2020年

2020年

 

2020年4月22日

報道関係各位

MSD株式会社

 

この参考資料は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が2020年4月13日(米国東部時間)に発表したニュースリリース KOSELUGO® (selumetinib) Approved by FDA for Pediatric Patients Two Years and Older With Neurofibromatosis Type 1 and Symptomatic, Inoperable Plexiform Neurofibromas の日本語訳であり、内容や解釈については英語が優先されます。適応症と安全性情報も米国のものであり、日本国内の情報ではありません。

セルメチニブは、日本では未承認です。


参考資料

KOSELUGO®(セルメチニブ)、 症候性・手術不能な叢状神経線維腫を有する
2歳以上の小児の神経線維腫症I型の適応症でFDAの承認を取得

希少かつ難治性の疾患を対象に承認された初の治療薬



2020年4月13日:ニュージャージー州ケニルワース―アストラゼネカおよびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は本日、米国食品医薬品局(FDA)がキナーゼ阻害剤であるKOSELUGO®(一般名:セルメチニブ)を、神経線維腫症に関連する症候性・手術不能な叢状神経線維腫(PN)を有する2歳以上の小児の神経線維腫症I型(NF1)を適応症とする治療薬として承認したことを発表しました。

今回の承認は、米国国立がん研究所(NCI)の米国癌治療評価プログラム(CTEP、Cancer Therapy Evaluation Program)から支援を受け、NCI小児腫瘍科によって実施されたSPRINT第2相試験のStratum 1の良好な結果に基づいています。今回の承認は、希少な難治性遺伝性疾患であるPNを有するNF1(NF1-PN)に対する初めての治療薬の承認となります。

SPRINT試験では、客観的奏効率(ORR)は、KOSELUGO®単剤を経口投与(1日2回)したPNを有するNF1の小児患者群において66%(95%信頼区間:51~79)(50例中33例)を示しました。ORRは完全奏効または部分奏効により20%以上の腫瘍縮小を評価基準とし、奏効が確認された患者数から算出しています。この33例すべての患者で部分奏効が確認されました。

KOSELUGO®の重篤な有害事象として、心筋症、眼性毒性、消化管毒性、皮膚毒性、クレアチニンホスホキナーゼ(CPK)上昇、ビタミンE濃度上昇、出血リスクの増加、胎児への影響などがあります。有害事象の種類や重症度に応じて、KOSELUGO®の投与を中断、用量を減量、または投与を中止します。

最も高い頻度(40%以上の患者)で認められた有害事象は、嘔吐(82%)、発疹(80%)、腹痛(76%)、下痢(70%)、悪心(66%)、皮膚乾燥(60%)、倦怠感(56%)、筋骨格痛(58%)、発熱(56%)、ざ瘡様皮疹(50%)、口内炎(50%)、頭痛(48%)、爪囲炎(48%)およびそう痒(46%)でした。最も高い頻度で認められたグレード3以上の有害事象は、下痢(16%)、発熱(8%)、嘔吐(6%)、発疹(6%)、爪周囲炎(6%)、ざ瘡様皮疹(4%)、皮膚炎(4%)、悪心(2%)、頭痛(2%)、皮膚感染症(2%)および血尿(2%)でした。有害事象により、KOSELUGO®の投与を受けた患者の12%が投与を中止し、80%が投与を中断し、24%が用量を減量しました。

アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼オンコロジービジネスユニット責任者であるDave Fredricksonは、「この度初めて、患者さん・ご家族に大きな影響を与えてきた叢状神経線維腫という難治性の遺伝子疾患に対する治療薬が承認されました。SPRINT試験を支援してくださったNCI、神経線維腫症治療促進プログラム(NTAP)、小児腫瘍財団(CTF)、NF1の患者団体、そして、この試験に参加くださった患児さんとその親御さん、医師の皆さんに大変感謝申し上げます」と述べています。

当社研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は、「これまでこの疾患に対する治療薬は存在していませんでした。今回の承認は、症候性・手術不能な叢状神経線維腫を有するNF1の治療を変革する可能性と、患者さんの新たな希望となるものであると言えます」と述べています。

SPRINT試験の責任医師であり、NCI小児腫瘍科チーフの医学博士・Brigitte C. Widemann氏は、「KOSELUGO®は治験に参加した子どもたちに大きな変化をもたらしており、今回の承認は患児さんおよび家族にとって重要な治療の進歩であると言えます」と述べています。

アストラゼネカとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.Aは、世界各国でKOSELUGO®の共同開発・製品化を行っています。


KOSELUGO®の適応について
KOSELUGO®は、神経線維腫症に関連する症候性・手術不能な叢状神経線維腫(PN)を有する2歳以上の小児の神経線維腫症I型(NF1)を適応症とする治療薬として承認されています。

患者情報(医薬品ガイド)を含む処方情報は下記リンクをご参照ください。

https://www.azpicentral.com/koselugo/koselugo.pdf#page=1


財務面について
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.Aとアストラゼネカの既存の業務提携に関する合意に基づき、承認および発売後は、アストラゼネカがKOSELUGO®単剤の全売上高を計上し、その利益の2分の1がMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.Aに分配され、社外提携収入として計上されます。KOSELUGO®はアストラゼネカが提供します。


SPRINT試験について
SPRINT第1/2相試験は、NF1に関連する手術不能なPNを有する小児患者を対象にKOSELUGO®単剤療法を行い、ORRを評価することを目的とした試験です。第1相試験は第2相試験の最適な投与レジメンを特定する目的で実施され、その結果はThe New England Journal of Medicineに掲載されています。


