意外と知らない「骨粗しょう症」

意外と知らない「骨粗しょう症」


実はあなたも?意外と知らない「骨粗しょう症」60歳代女性の約3人に1人は骨粗しょう症であるといわれています。50歳代、60歳代で増加する骨粗しょう症は、誰もがかかる可能性のある病気です。決して他人事ではありません。まずはどんな病気かを知って、予防と早期治療を心がけましょう。

Q1骨粗しょう症とは、どのような病気ですか? 原因や症状を教えてください。

A1骨がもろく、スカスカの状態になる病気です。

脊髄エックス線映像による健康的な骨粗しょう症の骨の違い

骨粗しょう症とは、骨の強度が下がり、もろくなる病気です。骨の内部には、網目状の構造をした「骨梁(こつりょう)」が詰まっていますが、骨粗しょう症になると、この骨梁が細くなったり折れたりして骨の中がスカスカの状態になるために、骨折しやすくなります。とくに閉経後の女性では、骨の強化を助ける女性ホルモンが減少するため、骨粗しょう症になりやすくなります。また、加齢とともに骨がスカスカの状態になりやすくなります。

Q2骨粗しょう症になることで、生活にどのような影響がでますか?

A2骨折しやすくなり、その結果、日常生活が制限されることもあります。

骨粗しょう症患者に多い背骨の骨折

骨粗しょう症になると、日常のちょっとした動作によっても骨折しやすくなります。とくに骨折しやすいのは、背骨(椎体)、太ももの付け根(大腿骨頸部)、手首などです。骨折すると、食事をしたり歩いたりという行動が思うようにできなくなり、生活にさまざまな影響がでます。骨折の状態によっては、寝たきりや要介護の状態になることも。骨粗しょう症は糖尿病や高血圧症などの生活習慣病と同じく、気づかないうちに進行してしまう病気です。糖尿病や高血圧症でも、血糖値や血圧を高いまま放置することで心筋梗塞や脳梗塞などにつながる恐れがありますね。骨粗しょう症も、自分自身では気づかないうちに全身の骨がもろくなっていて、骨折してからでは、骨を元通りにすることはできません。いつまでも健康に、楽しく過ごすには、ふだんから予防を心がけることが大切といえるでしょう。ぜひ早めに骨粗しょう症の検査を受けてください。

Q3発症しやすい年齢を教えてください。閉経後に多い病気というのは本当ですか?

A3本当です。とくに60歳代、70歳代の女性は注意が必要です。

女性の場合、更年期から閉経後にかけての時期に、急激に骨量が減少する可能性があります。発症する割合も加齢とともに増え、一般的に、50歳代では約10人に1人ですが、60歳代では約3人に1人、70歳代では約2人に1人が骨粗しょう症であるといわれています。また、子宮摘出の手術を受けたりして閉経を早く迎えた人、リウマチなどの治療でステロイドを服用している人などは、年齢が若くても骨粗しょう症になりやすいといわれています。

Q4骨粗しょう症になりやすいのはどんな人ですか?患者さん自身が気づくための自覚症状はありますか?

A4家族に骨粗しょう症の人がいる場合は注意が必要です。

体質や遺伝も関係するので、家族が骨粗しょう症にかかった人、過去に骨折したことがある人は注意が必要です。ほかに、高齢者、カルシウムやビタミンD・ビタミンKが不足している人、偏食しやすい人、細身の体形の人、運動不足の人、早期に閉経した人、ステロイドなど一部の薬を服用している人なども、なりやすいといえるでしょう。骨粗しょう症は、「沈黙の疾患」といわれるほど自覚症状がありません。背中や腰が痛い、身長が縮む、腰が曲がるという症状が見られたら、すでに骨折している可能性があります。

Q5骨粗しょう症は、どのような検査で診断できますか?

A5骨量測定器による簡単な検査でわかります。所要時間は数分、痛みもありません。

骨量測定器

骨粗しょう症は、X線や超音波を使って骨量を測定する検査で診断できます。検査にはいくつかの方法がありますが、いずれも数分で済み、痛みも副作用もなく簡単に行えます。骨粗しょう症は自覚症状だけではかかっているかどうかがわかりにくい病気です。とくに60歳代、70歳代の人は誰でもかかる可能性があるため、積極的に検査を受けましょう。また、早期に閉経を迎えた人や、痩せ型の人は、早め早めに骨の健康に気をつけ、50歳代でも検査を受けておくと安心です。

Q6骨粗しょう症の治療方法を教えてください。治療をすれば治りますか?

A6きちんと薬を飲み続ければ、骨を強くし骨折を予防することもできます。

もろくなってしまった骨は、若いころと同じ状態に戻ることはありません。ただ、骨が弱くなるのを防ぐ薬を使って治療することで、骨の強度を上げ、骨粗しょう症による骨折を予防することができます。同時に、カルシウムとビタミンDを含むバランスのよい食事を摂ったり、適度な運動を心がけるなど、日常生活の改善も必要です。骨粗しょう症は、早期に発見してきちんと治療を続けることが大事です。とくに骨は、お肌のように老化やダメージを直接見ることができません。だからこそ、いつまでも美しく、毎日を楽しく過ごすためにも、骨の検査を受けましょう。

骨の健康チェックシート


 
 

〔MSDマニュアル家庭版〕
骨粗しょう症
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骨粗しょう症セルフチェック

年齢と体重によって骨の危険度をチェックすることができます。