Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. 2022年度第1四半期決算発表

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2022/05/19 00:00 Asia/Tokyo

報道関係各位

MSD株式会社

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAが2022年4月28日付(米国東部時間)で発表した2022年度第1四半期決算のプレスリリースMerck Announces First-Quarter 2022 Financial Resultsを日本語に翻訳したもので、内容および解釈については英語が優先されます。

以下の医療用医薬品は、日本国内で発売しております。カナ表記は括弧内をご参考ください。BRIDION®(ブリディオン®)、GARDASIL®(ガーダシル®)、ISENTRESS®(アイセントレス®)、JANUVIA®(ジャヌビア®)、KEYTRUDA®(キイトルーダ®)、Lenvima®(レンビマ®)、Lynparza®(リムパーザ®)、PREVYMIS®(プレバイミス®)、ROTATEQ®(ロタテック®)、ZERBAXA®(ザバクサ®)、LAGEVRIO®(ラゲブリオ®


参考資料

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.
2022年度第1四半期決算発表

  • 2022年度第1四半期は、持続的な力強い事業進展を反映し堅調な増収増益を達成
  • 2022年度第1四半期の全世界売上高は(継続的事業活動に基づく)、前年同期比50%増の159億ドル。LAGEVRIOの売上高は32億ドル。LAGEVRIOの売上を除き19%増の成長。売上高成長はCOVID-19の回復によりプラス影響を受ける
    • KEYTRUDAの売上高は、23%の成長で48億ドル(為替の影響を除き27%増)
    • GARDASILおよびGARDASIL 9の売上高は、59%の成長で15億ドル(為替の影響を除き60%増)
    • アニマルヘルスの売上高は、4%の成長で15億ドル(為替の影響を除き9%増)
  • 2022年度第1四半期のGAAPベースのEPSは1.70ドル(継続的事業活動に基づく)、non-GAAPベースでは2.14ドル
  • 複数の承認取得および臨床研究パイプラインの進展
  • 2022年業績見通し
    • 2022年度通期の全世界売上高を569億ドル~581億ドルに上方修正(通期の予測売上高成長17%~19%を反映)
    • 2022年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.90ドル~6.02ドルに上方修正、2022年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを7.24ドル~7.36ドルに上方修正(為替のマイナス影響約2%を含む)

米国ニュージャージー州ケニルワース– Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は2022年4月28日、2022年度第1四半期の決算を発表しました。

最高経営責任者(CEO)兼社長ロバート・M・デイビスは、「当社は、重要な戦略的優先分野の全般にわたり力強い増収増益を達成することができました。第1四半期の好調な業績は、当社の研究パイプラインの大幅な臨床的進展と、幅広い分野における主要な成長ドライバーに対する有効なコマーシャル活動によって牽引されました。私たちは、サイエンスに立脚した事業戦略の推進に注力し、今後も成長し続けることができると確信しています。そして、患者さん、株主の皆さん、すべての関係者の方々に、将来にわたって価値を提供し続けてまいります」と述べています。

決算サマリー

本リリースで提示される決算情報は、2021年6月2日に分社化が完了したOrganon & Co.の業績を除外した継続的事業活動に基づく当社の業績を反映しています。

*当期純利益およびEPSのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整の表を参照

2022年度第1四半期のGAAP(GAAP:一般に公正妥当と認められる会計基準)ベースの希薄化後EPSは1.70ドルでした。2022年度第1四半期のnon-GAAPベースのEPSは2.14ドルで、事業統合・売却関連費用、事業再構築費用、および株式の投資による収益と損失を除外しています。GAAPベースからnon-GAAPベースへの調整に関する詳細は、「non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報」を参照してください。

オンコロジープログラムハイライト

当社は、オンコロジーポートフォリオにおける開発プログラムを引き続き進展させ、当四半期において異なる疾患ステージで複数の承認を取得しました。当社は、以下の適応症における薬事上の進展を発表:

