進行悪性黒色腫患者さんを10年間追跡した試験において、KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)がイピリムマブに対し持続的な生存ベネフィットを示す

Save

October 18, 2024 3:03 pm ET

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Ten-Year Data for Merck’s KEYTRUDA® (pembrolizumab) Demonstrates Sustained Overall Survival Benefit Versus Ipilimumab in Advanced Melanoma (https://www.merck.com/news/ten-year-data-for-mercks-keytruda-pembrolizumab-demonstrates-sustained-overall-survival-benefit-versus-ipilimumab-in-advanced-melanoma/) の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

KEYTRUDA®は、日本ではキイトルーダ®として、悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、非小細胞肺癌における術前・術後補助療法、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、腎細胞癌における術後補助療法、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、根治切除不能な進行・再発の食道癌、治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術前・術後薬物療法、がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の子宮体癌、がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、進行又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、治癒切除不能な進行・再発の胃癌、治癒切除不能な胆道癌に対する効能又は効果で承認を取得しております。


参考資料

進行悪性黒色腫患者さんを10年間追跡した試験において、KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)が
イピリムマブに対し持続的な生存ベネフィットを示す

10年時においてKEYTRUDA®を投与した進行悪性黒色腫患者さんの3分の1以上(34.0%)が生存
イピリムマブを投与した患者さんでは23.6%

2024年9月15日:ニュージャージー州ローウェイ Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、進行悪性黒色腫を対象として抗PD-1抗体KEYTRUDA®(ペムブロリズマブ)を評価するピボタル第3相KEYNOTE-006試験における長期生存期間(OS)のデータを発表しました。10年の追跡期間において、KEYTRUDA®の単独療法を投与した進行悪性黒色腫患者さんの生存期間がイピリムマブに対して延長を維持したことが示されました。最新のデータは本日、2024年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会のMini Oral Sessionで初めて発表され(presentation #LBA44)、The Annals of Oncologyに掲載されます。

進行悪性黒色腫患者さんの長期追跡データにおける10年OS率はKEYTRUDA®群では34.0%、イピリムマブ群では23.6%でした。KEYTRUDA®ではOSのベネフィットが持続し、死亡のリスクは29%低下しました(HR=0.71 [95% CI, 0.60-0.85])。10年時におけるKEYTRUDA®のOSの中央値はイピリムマブの2倍以上(それぞれ32.7カ月、15.9カ月)となりました。

当社研究開発本部のグローバル臨床開発部門がん担当シニアバイスプレジデントのMarjorie Green(マージョリー・グリーン)博士は、「10年前、KEYTRUDA®は初の抗PD-1/L1抗体として米国で承認され、進行悪性黒色腫をはじめとする様々ながんの治療を大きく塗り替える幕開けとなりました。KEYTRUDA®は特定の種類のがんの治療を変え、より幅広いがん種や患者さんにベネフィットを拡大しており、今後10年、そしてその先もさらに革新的な治療を患者さんに届けられると考えています」と述べています。

Gustave Roussy, Villejuif and Paris-Sud University Cancer Campus, Grand Parisの皮膚科部長のCaroline Robert(カロリーヌ・ロベール)博士は、「悪性黒色腫患者さんの予後は着実に改善しており、死亡率は10年前から30%低下しています。KEYNOTE-006試験の最新データは、患者さんに対する治療の進展を示すものです。KEYTRUDA®を投与した患者さんの3分の1以上が、治療から10年が経過した現在も生存しているのは素晴らしい結果です」と述べています。

これまでKEYTRUDA®では、特定の悪性黒色腫(KEYNOTE-006、KEYNOTE-054)、非小細胞肺がん(KEYNOTE-189、KEYNOTE-407)、頭頸部がん(KEYNOTE-048)、膀胱がん(KEYNOTE-045)など様々ながんで、5年以上の持続的な生存ベネフィットが認められています。

KEYTRUDA®は、KEYNOTE-006試験の2015年12月のデータに基づき、切除不能または転移性悪性黒色腫の治療薬として米国食品医薬品局の承認を取得しています。

KEYNOTE-006登録患者さんの10年追跡データ(Presentation #LBA44)

KEYNOTE-006試験(ClinicalTrials.gov, NCT01866319)は、進行悪性黒色腫におけるKEYTRUDA®の有効性と安全性とイピリムマブと比較した非盲検無作為化第3相試験です。KEYNOTE-006試験の主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)とOSでした。KEYNOTE-006試験の終了時に、被験者は長期追跡のための継続投与試験KEYNOTE-587試験(ClinicalTrials.gov, NCT03486873)に移行することができました。KEYNOTE-587試験の主要評価項目はOSです。ESMOで発表するデータには、KEYNOTE-006試験に参加し、KEYNOTE587試験に移行した211名の被験者(KEYTRUYDA®159例、イピリムマブ52例)における10年追跡後の有効性と安全性の解析、およびKEYTRUDA®の2コース目を投与した患者さんの追加の抗腫瘍効果の解析が含まれます。

