2010年10月8日の「骨と関節の日」に行われたイベントでは、まず、生活習慣病の診療にあたっている島根大学医学部教授の杉本利嗣先生から、生活習慣病と骨粗しょう症との関係についてお話がありました。糖尿病、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)という三大生活習慣病が動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞などで死亡するリスクを高めることはよく言われていますが、骨粗しょう症も、同じくらいリスクが高く、骨粗しょう症の人は、体内のカルシウム不足を補おうとして、骨の中のカルシウムを血液中へ出すため、骨はスカスカになる一方で、血管の中にカルシウムが溜まり、動脈硬化を起こしてしまう可能性もあるとのお話でした。また、生活習慣病と骨粗しょう症を合併している人も多く、最近の研究では、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などは骨折リスクを高めると言われています。また骨粗しょう症によって骨折して動けなくなれば、生活習慣病を悪化させてしまうということにもつながります。骨のためにも生活習慣病の予防が大切であり、生活習慣病予防のためにも骨折を防ぐ必要があると杉本先生は話されていました。骨粗しょう症による骨折は、薬剤などで効果的に予防できることも可能ですので、骨折してしまわないうちに検査を受けて、治療を始めることが大切です。
2010年10月8日のイベントはフレンチレストランで行われ、管理栄養士の宗像伸子先生監修による特別ランチが紹介されました。メニューは、カルシウムを吸収しやすい牛乳を使ったポタージュや、カルシウムの吸収を助けるビタミンDを豊富に含むスズキやサーモン、骨の代謝を助けるビタミンKを含む小松菜などの野菜を使い、シェフが腕をふるったお料理でした。宗像先生のアドバイスでは、骨をげんきにするにはまずカルシウムを摂取すること、そしてそれを骨に取り入れる運動が大切とのことです。併せてビタミンD、K、C、マグネシウムも摂るとよいとのこと。栄養が偏りがちな人は、一汁三菜の食事スタイルを目指すとよいそうです。キャンペーンの“美骨大使”を務める歌手の由紀さおりさんをゲストに迎え、杉本先生と宗像先生を交えてのトークショーも行われました。美しい歌声のために常に体に気を配られている由紀さんは、毎日、お手製のヨーグルトや牛乳でカルシウムを摂っているそうです。
杉本先生、宗像先生、由紀さおりさんのトークショーでは、骨粗しょう症は簡単な検査でわかり、薬による治療で骨折を防げる病気であること、50代から早めに検査を受けることが大切とのことでした。姿勢が美しく、イキイキと輝く由紀さんの「ずっと若々しく元気でいるためには体の変化を意識すること、夢を持って人生を楽しむことが大切でそのためにも骨の健康を守りましょう」という言葉に、会場の皆さんも大きくうなずいていました。自分が骨粗しょう症かもしれない状態にあるのに気づかず、骨折によって寝たきりになってから後悔するほど残念なことはありません。由紀さおりさんからも、「今回のイベントで改めて骨の健康を考えさせられ、いつまでも元気でいるには骨のケアが不可欠なことがわかりました。まずは、他人事と思わず、骨のケアを常日頃から行っていきたい」とコメントがありました。
骨粗しょう症の検査には、X線で脊椎や股関節の骨密度を測るDXA法や超音波を使うQUS法など、いくつかの測定法がありますが、イベント会場では超音波によるQUS法がありました。方法は素足になり、かかとにジェルを塗ってもらって測定機に足を乗せるだけ。わずか15秒ほどで結果が出る簡単なものでした。
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年齢と体重によって骨の危険度をチェックすることができます。