  • 全身療法後に増悪した、根治的手術または放射線療法に不適応な高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)を有する(FDAに承認された検査による)進行性子宮内膜がんに対する抗PD-1抗体KEYTRUDA(ペムブロリズマブ)の単剤療法を米国食品医薬品局(FDA)が承認。この承認は、KEYNOTE-158試験のコホートDおよびKのデータに基づく。
  • アストラゼネカ社との共同開発・商業化を進めるPARP阻害剤Lynparza(オラパリブ)について、OlympiA試験の結果に基づき、術前または術後のいずれかに化学療法を受けた生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異陽性(gBRCAm)かつヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性の高リスク早期乳がん患者に対する術後補助療法として、FDAが承認したことを発表。全生存期間の結果を含めたOlympiA試験の最終の結果は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)のバーチャルプレナリーで発表。
  • 日本の厚生労働省(MHLW)は、エーザイ社と共同開発・商業化を進める経口チロシンキナーゼ阻害剤Lenvima(レンバチニブ)とKEYTRUDAの併用療法を、CLEAR/KEYNOTE-581試験の結果に基づき、根治切除不能又は転移性の腎細胞がん(RCC)について承認。
  • 欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、以下の肯定的見解を発表:PD-L1陽性(Combined Positive Score [CPS]≧1)と確認された治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がん患者に対するKEYTRUDAと化学療法±ベバシズマブとの併用療法の推奨(KEYNOTE-826試験);根治切除不能または転移性のMSI-H/dMMRの結腸・直腸、胃、小腸または胆道がん、ならびに進行・再発MSI-H/dMMRの子宮内膜がんの患者に対するKEYTRUDAの単剤療法の推奨(KEYNOTE-158/KEYNOTE-164試験);高リスク早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成人患者に対するKEYTRUDAと術前化学療法との併用療法後の術後補助療法としてKEYTRUDAの単剤療法の推奨(KEYNOTE-522試験)。
  • その他の最新情報は以下のとおり:
    • KEYNOTE-091試験(EORTC-1416-LCG/ETOP-8-15 – PEARLS)の結果をESMOのバーチャルプレナリーで発表。この試験では、PD-L1の発現の有無にかかわらず、外科的切除後のIB期〜IIIA期の非小細胞肺がん(NSCLC)に対するKEYTRUDAによる術後補助療法で、二つの主要評価項目の一つである無病生存期間(DFS)がプラセボと比較して有意に延長。もう一つの主要評価項目であるPD-L1高発現(Tumor Proportion Score ≥50%)の患者集団においてもKEYTRUDAはプラセボと比較してDFSを延長したが、事前に設定された統計解析計画に基づく統計学的な有意性は示されず。
    • 切除後のIIB期およびIIC期の悪性黒色腫の患者に対するKEYTRUDAの術後補助療法を評価したKEYNOTE-716試験で、プラセボと比較した無遠隔転移生存期間に関する良好な結果を発表。これらの副次評価項目の結果は、FDAの承認および統計的に有意な無再発生存期間を改善した過去の報告に基づく。
    • 当社とアストラゼネカ社は、2022年米国臨床腫瘍学会(ASCO)の泌尿器がん(GU)シンポジウムにおいてPROpel試験の結果を発表。この試験では、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)の男性患者に対する一次治療において、相同組換え遺伝子の変異の有無にかかわらず、Lynparzaとアビラテロンおよびプレドニゾロンの併用療法では、アビラテロン+プレドニゾロンのみを投与した標準治療と比較して画像診断に基づく無増悪生存期間の統計学的に有意で臨床的に意味のある改善を示した。
    • KEYNOTE-522試験およびKEYNOTE-775試験/ 309試験に関する結果をNew England Journal of Medicine に掲載。
    • アビラテロン酢酸エステルまたはエンザルタミドによる治療および化学療法による治療後に進行したmCRPC患者を対象に、KEYTRUDAとLynparzaの併用療法を評価するKEYLYNK-010試験を中止。

COVID-19プログラムハイライト

当社とRidgeback Biotherapeutics(Ridgeback社)は、新型コロナウイルス感染症の経口抗ウイルス薬としてLAGEVRIO(モルヌピラビル)の開発を引き続き進めています。LAGEVRIOは、現在までに世界各国において、多くの使用許可または承認を取得しており、その他の国々でも審査が進められています。LAGEVRIOは現在、英国(条件付き販売承認)、米国(緊急使用許可)、および日本(特例承認)を含めて、30カ国以上で使用されています。

