抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤「キイトルーダ®」 アキシチニブとの併用療法において 切除不能または転移性腎細胞がんに対する効能・効果を承認申請
February 13, 2019 00:00 Asia/Tokyo
報道関係各位
MSD株式会社
MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下 「MSD」)は、2月8日、抗PD-1抗体「キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、チロシンキナーゼ阻害剤アキシチニブとの併用療法において、切除不能または転移性腎細胞がんに対する製造販売承認事項一部変更を承認申請しました。
腎細胞がんは腎がんのうち最も多くみられる種類のがんで、腎がんの約9割を占めています*1。国内の腎がん患者数は年々増加しており、2014年時点の推定患者数は約25,000人で、年間約9,000人が亡くなっていると推定されています*2。
今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、国際共同第3相試験であるKEYNOTE-426試験の結果に基づいています。同試験においては、進行性または転移性腎細胞がんの初回治療におけるキイトルーダ®とアキシチニブとの併用療法が、スニチニブと比較して全生存期間および無増悪生存期間を有意に延長したことが示されました。
キイトルーダ®は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するそのリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗体です。キイトルーダ®はPD-1に結合し、この受容体とリガンドとの結合を阻害することによって、T細胞に生じたPD-1経路を介する抗腫瘍活性の抑制を解除します。
キイトルーダ®は、2017年2月15日に国内で販売を開始しました。これまでに「悪性黒色腫」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌」「がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」の効能・効果について承認を取得しています。さらに、乳がん、大腸がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、肝細胞がん、小細胞肺がん、進行性固形がん、卵巣がん、前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中です。
キイトルーダ®は、米国を含む88カ国で承認を取得しており、世界では現在、900以上の臨床試験において30種類以上のがんについて検討が行われています。
MSDは、重点分野と位置付けるがん領域で患者さんと医療従事者のニーズに応えていけるよう、革新的な医薬品の開発を進め、承認取得に向けて取り組んでいきます。
*1:NCCN clinical practice guidelines in oncology: kidney cancer, version 2.2019.; National Comprehensive Cancer Network (NCCN); 2019.
*2:国立がん研究センターがん対策情報センター 全国がん罹患モニタリング集計 2014 年罹患数・率報告(2018年3月)
以上
MSDについて
MSDは1世紀以上にわたり、バイオ医薬品のグローバルリーダー企業として人々の生命を救い、人生を健やかにするために、世界で最も治療が困難な病気のための革新的な医薬品やワクチンの発見、開発、提供に挑みつづけてきました。MSDはMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.が各国(米国とカナダ以外)で事業を行う際に使用している名称です。医療用医薬品、ワクチン、バイオ医薬品およびアニマルヘルス製品の提供を通じてお客様と協力し、世界140カ国以上で事業を展開して革新的なヘルスケア・ソリューションを提供しています。また、さまざまなプログラムやパートナーシップを通じて、医療へのアクセスを推進する活動に積極的に取り組んでいます。MSDは今も、がん、生活習慣病、新種の動物病、アルツハイマー病、HIVやエボラなどの感染病をはじめとして、世界中で人々の命やコミュニティを脅かしている病気の治療や予防のために、研究開発の最前線に立ち続けています。MSDの詳細については、弊社ウェブサイト( www.msd.co.jp)や
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