った有害事象は、WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群とプラセボ群のいずれの群でも認められませんでした。WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群では、有害事象による投与中止が3例、治験薬に関連する有害事象による投与中止が1例ありました。出血イベントは、WINREVAIR™ 0.3 mg/kg群で26%、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群で27%、プラセボ群で24%の患者に発現しました。死亡に至った有害事象は、WINREVAIR™ 0.7 mg/kg群で1例、プラセボ群で2例でした。いずれかの群で10%以上の頻度で認められた有害事象は、下痢、疲労、末梢性浮腫、インフルエンザ、鼻咽頭炎、尿路感染症、浮動性めまい、頭痛、呼吸困難でした。

左室駆出率の保たれた心不全に伴う混合性毛細血管性肺高血圧症(CpcPH-HFpEF)について

左室駆出率の保たれた心不全に伴う混合性毛細血管性肺高血圧症(CpcPH-HFpEF)は、長期的または進行した心不全の患者さんに発症する、明確に定義され、鑑別可能な、十分に特徴が明らかにされた疾患です。CpcPH-HFpEFは、第1群の肺動脈性肺高血圧症(PAH)とは異なり、肺血管疾患と心疾患という相互に関連する2つの要素により引き起こされます。CpcPH-HFpEFは、まれであり、診断において見過ごされがちであると考えられており、一般に他の併存疾患を有する高齢者に多く見られます。HFpEF単独と比較して、予後は不良で死亡率も高くなっています CpcPH-HFpEFに特異的な承認された治療法はありません。

WINREVAIR™(ソタテルセプト)皮下注用45 mg、60 mgについて

WINREVAIR™は肺動脈性肺高血圧症(PAH、WHO Group 1)の成人患者さんの運動耐容能を向上させ、世界保健機関(WHO)機能分類(FC)を改善し、PAHによる入院、肺移植、死亡などの臨床的悪化イベントのリスクを低下させる治療薬としてFDAの承認を受けています。WINREVAIR™はアクチビンシグナル伝達阻害剤として初めて承認されたPAHの治療薬です。WINREVAIR™は、増殖を促進するシグナル伝達経路と増殖を抑制するシグナル伝達経路のバランスを改善し、肺血管平滑筋細胞の増殖を制御します。非臨床モデルでは、これらの細胞に対する作用により、血管壁厚の減少、部分的な右室のリバースリモデリング、並びに血行動態の改善が認められました。

WINREVAIR™はBristol Myers Squibbとのライセンス契約の対象です。

WINREVAIR™の安全性情報について

安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。

https://www.merck.com/news/positive-data-from-phase-2-cadence-trial-provides-definitive-proof-of-concept-for-winrevair-sotatercept-csrk-in-adults-with-the-syndrome-of-combined-post-and-precapillary-pulmonary-hyperte/

当社の心血管代謝疾患および呼吸器疾患に対する取り組み

当社は長年にわたり心血管代謝疾患および呼吸器疾患の治療薬を開発してきました。約70年前、心血管疾患の初の治療薬を提供して以来、心血管代謝疾患や呼吸器疾患の患者さんのための研究に取り組んでいます。アテローム性動脈硬化性心血管疾患、心不全、肺高血圧症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など、幅広い疾患に注力しています。

心血管代謝疾患および呼吸器疾患の治療の進展により世界中の患者さんと医療に大きく貢献することが可能です。当社は創薬から承認取得、ライフサイクルマネジメントまで研究のあらゆる段階で優れた革新的なサイエンスを追求します。領域の専門家と幅広く連携し、患者さんの生活の改善に向けた研究を進めています。

詳細については、ウェブサイト(https://www.merck.com/research/cardiometabolic-and-respiratory-diseases/)をご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、米国および世界における医薬品業界の規制やヘルスケア関連の法制度が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、革新的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2025年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

以上

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。