KOSELUGO®について
KOSELUGO®はマイトジェン活性化プロテインキナーゼ1および2(MEK1/2)阻害剤であり、MEK1/2タンパク質は、細胞外シグナル関連キナーゼ(ERK)経路の上流調節因子です。MEKとERKはともに、RASによって調節されるRAF-MEK-ERK経路の重要な構成要素であり、さまざまな種類のがんで活性化されることが多いです。ヒトNF1の遺伝子型および表現型を再現する神経線維腫を発生させた遺伝子組換えNF1マウスモデルでは、KOSELUGO®の経口投与によりERKのリン酸化が阻害され、神経線維腫の数と体積が減少し、増殖が抑制されました。
KOSELUGO®はPNsを有するNF1小児患者の治療薬として、2018年2月に希少疾病用医薬品、2019年4月には画期的治療薬、同年12月には小児希少疾患用医薬品として米国FDAから指定を受け、欧州では2018年8月にEU希少疾病用医薬品指定、同年12月にスイス当局(Swissmedic)から希少疾病用医薬品指定を受けています。


神経線維腫症I型(NF1)について
NF1は、3,000~4,000人に1人の割合で罹患する難治性の遺伝性疾患です。NF1遺伝子の自発的あるいは遺伝的変異により発症し、皮膚あるいは皮下の柔らかい塊(皮膚の神経線維腫)、皮膚色素斑(カフェ・オ・レ斑)のほか、患者さんの30~50%にみられる神経鞘の腫瘍(叢状神経線維腫)など多くの症状を伴います。
NF1-PNの患者さんには、変形、運動機能障害、疼痛、気道機能障害、視力低下、膀胱や腸の機能障害など多くの合併症がみられることがあります。PNは幼児期に発症し、重症度はさまざまですが、平均余命が最大15年短縮される可能性があります。


KOSELUGO®用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムについて
用法・用量・安全性情報・Access Program・患者支援プログラムなど一部情報は米国のもので、日本の情報ではありません。詳しくは当社英文リリースをご参照ください。
https://www.mrknewsroom.com/news-release/oncology/koselugo-selumetinib-approved-fda-pediatric-patients-two-years-and-older-neuro


アストラゼネカとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.Aのがん領域における戦略的提携について
2017年7月、アストラゼネカとMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A(北米およびカナダ以外ではMSD)は、MEK阻害剤KOSELUGO®をはじめ、複数のがん種における特定の治療薬の共同開発・製品化に関する世界的な戦略的提携を発表しました。両社は、共同でこれらのがん治療薬を他の可能性のある新薬との併用療法および単剤療法として開発します。また、単独で、各社は各々の抗PD-L1抗体および抗PD-1抗体薬との併用療法として開発します。


Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のがん領域における取り組み
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.では、画期的な科学を革新的ながん治療薬に変換して世界中のがん患者さんを助けることに取り組んでいます。オンコロジー事業にとって、がんと闘う人々を助けることは私たちの情熱であり、がん治療薬へアクセスしやすくすることは私たちの責任です。また、がん領域における取り組みの一環として、医薬品業界で一二を争う急成長を遂げている開発プログラムにより、30種類以上のがんに対するがん免疫療法の可能性を模索しています。また、引き続き戦略的買収を通じて、がん免疫療法のポートフォリオを強化し、進行がんの治療を改善する可能性をもつ有望ながん治療薬候補の開発を最優先に進めています。当社のオンコロジー臨床試験について詳しくは、当社ウェブサイトをご覧ください。


Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.について
Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.(米国とカナダ以外ではMSD)は125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。また、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続け、世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。詳細については当社ウェブサイトTwitterFacebookInstagramYouTubeLinkedlnをご参照ください。


Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の将来に関する記述
このニュースリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法(the Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の免責条項で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の経営陣の現時点での信条と期待に基づくもので、相当のリスクと不確実性が含まれています。新薬パイプラインに対する承認取得またはその製品化による収益を保証するものではありません。予測が正確性に欠けていた場合またはリスクもしくは不確実性が現実化した場合、実際の成果が、将来に関する記述で述べたものと異なる場合も生じます。

リスクと不確実性には、業界の一般的な状況および競争環境、金利および為替レートの変動などの一般的な経済要因、昨今の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の影響、医薬品業界の規制やヘルスケア関連の米国法および国際法が及ぼす影響、ヘルスケア費用抑制の世界的な傾向、競合他社による技術的進歩や新製品開発および特許取得、承認申請などの新薬開発特有の問題、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による将来の市況予測の正確性、製造上の問題または遅延、国際経済および政府の信用リスクなどの金融不安、画期的製品に対するMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.の特許権やその他の保護の有効性への依存、特許訴訟や規制措置の対象となる可能性等がありますが、これらに限定されるものではありません。

Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は、新たな情報、新たな出来事、その他いかなる状況が加わった場合でも、将来に関する記述の更新を行う義務は負いません。将来に関する記述の記載と大きく異なる成果を招くおそれがあるこの他の要因については、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.に関するForm 10-Kの2019年度年次報告書および米国証券取引委員会(SEC)のインターネットサイト(www.sec.gov)で入手できるSECに対するその他の書類で確認できます。


# # #


MSDについて
MSD(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称)は、125年以上にわたり、人々の生命を救い、人生を健やかにするというミッションのもと、世界で最も治療が困難な病気のために、革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはまた、多岐にわたる政策やプログラム、パートナーシップを通じて、患者さんの医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。私たちは、今日、がん、HIVやエボラといった感染症、そして新たな動物の疾病など、人類や動物を脅かしている病気の予防や治療のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDは世界最高の研究開発型バイオ医薬品企業を目指しています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)やFacebookTwitter YouTubeをご参照ください。