2020年

2020年

2020年8月21日

報道関係各位

MSD株式会社

抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の
根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対する効能・効果および、
1回400mg 6週間間隔の用法・用量追加について一部変更承認を取得


MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下 「MSD」)は、本日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、以下の国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得しました。

  • - がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対する効能・効果
  • - 用法・用量について、従来の1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注に加え、1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注を追加

食道がんに対する適応拡大について
食道がんは食道の内側(粘膜)に発生し、主に扁平上皮がんと腺がんに大別されますが、日本人では90%以上が扁平上皮がんです。最も進行した浸潤・遠隔転移の食道がんの5年生存率は約13%と低く、新たな治療手段が必要とされています*1。国内の推定患者数は約23,000人で、年間約12,000人が亡くなっていると推定されています*2

  • *1: 国立がん研究センターがん対策情報センター がん診療連携拠点病院等院内がん登録 2009-2010年5年生存率集計 報告書(2019年8月)
  • *2: 国立がん研究センターがん対策情報センター 全国がん罹患モニタリング集計 2015 年罹患数・率報告(2019年3月)
食道がんへの適応拡大は、一次治療として標準的な化学療法歴のある根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮がんおよび食道腺がん患者628例を対象に、二次治療におけるキイトルーダ®単独療法を化学療法(パクリタキセル、ドセタキセルまたはイリノテカン)と比較した、国際共同第3相試験KEYNOTE-181試験の結果に基づいています。同試験のうち、事前に規定された解析対象ではないものの、PD-L1陽性(CPS*3≧10)かつ扁平上皮がんの患者167例(日本人77例を含む)において、化学治療と比較したキイトルーダ®単独療法の全生存期間に関する有効性成績が得られました(HR=0.64 [95% CI, 0.46-0.90])。安全性については、PD-L1陽性(CPS≧10)かつ扁平上皮がんの患者における安全性解析対象例85例中、キイトルーダ®単独療法群で高頻度(10%以上)に認められた有害事象は、疲労(11.8%)および食欲減退(11.8%)でした。
  • *3: PD-L1を発現した細胞数(腫瘍細胞、マクロファージおよびリンパ球)を総腫瘍細胞数で除し、100を乗じた値
なお、PD-L1の発現状況を検査するための体外診断薬として、アジレント・テクノロジー株式会社のPD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」が承認されています。

1回400mg 6週間間隔の用法・用量追加について
キイトルーダ®のすべての効能・効果における用法・用量について、単剤または併用療法を問わず、これまでの 「1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注する」に加えて、「1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する」が追加となりました。今回の用法・用量追加は、薬物動態シミュレーション、曝露量と有効性または安全性との関係に基づいて検討した結果、新規用法・用量である1回400mgを6週間間隔で投与した場合の有効性または安全性は、既承認の用法・用量である1回200mgを3週間間隔で投与した場合と明確な差異がないと予測され、承認に至りました。投与間隔の異なる用法・用量が追加されることによって、治療の選択肢が拡がり、患者さんの病状や生活に合わせて投与回数や通院頻度を調整することが可能となり、がん治療の計画を柔軟に設計することができるようになると期待されます。


キイトルーダ®について
キイトルーダ®は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗体です。キイトルーダ®はPD-1に結合し、この受容体とリガンドとの結合を阻害することによって、T細胞に生じたPD-1経路を介する免疫抑制経路の解除により悪性腫瘍の増殖を制御します。

キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」「再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌」の効能・効果について承認を取得しています。また、乳がん、大腸がん、前立腺がん、肝細胞がん、小細胞肺がん、子宮頸がん、進行固形がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

キイトルーダ®は、米国を含む93カ国で承認を取得しており、世界では現在、1,200以上の臨床試験において30種類以上のがんについて検討が行われています。

MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発に引き続き取り組んでいきます。


以上


MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)や FacebookTwitterYouTubeをご参照ください。



<参考資料>
抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®

製品概要

製品名

キイトルーダ®点滴静注 100mg

一般名

ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)

効能・効果

悪性黒色腫
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌
がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌
がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌

用法・用量

<悪性黒色腫>
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200 mgを3週間間隔又は1回400 mg を6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。
ただし、術後補助療法の場合は、投与期間は12カ月間までとする。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫、がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌>

通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400 mg を6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

<根治切除不能又は転移性の腎細胞癌>
アキシチニブとの併用において、通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200 mgを3週間間隔又は1回400 mg を6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

承認取得日

根治切除不能な悪性黒色腫:2016年9月28日

PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌:2016年12月19日

再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫:2017年11月30日

がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌:2017年12月25日

悪性黒色腫(用量:1回200 mg)
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る):2018年12月21日

根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌:2019年12月20日

1回400 mg 6週間間隔投与の用法・用量
がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌:2020年8月21日

薬価基準収載日
発売日

2017年2月15日

薬価

キイトルーダ®点滴静注 100mg:1バイアル 242,355円

*今回の変更・追加部分は下線で表示