β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤 「ザバクサ®配合点滴静注用」 敗血症・肺炎に対する効能・効果について一部変更承認を取得
December 20, 2019 00:01 Asia/Tokyo
報道関係各位
MSD株式会社
MSD株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下MSD)は、本日、β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤「ザバクサ®配合点滴静注用」(一般名:タゾバクタムナトリウム/セフトロザン硫酸塩)について、敗血症、肺炎に対する効能・効果を追加する国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得しました。
ザバクサ®は、新規セフェム系薬であるセフトロザンにβ-ラクタマーゼ阻害剤であるタゾバクタムを配合した注射用抗菌薬で、レンサ球菌属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、緑膿菌に抗菌活性を有する広域抗菌薬です。本年1月9日に、膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、肝膿瘍を適応症として、製造販売承認を取得しましたが、このたび、セラチア属、インフルエンザ菌が適応菌種に加わり、新たに敗血症、肺炎に対して適応症が拡大しました。
肺炎は日本人の死亡原因の第5位*であり、中でも、院内肺炎の死亡率は高いことが報告されています**。また、敗血症は、肺炎や尿路感染症、腹腔内感染症などの感染症によって引き起こされ、重篤な病態に至る場合もあるため、早期の適切な抗菌薬による治療が重要となります。
ザバクサ®は、国際共同第3相非劣性試験で、人工呼吸器を装着している院内肺炎患者に対して、対照薬であるメロペネムに対する非劣勢が認められました。全患者での臨床効果の有効率は54.4%、敗血症の診断基準を満たすサブグループ解析における有効率は24.6%でした。主な副作用は下痢 4例(1.1%)、クロストリジウム・ディフィシレ大腸炎4例(1.1%)、肝酵素上昇4例(1.1%)、肝機能検査異常4例(1.1%)でした。
ザバクサ®は、肺炎および敗血症に対する治療の新たな選択肢の一つとして期待されます。MSDは今後も感染症予防と治療に貢献し、日本における医療ニーズに応えてまいります。
*厚生労働省 平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況
**一般社団法人日本呼吸器学会, 日本呼吸器学会成人肺炎診療ガイドライン2017作成委員会. 成人肺炎診療ガイドライン2017
以上
MSDについて
MSDは1世紀以上にわたり、グローバルにおけるバイオ医薬品のリーディングカンパニーとして、人々の生命を救い、人生を健やかにするために、世界で最も治療が困難な病気のための革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDは、Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が米国とカナダ以外の国と地域で事業を行う際に使用している名称です。世界140カ国以上で事業を展開し、医療用医薬品、ワクチン、バイオ医薬品およびアニマルヘルス製品の提供を通じて革新的なヘルスケア・ソリューションを提供しています。また、さまざまなプログラムやパートナーシップを通じて、医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。MSDは、がん、生活習慣病、新たな動物病、アルツハイマー病、HIVやエボラなどの感染症をはじめ、世界中で人々やコミュニティを脅かしている病気の治療や予防のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や
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<参考資料>
製品概要

※下線部は今回新たに追加された箇所