  • 当社とRidgeback社は、LAGEVRIOを評価した試験に関するデータを2022年European Congress of Clinical Microbiology & Infectious Diseasesで公表することを発表。この発表は、第3相MOVe-OUT試験において事前に設定された探索的ウイルス学的評価項目の最終解析。この試験では、重症化のリスクの高い、軽症から中等症の新型コロナウイルス感染症の入院していない成人患者を対象としてLAGEVRIOとプラセボを評価。また、ベースライン時に感染性ウイルスを分離し、ベースライン後の感染力のデータを得られた被験者において、LAGEVRIOはプラセボより感染性SARS-CoV-2の速やかな消失を示した。

感染症プログラムハイライト

  • サイトメガロウイルス(CMV)抗体陽性の同種造血幹細胞移植(alloHCT)患者を対象にしたCMV感染または感染症の予防を目的とする抗ウイルス薬PREVYMIS(レテルモビル)に関するリアルワールド観察試験からのシステマティック文献レビューおよびメタ解析の結果を発表。対照群と比較して、PREVYMISによるCMV感染予防投与は、alloHCTから100日経過時点において、CMV再活性化のオッズが87%低く、臨床的に意味のあるCMV感染のオッズが91%低く、CMV感染症のオッズが69%低く、CMV関連入院のオッズが94%低く、グレード2以上の移植片対宿主病のオッズが48%低いことに関連。FDA は2017年にPREVYMISを承認。

心血管プログラムハイライト

  • 当社の幅広いポートフォリオ全体の詳細、成長中の心血管系の後期パイプライン/ポートフォリオを提示するオンラインイベントを開催。当社のポートフォリオは、臨床試験の進捗および事業開発を通して昨年から3倍に増大。
  • 当社は、2030年までに8種類以上の心血管系薬剤の承認を予定。
  • 肺動脈高血圧症で中等度の障害を有する患者を対象にsotatercept/MK-7962を評価する初の登録試験であるSTELLAR試験の登録を完了。

ワクチンプログラムアップデート

  • 当社で開発中の21価肺炎球菌結合型ワクチンのV116について、成人を対象に、血清型による侵襲性肺炎球菌疾患および肺炎球菌性肺炎の予防を目的とした画期的医薬品(Breakthrough Therapy)の指定をFDAから取得したことを発表。V116は、2019年時点で米国の65歳以上の患者が有する侵襲性肺炎球菌疾患全体の85%を占める血清型3を標的とする試験デザインの第3相に2022年に移行予定。
  • 当社のヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンであるGARDASIL(組換え沈降4価 [6、11、16、18型] ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)、GARDASIL 9(組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)に関する広く平等なアクセスを確保するコミットメントを再確認。米国バージニア州エルクトンのワクチン製造工場にて120,000平方フィートの設備拡張を完了して150人を新規雇用し、当社のHPVワクチンの生産およびグローバルな供給能力を向上。
  • 乳児および小児を対象とするVAXNEUVANCE(15価肺炎球菌結合型ワクチン)の生物製剤追加承認申請に関する処方薬ユーザーフィー法(Prescription Drug User Fee Act, PDUFA)による審査終了目標日を2022年7月1日にFDAが延長したことを発表。

その他のアップデート

  • 当社は、ロシアによるウクライナへの侵攻について、当社の従業員の安全および健康を守ること、また患者さんおよび公衆衛生に必要な医薬品やワクチンへの継続的なアクセスを確保することを最優先とする声明を発表。2022年度第1四半期決算において、この戦争による経済的な影響は軽微。
  • オンコロジー領域に関する投資家向けイベントをASCO年次総会で2022年6月7日火曜日に主催する予定。このイベントでは、上級管理職が当社のオンコロジー戦略およびプログラムに関する最新情報を提示する予定。このイベントは、米国イリノイ州シカゴで開催され、ウェブキャストでアクセス可能。ウェブキャストリンクを含めて詳細については後日、発表予定。
  • 当社は、長期的な事業価値および成功を導く基本戦略としてのESG(Environment, Social, Governance:環境、社会、ガバナンス)について議論するオンラインイベントを開催。当社は、以下の4つのESG優先課題に注力:「保健医療へのアクセス(Access to Health)」、「雇用(Employee)」、「環境の持続可能性(Environmental Sustainability)」、「倫理と価値(Ethics & Value)」。

