2017年

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2017年12月25日

報道関係各位

MSD株式会社

抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®
がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌に対する
効能・効果について一部変更承認を取得


MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下MSD)は本日、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)「キイトルーダ®点滴静注20mgおよび100mg」(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))について、「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」に対する効能・効果を追加する国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得しました。

キイトルーダ®は、プラチナ製剤併用化学療法による治療中または治療後に疾患進行した局所進行性又は転移性の尿路上皮がんの患者を対象とした国際共同第3相臨床試験(KEYNOTE-045試験)において、有効性および安全性が示された初めての免疫チェックポイント阻害薬です。

尿路上皮がんは、尿路上皮から生じる腫瘍の総称であり、膀胱がん、腎盂がん、尿管がんおよび尿道がんを含みますが、尿路上皮がんのなかでも膀胱がんの占める割合が約95%となっています*1。日本での膀胱がんの推定総患者数(有病者数)は約66,000人*2 、2015年の推定新規患者数(罹患者数)は約21,000人*3 であり、罹患率は増加の一途をたどっています*4。根治切除不能な尿路上皮がんに対しては、全身化学療法が標準療法として行われています*5。しかし、既存治療後に増悪した場合の選択肢は限られていました。この度のキイトルーダ®の効能・効果の追加により、治療の選択肢が広がります。


KEYNOTE-045試験
KEYNOTE-045試験は、化学療法施行後*6に再発又は進行がみられた局所進行性又は転移性の尿路上皮がん患者を対象としてキイトルーダ®の有効性及び安全性を評価した国際共同無作為化非盲検第3相臨床試験です。キイトルーダ®群は化学療法群に対して全生存期間(OS)を有意に延長しました。主要評価項目の解析では、キイトルーダ®群は化学療法群と比較して、死亡リスクが27%減少しました(HR, 0.73 [95% CI, 0.59-0.91], p = 0.00224、層別ログランク検定[片側])。OSの中央値は、キイトルーダ®群は10.3カ月(95% CI, 8.0-11.8)、化学療法群では7.4カ月(95% CI, 6.1-8.3)でした。12カ月時点の全生存率はキイトルーダ®群43.9%(95% CI, 37.8-49.9)、化学療法群では30.7%(95% CI, 25.0-36.7)でした。

キイトルーダ®群の副作用は60.9%、化学療法群の副作用は90.2%の患者に認められました。キイトルーダ®群の主な副作用は(発現率10%以上)は、そう痒症19.5%、疲労13.9%、悪心10.9%でした。

キイトルーダ®は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗PD-1抗体です。キイトルーダ®はPD-1(受容体)に結合してこの受容体とリガンドとの結合を阻害することによって、腫瘍細胞のPD-1経路を介する抗腫瘍免疫応答の阻害を解除します。

キイトルーダ®は、国内で根治切除不能な悪性黒色腫、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫の効能・効果で承認を取得しており、2017年2月15日に発売を開始しました。 

さらに、乳がん、大腸がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、肝細胞がん、腎細胞がん、小細胞肺がん、卵巣がん、前立腺がん、高頻度マイクロサテライト不安定性固形がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。

キイトルーダ®は、米国を含む50カ国以上で承認を取得しており、世界では650以上の臨床試験において30種類以上のがんの検討が行われています。

キイトルーダ®の製造販売はMSDが行い、大鵬薬品工業株式会社と共同してプロモーションを行います。

MSDは、がん領域を重点分野の一つに位置付けています。キイトルーダ®が日本におけるがん治療の新たな選択肢の一つとなり、患者さんと医療従事者の皆さんに貢献できるよう努めてまいります。


以 上

*1 井上克己 他, 昭和学士会誌, 2016; 76: 108-115
*2 厚生労働省 2014年患者調査
*3 がんの統計編集委員会 がんの統計 2015年版
*4 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」
*5 日本泌尿器学会, 膀胱癌診療ガイドライン 2015年版
*6 1次治療のプラチナ製剤併用化学療法後、あるいはプラチナ製剤併用化学療法による術前もしくは術後保持化学療法の治療終了後12カ月以内

MSDについて
MSDは1世紀以上にわたり、バイオ医薬品のグローバルリーダー企業として人々の生命を救い、生活を改善するために、世界で最も治療が困難な病気のための革新的な医薬品やワクチンの製造に取り組んできました。MSDはMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が各国(米国とカナダ以外)で事業を行う際に使用している名称です。医療用医薬品、ワクチン、バイオ医薬品およびアニマルヘルス製品の提供を通じてお客様と協力し、世界140カ国以上で事業を展開して革新的なヘルスケア・ソリューションを提供しています。また、さまざまなプログラムやパートナーシップを通じて、医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。MSDは今も、がん、生活習慣病、新種の動物病、アルツハイマー病、HIVやエボラなどの感染病をはじめとして、世界中で人々の命やコミュニティを脅かしている病気の治療や予防のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト(www.msd.co.jp)や FacebookYouTubeをご参照ください。

以 上

参考資料
抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®


製品名

キイトルーダ®点滴静注 20mg
キイトルーダ®点滴静注 100mg

一般名

ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)

効能・効果

根治切除不能な悪性黒色腫
PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌

用法・用量

<根治切除不能な悪性黒色腫>
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回2mg/kg(体重)を3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

<PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>
<再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫>
<がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌>
通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

承認取得日

根治切除不能な悪性黒色腫:2016年9月28日

PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌:2016年12月19日

再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫:2017年11月30日

がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌:
2017年12月25日

薬価基準収載日
発売日

2017年2月15日

薬価

キイトルーダ®点滴静注 20mg:1バイアル 84,488円
キイトルーダ®点滴静注 100mg:1バイアル 410,541円


* 下線が今回の追加部分