抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」 再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の単剤療法について承認を申請

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2022/12/05 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:カイル・タトル、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の単剤療法としての製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたのでお知らせいたします。

原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(PMBCL)は、希少な、胸腺B細胞由来の進行が速い悪性リンパ腫で、非ホジキンリンパ腫の2~4%、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の最大10%を占めています1,2。若年成人に多く発症し、診断時の年齢の中央値は35歳です1。化学療法による一次治療後も治癒しないPMBCL患者さんの割合は10~20%です3-6。再発の患者さんには、自家造血幹細胞移植が有効である場合がありますが、再発・難治性の患者さんの転帰は不良であると報告されています

今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、海外第2相試験であるKEYNOTE-170試験および国内第1相試験であるKEYNOTE-A33の良好な結果に基づいています。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進め、承認取得に向けて取り組んでいきます。

 

キイトルーダ®について

キイトルーダ®は、PD-1に対するヒト化モノクローナル抗体であり、活性化T細胞上のPD-1に結合することにより、がん細胞上のPD-L1及びPD-L2との結合を阻害することで、がん細胞による活性化T細胞の抑制を阻害します。その結果、抑制されていたT細胞が再度がん抗原を認識した際に、再活性化され、がん細胞を排除できるようになります。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)注)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「腎細胞癌における術後補助療法」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」「根治切除不能な進行・再発の食道癌」「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌」「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌」「がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法」「進行又は再発の子宮頸癌」の効能又は効果について承認を取得しています。また、前立腺がん、胃がん、肝細胞がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

注) 条件付き早期承認対象

*1 National Cancer Institute Surveillance, Epidemiology, and End Results Program: Primary mediastinal (thymic) large B-cell lymphoma

*2 Dunleavy K , Wilson WH : Primary mediastinal B-cell lymphoma and mediastinal gray zone lymphoma: Do they require a unique therapeutic approach? Blood 125 : 33 – 39 , 2015 

*Zinzani PL , Stefoni V , Finolezzi E , et al : Rituximab combined with MACOP-B or VACOP-B and radiation therapy in primary mediastinal large B-cell lymphoma: A retrospective study . Clin Lymphoma Myeloma 9 : 381 – 385 , 2009

*4 Rieger M , Osterborg A , Pettengell R , et al : Primary mediastinal B-cell lymphoma treated with CHOP-like chemotherapy with or without rituximab: Results of the Mabthera International Trial Group study . Ann Oncol 22 : 664 – 670 , 2011

*5 Giulino-Roth L , O’Donohue T , Chen Z , et al : Outcomes of adults and children with primary mediastinal B-cell lymphoma treated with dose-adjusted EPOCH-R . Br J Haematol 179 : 739 – 747 , 2017

*Dunleavy K , Pittaluga S , Maeda LS , et al : Dose-adjusted EPOCH-rituximab therapy in primary mediastinal B-cell lymphoma . N Engl J Med 368 : 1408 – 1416 , 2013

*7 Kuruvilla J , Pintilie M , Tsang R , et al : Salvage chemotherapy and autologous stem cell transplantation are inferior for relapsed or refractory primary mediastinal large B-cell lymphoma compared with diffuse large B-cell lymphoma . Leuk Lymphoma 49 : 1329 – 1336 , 2008

 

以上

 

MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)や Facebook 、 Twitter 、 YouTubeをご参照ください。