2022年度第1四半期の業績

以下の表は当社の医薬品の売上高上位製品およびアニマルヘルス製品の売上高総額を表しています。

*この製品の提携収益は、製品売上高から売上原価および販売費用を控除後の当社に帰属する分配利益を表しています。
**その他の収益は、主に第三者の受託製造による収益、収益のヘッジ取引を含む雑収入で構成されています。2021年度第1四半期における収益のヘッジ取引はマイナスの結果となりました。

医薬品の業績

2022年度第1四半期の医薬品売上高は、53%増の141億ドルとなりました。LAGEVRIOの売上を除けば、当四半期の医薬品売上高は18%増であり、この売上高増加は、主にオンコロジー領域、ワクチン領域および急性期治療・病院領域の成長を反映しています。COVID-19パンデミックで2021年度第1四半期の売上高は約5億ドルのマイナス影響を受けましたが、COVID-19からの回復により2022年度第1四半期の医薬品売上高の成長率はプラス方向に動きました。

2022年度第1四半期のLAGEVRIOの売上高は、32億ドルとなりました。これは、主に米国、英国、日本およびオーストラリアでの売上です。2021年度第1四半期には、LAGEVRIOの売上はありませんでした。

オンコロジー領域の成長は、主にKEYTRUDAの売上高増加によるもので、KEYTRUDAの当四半期の売上高は前年同期比23%増の48億ドルとなりました。KEYTRUDAの世界的な売上高増加は、NSCLCの適応における力強い進展が続いていること、またRCC、頭頸部扁平上皮がん、TNBC およびMSI-High固形がんを含む他の適応症の浸透を反映しています。また、主に米国および中国における需要の増加を反映し75%増となったLenvimaの提携収益、さらに、米国をはじめとする世界各国での継続的な浸透を反映し17%増となったLynparzaの提携収益も、オンコロジー領域の売上高増加に貢献しました。

2022年度第1四半期のワクチン領域の成長は、HPVによるがん、およびその他のHPV関連疾患を予防するGARDASILおよびGARDASIL 9の合計売上高の増加が主にけん引しました。2022年度第1四半期のGARDASILおよびGARDASIL 9の売上高は、59%増の15億ドルとなりました。これは、米国以外の堅調な需要に主にけん引され、特に中国では供給量の増加による貢献もありました。さらに、米国における売上高増加は、米国での公的機関による購入パターンによるものです。またワクチン領域の成長は、乳児および小児向けロタウイルス胃腸炎を予防するROTATEQ(5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン)の売上高増加を反映しています(36%増の2億1,600万ドル)。これは主に、米国での公的機関による購入パターンによるものです。

急性期治療・病院領域の成長は、成人および2歳以上の小児患者を対象とした外科手術処置時の筋弛緩薬ロクロニウム臭化物またはベクロニウム臭化物の回復剤であるBRIDION注射液100 mg/mL(スガマデクスナトリウム)の世界的な需要の増加を反映しています。BRIDIONの売上高は、主に当四半期における外科手術処置の使用が継続的に回復していることから16%増の3億9,500万ドルとなりました。また、急性期治療・病院領域の成長は、特定の細菌に感染した成人患者に対する治療薬であるセフェム系抗生物質とβ-ラクタマーゼ阻害薬の配合剤であるZERBAXA(タゾバクタムナトリウム/セフトロザン硫酸塩)の売上高増加が寄与しました。ZERBAXAは、2021年度第4四半期に段階的に供給を再開し、2022年度第1四半期には追加的に販売市場を拡大し、その売上高は3,000万ドルとなりました。

当四半期の医薬品売上高の増加は、HIV-1感染症治療薬として他の抗レトロウイルス薬と併用されるHIVインテグラーゼ阻害薬ISENTRESS/ISENTRESS HD(ラルテグラビル)の合計売上高の減少により一部相殺されました。このISENTRESS/ISENTRESS HDの合計売上高は、政府入札の時期による影響も含め、世界的な需要の低下を反映し、24%減の1億5,800万ドルでした。当四半期の医薬品売上高の増加はまた、JANUVIA(シタグリプチン)とJANUMET(シタグリプチン/メトホルミン)の合計売上高の減少により一部相殺されました。このJANUVIA とJANUMETの合計売上高は、米国での需要の低下を反映し、5%減の12億ドルでしたが、特定の国際市場における需要の増加により一部相殺されました。当社は、2022年度第3四半期にJANUVIA とJANUMETの欧州連合および中国における独占販売権を失います。