KEYNOTE-006試験の登録からKEYNOTE−587試験のデータカットオフ日までの追跡期間の中央値は123.7カ月(範囲:122.0〜127.3カ月)で、KEYTRUDA®はOSおよびPFSの持続的な延長を示しました。長期追跡データにおけるOSの中央値はKEYTRUDA®では32.7カ月(95% CI, 24.5-41.6)、イピリムマブでは15.9カ月(95% CI, 13.3-22.0)でした(HR=0.71 [95% CI, 0.60-0.85])。10年OS率はKEYTRUDA®群は34.0%、イピリムマブ群は23.6%でした。modified PFSの中央値はKEYTRUDA®群は9.4カ月(95% CI, 6.7-11.6)、イピリムマブ群は3.8カ月(95% CI, 2.9-4.3)でした(HR=0.64 [95% CI, 0.54-0.75])。

KEYNOTE-006試験の最終的な主要解析時点の追跡期間の中央値は32カ月で、投与開始から2年後の生存率は、KEYTRUDA®を2週間ごと、3週間ごとに投与した患者さんではそれぞれ55.1%と55.3%で、イピリムマブ群では43.0%でした(それぞれ、HR=0.68 [95% CI, 0.53-0.87; p=0.0008]、HR=0.68 [95% CI, 0.53-0.86; p=0.0008])。

KEYNOTE-006試験の重要な安全性情報は当社英文リリースをご参照ください。

悪性黒色腫について

悪性黒色腫は皮膚がんのうち最も深刻なもので、色素産生細胞の増殖が制御困難になるのが特徴です。この数十年間、悪性黒色腫の罹患数は増加の一途をたどっており、2022年には世界で331,650人以上が新たに悪性黒色腫と診断されました。米国では、皮膚がんは最も多く診断されるがんの一つであり、悪性黒色腫は皮膚がんによる死亡の大部分を占めています。2024年には、米国において100,640人以上が新たに悪性黒色腫と診断され、8,290人以上が死亡する、と推定されています。2018年現在、遠隔転移性悪性黒色腫(ステージIV)の推定5年生存率は22.5%です。

KEYTRUDA®について

KEYTRUDA®は、自己の免疫力を高め、がん細胞を見つけて攻撃するのを助ける抗PD-1抗体です。KEYTRUDA®はPD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体です。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは業界最大のがん免疫療法臨床研究プログラムを行っており、現在1,600を超えるKEYTRUDA®の臨床試験を実施し、幅広い種類のがんや治療セッティングを検討しています。KEYTRUDA®の臨床プログラムでは、さまざまながんにおけるKEYTRUDA®の役割や、KEYTRUDA®による治療効果が得られる可能性を予測する因子について模索しており、さまざまなバイオマーカーの模索も行っています。

KEYTRUDA® 適応症・用法・用量・安全性情報について

適応症・用法・用量・安全性情報など一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。
https://www.merck.com/news/ten-year-data-for-mercks-keytruda-pembrolizumab-demonstrates-sustained-overall-survival-benefit-versus-ipilimumab-in-advanced-melanoma/

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAのがん領域における取り組み

私たちは日々、科学的知見に基づき、どのような段階のがんであっても患者さんを救うことができる革新的な新薬の発見に取り組んでいます。オンコロジーのリーディングカンパニーとして、当社は25以上の新規メカニズムからなる多様なパイプラインに支えられながら、科学的な機会と医療ニーズが集束する研究を追求しています。30以上のがん種にまたがる最大級の臨床開発プログラムにより、当社は、オンコロジーの未来を形づくる画期的なサイエンスの発展に努めています。臨床試験への参加、スクリーニング、治療に対する障壁に対処することで、私たちは緊急性をもって格差の縮小に取り組み、患者さんが質の高いがん医療を受けられるよう支援しています。私たちの揺るぎないコミットメントこそが、より多くのがん患者さんの生命を救うという目標の実現に近づくことになるのです。詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAについて

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するというパーパスのもとに結束しています。130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々続けています。詳細については、当社ウェブサイトX(旧Twitter)FacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAによる将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAは、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAに関するForm 10-Kの2023年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。


MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、「最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善する」というパーパスのもとに結束し、130年以上にわたり、重要な医薬品やワクチンの開発を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。また、私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、世界中の人々と地域社会に、安全で持続可能かつ健康な未来をもたらすため、責任ある経営を日々行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookInstagramYouTubeをご参照ください。