Innovation

ドローン、医薬品と空を飛ぶ MSD、テクノロジーを活用した災害時の医薬品配送への挑戦

ドローンによる災害時医薬品配送で3社連携

MSDは2016年4月6日、ドローンを活用した災害時の医薬品配送の早期実用化に向け、産業用ドローンを扱うエアロセンス社、医薬品卸のアルフレッサ社と連携することで合意。3社が協力して医薬品配送プロジェクトを推進しています。

災害が起こった時、必要とする人々に確実に医薬品を届ける

そんな課題に応えるべく立ち上がったプロジェクト。きっかけは、MSDの一社員が経験した数々の災害と、「前例のない、新しいことにチャレンジしよう」とする強い信念でした。

発端はMSD社内システムエンジニアの着想

本プロジェクト発足のきっかけは、MSD社内で2015年から実施している社内プログラム*、“ビジネス・イノベーション・チャレンジ”の応募プロジェクトのひとつでした。当時、『無人機を利用した災害時の医薬品配送』のアイデアを発案したのは、MSDの社内SEである藤井。ドローンも医薬品流通も専門ではありません。アイデアを考えついたきっかけは、自身が目の当たりにしてきた数々の災害。そして「自分に出来る限りのチャレンジをしよう」とする強い気持ちでした。* 会社が年間1億円を用意し、ビジネス課題を解決する社員の革新的なアイデアに予算を付与するプログラム。

藤井にドローンでの医薬品配送にかける想いを聞きました。

情報システム部門 研究開発&メディカルアフェアーズIT
藤井 康史
2005年にMSD入社以降、情報システム部門に配属。社内SEとしてシステム運用に携わる。

目の当たりにした被災地の現実・・・製薬会社として何ができる?

大阪に生まれ育ち、中学生のころ阪神淡路大震災を経験しました。米国の大学留学中に発生したのが9.11同時多発テロ。衝撃的な震災・災害を目の当たりにしてきました。そんな実体験から、陸路が遮断された際の医薬品流通の課題を考えるようになりました。薬を必要とする人が増える災害時に、危険な道を歩いて医薬品を届ける卸の担当者や、薬を待ち望む多くの人のために、製薬会社にいる自分にできることはなんだろう…。そんなときにテレビなどで多く見かけるようになったドローンを思い出し、点と点がつながりました。

規制や制約も多い医薬品業界には、大きく仕組みを変えるような前例のないことには抵抗感もあるといいます。「何かあったら誰が責任を取るのか」、そう考える人も少なくないなかで、藤井はどうしてここまで熱意を燃やせるのでしょうか。

“やらなかったことへの責任は、誰が取るのか”と、いつも自分に問いかけるようにしています。課題が明確にあるにも関わらず、やらなかったことへの責任。そこで享受できるであっただろうメリットを、損失させてしまったことへの責任を考えないときはありません。

薬がドローンで届く…近い未来に向けた、今後の展開は

現在3社は、マルチコプターよりもバッテリーの持ちがよく、飛行スピードも早い(時速100km超)機での飛行試験を重ねています。幅2mにも及ぶ大きな機体に、医薬品を格納し、いかに安全に、そして早く、また使い勝手良く運用していくかが課題です。業種を超えたチーム連携で、実用化に向けて準備を進めています。

MSDだからこそできる、新たな医薬品配送のプロジェクト。
強い決意で臨み続けています。

ドローンによる医薬品配送プロジェクトについては、今後動画シリーズで進捗をお伝えしてまいります。