アニマルヘルスの業績

アニマルヘルスの2022年度第1四半期の全世界での売上高は、前年同期比で4%増の15億ドルでした(為替のマイナス影響を除きアニマルヘルスの売上高は9%増)。コンパニオンアニマル関連製品の売上高増加は、BRAVECTO(フルララネル)などの寄生虫予防薬およびワクチンが主にけん引しました。家畜類製品の2022年度第1四半期の売上高増加は、反芻動物関連製品および養鶏関連製品の国際市場における高い需要を反映しています。

2022年度第1四半期の費用、EPSおよび関連情報

以下の表は、費用に関する抜粋情報を表しています。

GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

売上高総利益率は、2021年度第1四半期の69.9%に対し、2022年度第1四半期は66.2%でした。この減少は主に、LAGEVRIOの影響(Ridgeback社との利益配分に起因する売上高総利益率の減少)、製造コストの増加、事業統合・売却関連費用の増加を反映しています。この売上高総利益率の減少は、プロダクト・ミックスのプラス影響、およびCOVID-19ワクチン開発プログラムの中止に関連する2021年度第1四半期の費用により一部相殺されました。

2022年度第1四半期の販売費および一般管理費は、前年同期比で6%増の23億ドルでした。この増加は主に、事業統合・売却関連費用の増加、および管理費の増加(報酬および福利厚生費用を含む)を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2022年度第1四半期の研究開発費は、前年同期比で7%増の26億ドルでした。この増加は主に、臨床開発費の増加、当社の研究事業におけるデジタル・イネーブルメント(digital enablement)のためのテクノロジーに対する投資の増加によるものですが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2022年度第1四半期のその他の費用(収益)純額は、2021度第1四半期の4億5,500万ドルの収益に対し7億800万ドルの費用を計上しました。これは、2021年度第1四半期において株式の投資による実現/未実現収益が計上されたのに対し、2022年度第1四半期においては株式の投資による実現/未実現損失が計上されたことを主に反映しています。

2022年度第1四半期の実効税率は、株式の投資による損失に起因する米国の収益低下の影響を反映し、11.4%となりました。

2022年度第1四半期のGAAPベースのEPSは1.70ドル、2021年度第1四半期では1.08ドルでした。

non-GAAPベースの費用、EPSおよび関連情報

 non-GAAPベースの売上高総利益率は、2021年度第1四半期の76.6%に対し、2022年度第1四半期は70.7%でした。この減少は主に、LAGEVRIOの影響(Ridgeback社との利益配分に起因する売上高総利益率の減少)、および製造コストの増加を反映しています。この売上高総利益率の減少は、プロダクト・ミックスのプラス影響により一部相殺されました。

2022年度第1四半期のnon-GAAPベースの販売費および一般管理費は、前年同期比で4%増の23億ドルでした。この増加は主に、管理費の増加(報酬および福利厚生費用を含む)を反映していますが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

2022年度第1四半期のnon-GAAPベースの研究開発費は、前年同期比で7%増の25億ドルでした。この研究開発費の増加は主に、臨床開発費の増加、当社の研究事業におけるデジタル・イネーブルメント(digital enablement)のためのテクノロジーに対する投資の増加によるものですが、為替のプラス影響により一部相殺されました。

non-GAAPベースでの2022年度第1四半期のその他の費用(収益)純額は、2021年度第1四半期の1億3,400万ドルの費用に対し1億3,900万ドルの費用を計上しました。

2022年度第1四半期のnon-GAAPベースの実効税率は14.0%でした。

2022年度第1四半期のnon-GAAPベースのEPSは2.14ドル、2021年度第1四半期では1.16ドルでした。

当期純利益およびEPSのGAAPベースからnon-GAAPベースへの調整は、以下の表のとおりです。

業績見通し

2022年度から当社は、提携およびライセンス契約に関連する前払金およびマイルストーン支払いの費用、または資産取得取引によって得た承認前資産に関連する費用をnon-GAAP決算報告から除外しません。これまで当社は、特定期間の業績で重要とみなした上記の費用を一定の範囲で除外していました。この変更は、米国証券取引委員会(SEC)が示した見解に基づくものです。過去の決算は、この変更を反映し修正再表示しています。2021年度のnon-GAAPの決算報告は、研究開発費の17億ドルの増加、およびそれに関連した通期EPSの0.65ドルの減少を含め、2021年度EPSは5.37ドルと修正し再表示しています。

引き続き事業開発は、当社の最優先事項ですが、業績見通しでは、これまでnon-GAAPの決算報告から除外していたような取引から生じる重要な費用計上は想定していません。

当社は、主要な成長領域において世界的に堅調な潜在需要を取り込み続けています。そのため当社は、業績およびEPSの通期ガイダンスを上方修正しました。

2022年4月中旬の為替を基準として、為替のマイナス影響約2%を含み、2022年度の売上高成長を17%~19%、2022年度通期の収益を569億ドル~581億ドルになると予想しています。

2022年度通期の実効税率は13.5%~14.5%になると予想しています。

当社は、2022年度通期のGAAPベースのEPSレンジを5.90ドル~6.02ドルに上方修正しています。

2022年度通期のnon-GAAPベースのEPSレンジを7.24ドル~7.36ドルに上方修正しています(2022年4月中旬の為替を基準として為替のマイナス影響約2%、0.11ドルを含む)。

non-GAAP EPSレンジでは、事業統合・売却関連費用、事業再構築プログラムに関連する費用、および株式の投資による収益と損失を除外しています。

この通期ガイダンスには、LAGEVRIOの予測売上高50億ドルから55億ドルが含まれます。当社は、提携企業であるRidgeback社と均等に利益を配分しますが、この配分は売上原価に反映されています。

*non-GAAPベースの収益の調整はありません
**EPSガイダンス(2022)では株式数(希薄化を前提)を約25.3億株と想定

2022年度通期のGAAPベースの予想EPSからnon-GAAPベースのEPSへの調整、およびnon-GAAPベースのEPSからの控除項目は以下の表のとおりです。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するという目的のもとに結束しています。130年にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、安全で持続可能かつ健康な未来をすべての人々とコミュニティに確実にお届けするために、日々、責任をもって事業を行っています。詳細については、当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedInをご参照ください。

 

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述

このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、革新的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2021年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。

1Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に帰属する当期純利益(継続的事業活動に基づく)

2Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、事業業績や傾向に関する分析への特定項目の性質による影響を考慮し、2022年度および2021年度の特定の項目の影響を除いたnon-GAAPベースの情報を提供しています。経営陣は、non-GAAPベースの決算報告を用いて業績を評価しているため、この情報が会社の決算結果の理解を深めるものと考えています。経営陣は、non-GAAPベースの指標を目標の設定や達成予測のため、またその他の基準で当社の業績を評価するために社内的に活用します。加えて、上級管理職の年間報酬の一部はnon-GAAPベースの税引前利益から支払われています。これはGAAPに基づき算出された情報に関する追加情報であって、その代わりとなるものではなく、また優先されるものでもありません。

3米国疾病予防管理センター、IPD血清型データ(2019年)、Active Bacterial Core surveillance(ABC)から提供されたデータを収集

4事業統合・売却に関する統合費用、取引費用およびその他の費用と共に、買収の結果認識された無形資産の償却費および棚卸資産に対するパーチェス法適用に伴う調整額、無形資産の減損損失、および、条件付対価による負債の公正価値測定の見積り変更に関連する費用または収益が含まれます。

5調整項目に対する見積法人税の影響が含まれます。さらに2021年度第1四半期の金額には、特定の連邦所得税問題の解決に関連した2億800万ドルの法人税額の減少が含まれます。

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MSDについて

MSD(Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、最先端のサイエンスを駆使して、世界中の人々の生命を救い、生活を改善するという目的のもとに結束しています。130年にわたり、重要な医薬品やワクチンの発見を通して人類に希望をもたらしてきました。私たちは、世界トップクラスの研究開発型バイオ医薬品企業を目指し、人類や動物の疾患予防や治療に寄与する革新的なヘルスケア・ソリューションを提供するために、研究開発の最前線で活動しています。私たちは、多様かつ包括的な職場環境を醸成し、安全で持続可能かつ健康な未来をすべての人々とコミュニティに確実にお届けするために、日々、責任をもって事業を行っています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)や FacebookTwitterYouTube をご参照ください。

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